概要
「信濃の国」とは、長野県歌である。
長野県に生まれ育った者であれば歌えない者はいないとまで言われるほどに、一般に浸透している。群馬県民にとっての上毛かるたと並んで、県民性を語るうえで話題に上る歌である。
かつて松本を中心とする地域が長野県から独立しようとした際には、議会で「信濃の国」の大合唱が沸き起こり、分離独立は立ち消えとなったという。
近年ではこの歌を知らない新住民が増える一方で、新アレンジも登場するなど今もなお県民に愛され続けている。
北陸新幹線が開業する2015年3月を前に同年1月31日から長野駅新幹線ホーム(11~14番線)の発車メロディとして使用している。
歌詞
一
信濃の国は十州に 境連ぬる国にして
聳ゆる山はいや高く 流るる川はいや遠し
松本伊那佐久善光寺 四つの平は肥沃の地
海こそなけれ物さわに 万ず足らわぬ事ぞなき二
四方に聳ゆる山々は 御嶽乗鞍駒ケ岳
浅間は殊に活火山 いずれも国の鎮めなり
流れ淀まずゆく水は 北に犀川千曲川
南に木曽川天竜川 これまた国の固めなり三
木曽の谷には真木茂り 諏訪の湖には魚多し
民のかせぎも豊かにて 五穀の実らぬ里やある
しかのみならず桑とりて 蚕飼いの業の打ちひらけ
細きよすがも軽ろからぬ 国の命を繋ぐなり四
尋ねまほしき園原や 旅のやどりの寝覚の床
木曽の桟かけし世も 心してゆけ久米路橋
くる人多き筑摩の湯 月の名にたつ姨捨山
しるき名所と風雅士が 詩歌に詠みてぞ伝えたる五
旭将軍義仲も 仁科の五郎信盛も
春台太宰先生も 象山佐久間先生も
皆此国の人にして 文武の誉たぐいなく
山と聳えて世に仰ぎ 川と流れて名は尽きず六
吾妻はやとし日本武 嘆き給いし碓氷山
穿つ隧道二十六 夢にもこゆる汽車の道
みち一筋に学びなば 昔の人にや劣るべき
古来山河の秀でたる 国は偉人のある習い
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関連項目
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