光のピラミッド単語

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ヒカリノピラミッド

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光のピラミッド（Pyram id of Light）とは、

2004年にアメリカで公開された映画「Yu-Gi-Oh! The Movie:Pyram id of Light」のこと。日本版タイトルは「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ光のピラミッド」。「JUMP j BOOKS」から小説版も刊行されている。
1.の作中に登場するアイテム。
同様に、1.の作中に登場するカード。実際のカードとして遊戯王OCGにも登場している。

概要

2004年 8月13日に全米で公開。後にイギリスやオーストラリアでも公開され、アメリカで公開された日本アニメ映画としては、ポケモン2作品（「ミュウツーの逆襲」、「幻のポケモンルギア爆誕」）に次ぐ興行収入第3位となるほどの大人気となった。
日本ではBGMや声優、カードテキストなどを日本のものに変更した上で週刊少年ジャンプの読者を対象に特別試写会を行ったがロードショー公開はなく、2005年 1月2日にテレビで放送、同年3月16日にDVDが発売された。

ストーリー

（遊戯王、遊☆戯☆王デュエルモンスターズの記事も参照）

主人公、武藤遊戯は千年パズルを完成させ、もうひとつの人格を得る。そのころ、エジプトでは王の墓の発掘が行われていた。そこで探検隊は光のピラミッドを発見する。

時は過ぎ、バトルシティ終了後、海馬瀬人は自らのライバルである武藤遊戯の持つ三幻神を打ち破るためのカードを求め、デュエルモンスターズの創始者、ペガサス・J・クロフォードのもとを訪れる。

神を打ち破るカードを賭けたペガサスとの戦いに勝利した海馬は、ペガサスの創造した2枚の神を超えるカードを持ち帰る。だがその1枚はペガサスの創造したものではなかった。

神を超えるカードを手にした海馬は再び遊戯にデュエルを挑む。しかし、そのデュエルにはアヌビスの陰謀が隠されていた…。

主な登場人物

武藤遊戯 / 闇遊戯

元は小柄で気弱な性格の少年だったが、千年パズルを完成させたことをきっかけにもうひとつの人格（通称：闇遊戯）を得る。今作の時点では、バトルシティなどの大会で優勝を重ね、「キング・オブ・デュエリスト」として世界中で知られた存在となっている。ちょっとしたアイドル状態。

海馬瀬人

遊戯の永遠のライバルとも言える人物。若くして海馬コーポレーションの社長を務めるほか、ソリッド・ビジョンや決闘盤（デュエルディスク）を開発した優秀な科学者でもある。性格は傲慢で、他人を見下すような発言も多々見られる。「青眼の白龍」をこよなく愛する。

ペガサス・J・クロフォード

デュエルモンスターズを生み出した天才ゲームデザイナーであり、「インダストリアル・イリュージョン（I2）社」の名誉会長。自身の好むアメリカンコミックを元にしたトゥーンモンスターを使用したデッキを使い、高い実力を持つ。神を超えるカードを賭けて海馬とデュエルを行う。

アヌビス

「光のピラミッド」に眠る邪悪な魂。

光のピラミッド

本作に登場する重要なアイテムであり、カードでもある。

アイテムとしてのほうは、千年パズルの対極をなす存在であり、形もちょうど千年パズルをひっくり返したようになり、見た目はクリスタルのように見える。遊戯が千年パズルを完成させるとほぼ同時期に、現代のエジプトで王の墓を捜索していた探検隊がこれを見つけたことによりアヌビスが蘇り、今作「光のピラミッド」の物語が始まる。

カードとしての「光のピラミッド」は永続罠であり、発動することで三幻神をゲームから除外する効果を持っていた。アヌビスが本来の神を超えるカードが収められていたスーツケースの中に忍び込ませており、海馬は本来の神を超えるカードと共にこのカードを持ち出してしまう。
その後、遊戯とのデュエルでは魔法カード「強制召喚」で強制的に三幻神を遊戯のフィールドに呼び出した上で発動、神を除外した。しかしこのカードにはアヌビスの罠が隠されていた…。

その他雑記

海馬 VS ペガサス戦において、海馬は「常識を超えたデュエルを見せてくれる！」と言い次の戦法を行った。

魔法カード「ブラック・コア」を発動、手札コストとして「Y－ドラゴン・ヘッド」を手札から捨て、自分フィールドの「X－ヘッド・キャノン」を除外。
魔法カード「魂の解放」発動。自分の墓地の「Y－ドラゴン・ヘッド」を除外。
「Z－メタル・キャタピラー」を通常召喚。
罠カード「異次元からの帰還」発動。ゲームから除外されていたX,Yを特殊召喚。X,Y,Zを合体させ「XYZ－ドラゴン・キャノン」特殊召喚。

一見おかしなところはないのだが、よく考えれば「ブラック・コア」で「X－ヘッド・キャノン」を除外する必要はまったくない。もともとフィールドにいるからである。それならペガサスの場のモンスターを除外したほうがよい。
常識を超えているのは確かなのだが、常識にとらわれないデュエルを目指した結果、ただ損をしているだけになってしまった。（結果的に勝利したので問題はないが）

前述の通り、日本での公開に当たって全てのカードは日本語フォーマットに直されているのだが、「光のピラミッド」はOCGとまったく同じものを使用しており、そのテキストには神を除外する効果についてはまったく触れられていない。また、三幻神のカードは日本版アニメにおいても全て特殊なフォーマットであったのだが、なぜか間違って神のカードまで日本語フォーマットに直されてしまっている。

序盤、遊戯の神のカードを狙いデュエルを挑もうとする人たちを止めるため城之内がデュエルを行ったのだが、その時のデュエリストの一人が「お注射天使リリー」を召喚し、効果を発動して攻撃を行っている。グラサンをかけたごつい男が「いけぇ、リリーちゃん！検診のお時間だァ！」と叫ぶ光景はシュールである。
それだけなら別におかしなところはないのだが、様子を見る限り先攻1ターン目である。省略されているだけで数ターン経過している可能性も0ではないが、そうだと分かる描写はない上、お互いのフィールドは何もなし、手札も初期枚数のままと、先攻1ターン目と誤解されてもおかしくない状態である。

作中でアヌビスは冥界の王とも呼ばれていたが、アニメ「遊☆戯☆王ファイブディーズ」にも同じく冥界の王と呼ばれるものが登場する。両者の関連性は不明。

OCGのカードとして

OCGのカードとしては2004年 8月25日に発売された書籍「ザ・ヴァリュアブル・ブック 7」の付録カードとして登場した。また、小説版の発売時に（日本で）行われた抽選プレゼントでは英語版のこのカードが手に入ったほか、台湾で行われた試写会で配布されたパックにもこのカードが収録されていた（日本試写会は「ワタポン」のみ配布だった）。大体の人は書籍のおまけとして手に入れただろう。テキストは以下の通りである。

永続罠
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードがフィールド上から離れた場合、
自分フィールド上に存在する「アンドロ・スフィンクス」、
「スフィンクス・テーレイア」を破壊しゲームから除外する。

※遊戯王カードWiki より引用

テキストを載せるだけで少々ネタバレになってしまうかもしれないが、このとおりの効果である。

テキストにある2体はこのカードがフィールド上に存在するときのみ手札から特殊召喚できる効果を持っており（通常召喚も可能）、その効果を利用するためにはこのカードは必要不可欠となる。

肝心のこのカード自身の効果だが、はっきり言って謎である。しかし、これは単なるデメリットではなく、「スフィンクス・アンドロジュネス」特殊召喚に必要な条件を満たすためのものである。
「スフィンクス・アンドロジュネス」は「アンドロ・スフィンクス」、「スフィンクス・テーレイア」が同時に破壊されることを召喚条件としており、このカードの効果はそれを満たすためのものである。

しかし、両方が揃う前に相手に「サイクロン」などを使用された場合、「光のピラミッド」が破壊される上に、せっかくフィールドに出した自分のモンスターが破壊されてしまうという事態になる。また、「スフィンクス・アンドロジュネス」がデッキか手札にいない場合、破壊はされてしまうが、アンドロジュネスの特殊召喚はできない。そう考えるとデメリットにもなりうる。「王宮のお触れ」があれば2体の破壊は免れるが、今度はアンドロジュネスが召喚できなくなってしまう。

「スフィンクス・アンドロジュネス」の召喚を狙っているのならば、2体をそろえたらさっさと「ダブル・サイクロン」、「ハリケーン」などでこのカードをフィールドから離してしまうとよい。

ちなみに、「スフィンクス・アンドロジュネス」の召喚条件はあくまで「アンドロ・スフィンクス」、「スフィンクス・テーレイア」が同時に破壊されたときに500 ライフを払うことであり、このカードがかかわっている必要はない。そのため、「ブラック・ホール」、「激流葬」、「はさみ撃ち」など、複数の自分モンスターを同時に破壊できるカードを用いれば、「光のピラミッド」なしでアンドロジュネスを特殊召喚することも可能。このカードの存在意義が薄くなってしまいそうな話である。
とはいえ、前述の通り2体の特殊召喚のためにはやはりこのカードが必要であり、2体を利用したデッキを組むならお呼びがかかるだろう。