勝てば官軍とは、以下のことを表す。
- どちらにも道理はあろうが、結局は勝ったほうが正義になり負けたほうが悪になってしまうという意味。
- 1から転じて、どんな卑怯な手を使おうが勝ってしまえば(≒成功してしまえば)あとはどうとでもなるという意味。
負ければ賊軍、とつづく。
概要
戦争を始めとしたあらゆる争いごとでは実際がどうであれ、結果的に勝ったほうが正義であり負けたほうが悪になってしまう。官軍とは人民を守る政府の軍隊で、賊軍とはそれに反乱する軍隊のこと。元々は幕末時に朝廷と幕府の戦いで、負けた幕府側が賊軍の名に泣いたことから来ている。
歴史学というのは基本的に当時の史料をもとにして研究が進められるのであるが、当時の勝利者が自らの統治を確固たるものにするべく歴史書を改竄し真実の歴史を隠してしまうことは洋の東西を問わず多いことである。例えば、倒した相手に暴虐非道の王であったとか愚昧な統治者であったとかレッテルを張ることがよく見られる。そんなことされると敗者にいかな正義があろうが、正史の上でも悪人にされてしまうのだ。「勝ったほうが正義」というのは歴史を学ぶ上では重要な前提である。
史料が改竄されなくても大抵の場合、敗者に発言権はないのでどんな卑怯な手を使っても勝てば良いという見方もできる。戦争なら核ミサイルや捕虜虐殺。スポーツならラフプレイやお行儀の悪い選手強奪など。負けた後に敗者がなにを言ってもやはり無視されたり言い訳と取られてしまうことが多い。しかし最近はネットとかがあるから悪いことするとすぐ広まってしまうことも。
しかしこれと同時に「判官びいき(アンダードッグ効果)」という言葉も存在する。敗者への同情によって評価を得られることもあるのだ。
余談
歴史において、勝とうが負けようが後世の創作物によって訳のわからない設定を付けられてしまうことが非常に多い。機動戦士ホンダムとか「はわわ、ご主人さま。敵が来ちゃいました」みたいな分かりやすいのだったらよいのだが、一般には史実と誤解されている人物や出来事もしばしばある。
例えば桶狭間の戦いで織田信長に敗れた今川義元などは特に信長から歴史改竄を受けた訳でもないのに、
マジでこんなんだと思われてるから困る。
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関連項目
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