株式会社円谷プロダクション (Tsuburaya Productions Co., Ltd.) は、「ウルトラマン」等で知られる映画・テレビ番組の企画・制作会社。円谷英二が設立した。略称は円谷プロ。
概要
1963年、怪獣映画のパイオニアであった東宝を退職した円谷英二が設立した法人団体、円谷特技プロダクションが前身。後に現在の社名になる。円谷が東宝時代に培った特撮技術を活かし、ウルトラシリーズをはじめレッドマンやミラーマンなど様々な実写作品を世に生み出している。
2007年にTYOの子会社となり、現在はフィールズとバンダイの傘下。エイプリルフールに対する異常なこだわりから、アイレムと並ぶ愛すべき企業としてお馴染み。
ニコニコチャンネルにおいて公式チャンネルを開設。YouTube公式チャンネルでは過去番組や現行TVシリーズの配信を行っている。
経営難
円谷プロは、設立当初から非常にクオリティの高い特撮作品を作り続けてきたが、それがプロダクションの経済力の範囲内で行われてきたかといえば、そうではない。
創設者である円谷英二が
「利益に拘らず、とにかくいいものを作れ」
という精神を貫き、スタッフも現在に至るまでそれを忠実に守っていたため、円谷プロは設立当初から採算を度外視した作品製作を多発する傾向にあった(例として、ウルトラマンティガの1話あたりの制作費は約4000万円であった。ちなみに2000年に制作された東映の「仮面ライダークウガ」は1話あたり1000万円~2000万円と言われている)。
1話毎に精巧なミニチュアを多数作り上げるという製作体制上、とにかく新シリーズの度に巨額の赤字を生むのは当たり前であり、制作費で嵩んだ赤字をグッズ売り上げなどで何とかカバーするという経営体制を保ち続けてきたため、純粋な利益額は非常に低いままであった上、幾度となく経営難に追い込まれてきた。
また、6代社長の円谷英明や、ノンフィクション作家安藤健二によると、テレビ局に喧嘩を売るような番組展開やら、意外に好評だったパワードの売り上げが幹部の遊興費に費やされるやら、ド適当な経営体制が長年続けられてきたばかりか、平成ウルトラシリーズの正確な収益も把握できないないような経理状態だったようだ。
特に2000年代以降においては、ますます膨れ上がる制作費に対して「N PROJECT」や「マックス」などがヒットに恵まれないという状況が続いたため、売上高が数十億円に上ったのにも関わらず、純利益は数千万円程度に留まるなど、悲惨とすら呼べる経営状態に陥っていた。
そして2007年、とうとう円谷プロは映像製作会社TYOの子会社になることで経営難を回避し、同社の新たな経営陣によって、徹底的経営体制の改革を行うことになった。
制作費の嵩むミニチュア特撮は徐々に削られ、2009年に公開された最新作『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ついに全編グリーンスクリーンによるCG合成特撮へと移行した(結果、制作費を前作「8兄弟」よりも大幅に削減することに成功した)。
現在、テレビシリーズの放映枠をTBSネットから衛星第2放送に移行するなど、さらに多様な改革を進めている最中である。
2009年7月期の時点で、黒字転換に成功しており、経営の建て直しにはそれなりに成功している。
が、2010年4月、TYOは保有する円谷プロの株の殆どを、パチンコ会社であるフィールズに売却。円谷プロはわずか2年足らずで、経営母体を再び変更することになった。
この主な原因は円谷プロにはなく、TYO自体の経営が傾いたことが大きい。TYO倒産の危機を救ったのも、フィールズである。
現在、フィールズが 発行済み株式のうち51%を保有している。
フィールズ買収後の2014年7月期にはついに債務超過状態を解消したと発表され、2015年現在も黒字経営を続けている。また、2008年よりバンダイも資本参加しており、発行済み株式のうち49%を保有している。このためバンダイを中心とするバンダイナムコグループの関連企業でもある。
ちなみに、現在は円谷英二の血縁者は一切所属していない。取締役会長の山本英俊をはじめとして、フィールズから何人かが役員として就任している。買収騒動以前から円谷プロにいる役員は、いまや大岡新一現社長のみである。そしてその大岡社長も、2017年7月31日をもって取締役の座から退くことが決定。ウォルト・ディズニー・ジャパン前社長である塚越隆行氏が8月に就任することで、円谷プロの歴史を知り尽くした者が全員去り、完全新生を果たすこととなった。
2020年代になってからはウルトラマンの海外権利問題もクリアし、自社コンテンツを積極的に世界へ配信している。自前の動画配信サイトであるTSUBURAYA IMAGINATIONも設立し、その知名度は日々拡大しつつある。
主な作品一覧
ニコニコ大百科に記事がある作品を列挙する。
- ウルトラシリーズ
-
- ウルトラQ
- ウルトラマン
- ウルトラセブン
- ウルトラファイト
- 帰ってきたウルトラマン
- ウルトラマンA
- ウルトラマンタロウ
- ウルトラマンレオ
- ザ☆ウルトラマン
- ウルトラマン80
- ウルトラマンUSA
- ウルトラマンG
- ウルトラマンパワード
- ウルトラマンゼアス
- ウルトラマンティガ
- ウルトラマンダイナ
- ウルトラマンガイア
- ウルトラマンネオス
- ウルトラマンコスモス
- ウルトラマンネクサス
- ULTRAMAN
- ウルトラマンマックス
- ウルトラマンメビウス
- ULTRASEVENX
- 大怪獣バトルシリーズ
- 大決戦!超ウルトラ8兄弟
- ウルトラマンサーガ
- ウルトラマンギンガ
- ウルトラマンX
- ウルトラマンオーブ
- ウルトラマンジード
- ウルトラマンR/B
- ウルトラマンタイガ
- ウルトラマンZ
- ウルトラマントリガー
- マイティジャック
- 怪奇大作戦
- 緊急指令10-4・10-10
- レッドマン
- ファイヤーマン
- ジャンボーグA
- プロレスの星アステカイザー
- スターウルフ
- 恐竜戦隊コセイドン
- アンドロメロス
- 電光超人グリッドマン
- ピ〜キュ〜
- ウルトラマン列伝
- ウルトラゾーン
- ウルトラギャラクシーファイト
- SSSS.GRIDMAN
- SSSS.DYNAZENON
- かいじゅうステップ ワンダバダ
- ULTRAMAN(漫画)
主なキャラクター一覧
ウルトラ戦士
- ゾフィー
- ウルトラマンジャック
- ウルトラの父
- ウルトラの母
- ウルトラマンジョーニアス
- アストラ
- ウルトラマンキング
- ユリアン
- ウルトラマンアグル
- ウルトラマンナイス
- ウルトラマンノア
- ウルトラマンゼノン
- ウルトラマンヒカリ
- ウルトラマンゼロ
- ウルトラマンベリアル
- ウルトラマンギンガ
- ウルトラマンビクトリー
その他の戦士
ウルトラ怪獣
ニコニコチャンネル
ニコニコ動画において「ニコニコ特撮 powered by 円谷プロ」を開設している。なお、更新は毎週木曜日とのこと。
削除状況
関連商品
関連動画
ニコニコチャンネルの公式動画
2008年度のエイプリルフールまとめ動画
2009年度のエイプリルフールまとめ動画
2010年度のエイプリルフールまとめ動画
ウルトラマンベリアル様の『今週の俺様』
関連外部リンク
関連項目
- 特撮
- 動画を削除した権利者一覧
- ニコニコチャンネル
- ニコニコ特撮
- サンライズ
- バンダイ
- ザ・ウルトラマン
- 鬼畜ヒーローシリーズ
- 日本語でおk
- ウルトラマンセブン
- ウールトラファイト
- ウーさん
- 帰ってくれウルトラマン
- 帰ってきた新ウルトラマンジャック二世
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