公衆電話の跡とは、かつて公衆電話が設置されていた場所のことである。
概要
21世紀初頭の携帯電話・スマートフォンの普及により、20世紀後半から町中や公共の建物に多く見られた公衆電話の需要が減り、徐々に撤去されるようになった。その結果、
などが多数生まれてしまった。当記事ではこれらについて解説する。
公衆電話とは?
公共の場所に設置された電話のこと。日本ではほとんどが有料であり、10円・100円硬貨を電話機に入れるか、「テレホンカード(テレカ)」と呼ばれる有料のカードを電話機に挿入する[1]ことで、電話をかけられるようになる(110番など緊急の場合を除く)。
屋外の場合は「電話ボックス」という、ドラえもんの「もしもボックス[2]」のような構造物の中に置かれることが多い(上画像、操ちゃん氏作成)。しかし、屋外であっても「公衆電話台」というケースに入れられている場合もある。
屋内の場合は台が壁に取り付けられ、その上に電話機が置かれる(上画像、大佐(仮)氏作成)。下に電話帳[3]を置くための棚が設置されることもある。複数並べて公衆電話を設置する場合は、隣の人を気にせず電話できるよう、簡易的な仕切りが電話機の間に取り付けられる。
先に述べたように、どこでも電話をかけたり、文字や画像を送ったりすることができる携帯電話やスマートフォンが普及したため、21世紀から数を減らしている。ただし、総務省の設置基準があるため、当面すべての公衆電話が消えることはないと思われる。
詳しくは「公衆電話」の記事を参照。
電話ボックスの跡
公衆電話を外に設置する際に作られる電話ボックスは、一般的に公衆電話が撤去されると用途が無くなってしまい、通行等の邪魔になったり、落書き等の犯罪の温床になったりするため、一緒に撤去されることが多い。そのため、電話ボックスの痕跡は地面の補修部分を除いてほとんど残らないことが多い。
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https://twitter.com/tomohidet/status/328329765301936129
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https://twitter.com/soshimatsu/status/475566668526002176
撤去されずに再利用される場合もある。以下に列挙する。
- AEDの設置場所(アイルランド)
- ミニ図書館(アメリカ/イギリス)
- シャワー(英領ヴァージン諸島)
- コーヒーショップ(イギリス)
- 水槽(中に水と金魚などが入った芸術作品。世界各地にある)
- ギャラリー
- サラダバー(イギリス)
- EVの充電スペース(オーストリア)
- 喫煙所(オランダなど)
- トイレ(フィンランド)
- 倉庫(スイス)
- 広告スペース(オーストリアなど)
- ゴルフに必要な道具の置き場(日本)
- 携帯電話の充電スペース(イギリスなど)
- 登山口の案内所(日本)
また、特に邪魔にならなければ、電話ボックスや電話台だけが残されるケースも稀にある。
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屋内の公衆電話の跡
屋内の場合、公衆電話のみが撤去され、台や仕切りなど何らかの遺構が残っている場合が多い。大まかな特徴として以下の点が挙げられる。
- 2段の棚のような形状であることが比較的多い。先に述べたように、上の部分に公衆電話を置き、下に電話帳を入れる。
- 付近にコンセントの穴があることが多い。電話線を入れるコンセントがあればほぼ確実。
- 壁の部分がへこんでおり、そこに台が設置されていることがある。
- 仕切りが設置されていることがある。これは複数の公衆電話が横に並べて設置されていた場合に見られる。
以下にTwitterの画像で例を挙げる。
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https://twitter.com/kaoriya/status/857123943358099456
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https://twitter.com/ii_tawake/status/1215789669851582466
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https://twitter.com/yuki7979seoul/status/1064657897714417664
その他の例
特殊な事例として、「ドライブスルー公衆電話の跡地」というものもある。公衆電話をドライブスルーの仕組みで利用できる(つまり自動車に乗ったまま公衆電話を利用できる)もので、日本にいくつか跡地が見られる(茨城県つくば市/群馬県太田市など)。
下のツイートの写真は群馬県太田市のドライブスルー公衆電話で、まだ利用できた頃の様子を写したものである。
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https://twitter.com/axela_BM5FS/status/1153644351609659398
関連リンク
- 「公衆電話 跡」(Twitter画像検索)
- 「公衆電話 跡地」(Twitter画像検索)
- 「公衆電話 遺跡」(Twitter画像検索)
- 「公衆電話 遺構」(Twitter画像検索)
- 「#公衆虚無」(Twitter検索)
何らかの公共の設置物の跡など、公衆の場で虚無を感じるものを指すハッシュタグ。公衆電話以外の跡も含みうる。 - とあるビルの地下にあるこのスペースは何の為の場所だったか「これ最近の子には分からないやつだ」(Togetter、2017/4/28)
- 「中学生くらいの子たちが「なにこれ?」「シャワーの跡?」などと話していたこの空間ってなに?」(Togetter、2018/11/21)
- 「「なんやねんこれ…」都営地下鉄に設置された『イスではありません』と書かれたイスのような物体、使い道は何だったのか?」(Togetter、2020/1/12)
関連項目
脚注
- *一部の公衆電話では硬貨挿入口のみ、テレカ挿入口のみの場合がある
- *もしもボックス自体も、電話ボックスを元にして20世紀に描かれた架空のアイテムである
- *固定電話の電話番号が一覧になって載っている台帳のこと。「タウンページ」や「ハローページ」が代表例
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