傀儡(かいらい、くぐつ)とは、
- 操り人形のこと。マリオネットやパペットのこと。
- 真の権力者、黒幕、他国などによって操られている名目上の君主、国、政権のことを比喩的に「傀儡政権」「傀儡君主」「傀儡国家」など傀儡ということがある。
- 2018年制作の映画。
概要
マリオネットのように糸で上から手足を動かして人形劇を行ったり、指や手で動かして人形劇に使ったり遊ぶパペットのような人形のこと。操り人形。木製の物は特に木偶と呼ばれることもある。
また、操られている様から、不自由、自主性のなさの象徴として描かれたり、見た目の不気味さからモンスターや敵キャラ、主人公の使い魔などとして登場することもある。この辺りの詳細については「マリオネット」の記事を参照。
傀儡政権、傀儡国家、傀儡君主
そこから、名目上は君主だったり、独立国家だったりするが、名ばかりで実態は他国、実権を握っているもの、黒幕などが主導権を握っており、それらの言いなりになっていて実権や自主性を持たない君主や政権を傀儡君主、傀儡政権などと呼ぶことがある。
法的、形式的にはその組織のトップの将軍や皇帝だったりするのだが、本人は政治的発言権が弱かったり、持たなかったりする。その分、実質的な権力者が決定権を握っており、他の家臣や民は実質的な権力者の方を頼りにし、より強大な権力を得ることとなる。
実質的な権力者が十分な権力や正当性を得た場合には、傀儡としていた君主を排除して自らの王朝や政権を打ち立てることが多い。日本で有名な『三国志』でも、曹操は名目上は漢の家臣として漢の皇帝である献帝を立てていたが、次代の曹丕は献帝から禅譲で皇帝の座を奪っている。
一方、長く傀儡政権を維持する場合もある。その理由として家臣としての地位でいる方がいろいろと便利だから、というものが挙げられる。特に日本の場合、この傾向が顕著である。
傀儡国家
独立国家であり、植民地ではないのだが、実態としては支配している国の意思の下で動いており、植民地同然であると言える。
なぜこのような間接支配を行うかは様々で
- 現地人からの反発を避けるため。形式的には現地人の政権であり、現地人の皇帝がいるとした方が現地人が従うから
- 植民地である、侵略であるという批判を避けるため。現地人が樹立した政権であるとした方が批判を避けられるから
などの理由がある。
著名な傀儡政権、傀儡国家、傀儡君主
- 西梁 - 南北朝時代に存在した西魏、北周、隋の傀儡国家。隋に廃止された。
- 楚(張邦昌) - 女真族の王朝である金の傀儡国家。北宋滅亡後にその宰相である張邦昌を皇帝として建国させたが、金の軍隊が撤退するとすぐに瓦解した。
- 斉 (劉予) - 同上。北宋の官僚である劉予を皇帝として建国させた。建国後8年で廃止された。
- 満州国 - 日本の傀儡国家。日本の敗戦とともに消滅。
日本の傀儡政権
- 飛鳥時代の天皇 - 豪族の蘇我氏が大きな権力を手にしており、崇峻天皇はその傀儡となっていた。また、傀儡から抜け出そうとすると蘇我氏の命令で殺されてしまっている。
- 摂関政治期の天皇 - 天皇を補佐する役割である摂政・関白の座を独占することになった藤原氏は外戚として政治に大きな力を持つようになり、天皇は傀儡となっていた。
- 院政期の天皇 - 白河上皇が始めた院政は幼少の息子に天皇の座を譲り、上皇として実権を握り続けるという傀儡を生み出す政治体制だった。
- 鎌倉幕府の将軍 - 3代将軍源実朝を最後に源氏の血が途絶えた後は、京都から摂家将軍や宮将軍を迎えたが、政権運営は執権の北条氏が務める傀儡将軍となっていた。名目上は将軍が鎌倉幕府のトップであり、執権といえど北条家は法的には御家人である。立場は上であったが、実質的には北条政権であった。
- 室町幕府の将軍 - 室町幕府はもともと将軍の力が弱く、その時々で有力な守護大名などが将軍を傀儡化することが頻発した。傀儡化に反発した将軍は京都から追放されたり、殺害されることもあった。織田信長も最後の15代将軍足利義昭を傀儡としており、義昭がこれに反発して信長と敵対すると、義昭を京都から追放している。
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関連項目
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