八重の桜とは、2013年に放送された第52作目の大河ドラマである。全50回。
概要
幕末から昭和初期までを生きた女性新島八重(旧姓・山本)を主人公としている。戊辰戦争の会津鶴ヶ城攻防戦において自ら銃を取り大砲隊を指揮して戦い抜き、後に同志社大学の創始者である新島襄の妻となった彼女の波乱万丈の生涯が激動の近代日本を通して描かれる予定。
「坂の上の雲」を除けば明治末期まで取り扱うのは1985年放送の「春の波濤」以来実に28年ぶり。また、坂本龍馬や西郷隆盛ら討幕側や勝海舟や新撰組といった幕臣の視点ではなく、会津側の視点から描かれる幕末大河は昭和55年(1980年)放送の「獅子の時代」以来実に33年ぶりのことである。
メディアミックス企画としてジャンプSQにて竹村洋平によるコミカライズ版が連載されている。
劇中音楽を手がけるのは、「たまゆら(アニメ)」等で音楽を担当した中島ノブユキ。
ただし本作では、オープニングのテーマ音楽のみ坂本龍一が担当する。
劇中音楽とテーマ音楽の担当が異なるのは1993年放送の「琉球の風」以来20年ぶりである。
なお2013年は当初全く別の題材が企画されていたが、東日本大震災を受けて東北地方の復興を支援するという方針から会津(福島県)を舞台とした本作に決定したという裏話がある。
詳細は、ウィキペディアの記事も参照。
登場人物
主要人物
人物名 | キャスト | 人物説明 |
---|---|---|
新島八重 | 綾瀬はるか 鈴木梨央(幼少期) |
主人公。旧姓は「山本」。鉄砲が好き。新政府軍が会津藩に迫る中、兄覚馬から届けられたスペンサー銃を持ち、会津戦争に身を投じる。維新後は兄に誘われて京都に移住し、英学を学ぶ。 |
八重の家族
人物名 | キャスト | 人物説明 |
---|---|---|
山本権八 | 松重豊 | 八重の父。女は家事をやるもので鉄砲を持つのは変だと思ってる。会津戦争で戦死。 |
山本佐久 | 風吹ジュン | 八重の母。 |
山本三郎 | 工藤阿須加 | 八重の弟。慶応3年に上洛するが、鳥羽伏見の戦いで戦死。 |
山本覚馬 | 西島秀俊 | 八重の兄。黒船の大きさに驚愕すると同時に乗りたいと思ってる。禁門の変で負傷して以降、眼病が悪化し、後に失明。薩摩藩に囚われるが助命された。維新後は京都府参事・槇村正直の顧問を務める。 |
山本うら | 長谷川京子 | 八重の最初の義姉。山本覚馬の最初の妻。京都で二人目の妻を得た覚馬のため、自ら身を引いた。 |
小田時栄 | 谷村美月 | 八重の二人目の義姉。山本覚馬の二人目の妻。 |
川崎尚之助 | 長谷川博己 | 八重の最初の夫。八重と共に会津戦争で戦う。戦後、八重と離れ離れになり、離縁。 |
新島襄 | オダギリジョー | 八重の二人目の夫。外国の文化に興味を持ち米国に密航する。キリスト教の宣教師として帰国後、八重と出会う。 |
徳造 | 戸田昌宏 | 山本家の下男。 |
お吉 | 山野海 | 山本家の女中。 |
八重と覚馬に影響を与えた人々
人物名 | キャスト | 人物説明 |
---|---|---|
吉田松陰 | 小栗旬 | 明倫館兵学教授。安政の大獄で刑場の露と消える。 |
佐久間象山 | 奥田瑛二 | 信州・松代藩主。頑固な先生で当初、覚馬の入門を断った。しかし、覚馬の執念に免じて入門を許した。元治元年(1864年)7月、京都で攘夷派浪士によって暗殺された。 |
大垣屋清八 | 松方弘樹 | 侠客。助命後の山本覚馬の世話をする。 |
古川春英 | 古市慢太郎 | 医者。 |
会津藩の者
山川家
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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山川兵衛 | 山本圭 | 大蔵達の祖父で、会津藩家老。 |
山川艶 | 秋吉久美子 | 大蔵達の母。 |
山川二葉 | 市川実日子 | 長女。大蔵の姉。 |
梶原平馬 | 池内博之 | 家老で二葉の夫。大蔵の義兄。 |
山川大蔵 | 玉山鉄二 | 長兄。会津藩士。八重とは同い年で幼なじみ。フランス軍から受けた洋式兵法を武器に新政府軍と戦う。 |
山川登勢 | 白羽ゆり | 大蔵の妻。 |
山川健次郎 | 勝地涼 | 大蔵の弟で三男。会津藩士。 |
山川捨松 | 水原希子 | 大蔵の妹で五女。 |
山川与七郎 | 里村洋 |
西郷家(西郷隆盛とは無関係)
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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西郷頼母 | 西田敏行 | 会津藩家老。容保の京都守護職就任や任期延長に反対するが拒まれ謹慎処分を受けた。後に復職するが戦乱の最中城から逃亡した。 |
西郷千恵 | 宮崎美子 | 頼母の妻。会津戦争の最中家族と共に自刃。 |
神保家
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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神保内蔵助 | 津嘉山正種 | 修理の父で、会津藩家老。会津戦争の最中自刃。 |
神保修理 | 斎藤工 | 会津藩軍事奉行添役。新政府への恭順を慶喜に進言した事で会津藩家中から批判を浴び、切腹に追い込まれた。 |
神保雪子 | 芦名星 | 修理の妻。娘子隊の一員として戦うが捕らえられ、自刃。 |
その他の会津の女
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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中野竹子 | 黒木メイサ | 八重より二つ年下。会津娘子隊の一員として戦い、戦死。 |
日向ユキ | 剛力彩芽 | 八重より六つ年下で幼なじみ。 |
その他の家臣
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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佐川官兵衛 | 中村獅童 | 気性の激しい会津藩重臣。薩長に対し徹底抗戦を訴える。通称鬼官兵衛。維新後しばらくして警察官として新政府に出仕した。 |
田中土佐 | 佐藤B作 | 家老。会津戦争の最中自刃。 |
林権助 | 風間杜夫 | 大砲奉行。鳥羽伏見の戦いで戦死。 |
秋月悌次郎 | 北村有起哉 | 軍事奉行添役。文久3年8月18日の政変に深く関わる。 |
広沢富次郎 | 岡田義徳 | 公用方。 |
萱野権兵衛 | 柳沢慎吾 | 家老。明治2年(1869年)、会津戦争の責任を負い切腹。 |
横山主税 | 国広富之 | 江戸家老。 |
簗瀬三左衛門 | 山野史人 | 家老。 |
黒河内伝五郎 | 六平直政 | 武芸師範。 |
松平家
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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松平容保 | 綾野剛 | 会津藩第九代藩主。文久2年(1862年)京都守護職を拝命する。新政府から鳥羽伏見の戦いの責任を問われ、朝敵と名指しされる。会津戦争終結後、謹慎の身となる。 |
照姫 | 稲森いずみ | 容保の義姉。 |
敏姫 | 中西美帆 | 容保の正室。 |
新選組
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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斎藤一 | 降谷建志 | 新選組三番隊組長。土方と別れ、会津に残る。 |
土方歳三 | 村上淳 | 新選組副長。東北から蝦夷に転戦。明治2年(1869年)5月の箱館戦争で戦死。 |
新選組関係者
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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高木時尾 | 貫地谷しほり | 斎藤一の妻。八重より一つ年下で親友。 |
朝廷
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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孝明天皇 | 市川染五郎 | 第121代天皇。攘夷の意志は強いが、倒幕の意志は無い。松平容保の最大の理解者だったが慶応2年12月25日に崩御。 |
岩倉具視 | 小堺一機 | 下級公家の生まれ。和宮降嫁に関わった事で攘夷派の追及を受け朝廷を追放されたが、後に薩摩藩と接触し復帰を目指す。王政復古の政変を画策、主導し、新政府の重鎮となる。 |
倒幕派
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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西郷隆盛 | 吉川晃司 | 薩摩藩下級武士。禁門の変までは幕府に加担したが、やがて幕府を見限り倒幕を主導していく。劇中では山本覚馬の「管見」を読み、殺すには惜しい人物と見做して助命した。明治6年の政変で鹿児島に帰国。 |
大久保利通 | 徳重聡 | 薩摩藩下級武士。西郷と共に倒幕を主導。 |
木戸孝允 | 及川光博 | 長州藩士。藩のリーダー的存在。山本覚馬や新島襄を高く評価し、便宜を図る。 |
大山巌 | 反町降史 | 西郷隆盛の従兄弟。 |
槇村正直 | 髙島降宏 | 長州藩出身。傲慢で放埒だが、反面理想主義的な側面も覗かせる。 |
板垣(乾)退助 | 加藤雅也 | 土佐藩出身。西郷に倒幕の同盟を持ちかける。江戸に進軍する途中乾から板垣に改姓した。新政府軍を率いて会津藩に進軍。 |
世良修蔵 | 小沢仁志 | 長州藩出身。奥羽鎮撫総督符下参謀。会津藩への武力討伐を主張し、仙台藩士らに暗殺された。劇中では粗暴な悪役として描かれた。 |
佐幕派
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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徳川慶喜 | 小泉孝太郎 | 徳川幕府最後の将軍。権謀術数を操る策士。鳥羽伏見の戦いから軍艦で江戸に逃れ、新政府に恭順。勝海舟に交渉役を任じた。 |
松平春嶽 | 村上弘明 | 越前・福井藩主。幕末の四賢侯の一人。安政の大獄で罰せられたが後に復帰し、松平容保に京都守護職就任を要請した。 |
井伊直弼 | 榎木孝明 | 近江・彦根藩主。松平容保とは同じ溜間詰の大名として懇意の間柄。安政7年(1860年)、桜田門外の変で暗殺された。 |
勝海舟 | 生瀬勝久 | 覚馬の洋学の師。元治元年(1860年)西郷隆盛と面会し、倒幕を唆すが、西郷をその気にさせたことを後悔していた。慶応4年3月に西郷と会談し、新政府と旧幕府の全面衝突を回避、江戸城無血開城を実現した。 |
水戸斉昭 | 伊吹吾郎 | 水戸藩第九代藩主。日米修好通商条約の件で井伊直弼達と対立し、安政の大獄で罰せられる。万延元年(1860年)死去。 |
その他
人物名 | キャスト | 人物説明 |
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宮部鼎蔵 | 宮内敦士 | 熊本藩士。吉田松陰の友人。後に池田屋事件で落命。 |
会津藩学校奉行 | 永倉大輔 | |
学校奉行添役 | 佐久間哲 | |
阿部正弘 | 久松信美 | 老中首座。開国を决定したが間もなく病死。 |
松平容敬 | 中村梅之助 |
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