十天君単語

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十天君とは、中国の伝奇小説、またはそれをルーツにした諸作品「封神演義」に登場するチームである。
版では「一九君」と表記される。

君」は尊称であり、本名は各自別に存在している。

概要

仙界を二分する勢「崑崙山(闡教)」と「(截教)」のうち、後者に属する十人構成の仙人集団。
それぞれ名前に「」の字を持つ(例外あり)。またそれぞれ特殊な効果を持つ間術「」を有しており、これらは「十絶」と総称される。

下界の易姓革命(殷王を斃して周王さんとする歴史的な戦争)に場を借りた両の抗争が化するなか、周の軍師であり崑崙士でもある太公望(姜子牙)を支援する仙人を一掃すべく、十絶を携えて参戦したのが十天君である。

これに応じて崑崙側も高位仙人集団「十二仙」を集結させ、仙界の覇権を賭けた死闘が繰り広げられることとなる。

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以上の大まかな設定については、封神演義の原典と、その訳の安務の小説版と、安版を基にした藤崎竜漫画版では共通しているが、実際の扱いについては大きな差がある。

メンバー構成/使用する十絶陣

は十天君の紅一点であり、女性ゆえに名前に「君」の尊称がないイレギュラー的存在。

原典・安能務版

特に地位も権もない一介の仙人集団であり、同門の聞仲が苦戦してるのを見かねて助に馳せ参じた。

周の本拠地・西岐下に「十絶」を敷き、これを破ってみろと挑戦する。
……が、正正銘のエリート集団である崑崙十二仙の前では十天君など赤子も同然の雑魚キャラでしかなく、次々にを破られ、奮闘虚しく十天君はひとりずつ順番に殺されていった。

の幹部仙人は別に存在しており、崑崙vs鰲の全面戦争は十天君との戦いとは別に行われている。

藤崎竜版

の仙を束ねる幹部集団であり、導者の通天心神喪失に陥っているため全揮を代行している。原典や安版とは違い、殷の軍師であり士でもある聞仲とは極めて険悪な仲。崑崙と戦うための作戦中も常にギスギスした空気だった。

殷と周の全面戦争が始まるに際して、聞仲が協を仰いだ際も通天への面会を妨げ、それでも聞仲が会おうとすると姚君が落で遮り、聞仲が本気でこれを破ろうとすると10名全員で聞仲を異間に封印してしまっている。

その後、明が太公望たちにやられると聞仲を解放し、王君をリーダー格として聞仲と連携を取りながら仙界大戦に臨み、に侵入してきた崑崙門徒を各個撃破すべく各所で待ちせを行う。
……が、十天君の中でも戦闘力バラツキがあり、崑崙側の強キャラといい勝負をするものもいればギャグ混じりで殺されるものもおり、ひどいのになると撃破された間しか戦闘シーンが描かれなかったものもいる。

もっとも、崑崙も鰲も等しく人間界にとっては害悪と考えていた聞仲は、この戦いで両者を全に消滅させるつもりであり、十天君の全滅は当初からの予定通りであった。

原典・安能版メンバー解説

秦天君

十天君のリーダー格であり、十天君の総意として意見表明するときは彼が先頭に立つ。
が、っ先にを破られて絶命した。(裏を返せば彼らが十天君などと称して大仙ヅラできたのははじめだけで、いざ戦端が開かれると烏合の衆として右往左往するだけだったということでもある)

スペックだけ見ればかなり強そうな性の「」だったが、白蓮色の蓮華、五つのに守られた文殊広法尊の前にはまったく通用せず、の発動を全に封じられてあっさり破られた。

天絶陣の能力

原典:先の術を練り、精気を得て布いたもの。中には・地・人という三つの旗が立っている。凡人に入るとが鳴ると共にその身はと帰し、仙人士といえどもその身体は粉々に砕かれる。

版:陣内への侵入者の気配に反応して三種類の術が段階的に発動する仕組みになっており、まず相手の存在感覚を奪って倒させる。それでも動ける者には衝撃波が襲いかかって五体が分解される。それにも耐えうるものにはが落ちて燼となる。

趙天君

君に次ぐ二番手として登場。

地裂は懼留孫によって々に破られ、捕縛用宝絪仙縄」によって生け捕りにされる。柱に縛られたまま十絶破り~明との死闘~三姉妹仇討ちという作中の山場となる戦いの連続の間、ずっと放置され続けていた。
これらの連戦が終結した最後のシメとして原典では武吉に切られ、安版では哪吒に遊び半分で処刑された。

地裂陣の能力

原典:地の術に基づいている。中は地の気を凝縮し、変化極まりない。中にはい旗があり、それが動くとにはが鳴り、地には火が燃え上がる。凡人も仙人もこのに入れば生きてはいられない。たとえ五行の妙術を持つ人と言えども、この災厄は逃れることはできない。

版:性質的にはにかなり近いが構造はもっとシンプル。侵入者の気配に反応して発動する火で相手を燼にする。

董天君

戦う前からの仕掛けを見破られており、メタるためを治める宝「定珠」を入手した慈航人にあっさり破られる。慈航人は吸い込んだ相手をただちに消滅させる宝璃瓶」を用いて速やかに殺した。

版では、慈航人は「死んだふりに協するから逃げないか?」と逃亡を勧めるが、厚意には感謝しつつもプライドが傷ついた董君は徹底抗戦を選んだ。

風吼陣の能力

原典:地・・火・のうち、の玄妙なと火が隠れている。このと火は先的な気と三昧火で、その中から千軍万馬が出てくる。凡人も仙人もこのに入ると狂烈火の中に巻き込まれ、いく千万のを浴びて、四肢が直ちに滅多切りにされてしまう。地を覆すような法術を持っていても、このに入れば身体が必ず血膿と化す。

版:陣内の震動を感知して暴が巻き起こり、設置された万のが乱舞して侵入者を切り刻む。
震動を発しないように侵入しても術者ので同じことができる。

袁天君

特にるところがない。

十絶破りのテンプレ通りに予定調和の流れで普賢真人に殺された。

強いて言うなら十絶破りの際にどの媒体でも普賢真人と戦い、普賢真人が氷山を溶かす方法が媒体によって微妙に異なっている。

原典 → 身にまとった瑞雲からが出て氷山を溶かす
務版 → 「三昧の火(口から火を吹き出す術法)」を両手に移して増幅し、フィンガー・フレア・ボムズみたいに先から放って氷山を溶かす。
藤崎竜版 → 元素変換によって氷をすべて溶かす。

寒氷陣の能力

原典:名は寒氷だが、その実はの山。の中に玄妙があり、が吹き荒れている。上の氷山はのように、下の氷山はの牙のようになっていて、凡人も仙人もこのに入ると、上下の氷に粉のように砕かれる。どんな法術をもってしてもその難を逃れることはできない

版:上下二対の巨大な氷山(めっちゃトゲトゲしてる)が鎮座するであり、音に反応して氷山が噛み合って侵入者を挽きにする。

金光聖母

十絶破りのテンプレ通りに予定調和の流れで広成子に殺された。

他のと違い、という実体を持った具を使っての立てだったため、丁寧にを割られてを破られている。

金光陣の能力

原典版:内に日の精を奪い、地の気を秘めている。21の宝のが21本の高い竿の上にかかっていて、どのの上にも縄で結んだ輪がある。人や仙人などがに入ると、輪を引き上げての音でを振動させ、色のを放ってその身体を照らす。そうすると、その相手はただちに血だまりに沈む。があったとしても逃れることはできない。

版:陣内に設置された21面のによりを放ち、一斉照射にさらされた侵入者はたちどころに焼けただれる。

孫天君

特にるところがない。

十絶破りのテンプレ通りに予定調和の流れで瑞雲で守りを固めた太真人に殺された。
強いて言うなら最初に相対した士・喬が安版では一持ちこたえたあたりがセオリー破りなだけである。

化血陣の能力

原典:先の霊気を使っているが、の中にはがあり、が秘められている。人か仙人がに入ると、が鳴り、を巻き起こして、あっという間にその人を血だまりにしてしまう。たとえであっても、その死を逃れることはできないだろう。

版:触れたものを血膿に変える「化血」をに包んで投げつけたり枡からドサドサ降らせたりする大雑把

柏天君(白天君)

君と彼のは、十絶やぶりのテンプレートから外れ、最初の犠牲者がいない。また、話の展開的にはひとつのターニングポイントとなっている。

崑崙十二仙は十絶破りと並行して明とも戦っており、やたら打たれ強く様々な宝を次々に繰り出す彼には手を焼いていた。
そこに陸圧という士が助っ人に現れる。士といっても実的には十二仙を上回る怪物である。陸圧は明を呪殺する秘術を姜子牙に与え、明は呪いをかけられてしまう。

原典

明は呪いの初期段階でイライラして心が落ち着かず、軍議に参加も出来なくなってしまったため、孫君が代わりに出撃する。

に挑む陸圧に対して孫君は炎を浴びせかけるが、陸圧は炎の精霊のためまったく意に介さず、何もできないまま君は倒された。

安能版

自分が呪殺されようとしていることを知った明はその阻止を聞仲に懇願する。

聞仲が派遣した部隊はなんなく撃破できたが、十天君までも繰り出されると面倒と考えた陸圧は見せしめのために破りを思いつく。

造作にずかずかに入った陸圧に対して君は全で炎を浴びせるが、陸圧はまったく動じない。
観念した君は殺される前に陸圧へ正体を尋ねると、陸圧は自分が「燧人氏(最初に火を発見した界の)」の子であり火の風呂を浴びて育った火人間だと明かし、防御不可能撃を飛ばす宝「飛」で君を斬首した。

これにビビった十天君は呪殺の阻止込みし、明が生き延びる希望は断たれることとなる。

烈焔陣の能力

原典版:の中に三昧火・中火・石中火という三つの火が秘められ、三つの旗がかかっている。人か仙人がに入ると、三つの旗がひるがえり、三つの火がいっせいに飛びまわる。そうすると、中に入った者はく間にに帰してしまう。たとえ火よけの術があっても、三昧火を逃れることはできないだろう。

版:術者含めて三方向から「中火」「地下火」「三昧火」を浴びせるまさに集中放火

姚天君

ろくに描写なく殺される十天君のなかでは活躍したほう。

「姜子牙(太公望)を暗殺すれば問題解決じゃね?」と、落による呪殺を提案した。
さっそく実行に移して三七魄のうち二六魄を拝みとるが、残る一一魄は崑崙側に保護され呪殺は阻止された。

姜子牙の二六魄を取り戻すために精子が落に挑むものの、一度は姚君に気付かれて阻止され、二度は仙界の至宝「太極図」を携えて再び落に侵入してを奪い返すことには成功するが、再びによる攻撃に不意を突かれ、不注意により太極図が姚君の手に渡ってしまう。

十絶やぶりが本格的に始まると、精子が自らの不始末責任を取るために落破りに名乗りを上げる。(安版では当初、燃燈人は魄のない哪吒に破らせるつもりだった)
これまでの対戦で落のからくりを見抜いていた精子は、十分に守りを固めたうえでもはや勝手知ったるとばかりに足を踏み入れ、をかけられようとも意に介せず「陰陽(照射した相手を倒させる宝)」を使って姚君を倒させ、奪われていた太極図を回収したうえで、首を落として殺した。

姜子牙のを人質にしていたとはいえ、十天君が十二仙を相手に2度も撃退し、至宝「太極図」を奪ったのは十分敢闘と言えるだろう。

落魂陣の能力

原典:生きるを閉ざし、死への門戸を開く立て。内には地の気を凝結し、白紙の旗を立てて、その上に符を貼ってある。い旗が動くと、に入った人のが飛び散る。仙といえども、に入れば、たちどころに死んでしまう。また、を振りまいて相手に当てても相手のを奪うことができる。

版:の中央には符術を施されたが立てられており、これを揺らすことで対魄が一にして抜き取られる。振りかけることで魄を抜き取る「吸」も備えているなど隙のない性

また、原典・安版共通で、このを祭壇として利用することでの外にいる相手の魄を拝みとる呪術を発動できる(姜子牙の暗殺に用いられたのはこの効果)。原典版では二十一日、安版では二十一刻(42時間)で相手を呪殺寸前まで追い込んだ。

王天君

特にぱっとしない存在。むしろ相対する士・曹宝のほうがキャラ立っていた。また、道徳君によって殺されるところは一緒だが、殺され方が違っている。

曹宝は仙界の争いから距離を置いている立場の仙人だったが、「落宝銭」という強な迎撃用宝を所有していたため戦いに巻き込まれて友を失っている。

原典

曹宝は王君と知り合いであるものの、やりとりはテンプレート的なものに過ぎず、落宝銭を使うこともなく、を浴びせられ絶命する。

君は道徳君の宝「五火七禽扇」で扇がれ、と化して殺された。

安能版

曹宝はこの世に争いを免れる場所はないと悟って落宝銭の処分とともに自分を殺してもらうことを願って旧知の間柄だった王君のを訪れる。
心からこれを拒否し、いろいろアドバイスをする王君だったが、彼の決意が固いのを見て望み通りに殺してやる。

なんともいえない複雑な心のなか、続いて挑戦してきた清虚道徳君と戦う。
うかつに動くのは危険と考えた道徳君により、フッ!!と息を吐いて敵を撃ち抜く「気鑽」の術で狙撃されてを破られた。

紅水陣の能力

原典:の精を奪い、の玄妙を秘めた、変化極まりないもの。中には八卦の台があって、台の上には三つの瓢箪がある。この瓢箪を投げ下ろすと、洋々たる限りないが流れ出る。このを一滴でも身体に浴びたら、凡人も仙人もたちまち血となる。

版:に入ってきたものに対し、瓢箪に入っている「」を浴びせることで相手を血と化して溶かし尽くす。瓢箪からはとめどなくがあふれるため、最終的には陣内の池となる。

張天君

十絶のトリを務めた。とは言うものの攻略される順番が最後だったけであり、仲間たちが次々に惨たらしく殺されるのを手をこまねいて眺めていただけなのだが。

最初は燃燈人の策により、周軍の玉である武王が雷震子哪吒を護衛にへ差し向けられ、君は訝しがりながらも武王を陣内監禁する。あえて武王を差し向けたのは、原典では武王には大きな福運があり、彼に日の災厄を受け入れてもらえば自然に破れるためと説明されていたが、安版では最大の利益を受ける武王にも手伝ってもらわなければならない程度しか説明されていない。

太上老君や元始尊まで出する崑崙勢総出で三姉妹を撃破したあとの後始末的なノリで、南極仙翁と童子に雑に殺された。

紅沙陣の能力

原典:立ては・地・人という三気に分かれ、その中に三斗のを蔵している。大が吹き、がなると、鋭利なのようながひどく荒れ狂って、人を無惨に殺し、身体もまで粉に砕かれる。どんな修業を積んだ仙人でも、このからは逃れられない。

版:陣内には巨大な落とし穴があり、その内部は方角も上下も時間もない異間である。ここに落ちた者は思考も意識も奪われて立ったまま動けなくなる、殺傷のない生け捕り特化の
落とし穴に入らないものには「沙」を浴びせ、前後不覚にさせてに突き落とす。

藤崎竜版解説

王天君

」を使う。

十天君のリーダーであり、パンクファッションに身を包み錠剤ガリガリかじる退廃的な雰囲気の小柄な仙人。

もとは崑崙の士であったが、魄を分割できる特異体質の持ちであることで上層部の陰謀に巻き込まれ、戩を崑崙で引き取る際のトレード要員としてに送り込まれて閉される。
生活で病んだ精に付け込むかたちで妲己洗脳され、妲己と慕う手駒となってしまう。その際に魄は分割され、妖怪ベースとする身体に移し替えられている。妲己示の下で、暗躍し、自分の恵まれない遇への念返しを行う。
敵方の太公望に匹敵する策士っぷりで仙界大戦をかき回し、以降も妲己に都合のいいように戦局を誘導する。

物語の上で魄が分割された王君は計3人登場しており、一人戩を、二人は聞仲を、三人太公望に強い執着を抱いていた。また、個体によって微妙が異なるらしく、一人の王君に変化した戩では二人の王君のは解除できなかった。

物語終盤では彼の本当の出自と使命が明かされ、妲己に利する数々の行動や私による残虐行為にも別の意図が働いていたことがられる。


の血を状に放出させて現実間にフィールドを形成し、なかにいるものを燻り殺す。
く、「他の十天君は異間を作ってその中でのみ万になれるがこのオレは通常の間に『自分の場所』を作れるのさ」。実際、他の現実とは隔絶された亜空間にしか生成できず転送ゲートを踏ませないと敵を引き込めないのに対し、は任意の場所に展開できることが可なうえ、間転移と組み合わせることで敵をに引き込むハードルが極めて低い破格の性を持つ。
このためは応用や利便性が段違いであり、王君はこれを大いに活用して太公望を(文字通りに)苦しめた。
さらに、一度のなかに取り込んでしまえば「この血で満たされた間自体がオレだ」というように、その中は王君の体内にいるようなものとなってしまい、王君本体は姿を見せずで対応するようになるため、他ののように本体を狙って倒すことはほぼ不可能になる。
一方、聞仲のように全体を理やり破壊すると本体にもダメージが行くようで、を破られただけで二人の王君は封されている。

ダニの宝
ダニに模した生物。仙人や士に寄生すると特徴的な刺青のような模様ができ、常に宝を使い続けている程度のダメージを宿に与えていく。
仙界大戦中は全戦域にばらまかれ、崑崙側の戦ダメージを与えた。対処法としては王君を倒すしかないが、仙などを食べることで一時的に体力回復して戦うことはできる。

姚天君

「落」を使う。

陰陽デザイン仮面を被った仙人。
君が前に出ないときは彼が十天君の代表として振る舞うサブリーダー的存在。
物語上、最初に登場した十天君であり、招集に応じない十天君に業を煮やして聞仲が乗り込んできた際に対応した。

仙界大戦ではタッグを組んで哪吒戩・護と戦う。
を組み合わせた多重間で一進一退の戦を繰り広げるが、仲間を守るために死を尽くす崑崙門徒たちに一歩及ばず敗北


亜空間内に多数設置された「落の呪符」から魄を消し飛ばすビームを放つ極悪性
さらにはアシストとして屈折によるで呪符の位置も攻撃の方向もカモフラージュされており手がつけられない。
が、魄を持たない宝人間ゆえに落攻撃を食らっても死なない哪吒と、敏感肌によりに頼らず攻撃を察知できる護とは相性が悪い
また、攻撃オプションとして「破壊の呪符」も有しており直接的な攻撃を持たないサポートした。

張天君

)」を使う。

異様に長い腕を持ち、脚ではなく腕を使って歩行する仙人。

劇中で最初に崑崙側と交戦した十天君であり、崑崙側の最強格のひとりである戩を苦戦させる。
妖怪仙人らしからぬ知性と紳士的な態度の持ちであり、多き戩の正体を鋭く考察したりもした。

の圧倒的な戩相手に優勢を保つが、本性を表した戩のチートゴリ押しの前に敗北した。
一連の十絶戦では一番を務め、十天君の強さと十絶のヤバさを読者に印づけた。あとに続く連中がどんどんその印を貶めていったが。


広大砂漠亜空間を形成し、「」の風化で敵を弱体化させつつ、大量のを操って大規模な質量攻撃を仕掛ける。
陣内では自在に間転移を行えるため、敵の攻撃からどこまでも距離を取って有利に戦いを進めることができる。

孫天君

「化血」を使う。

ファンキー人形の姿をした仙人。

玉と四不を人質にとった上で自分の勝ちが確定しているゲーム太公望・玉真人に強いるが、太公望ペテンと玉真人神速の抜術により盤外戦敗北する。

化血
マンションの一室程度のスペースに所狭しとオモチャぬいぐるみが転がっている亜空間
こののなかで行われるゲームに負けた相手を人形にするを持っており、この人形は自在に操ったり自爆させたりできる。こので人質を増やし、次なるゲームを持ちかける。
なお、化血陣内の遊具はすべて孫君の意のままでありイサカマし放題であるし、相手がイカサマを使うことも難なく封じられる、まさしくチート

……が、「陣内物理的な攻撃が有効」という点で非常に使い勝手の悪いとなっている。
敵側からすればゲームで勝てなくても物理で殴ればいいのである。
君もこの弱点を理解しており、自分の姿は他のオモチャに紛れ込ませたうえで別のぬいぐるみを操っているが、この程度の対策では太公望太刀打ちできるはずもなく、ゲームの裏で着々と進めていた仕込みにより居場所を特定されている。

そもそもにして敵がゲームに乗らなかったら詰みである。
似たようなダービー兄弟は相手をゲームに引きずり込む一工夫があったが、孫君は特にそういう用意もなかった。玉がめっちゃノリノリゲームに食いついたからよかったようなものの、太公望っ先に発言したように「敵と遊べるか 普通に戦うわい」となっていたらどうするつもりだったんだろう。
ターゲット一行の中にいる玉の性格を見抜いていたという推測も立たないわけではないが、そこまで洞察があるならもうちょっと化血の弱点にも対策れそうなものである)

董天君

」を使う。

巨大なの幼のような姿の仙人。

に殴り込みをかけた一家サイコロステーキにしようとするが、自分も大した実じゃないくせに相手をめてかかる態度が災いして敗北


渦巻く強を操るであり、吹き飛ばされた者は底部にり巡らされたワイヤーに落ちて切り刻まれる寸法。
ただ、このは術者自身も底に落ちると同じ運命を辿ることになり、これに対して「の中央に配置した柱にしがみつく」という杜撰な安全策しか講じていないという致命的な欠陥がある。

袁天君

「寒氷」を使う。

毛むくじゃらで幼児番組に出てきそうなファンシーな姿とは裏無常観漂う枯れた言動を好む仙人。

太公望と普賢真人を「寒氷」に引き込み、平和主義者の普賢真人が対話をめるのにもを貸さずに一方的に攻め続ける。
君から「油断するな」と念を押されており本人も油断なく戦っていたのだが、普賢真人の持つ宝「太極符印」の「元素を操る」のスケールに理解が追いつかず、寒氷効化されたうえに核融合爆発を至近距離で食らって死亡する。

寒氷
陣内に猛吹雪を発生させて敵を凍死させる。

趙天君

「地裂」を使う。

モノリスの姿をした仙人。

哪吒に撃破されたシーンしか描写がないため詳細不明。

地裂
同じく詳細不明。

金光聖母

」を使う。

スナフキンみたいな装いをした仙女。胴体と脚がない(死神13みたいなイメージ)。

仙界大戦では姚君とタッグを組んで哪吒戩・護と戦う。
を組み合わせた多重間で一進一退の戦を繰り広げるが、仲間を守るために死を尽くす崑崙門徒たちに一歩及ばず敗北


で照らした敵のから、強さはオリジナルの1/10程度ながらもダメージを反射する特性を持った法師を生み出して敵自身と戦わせる。
なかなかに反則的なだが、物陰に入ってを遮ると法師が消滅するという弱点があり、これを補うために姚君の「破壊の呪符」で遮蔽物を破壊してもらってのもとに引きずり出すという戦術を用いた。
また、屈折を利用して敵にを見せるアシストがある。

秦天君

」を使う。

岩石の集合体のような姿の仙人。

君の「」を組み合わせた多重間で一家三姉妹を襲うが、三姉妹がより大きな亜空間「究極」を発動させたことによりが消滅。
敵をけら以下にしてお茶会のテーブルの上に彷徨わせる圧倒的なに打つ手をなくし、降を勧められるが、答える前に末マドンナお菓子と間違われて食べられてしまいあえなく死亡


殺されたので詳細は不明だが、宇宙空間のような亜空間隕石を降らせるらしい。

白天君

」を使う。

手足のつながった双子の姿をした異形の仙人。

君の「」を組み合わせた多重間で一家三姉妹を襲うが、三姉妹がより大きな亜空間「究極」を発動させたことによりが消滅。
敵をけら以下にしてお茶会のテーブルの上に彷徨わせる圧倒的なに打つ手をなくし、降を勧められるが、答える前に末マドンナお菓子と間違われて食べられてしまいあえなく死亡


殺されたので詳細は不明だが、火属性らしい。

余談

原典・安務版における十絶の戦いは非常に形式的な展開であり、

  • 燃燈人(十二仙よりもさらに別格の、崑崙の仙の取りまとめ役の仙人)が、実不足の士(場合によっては士ですらないただの武将)に破りを示する
  • に従って挑戦した士が殺される
  • そのあとに十二仙のかがを破る

という流れが儀に繰り返される。中盤以降になると十天君側から「なぜいちいち若輩者を犠牲者として送り込むのだ!」と毎回非難されるようになるが、多少の例外はあれど最後までこのテンプレが踏襲された。

なぜこんな儀式めいた手順で十絶破りが行われたかというと、雑魚捨て石にしての仕掛けを確かめるという側面もあるだろうが、作中で強調的に示されたものは「若輩者の士をここで処分するため」である。

原典・安務版における「封計画」とは、「出自が人間ではない仙人(藤崎竜版でいうところの妖怪仙人)」、「仙が足りずに仙として完成できない士」、「士ではないが凡骨越している人間藤崎竜版でいうところの天然士)」を殺して界に封じるという粛正計画で、封榜(リスト)に名前の挙がっている身内を処分するには都合のいい環境だったのだ。

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安能版

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1 ななしのよっしん
2020/12/13(日) 15:39:23 ID: WjGv2CJ9St
こいつらも倒せないのかよと思ってたけど
原作からそんなあつかいなんか
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2 ななしのよっしん
2021/01/14(木) 16:10:44 ID: mJYlm8F6Gk
原作の仙人クラスは基本的に互いに一撃必殺大味バランスの戦いしてて
十絶の戦いは
先鋒が挑む -> が発動して先鋒死ぬ -> 「なるほど」って師匠が出てって粉砕
の流れを繰り返す
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3 ななしのよっしん
2023/11/22(水) 00:13:57 ID: w1xebJiKBv
地裂アニメ二期で
君が地面に倒れそこから地割れが起こり陥するという内容だった
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