十両とは、大相撲の地位である。
十両とは通称であり(江戸時代の給与が月10両であったことから)正式には「十枚目」と言う。
概要
力士として一人前と認められ「関取」と呼ばれる最初の地位であり、幕下以下とは待遇面において天と地ほどの開きがある。このため相撲に入門した者は十両に上がる事を第一目標とする者がほとんどであり、引退時にも「十両に上がれた時が一番嬉しかった」と語る者も少なくない。
関取であるが本場所では幕内(前頭から横綱)とは別枠での取組となり、基本的には十両同士での優勝争いとなる。幕の内同士の取組で数的にあまった者がいた場合十両力士と対戦する事もある。十両での優勝は「十両優勝」と言う。
新進気鋭の若手力士や幕内(時には三役)経験者が同時に在位する地位であり、また十両下位の力士は負け越せば幕下陥落のため必死になり、ある意味では幕内以上に熾烈な戦いが展開する。十両の中位以上で優勝するとおおむね次の場所で入幕できる。
上記のように過酷な生存競争が演じられる地位であり、そのため全勝や14勝などの高い成績での優勝が中々出ない。特に全勝優勝は滅多に無く、戦後15日制が定着して以降現在までで5人しか達成していない。
十両全勝優勝を達成した力士(カッコ内は最高位)
名前 | 場所 | 備考 |
---|---|---|
栃光(大関) | 昭和30年3月 | 戦後15日制定着後で初。 |
豊山(大関) | 昭和36年11月 | 幕下付出出身では初、初土俵からわずか5場所目。 |
北の富士(横綱) | 昭和38年11月 | 後に幕内でも全勝を達成し、十両と幕内双方で全勝を達成した唯一の力士である。 |
把瑠都(大関) | 平成18年3月 | 北の富士以来43年ぶり。「北の富士賞」を北の富士本人から送られた。 |
栃ノ心(大関) | 平成26年9月 | 把瑠都以来8年ぶり。怪我により幕下まで陥落しており、再十両での全勝は史上初。 |
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