匿名とは、明確な人物像を隠して活動すること、並びにその概念である。
類型を分ける例としては本当に何もない匿名、ID付き名無し、ハンドルネーム(アカウント名)、といったところまで多岐。アバターに芸名という文化が盛勢を期すころには、現実の肖像を出さないもの全般を匿名とする場合もある。
ここでは、芸名ではない一般人のハンドルネーム程度のものを例に記載する。
匿名として活動することで自身の所在を暴かれずに、告発といったリスクのある行動をしやすくなる。
反面、悪用することで愉快犯とも言える不快な行為や犯罪を引き起こすことにもなる。
インターネットにおいては匿名掲示板の存在により、不特定多数の匿名の利用者が集まり、アンダーグラウンドな文化を形成していった。
『匿名が保証されたネット上では人は凶暴化する』という意見がしばしばなされる。
匿名の利点
- 実名が出ないため企業の内部告発が可能。
- 働いてる会社や企業の愚痴が気軽に書ける。
- 製作者であっても本人であると名乗らない限り製作物のファンのコミュニティに気楽に参加できる。
- 実名が出ないためサービスや架空のキャラクターのなりきりが可能。
匿名の欠点
- 実名が出ないため関係者を装い企業の事実無根な噂を流し、さも事実であるように確立させる。
- 過去に削除したサイトやアカウントがあった場合、別人が再度同じようなものを作り本人であると偽り悪い事をして評判を落とす。
- 虚偽の出来事を吹聴したり、作品同士の対立煽り・個人の粘着行為をいつまでも行う。(風評被害を増長させているという意見も。)
- 特定の人物へ度を超えた書き込み(殺人予告や個人情報暴露)がなされる。
廃止する動きや例
匿名ゆえに誹謗中傷が怖くて匿名では無いFacebookなどに移った人も居る。元Facebookのディレクターから実名を晒した時の方が人はずっと素行が良いなどという発言もある。日本の隣の韓国では匿名掲示板での名誉棄損によりある芸能人が自殺。社会問題が懸念され、実名制を導入した。これにより個人への誹謗中傷や名誉棄損が無くなるものと考えられた。しかし1年後問題のある書き込みが0.9%しか減少していない事が判明。(国民性の問題があると言えばそれまでだが・・・)実名制の廃止がなされた。日本では2ちゃんねるで1000件もの違法な書き込みを放置していたとして管理人のひろゆきが書類送検後に不起訴処分された。理由は違法な書き込みを把握出来ていなかったというもの。匿名の巨大掲示板ゆえに起きた事例とも言える。その他の掲示板からIP表示(発信元が分かる)にするべきでは?という意見もあったが、IP表示した板であっても荒らしや犯罪をほのめかす書き込みが後を絶たない。
批判が恐ろしいのであれば
好きな物同士が集まる掲示板内で特定の物を褒める流れが起きた場合、天邪鬼なものでそれを気に入らない者が必ず現れ、的外れな意見や理不尽な批判が書きこまれ、せっかく良い流れだったものを停滞させたり停止してしまったりする事がしばしば見られる。それに関わっていた製作者や関係者が居た場合それを深刻ものと受け止め製作物のやる気を下げたり中断したり失踪してしまったりする。やる気の低下や批判が恐ろしいのであればそれに関連する匿名のコミュニティや掲示板を見ないのも手だ。ニコニコ動画的にいつでもニコニコしておきたいものである。
関連項目
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