創意工夫とは、オリジナリティ溢れる新しい方法、手段を考え編み出し工夫する事である。
ニコニコ動画内にも素晴らしい創意工夫にて作られた面白い動画があり、
無償で楽しませてくれるうp主達には本当に頭が下がる思いです。
…ただ当記事では多くの社会人が悩み苦しむ活動である「創意工夫」について述べます。
概要
カイゼン活動、提案活動とも。
多くの会社で運用されている活動である。
運用方法は会社によって違いがあるだろうが、大体、月1件提案する事になっている。
どんな些細な事でも良いので、少しでも原価低減になる事、工数低減になる事、安全になる事を提案する。
この活動にて、身の回りの環境を改善し、効率化を図り、安全を確保し、社員一丸となって利益を確保する。
また、活動に対しこの不況の最中でも会社から報奨金をもらえる為、家計にも助かる活動である。
あまり大きな声では言えない概要
この活動に拒否権は無い。自主的活動ではあるが命令される。
年間12件の自主的提案が義務付けられている。
この悪しき慣習を生み出した某社の「創意くふう提案用紙」のフォームの一番上には、
「提案は各人の自由です。提案用紙は自宅で簡潔に書きましょう!」と太字で書いてある。
が、もちろん事実上は最低月1件以上の提案が義務であるのは言うまでもない。(職場によっては緩いらしい)
更には参加賞の500円提案ばかり出していても、査定は上がるどころか下がる一方なのである。
なぜならば、この提案件数や内容こそが査定で一番大きなウェイトを占めているから。
日本 語が変であるのは百も承知であるが、我々はノーと言えない日本人なのだ。(査定に響くから・・・)
活動実態
そして求められる工夫内容も結構厳しい。
上記普通の概要にて「どんな些細な事でも良い」と書いたが、実際にはそんな事は無い。
創意工夫活動についての説明上では「どんな些細な事でも良い」とあるが、舐めた提案は突き返される。
特許クラスを求められる訳ではないが、かといって独創性の無いものは許されないのだ。
そして毎月1件と言うのはかなり厳しい。
独創的なアイデアがそんなポンポン出てくる訳が無い。
日々の業務が忙しいのだ。余計な事を考えていては作業がはかどらないし、怪我もする。
必然的に、出来ない事を出来るように見せかけたり、過去の提案を少しだけ変化させたものを提案する事になる。
結果
年間12件も出せば、それなりにヒット性のアイデアも出てくる。
ただ、改善すればするほどネタが無くなるので職場によっては正に「砂漠で米粒を探す」状態である。
そして更に心をへし折る理不尽なシステムがあるのだ。
この活動における報奨金である。
金をもらえるなら文句ないだろ?と思われるかもしれない。もっともな意見だ。
ただ、10万円の利益を挙げる改善、100万円の利益を挙げる改善に対し、
100円~数千円程度の報奨金しか出ないのだ。
一応、とびっきり優秀な提案には何十万円と出る場合もある。(そんなの見た事ないが)
たまにひらめく「これだ!」と思って自信満々で提出した結果が500円でした、なんて事はざらにある。
その結果、強制的と言う理不尽さもあいまって、やる気を無くして行き、
捏造改善や過去改善の再提出が横行し、会社もそう言った改善に報奨金を支払う為、
創意工夫活動で無駄を出すと言う本末転倒にも程がある現象が発生しているのだ。
関連項目
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