十種競技(デカスロン)とは、文字通り10種類の陸上競技で競うスポーツである。
主に男性が行う競技であり、女性の場合は代わりに「七種競技」が行われる。選手の持つ総合的な運動能力が問われる種目とされており、優勝者は「キング・オブ・アスリート」と称されることでも知られる。
概要
以下の10種類の競技で構成される。
と、ここまで読んで疑問に思う方も多いだろう。
そう、タイムを競う競技と距離を競う競技が混在しているのである。これでは各種目の記録の合計値では競えない事になってしまうのでは?と感じるのではないだろうか。
なので、十種競技では「記録をポイントに換算し、そのポイントの合計値で競う」というやり方で優劣を決めている。ポイントの換算方法は競技によって違うが、概ね「どれか一つの競技で抜きん出ても、他がダメだとまず負ける」くらいの付け方になると思ってもらえれば間違いない。
なお、詳細な点数計算や各競技の解説に関しては陸上競技の項目がやたら詳しい。
基本的にどんなに悪い記録でもポイントは付与されるが、跳躍系・投擲系の競技ではファウルによって記録なし(=0点)になることはある。練習不足や疲労によって自己ベ付近の記録を狙いすぎて失敗、みたいなケースはままあるらしく、こうした競技で「失敗しない範囲で頑張るか、あくまで自己べを狙うか」……という駆け引きや計算が行われるのも十種競技の面白いところである。
また、種目が多いのでだいたい2日に分けて行われるのが一般的であるが、これらの競技すべてを1時間以内に行う「ワンアワー・デカスロン」というあたおかなチャレンジも存在する。
余談
この競技の面白いところは「個々の競技の記録だけ見ると、割と平凡に見えがち」というところである。
100m走で10秒を切ることはまぁほぼない、といえばおわかりいただけるだろうか。
そうした記録だけ見れば、十種競技はともすれば「ある競技のスペシャリストになれなかった奴らの吹き溜まり」といったような印象を持つかもしれない。
しかし、それはその1種目だけ見れば、の話である。
体育の時間に触れたことのあるであろう競技がいくつか存在することでおわかりになるだろうが、これらの競技群は絶妙に「求められる能力が違う」のである。
持久力と瞬発力だけではなく道具を扱うテクニックや身体の動かし方まで全く異なるため、「なにか一つに特化するための練習・身体作り」をしていると他の競技で泣きを見る、十種競技はそんなスポーツなのだ。
先に例に取った100m走の映像を見るだけでも、言い方を変えれば「他の競技のためにがっしりした体を作ってきたムキムキの巨漢たちが、トラックを10秒台で突っ走ってくる」という絵を見せつけられるのである。ワクワクしてこないかね。
スペシャリストではなくゼネラリストが勝つ、故にこの競技の勝者が「キング・オブ・アスリート」と讃えられるのである。
TVゲームに例えて言うなら、「ストⅥ・APEX・ぷよテト・マジアカ・遊戯王MD・桃鉄・ポケモン・麻雀・みんバト・フォールガイズ全部使ってゲーマー総合の天辺決めようや……」みたいな話なのだから。
関連動画
関連コミュニティ・チャンネル
十種競技に関するニコニコミュニティもしくはニコニコチャンネルを紹介してください。(「陸上」で検索しても自衛隊関連しか見つけられなかったので)
関連項目
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