元気玉とは
- 漫画『DRAGON BALL』およびそれを原作とするアニメなどに登場する必殺技。本記事で詳述する。
- ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズに登場する、経験値やゴールドを増やすアイテム。初出はDQ10。明言こそされていないが、名前の由来は1.であろう。
- ゲーム『ドカポン』シリーズに登場するアイテムで、使用者のHPを全回復させる。
概要
元々は北の界王が生み出した技で、自分以外の周囲の生物から少しづつ元気を分けてもらい放つ絶大な威力の気弾である。
作中で使用したのは孫悟空のみである。これは北の界王が「夢に描きながらも」会得できなかったためである。
元気を集めるのに時間がかかること、元気を集めている際に両腕を空に上げるためまったくの無防備になる点、元気を集め過ぎると収集相手の命にも危険が及ぶことがあるという点、また威力がありすぎるため惑星そのものの生態系等がめちゃくちゃになってしまう可能性が高いのが欠点。
アニメ版だと、元気の収集時には、画面が陽炎の立ち込めるように揺らめく、水面に波紋が広がる、草原に爽やかな風が舞うなどの情景と、気が少しずつ悟空の下へ向かう様子と考えられる小さな光の粒が描写されている。
なお、元気の収集対象となる「周囲の生物」には動植物だけでなく惑星も含まれる。
また、収集範囲は放つ側の意識で調整可能のようで、超一星龍戦のような全宇宙規模での収集や、魔人ブウ戦のようなあの世とこの世を超えての収集も可能な一方で、生命体の少ないナメック星で使用したフリーザ戦では周囲の惑星を巻き込んで収集したほか、寒冷化により地球上の生命が極端に衰弱していたスラッグ戦のように太陽だけから元気を借りたケースも存在する。
なお、人間型の姿をした生物の場合、手を空に向けて挙げさせることで多量の元気を提供させることができる。
類似の技としては、鳥山明がキャラクターデザインとして関わっているドラゴンクエストシリーズの「ミナデイン」がある。
「周囲の人間からMPを分けてもらい放つ魔法」。
原作および『Z』までのアニメ
原作で使用されたのは3度で、OP曲の歌詞の中に技名として出てくることなどから、読者の認知度もかめはめ波に次ぐくらい高いと思われる。
- 1回目は地球でのベジータ戦。この時はスイカ程度の大きさのボールだった。
悟空は元気玉を集めて完成させる事はできたが攻撃を受けてしまい、半分逃がしてしまう。残った分をクリリンに託し、クリリンがそれを球状に整え発射した。ヤジロベーの大声によって勘づいたベジータには一度は回避されてしまうも、「悪の気を持たない者なら跳ね返せるはず」との悟空の指示通り悟飯が跳ね返してベジータに直撃した。
悟空が攻撃を受けた時点で幾らか気が減ってしまっており、集めた気が「半分くらい逃げちまった」状態だった事もありベジータは死にはしなかったが、立っているのがやっとのダメージを負った。 - 2回目はナメック星でのフリーザ戦。お台場フジテレビ本社ビルの球体展望室くらいのサイズを悟空が集めて直接発射し直撃し、フリーザに大ダメージを与えはしたが、ベジータの時と違って戦闘不能に追い込むことすらできず、フリーザが激怒してクリリンを爆殺するなどの行為にでた。
- 3回目は魔人ブウ戦。このときもフリーザ戦のときに近いサイズだった。今回は「少しずつ」ではなく「可能な限り」元気を分けてもらって作った特大の元気玉で、魔人ブウに直撃し完全に消滅して倒す事に成功した。
この時はベジータ戦の時と同じ様に地球上で作った元気玉だが、悟空を知る一部の者以外には怪しまれてしまい、悟空の呼びかけでは元気を殆ど分けてもらえなかった。しかし状況を見かねたミスターサタンが代わりに呼びかけた事で元気玉を作る事に成功している。
なお、発射した後に「肝心の悟空に元気玉を押し出す力が無い」との事でブウに押し返されそうになる。この時点ではほとんどの戦士に対して手も足も出なかった神龍だが、「悟空の体力を元に戻す」という願いを叶えてもらう事で元気玉の押し合いの最中に悟空がフルパワーで復活。魔人ブウの退治に大きく貢献している。
元気玉と超サイヤ人
作中で元気玉を使う時は悟空は平常状態であり、超サイヤ人状態で元気玉を作るor元気玉発射時に超サイヤ人になった事は基本的に無い。
これは、ベジータ戦で悟飯が元気玉を跳ね返した際の「悪の気が無いものなら跳ね返せる」という言及にもある通り、元気玉は悪の気がある者では作れないし維持できない。そして、超サイヤ人は「悪」寄りの存在だからである。
ここで言う「悪」とは、超サイヤ人の覚醒の切っ掛けが怒りの感情である事に加え、変身すると本人の人格に少なからず影響を及ぼす(好戦的になる)こと。このため、「わずかでも悪の気がある」事になってしまう。
唯一の例外として、魔人ブウ戦でトドメの元気玉を押し込む際、神龍に体力を戻してもらった後に超サイヤ人1に変身してダメ押しをしている。
これは、悟空はセル編で精神と時間の部屋での修行により可能な限り超サイヤ人1の状態に体を慣らし、興奮を取り除いて平常でいられる修行をしていること、最後のダメ押しだけのごく短時間のみであることで、元気が逃げてしまう前に目的を果たせたのだと思われる。
実際、劇場版『極限バトル!!三大超サイヤ人』では元気玉作成後に慣らしたはずの超サイヤ人1に変身しただけで元気が逃げてしまいそうになっている(この時はそのものを発射するのではなく、自分に取り込んでエネルギーにするという方法で逃げるのを防いだ)。
ところで、セルは「その気になれば元気玉も作れるだろう」と発言し、一部のゲームでは実際にセルが元気玉を使う事ができるものもある。
超サイヤ人状態のベジータよりもどう見ても悪そのもののセルがどうやったら元気玉を作れるのかは全く謎である。
ただ、ブウ編で地球人には拒否されて元気を集められなかった悟空と違い、ゲームで使用する際はセリフからするに相手の意思に関係なく元気を徴収する事ができるようで、元気玉と銘は打つものの、実態は結構違うものなのかも知れない。出来上がる元気玉の色も違うので、そもそもが悪の気を徴収しているものだという可能性もある。
『GT』・『超』
ブウ編以降のアニメではこれに加え、『ドラゴンボールGT』の超一星龍戦において、劇場版ではDr.ウイロー戦、スラッグ戦、ターレス戦においても決め技として使用されている。
また、合体13号戦においては先述の通り超サイヤ人状態で元気玉のパワーを吸収するという使われ方もされている。アニメ版の『ドラゴンボール超』でもジレンに対して使用した(漫画版では悟空本人がジレン戦中に身勝手の極意に覚醒することしか考えていなかったため使用せず)。
ウイロー戦ではベジータ戦と同等の大きさだったが、やはり元気収集完了直後にウイローの砲撃の直撃を喰らっているため、若干元気は逃げた状態。この時は悟空自身が初めて元気玉を発射し、敵を倒している(それまで悟空自身が元気玉を発射したシーンは界王星での練習だけ)。
スラッグ戦、ターレス戦では、共に地球そのものが衰弱していたため、前者では雲の上で唯一スラッグの気象コントロール装置の難を逃れた太陽(スラッグ一味の弱点でもある)を媒介に、ターレス戦では一度は元気を集めたもののあまりに地球の衰弱が激しかったために決め手にならず、地球中のエネルギーを吸い尽くした神精樹が元気を分け与えたことで漸くターレスにダメージを与えられる玉を作り出すことができた(この際に悟空は朦朧としながら温もりのある方角から片手で元気を集めるという、他の作品には無い描写がある)。
アニメ版のジレン戦ではベジータを除く第7宇宙の戦士から元気を集めてジレンにぶつけるが、無表情のまま押し返され、悟空が元気玉の爆発に巻き込まれ死亡したと思われたが、悟空は生き延びたどころか、ウイス曰く可能性の殻を破って「身勝手の極意(兆)」に覚醒する。
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