『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ』とは、テレビアニメ『ポケットモンスター』の劇場版第12作である。2009年7月18日公開。
概要
『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』の劇場版第3作の映画作品かつ、「神々の戦い」三部作の最終作(なお、一連の作品が三部作だと発表されたのは本作である)。興行収入は46.7億円。
本作の前売り券では「ピカチュウカラーのピチュー」がゲットできた。これ自体はただの色違いのピチューであるが、後に発売された『ハートゴールド・ソウルシルバー』に連れて行くと、映画に登場した「ギザみみピチュー」が手に入るイベントが発生する。なお、このギザみみピチューはポケシフターを使って第5世代へ連れて行くことはできず、ピカチュウへ進化もしないなど、かなり特殊な仕様となっている。
劇場内では本作の中心ポケモンとなった「アルセウス」が配信された。レベルは100で、各プレートを持たせることによってタイプが変わる。
あらすじ
‘07 ≪ディアルガVSパルキアVSダークライ≫ ディアルガとパルキア。神と呼ばれし2体のポケモンは本来、決して出会うはずがなかったが、時空の狭間で衝突。さらに、ダークライを交えた激しいバトルが繰り広げられた。
‘08 ≪ギラティナと氷空の花束シェイミ≫ ディアルガVSパルキアのバトルは現実世界と表裏一体の反転世界を汚した。反転世界の主・ギラティナは激しく怒り、ディアルガを攻撃する。シェイミはそのバトルにまき込まれてしまう。
そして・・・
‘09 ≪アルセウス 超克の時空へ≫ 豊かな自然に囲まれた美しい町「ミチーナ」の伝説… 大昔、すべてを生み出したといわれる幻のポケモン・アルセウスが、自らの体から16個ある命の源のうち「水」「草」「地面」「いかずち」「ドラゴン」の力を取り出して作った≪命の宝玉≫を人間に貸し与えた。その力によって、荒廃していたミチーナは緑豊かな土地になったが、人間はアルセウスに≪命の宝玉≫を返す約束を破り、攻撃を仕掛けた。裏切られたアルセウスは激しい怒りを抱えたまま、永い眠りにつく。「次に目覚めるときは人間に裁きを下す。」
そしてついにアルセウスが再び目覚める時がきた。ミチーナの神殿のまもりびとであり、ポケモンと心を通わす能力をもつシーナとケビン、それにサトシたち一行はアルセウスの怒りを鎮めるため、古代のミチーナヘ時空を超えた旅に出る…。ミチーナに伝わる言い伝えの真実とは…? すべてを生みだしたといわれるポケモン・アルセウスとは…? 神と呼ばれしポケモンたちのバトルの目的は…? ポケモン映画史上初のタイムスリップアドベンチャーが今、幕を開ける!
ゲストキャラクター
ポケモン
- アルセウス
- CV:美輪明宏
- 本作の中心となる、すべてを生み出したと言われる幻のポケモン。通称、ミワセウス。映画に登場したポケモンでも非常に珍しい、テレパシーではなく普通に人間と会話ができるポケモンである。
- アルセウスは「命の源」と呼ばれる、全てのタイプに対応する16種類(当時)のプレートを持っており、ポケモンの攻撃を無効化する事ができる上に、すべてのプレートを持っている間は不死身であるとされている。
- 過去にアルセウスが地球に落ちてきた隕石を破壊した際に、プレートを失い瀕死の大ダメージを受けてしまう。その時に人間のダモスに助けられた恩として「水・地面・草・雷・竜」の5つを1つに結集し「命の宝玉」として貸し与え、ダモスの故郷ミチーナを緑豊かな土地に変えた。
- その後、約束通り命の宝玉を返してもらおうと神殿を訪れるも、ギシンに「さいみんじゅつ」で操られていたダモスによりポケモンから集中砲火を浴びて重傷を負い、騙された事を怒りながらも深い眠りについた。結果的にアルセウスはダモスによって裏切られたと認識しており、現代で目覚めた際も人間を憎んでおり裁きを下そうとする。
- 「そうぞうポケモン」だけあってその実力は非常に高く、命の源が不完全であるにも関わらずディアルガ、パルキア、ギラティナの3体を圧倒した。
- ギザみみピチュー
- CV:中川翔子
- 古代のミチーナに住んでいるダモスの仲間のポケモン。通常のピチューと違い、片方の耳の先がギザギザの癖毛になっているのが特徴で、性別はメス。
- 投獄されたピカチュウ・ポッチャマと出会い、サトシやダモスたちを助け出した。
- ディアルガ・パルキア・ギラティナ
- アルセウスの暴走を止めるために登場。ディアルガ・パルキアはすでに和解をしており協力して行動するが、ギラティナは怒りが収まらず未だにディアルガを追いかけていた。しかし、サトシの姿を見て攻撃を止め、以降は2体と協力してアルセウスに立ち向かった。
- なお、ディアルガはこの作品をもって3作連続の登場となっている。歴史を変えようとするサトシ達を過去の神殿にタイムスリップさせたりと、活躍する場面も多い。
人間
- シーナ
- CV:北乃きい
- ミチーナの遺跡を守り続ける女性。「超克せよ、時空の定めを」と言いながら念じることにより、ポケモンと心を通わせることができる能力を持つ。
- 「時空儀」と呼ばれる、時空の異変を感知する球体を管理しており、アルセウスが目覚めるのを監視していた他、前々作のアラモスタウンや前作のレジギガスが現れた氷河での異変も察知して調査を続けていた。
- アルセウスを騙したと伝えられるダモスの子孫であり、アルセウスに命の宝玉を返そうとしたが、現代に伝わっていた命の宝玉は偽物であり、彼女の試みは失敗に終わった。そのため、歴史を変えるためにディアルガの力を利用してサトシ達と共に過去に渡っている。
- ケビン
- CV:岸祐二
- シーナと共に遺跡を守る男性。シーナと同様に、ポケモンと心を通わせることができる。過去には渡らず、騒動の最中も遺跡を見守り続けた。
- ダモス
- CV:高嶋政宏
- 屈強な身体の男性で、古代のミチーナの民のリーダー的存在。
- アルセウスの項で述べた通り、ダモスはアルセウスを助けるも最終的に裏切った人物として後世に伝えられている。
- タイムスリップしてきたサトシ達とは牢獄の中で出会っており、事件の真相を伝えている。
- 子孫のシーナと同じく、念じることでポケモンとの意思相通が可能。
- ギシン
- CV:山寺宏一
- ダモスの部下の男で、赤い髪に放射状の特徴的な髪形をしている。名前の由来は「疑心暗鬼」。「魔獣装具」をポケモンに取り付けることで自由に操ることができる。
- 本作の悪役であり、実際にアルセウスを裏切ったのはダモスではなくギシンである。命の宝玉をアルセウスに返してしまえば、再びミチーナが荒れ果てた土地に戻ってしまうことを恐れたギシンは、ダモスを「さいみんじゅつ」で操ってアルセウスを襲わせた。そしてダモスを幽閉し、自身がミチーナの長となったのである。
- タイムスリップしたシーナによって命の宝玉を返さなかった未来を知らされるが、今度は「銀の水」を用いてアルセウスを抹殺しようと図るも、サトシ達によってギリギリの所で阻止される。
- そして彼の行為が原因でアルセウスが人間に憎しみを抱きつつも眠りに落ち、その目覚めの際に時空が歪み、本来出会うことのないディアルガとパルキア(とギラティナ)が争う原因となった。要するに、この三部作の諸悪の根源である。
- 手持ちポケモンはドータクンと、伝説のポケモンのヒードランで、魔獣装具を使って操っていた。
主題歌
- オープニングテーマ『ハイタッチ!2009』
- 作詞:戸田昭吾、作曲:たなかひろかず、編曲:依田和夫、Brass&Stringsアレンジ:コーニッシュ、歌:サトシ(松本梨香)&ヒカリ(豊口めぐみ)
- テレビアニメ『ダイヤモンド&パール』でも、第134話から第157話にかけてオープニングとして使用された。
- エンディングテーマ『心のアンテナ -Haruomi Hosono Original Mix-』
- 作詞:松本隆、作曲・編曲:細野晴臣、歌:中川翔子
- 映画で使用されたものは細野晴臣によるアレンジ版となっており、シングルに収録されている原曲とは曲調が異なる。
余談
- 古代のミチーナではポケモンのことは「魔獣」と呼ばれており、当然ながらモンスターボールやそれに値する装置も存在していない。
- エンディングの映像には前々作『ディアルガVSパルキアVSダークライ』に登場したダークライとアリス、トニオ、アルベルト男爵、前作『ギラティナと氷空の花束 シェイミ』に登場したシェイミとムゲン、ゼロ、インフィが登場しており映画のその後が描かれている。
関連動画
関連商品
関連項目
2008年 | 2009年 | 2010年 |
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ギラティナと氷空の花束 シェイミ | アルセウス 超克の時空へ | 幻影の覇者 ゾロアーク |
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