内発的動機付けとは、人に一定の行動をさせたりさせなかったりする方法の1つである。反対語は外発的動機付けである。
概要
定義
内発的動機付けとは、人に対して「その行動をすることで自分の能力の高さを実感して内心において満足できる」とか「その行動をすることで自分の能力の低さを実感して内心において不満になる」と予感させて人に一定の行動をさせたりさせなかったりすることである。
人に対して「その行動をすることで自分の能力の高さを実感して内心において満足できる」と予感させて人に一定の行動をさせることを正の内発的動機付けという。
人に対して「その行動をすることで自分の能力の低さを実感して内心において不満になる」と予感させて人に一定の行動をさせないことを負の内発的動機付けという。
心理学者のエドワード・L・デシは「内発的に動機づけられた行動は、人がそれに従事することにより、自己を有能で自己決定的と感知できるような行動」と定義したが[1]、これは正の内発的動機付けのことを指す。
例
本記事の『正の内発的動機付けの例』と『負の内発的動機付けの例』の項目において、それぞれの定義の例を列挙して紹介する。
また、正の内発的動機付けの中でも、「感謝による正の内発的動機付け」というものが大きな割合を占めている。「感謝による正の内発的動機付け」とは、人に対して「その行動をすることで他者から感謝されて自分の能力の高さを実感して内心において満足できる」と予感させて人に一定の行動をさせることである。
本記事の『感謝による正の内発的動機付けの例』の項目において、例を列挙して紹介する。
正の内発的動機付けの威力の強さ
正の外発的動機付けを全く行わずに正の内発的動機付けだけで人のやる気を刺激して人を動かしていく例がある。
その代表例はやりがい搾取である。一切の報酬を与えずボランティアの身分にとどめて、正の外発的動機付けを全く行わない。そして「あなたが仕事に関わることで歴史に残る大事業が完成して多くの人を感動させられます」とか「あなたが仕事に関わることであなたは多くの人から感謝されます」と吹き込んで「自分はこの仕事をすれば自分の影響力を実感して満足できる」と予感させる。このような正の内発的動機付けだけで人を簡単に募集することができ、人を容易に動かすことができる。
2020年東京オリンピックにおいて大会組織委員会は観光客向けの医師や案内人をボランティアでまかなったし、日本の各地の地方公共団体は地震や台風といった大災害が起こるたびに災害ボランティアを組織して人手を無償で徴収している。こうしたやりがい搾取は正の内発的動機付けの威力が強いことを示している。
正の内発的動機付けは不祥事などの原動力となる
正の内発的動機付けは不祥事や犯罪や「プライバシーを放棄させる行為」の原動力となることがあり、社会に禍根をもたらすことがある。
このことについて本記事の『正の内発的動機付けによる不祥事、犯罪、またはプライバシー放棄誘導』の項目で述べる。
正の内発的動機付けには労働運動を抑制する効果がある
正の内発的動機付けには労働者の労働運動を抑制する効果がある。
このことは本記事の『正の内発的動機付けによる労働運動の抑制』の項目において解説する。
正の内発的動機付けは年功主義や年齢主義との相性がよい
年功主義(年功序列)や年齢主義といった思想に基づいて賃金体系を決めている企業は、労働者に対して正の外発的動機付けを掛けて成果を出したり能力を高めたりする行動に向かわせることができない。
年功主義や年齢主義の企業では、成果を出す者や「成果に結びつく行動」を繰り返す者に対して、その成果や行動に関して報酬を全く与えなかったり、その成果や行動に関して極めて長期の後払いで報酬を与えたりする。「研究などで大きな成果を挙げた者に対しても特別扱いをせず、定年まで同期社員と同じ報酬にし続ける」とか「研究などで大きな成果を挙げた者に対して直後に与える報奨金をわずかな金額にしておき、10年以上の時間をかけて管理職や役員に登用して高額の報酬を与える」ということが例として挙げられる。
しかし、年功主義や年齢主義の企業においても、成果を出したり能力を高めたりする行動に労働者を向かわせようとする気運がある。そういう気運がないと企業の収益が減って企業が倒産してしまう可能性が高まる。
このため年功主義や年齢主義の企業では、労働者に対して正の内発的動機付けを掛けて成果を出したり能力を高めたりする行動に向かわせることが多い[2]。例えば、労働者に対して「成果を挙げたり能力を高めたりしたら人事と予算を決める権限が大きい仕事に参加させる」と宣言して、「成果を挙げたら自分の影響力の高さを実感できるような面白い仕事に参加できる」と期待させて労働者のやる気を刺激していく。また例えば、営業部門の実力を高めて顧客の感謝の声を収集させつつそうした感謝の声を労働者に聞かせて、「成果を挙げたら顧客に感謝されて自分の能力の高さを実感できる」と期待させて労働者のやる気を刺激していく。
関連する学者
内発的動機付けの重要性を論じた学者としては、心理学者のエドワード・L・デシ(Edward L. Deci)が挙げられる。
正の内発的動機付けの例
定義の復習
人に対して「その行動をすることで自分の能力の高さを実感して内心において満足できる」と予感させて人に一定の行動をさせることを正の内発的動機付けという。
ゲーム会社
ゲーム会社は、自社のゲームを遊ぶプレイヤーに対して正の内発的動機付けを掛けている。
ゲーム会社はほとんどの場合において自社のゲームを遊ぶプレイヤーに対して報酬を支払わず、正の外発的動機付けを掛けない。しかし、プレイヤーに「このゲームを遊ぶと自分の能力の高さを実感して満足できる」と期待させて正の内発的動機付けを掛け、プレイヤーが自ら進んでゲームをするように誘導している。
ゲーム感覚で受験勉強する受験生
優秀な受験生の一部は、受験勉強を一種のゲームと割り切り、ゲーム感覚で受験勉強している[3]。
優秀な受験生の一部は、「ゲーム感覚で受験勉強をすることで自分の能力の高さを実感して満足できる」と期待しながら受験勉強をしており、自分に対して正の内発的動機付けを掛けて受験勉強に取り組んでいる。
非現業公務員
非現業の公務員は、自分の影響力の高さを実感して満足する経験をしやすく、労働について正の内発的動機付けを掛けられやすい。
政府や地方公共団体が何かを決めるとそれに従って世の中の民間企業が大きく動いていく。例えば日本の中央官公庁の○×課があることを決めると、それに従って全国津々浦々の個人や法人が影響を受け、全国で一斉に行動を起こす[4]。
そういう状況を目撃したり体験したりした非現業公務員は、「労働することで自分の影響力の高さを実感して満足できる」と期待するようになり、労働について正の内発的動機付けを強く掛けられる。
非現業公務員の中には過労死するものがしばしば発生するが、その原因の1つは、正の内発的動機付けが強く掛かって労働を面白がるようになって長時間労働をしすぎてしまうというものである。
人事や予算を決定する権限を持つ者
一般的な職場において人事や予算を決定する権限を持つ者がいる。そのような者は労働について正の内発的動機付けを掛けられやすい。
企業における「人事や予算を決定する権限を持つ者」の典型は、管理監督労働者[5]や、役員[6]の中の取締役である。
企業において人事や予算を決定する権限を与えられ、人を好きなように動かしたり巨額の予算を使ってモノを好きなように購入したりすると、自分の影響力の高さを実感して満足するようになり、「労働すれば自分の影響力の高さを実感して満足できる」と期待するようになり、労働について正の内発的動機付けを掛けられて長時間労働を苦にしなくなる。
「会社Aを退職して会社Bに転職して自らの収入を増やしたが、会社Aに勤務していたときほどの大きな予算の仕事をすることができず退屈を感じ、結局、会社Bを退職して会社Aに舞い戻った」という例はこの好例である[7]。
労働の成果が公表される労働者
労働の成果が公表される労働者は、労働について正の内発的動機付けを掛けられやすい。
労働の成果が公表される労働者の例として、漫画家・アニメーター・イラストレーター・小説家・彫刻家・陶芸家・画家・音楽家・俳優・声優・美容師・服飾デザイナー・建設労働者・スポーツ選手などが挙げられる。
自らの労働の成果が人目の付くところで派手に公表される様子を見ると、自分の影響力の高さを実感して満足するようになり、「労働すれば自分の影響力の高さを実感して満足できる」と期待するようになり、労働について正の内発的動機付けを掛けられて長時間労働を苦にしなくなる。
「建設会社の人が、自分の関わった建物の前を通り過ぎるときに胸が満たされるような気分になり、観光地でもないのに家族を連れてその建物のそばまでドライブするようになる」ということが当てはまる[8]。
「企業の研究室にこもって研究ばかりしている人が、自分の開発した製品が世の中に出回ったのを見て快感を感じ、モチベーションを失うことなく研究に打ち込むようになる」ということが当てはまる[9]。
農家
農業をすると多くの場合において「自分の農作業で田畑の姿が大きく変化していき、景色がどんどん変わっていく」という経験をする。このため農家は「農作業をすると大地や風景に対する自分の影響力を実感して満足できる」と期待しやすく、農作業について正の内発的動機付けを掛けられやすい。
「やるな」と言われるとやりたくなる心理
人間Aが行動Bについて大した関心を持っていないときに誰かが人間Aに対して「行動Bをやるな」と高圧的に命令すると、人間Aは行動Bをやりたくなってしまうことがある。
この心理はカリギュラ効果と言われるが、心理的リアクタンス理論で説明されることが多い。心理的リアクタンス理論とは、1966年にジャック・ブレーム(Jack Brehm)によって提唱された理論で、「自分の行動を自分で自由に決めたいという人間本来の欲求が犯されると無意識的に抵抗的な反応が起きる」と論ずるものである。
また、この心理は正の内発的動機付けで説明することもできる。人間Aが行動Bについて大した関心を持っていないときに誰かが人間Aに対して「行動Bをやるな」と高圧的に命令すると、人間Aは「行動Bをすると自分は命令に逆らう意思と能力を備えた有能な存在になることができ、満足できる」と予感し、行動Bについて正の内発的動機付けが掛かり、行動Bをやりたくなってしまう。
罪悪感を刺激してから「この行為をすると罪が消える」と煽る
世の中には、人に向かって「あなたは周囲に迷惑を掛けていて罪深い存在である」と語って罪悪感を刺激しつつ「Aという行為をすると罪が消える」という煽りをしてその人がAという行為をするように誘導する者がいる。
そうした煽りは、「Aという行為をすると、罪深くて周囲に迷惑を掛けていて自分の能力の低さを実感する状態が解消され、周囲に迷惑を掛けていなくて自分の能力の高さを実感する状態になる」と予測させるものであり、Aという行為に関して正の内発的動機付けを掛けるものである。
中世のキリスト教のカトリックは、信者に対して「あなたはアダムとイヴの原罪を受け継いでいて罪深い」と語って罪悪感を刺激してから「この免罪符を買えば罪が消える」と言って免罪符を売りつけていた。
統一教会は、「エバ国の日本はアダム国の韓国に対して罪を犯している」という内容のエバ国家という教義を日本人信者に吹き込んで罪悪感を刺激してから「統一教会に財産を貢げば罪が消える」と言って日本人信者の寄付を集めたり「統一教会のいいなりになって労務を提供すれば罪が消える」と言って日本人信者の労務を無償で集めたりしていた。
感謝による正の内発的動機付けの例
定義の復習
人に対して「その行動をすることで他者から感謝されて自分の能力の高さを実感して内心において満足できる」と予感させて人に一定の行動をさせることを感謝による正の内発的動機付けという。
感謝による正の内発的動機付けは、「賞賛して名誉を高めることによる正の外発的動機付け」とよく似ているが、それとはすこし異なる概念である。賞賛して名誉を高めることは多数の人々に知れ渡るように公然と行うことが常であるが、感謝の言葉を掛けることは一対一で内密に行うことが多い。
顧客との距離が近い労働者
保育士・教師・看護師・医師・介護士・営業職労働者・小売業労働者・飲食業労働者・観光業労働者・宗教団体職員は、顧客(患者・信者)との距離が近い労働者であり、顧客(患者・信者)からの感謝の声を受けやすく、労働について感謝による正の内発的動機付けを掛けられやすい。
若い顧客との距離が近い労働者
保育士・教師のように若者の顧客との距離が近い労働者は、若者の顧客からの感謝の声を受けやすく、労働について感謝による正の内発的動機付けを掛けられやすい。
若者は経験と知識が少なく、ごく初歩的なことを教えられただけで感激することが多く、感謝の声を発しやすい存在である。そうした若者の顧客と接すると感謝による正の内発的動機付けが強く掛かり、労働好きになりやすくなる。
優秀な営業部門を抱える企業の労働者
顧客との距離が遠くて顧客の感謝の声が届きにくい企業であっても、優秀な営業部門を抱えているのなら労働者に感謝による正の内発的動機付けを掛けることができる。
優秀な営業部門を抱えていて、顧客が発する感謝の声を収集して製造部門に伝達することを恒常的に行っている企業は、労働者に感謝による正の内発的動機付けを掛けることができる。
人の生命を支える労働者
医師・看護師・医療機器産業労働者・介護士・介護機器産業労働者・軍人・兵器産業労働者・警察官・警察装備産業労働者・消防士・消防装備産業労働者は、人の生命を支える財・サービスを生産する労働者であり、感謝による正の内発的動機付けを強く掛けられやすい。
人の生命を支える財・サービスを提供すると、顧客から深く感謝する声を掛けられることが多く、感謝による正の内発的動機付けを強力に掛けられる。
宗教団体職員
宗教団体職員は、人の生命を支える財・サービスを生産する労働者の1つであり、感謝による正の内発的動機付けを強く掛けられやすい。
宗教というのは人々の心のよりどころであり、人々の生きる希望であるので、宗教団体職員は人の生命を支える財・サービスを生産する労働者の1つと言える。
宗教団体職員は、信者から深く感謝する声を掛けられることが多く、感謝による正の内発的動機付けを強力に掛けられる。
穏健な宗教団体にせよ、カルト宗教団体にせよ、宗教団体はその職員に対して「あなたが労働すれば信者の皆さんに深く感謝されるでしょう」と訴えかけて感謝による正の内発的動機付けを掛けて薄給で労働させることが非常に多い。
言語や文化の統一性が高い国家の労働者
言語や文化の統一性が高い国家の労働者は感謝による正の内発的動機付けを掛けられやすい。そうした国家では人々が同じ言語を喋って同じような価値観を持つので、国民が積極的情報提供権(表現の自由)を行使しやすく、感謝の声を発信しやすい。
言語や文化の統一性が高い国家の例は日本である。日本は諸外国に比べて失業率が低い。その原因の1つは、言語や文化の統一性が高くて感謝の声が企業に届きやすく、労働者に労働について感謝による正の内発的動機付けが掛かりやすく、労働者が労働好きになっていて、労働者が労働三権を行使して争議行為をすることに消極的で、労働組合が御用組合になりやすく、労働者が賃金の最低額をつり上げることに消極的で、構造的失業が少なくなりやすいからである。
移民が多く流入して言語や文化の統一性が低くなった国家の労働者は感謝による正の内発的動機付けを掛けられにくい。そうした国家では国民同士が同じ言語を喋らないし同じような価値観を持たないので、国民が積極的情報提供権(表現の自由)を行使しにくく、感謝の声を発信しにくい。
選挙運動員
日本において選挙運動をするとき、車上運動員や手話通訳者といった例外を除いて選挙運動員に報酬を支払ってはならず、選挙運動員を無報酬で調達しなければならない。金権政治を防ぐために公職選挙法でそう定められている。
選挙運動員は無報酬のボランティアでありながらも懸命に働くことがある[10]。その理由として、「立候補者を尊敬しており奉仕したいと思っている」といった心情や「立候補者が当選して社会が維持または変革されることを期待している」といった政治的信念が考えられるが、「感謝による正の内発的動機付けが掛かっている」という理由も考えられる。
選挙になると立候補者は選挙運動員に深く感謝することがほとんどである。そして立候補者は、高学歴だったり、社会的地位を持っていたり、テレビに出ていて有名だったりすることが多く、いわゆる「立派な人」であることが多い。選挙運動員はそのような人に感謝されることで「自分は立派な人に感謝される有能な存在である」と感じることがあり、「もっと感謝されるようなことをしよう」と考えてボランティアであるにもかかわらず選挙運動を熱心に行うことがある。
正の内発的動機付けによる労働運動の抑制
正の内発的動機付けは労働運動を弱体化させる
労働者に正の内発的動機付けを掛けて労働者が労働を進んで行うように誘導すると、労働者が労働好きの性格に変貌し、争議権を行使して労務の提供義務の履行を中止して使用者と対決することについて労働者が消極的になり、労働組合が御用組合に変貌し、賃金の最低額を釣り上げる勢いが弱まり、賃金の最低額が労働市場均衡水準に近くなり、構造的失業が減少し、賃金の低さのため摩擦的失業が増加するものの構造的失業の減少を打ち消すほどではないために失業率が減少する。
労働者に正の内発的動機付けを掛けず労働者が労働を進んで行うように誘導しないと、労働者が労働好きの性格に変貌せず、争議権を行使して労務の提供義務の履行を中止して使用者と対決することについて労働者が積極的になり、労働組合が戦闘的労働組合に変貌し、賃金の最低額を釣り上げる勢いが強まり、賃金の最低額が労働市場均衡水準から遠く離れ、構造的失業が増加し、賃金の高さのため摩擦的失業が減少するものの構造的失業の増加を打ち消すほどではないために失業率が増加する。
正の内発的動機付けは戦闘的労働組合に苦しめられている使用者の味方になる
戦闘的労働組合に苦しめられている使用者は、「戦闘的労働組合から脱退して御用組合に入れば利益を与える」といったような声かけを労働者にすることができない。そうしたことをすると労働組合法第7条に違反したことになり、労働委員会の救済命令を受けることになる。裁判所が確定判決によって救済命令を支持しているのに企業経営者が救済命令を無視したら、企業経営者は労働組合法第28条により1年以下の禁錮もしくは100万円以下の罰金又はその両方という刑事罰を課される。
一方で正の内発的動機付けを労働者に掛けて労働運動を弱体化させることは全くの合法である。「ストライキをすると顧客と接する時間が少なくなって顧客から感謝されなくなってしまう」とか「労働運動をして賃金を上げてしまうと残業を少なく許可することになり顧客と接する時間が少なくなって顧客から感謝されなくなってしまう」といい、労働運動をやめて労働時間を増やすことについて正の内発的動機付けを掛けるのであるが、これを禁止する法律は存在しない。
ゆえに正の内発的動機付けは、戦闘的労働組合に苦しめられている使用者にとって頼もしい味方である。
正の内発的動機付けは戦闘的労働組合を構成する労働者の敵になる
戦闘的労働組合を構成する労働者にとって正の内発的動機付けは忌まわしい敵である。
戦闘的労働組合が強力な労働運動を続けるには、労働者が顧客からの感謝の声を聞き取らないような環境や雰囲気を作り上げて、使用者による正の内発的動機付けを阻止する必要がある。
労働運動の本質
労働運動の本質というのは、労働者が使用者に対して「正の内発的動機付けで労働に向かわせるのではなく、正の外発的動機付けで労働に向かわせるようにせよ」と要求するものである。
労働三権を行使しての労働運動の典型例は、労働組合が使用者に対してベア(ベースアップ)を要求するものである。ベアというのはすべての労働者の賃金の基本給を一律の割合または一定の金額で上昇させることであり、使用者が労働者に対して賃金による正の外発的動機付けを掛けて労働を奨めることである。
使用者は労働者に対して正の内発的動機付けで労働に向かわせることで労働運動を弱体化させる。労働者は使用者に対して「正の内発的動機付けで労働に向かわせるのではなく、正の外発的動機付けで労働に向かわせるようにせよ」と要求する。戦闘的労働組合を抱える企業ではこのような攻防が発生する。
正の内発的動機付けによる不祥事、犯罪、またはプライバシー放棄誘導
ハラスメントや虐待
スクールハラスメント(いじめ)やパワーハラスメントやアカデミックハラスメントやカスタマーハラスメントやモラルハラスメントや体罰や動物虐待や児童虐待やDV(ドメスティックバイオレンス、家庭内暴力)は、「相手を恐怖または萎縮させることで相手に対する自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足する」という共通点がある。
そして、「ある行為をすることで自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足できるのでその行為を進んで行う」というのは、正の内発的動機付けの典型である。
インターネットにおける誹謗中傷
インターネットにおいて匿名の人物が誹謗中傷をすることがある。その中には刑法第230条の名誉毀損罪や刑法第231条の侮辱罪に当たるものがある。近年ではSNSにおける匿名の人物からの誹謗中傷を苦にして自殺する人も出現するようになった。
そうした誹謗中傷には「相手を苦悩させたり萎縮させたりすることで自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足する」という性質がある。そして、「ある行為をすることで自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足できるのでその行為を進んで行う」というのは、正の内発的動機付けの典型である。
愉快犯
愉快犯というのは、刑法犯罪をして社会を恐慌におとしめて人々が慌てふためく様子を観察して喜ぶ行為のことであり、「自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足する」という性質がある。
そして、「ある行為をすることで自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足できるのでその行為を進んで行う」というのは、正の内発的動機付けの典型である。
ミスをしたスポーツ選手が道具に当たる行為
ミスをしたスポーツ選手が道具に当たることがある。ミスをしたテニス選手が怒りのあまりにラケットを地面にたたきつけてラケットを破壊する、ミスをしたゴルフ選手が怒りのあまりにゴルフクラブを地面にたたきつけてゴルフクラブを変形させる、ミスをした野球選手が怒りのあまりにバットをへし折って破壊する、というのが代表例である。
ミスをしたスポーツ選手は、身近な道具に当たって道具を変形させることで、自らの影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足し、スッと冷静になり、落ち着きを取り戻す。そして、「ある行為をすることで自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足できるのでその行為を進んで行う」というのは、正の内発的動機付けの典型である。
スポーツ選手には「極限のプレッシャーにさらされている」という酌量すべき情状があり、ミスをしたときに道具に当たることもある程度は許容される。しかし、そうした光景は好ましいものではない。ゆえにミスをしたスポーツ選手が道具に当たったときは、競技の主催者などにより罰金を科されることがある。
自傷行為
自傷行為をするものがいる。その典型は、自分の手首をカッターナイフで切って出血する様子を眺めるというものであり、リストカットとかリスカと呼ばれている。
こうした自傷行為は、自分の肉体を変形させることで自らの影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足するという性質がある。そして、「ある行為をすることで自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足できるのでその行為を進んで行う」というのは、正の内発的動機付けの典型である。
過剰ダイエット
過剰ダイエットをするものがいる。食事の量を減らして体重を減らすダイエットを過剰に行うもので、ガリガリに痩せ細るまで行う例もある。
こうした過剰ダイエットは、自分の肉体を変形させることで自らの影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足するという性質がある。そして、「ある行為をすることで自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足できるのでその行為を進んで行う」というのは、正の内発的動機付けの典型である。
AV出演の誘導
人に対してAVに出演するよう誘導するときにAV製作会社が人に対して正の内発的動機付けを掛けることがある。
AVに出演するという行為は、性行為という究極のプライバシーを暴露することであり、多くの人にとって強い心理的抵抗を感じるものなので、誘導することが難しい。そこでAV製作会社は正の内発的動機付けに頼ることになる。
AV製作会社はAVを撮影するときに主演俳優に対して王様のような扱いをすることが定番である。主演俳優にスポットライトを浴びせ、主演俳優を中心として数十人のスタッフが動く体制を作りあげ、主演俳優に対して「自分は王様か何かのようであり、周囲の人を動かす影響力があり、もの凄く有能である」と感じさせ、主演俳優を満足させる[11]。そうして、主演俳優が何度もAVに出演したくなるように誘導している。
そして、「ある行為をすることで自分の影響力を実感して自分の有能さを自覚して満足できるのでその行為を進んで行う」というのは、正の内発的動機付けの典型である。
違法アップロード
著作権法で守られている映像作品や音声作品を著作権者の許可を取らずに違法アップロードする者は、感謝による正の内発的動機付けを掛けられていることが多い。
ファイル共有ソフトなどで違法アップロードをすると、多くの者から感謝の声が返ってきて、その感謝の声により自分の有能さを自覚できて満足できる。このため違法アップロードをする者は「違法アップロードをすると感謝されて自分の有能さを実感できる」と考えて自分に対して違法アップロードをするように勧めているのだが、これは、感謝による正の内発的動機付けの典型である。
2008年2月21日にWinnyで違法アップロードをしていた者が京都府警に追送検されたが、そのときに容疑者が「自分の放流する作品を期待する人がいると思うと、やめられなかった」「(利用者に)感謝されたい」と語っていたという(記事
)。
2008年5月9日にShareで違法アップロードをしていた者が京都府警に逮捕されたが、そのときに容疑者が「他のShareユーザーが喜んでくれるのが嬉しかった」と語っていたという(記事1
、記事2
)。
頂き女子りりちゃんの詐欺
詐欺を常習とする女性のことを頂き女子という。頂き女子の代表格である頂き女子りりちゃんは詐欺マニュアルを作成して有償で不特定多数に配布したが、その詐欺マニュアルにおいて「感謝による正の内発的動機付け」を掛けることを推奨している。
頂き女子りりちゃんは詐欺の標的にする男性をテイカー(taker)とマッチャー(matcher)とギバー(giver)の3種類に分類していて、そのなかでギバーを最も好んでいる。
頂き女子りりちゃんがギバーと扱う男性は、困っている女の子の話をよく聞き、「困っている女の子を助けたい」とか「自分のお金が減ったとしても困っている女の子が助かるのなら嬉しい」と思うような人である。これを言い換えると「感謝による正の内発的動機付けを掛けられやすい人」となる。
頂き女子りりちゃんは、ギバーをみつけると「信頼関係構築コミット」をしてギバーの恋愛感情を強く刺激し、ギバーを「頂き女子りりちゃんが喜んで感謝してくれることが俺の幸せ」と思うような人間に仕立て上げる。
頂き女子りりちゃんは、ギバーからお金を巻き上げたあと、ギバーに対して盛大な感謝を繰り返し、入念にアフターケアをする。こうすることでギバーに「頂き女子りりちゃんにお金を出すと感謝され、自分の有能さを自覚して満足できる」と思わせ、ギバーに対して感謝による正の内発的動機付けを掛け、更なる金銭支払いという行動に向かわせている。
つまり、感謝による正の内発的動機付けは、頂き女子りりちゃんに貢ぐ男性の原動力であり、頂き女子りりちゃんの詐欺の原動力である。
負の内発的動機付けの例
定義の復習
人に対して「その行動をすることで自分の能力の低さを実感して内心において不満になる」と予感させて人に一定の行動をさせないことを負の内発的動機付けという。
エドワード・L・デシの実験
複数の大学生を集めておき、大学生にとって十分に面白い内容のパズルを用意する。そして、実験室に大学生を1人入れてパズルを解かせつつ休憩時間を与えることを条件を変えて繰り返す。
大学生Aに対して「パズルを解いても金銭的報酬を与えない」と告げて実験に参加させたら、その大学生Aは休憩時間も面白がってパズルを解き続けた。
一方で、大学生Bに対して「パズルを解くことに金銭的報酬を与える」と告げて実験に参加させたら、その大学生Bは休憩時間に休むようになり、大学生Aに比べて休憩時間の中でパズルを解く時間が少なくなったという。
エドワード・L・デシの実験において金銭的報酬を与えられた大学生Bのやる気が失われたことの原因について、数多くの説明が考えられるのだが、その中から1つを紹介すると次のようになる。
エドワード・L・デシの実験の中で、実験者が被験者に対して「パズルを解くと金銭的報酬を与える」と宣告した瞬間に、被験者が「自分は金銭的報酬の仕組みに対して影響力を持たず、そうした仕組みにただ服従するだけの無能である」と自覚するようになり、「このパズルを解くと自分の無能さを実感するのでパズルを解くのをやめよう」という心理となり、パズルを解くという行為について負の内発的動機付けが掛かった。パズル自体が面白いのでパズルを解くという行為について正の内発的動機付けが掛かり、金銭的報酬が与えられるのでパズルを解くという行為について正の外発的動機付けが掛かるのだが、負の内発的動機付けがそれらの合計よりも強く掛かったので、休憩時間にパズルを解くのを止めるようになった。
エドワード・L・デシの昔話
エドワード・L・デシは、1975年の論文の中で次のような話を紹介した。
第一次世界大戦後、ユダヤ人排斥の空気が強い米国南部の小さな町で、一人のユダヤ人が目抜き通りに小さな洋服の仕立屋を開いた。すると嫌がらせをするためにボロ服をまとった少年達が店先に立って「ユダヤ人!ユダヤ人!」と彼をやじるようになってしまった。困った彼は一計を案じて、ある日彼らに「私をユダヤ人と呼ぶ少年には1ダイム(=10セント硬貨)を与えることにしよう」と言って、少年達一人ずつに硬貨を与えた。戦利品に大喜びした少年達は、次の日もやってきて「ユダヤ人!ユダヤ人!」と叫び始めたので、彼は「今日は1ニッケル(=5セント硬貨)しかあげられない」と言って、再び少年達に硬貨を与えた。その次の日も少年達がやってきて、またやじったので、「これが精一杯だ」と言って今度は1ペニー(=1セント硬貨)を与えた。すると少年達は、2日前の十分の一の額であることに文句を言い、「それじゃあ、あんまりだ」と言ってもう二度と来なくなった。
-『虚妄の成果主義(日経BP社)高橋伸夫』33~34ページより引用。著書の高橋伸夫は、エドワード・L・デシの1975年論文を引用して多少手を加えている-
エドワード・L・デシの昔話において外的報酬を与えられた少年のやる気が失われたことの原因について、数多くの説明が考えられるのだが、その中から1つを紹介すると次のようになる。
エドワード・L・デシの昔話の中で、少年に対してユダヤ人仕立屋が「ユダヤ人と呼ぶと金銭的報酬を与える」と宣告した瞬間に、少年が「自分は金銭的報酬の仕組みに対して影響力を持たず、そうした仕組みにただ服従するだけの無能である」と自覚するようになり、「ユダヤ人と呼ぶと自分の無能さを実感するのでユダヤ人と呼ぶのをやめよう」という心理となり、ユダヤ人と呼ぶ行為について負の内発的動機付けが掛かった。ユダヤ人と呼ぶことでユダヤ人仕立屋の顔を恐怖に歪ませることができるのでユダヤ人と呼ぶ行為について正の内発的動機付けが掛かり、金銭的報酬が与えられるのでユダヤ人と呼ぶ行為について正の外発的動機付けが掛かるのだが、負の内発的動機付けがそれらの合計よりも強く掛かったので、ユダヤ人と呼ぶことを止めるようになった。
「受験に合格すれば年収が増える」と考えると受験勉強のやる気を失う
「受験勉強をするにあたって『受験に合格すれば学歴が良くなったり資格を得たりして年収が増える』などと考えると、かえって受験勉強のやる気を失ってしまう」とよく言われる。
それについて数多くの説明が考えられるのだが、その中から1つを紹介すると次のようになる。
受験生が「合格すれば学歴が良くなったり資格を得たりして年収が増える」と考えて自分に対して正の外発的動機付けを掛けて受験勉強をすると、受験生は「自分は学歴を基準にして人を評価する学歴社会とか資格を基準にして人を評価する資格社会に対して何も影響力を与えることができず、ひたすらそれに服従するだけの無能である」という無力感を感じることになる。そして「受験勉強をすると学歴社会や資格社会に対してなにも影響を与えられない自分の無能さを実感するので受験勉強をやめよう」と考えるようになり、自分に対して負の内発的動機付けを掛けて受験勉強を止める心理が生まれる。正の外発的動機付けよりも負の内発的動機付けの方が強く掛かり、受験勉強を止めてしまうようになる。
「やれ」と言われるとやりたくなくなる
人間Aが行動Bをやろうと思っているときに誰かが人間Aに対して「行動Bをやれ」と高圧的に命令すると、人間Aは行動Bをやりたくなくなってしまうことがある。
この心理は心理的リアクタンス理論で説明されることが多い。心理的リアクタンス理論とは、1966年にジャック・ブレーム(Jack Brehm)によって提唱された理論で、「自分の行動を自分で自由に決めたいという人間本来の欲求が犯されると無意識的に抵抗的な反応が起きる」と論ずるものである。
また、この心理は負の内発的動機付けで説明することもできる。人間Aが行動Bをやろうと思っているときに誰かが人間Aに対して「行動Bをやれ」と高圧的に命令すると、人間Aは「行動Bをしてしまうと自分は命令に従うだけの無能になってしまい不満を覚えることになる」と予感し、行動Bについて負の内発的動機付けが掛かり、行動Bをやりたくなくなってしまう。
「この行為をすると周りに迷惑が掛かる」と煽って罪悪感を刺激する
世の中には、人に向かって「Aという行為をすると周りに迷惑が掛かる」という煽りをして罪悪感を刺激してその人がAという行為をしないように誘導する者がいる。
そうした煽りは、「Aという行為をすると周囲に迷惑が掛かり自分の能力の低さを実感する」と予測させてAという行為に関して負の内発的動機付けを掛けてAという行為を忌避させるものである。
「労働しないと周りに迷惑が掛かる」と煽って罪悪感を刺激する
世の中には、人に向かって「労働しないと周りに迷惑が掛かる」という煽りをして罪悪感を刺激してその人が労働するように誘導する者がいる。
そうした煽りは、「労働しないと周囲に迷惑が掛かり自分の能力の低さを実感する」と予測させて「労働しないこと」に関して負の内発的動機付けを掛けて「労働しないこと」を忌避させるものである。
体育会系の部活動などでは、指導者が選手に向かって「自分が指示する労働をしないと味方に迷惑が掛かる」などと煽って罪悪感を刺激して選手に労働を課す光景が日常のものとなっている。
ブラック企業の使用者の中には「労働をしないと顧客や同僚や上司に迷惑が掛かる」と煽って罪悪感を刺激して労働させつつ適切な賃金を永久に支払わないものがいる。これは「罪悪感の刺激による搾取」と呼ぶことができる。「罪悪感の刺激による搾取」はやりがい搾取と同じような搾取であるが、やりがい搾取は労働に関して正の内発的動機付けを掛ける行為であるのに対して「罪悪感の刺激による搾取」は「労働しないこと」に関して負の内発的動機付けを掛ける行為であり、それぞれ異なっている。
関連項目
- 外発的動機付け(反対語)
脚注
- *『虚妄の成果主義(日経BP社)高橋伸夫』159ページ。ちなみに高橋伸夫はエドワード・L・デシの1975年論文を引用して記述している。
- *『虚妄の成果主義(日経BP社)高橋伸夫』4ページ、28ページ、46ページ、50ページ
- *資格・勉強コンサルタントの鈴木秀明は、自身も優秀な受験生だったが、「ゲーム感覚で勉強をすることが大事である」と述べている(記事
)。また作家の松丸亮吾も優秀な受験生だったが同様のことを述べている(記事
)。 - *『霞ヶ関の掟 官僚の舞台裏(日本文芸社)林雄介』81~82ページ
- *管理監督労働者とは、部長や課長などの中間管理職と呼ばれる労働者である。この中の一部は、取締役会設置会社において会社法第362条4項3号によって取締役会で選任されるか、取締役会非設置会社において会社法第348条3項1号によって取締役の過半数で選任されるかして、「支配人その他の重要な使用人」となる可能性がある。いわゆる執行役員は「支配人その他の重要な使用人」とされる。
- *役員とは取締役・会計参与・監査役のことで、会社法第329条によって株主総会で選任される。
- *『虚妄の成果主義(日経BP社)高橋伸夫』112~114ページ
- *『虚妄の成果主義(日経BP社)高橋伸夫』115ページ
- *『虚妄の成果主義(日経BP社)高橋伸夫』114~115ページ
- *元・衆議院議員の豊田真由子は2024年11月27日にMBSテレビ「よんちゃんTV」へ出演し、選挙運動員がボランティアであるにもかかわらず懸命に働くことがあると述べた。「個人のボランティアって、びっくりするくらいやってくれたり、何のためにここまでやってくれるのというくらい応援してくれる人はいるんです。一般の方からしたら何百万円もかけて請け負うような仕事を無償でやるなんてあり得ない、と思うかもしれないけど、家族のように寝食を忘れてやってくれる場合もある」と語っている(記事
)。 - *2016年6月11日に警視庁が労働者派遣法違反容疑で大手AV製作会社の元社長と社長を逮捕し(記事
)、「AV強要問題」が話題となった。それについて2016年8月3日に毎日新聞が太賀麻郎の証言を報じている。太賀麻郎はAV製作会社について「女をAVに1回でも出演させてしまえばなんとかなると考えている」という趣旨のことを語っており、さらにAV女優について「現場では女王様みたいなもので、急にスポットライトを浴びて皆が自分のために動く。すごい快感でやめられなくなる。」と語っていて(記事
)、AV製作会社がAV女優に対して正の内発的動機付けを掛けている実態を生々しく証言している。
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