化学兵器とは、以下のことを指す。
概要
原始的なものは古くから存在し、ペロポネソス戦争でスパルタが亜硫酸ガスが用いられたという記録が残っている。クリミア戦争でも、イギリス軍が亜硫酸ガスを使ったという話がある。
一般にイメージされる化学兵器は、第一次世界大戦期に登場した。イギリス、フランス、ドイツなどが、それぞれマスタードガスや塩素ガス、クロロアセトンなどを使用し、多数の死者を出した。アドルフ・ヒトラーもマスタードガスで負傷し、一時的に視力を失った。
よく知られる化学兵器は、マスタードガス、塩素ガス、サリン、VXなどである。大量に敵兵士を殺傷可能な兵器として、第二次大戦期にも使われた。現在は、兵士がガスマスクを携帯していること、非人道的な兵器とされ条約で規制されたことなどから、実戦で使われる機会は少なくなった。
そのほか、警察がデモ隊などを鎮圧する際に使う催涙ガスや、護身用の唐辛子スプレーなども広義の化学兵器であるが、これらは非戦時下で使用されることもある。
また、これらの化学物質は化学に関する高度な知識と専門技術、設備がなければ作製できない。しかし、テロ組織などが作製してテロに使用する危険性がある。過去、日本ではオウム真理教による松本サリン事件や地下鉄サリン事件、会社員VX殺害事件などでサリンやVXが使用され、海外でも2017年に金正男氏殺害事件においてもVXが使用されている。
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