南葛市(なんかつし)は静岡県中部地区にあるとされている架空の都市。『キャプテン翼』の舞台地である。
概要
舞台地としては静岡県の静岡市と清水市(当時。現在は静岡市清水区)の間、南アルプスの山あいにあるとの説明がある。 市内には南葛小学校と修哲小学校があり、それそれ少年サッカークラブがある。但し、全日本少年サッカー大会へは選抜チームである南葛SCとして出場している。
ここまでの説明だとただの架空の市の紹介であるが、実は南葛市の実際のモデル地は静岡県ではなく東京都葛飾区である。南葛という地名は葛飾区南部である小岩一帯を指し(ちなみに北部は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で有名な亀有)、作者である高橋陽一はここで生まれ育っている。また、東京都立南葛飾高等学校出身であることから、名前の由来は出身校からという説もある。葛飾区には南葛SCという関東サッカーリーグに所属するクラブが実際に登場し、高橋陽一が代表を務めている。
一方、『キャプテン翼』の連載が始まった1980年頃は日本のサッカーは低迷期で、葛飾区一帯もサッカーが盛んな地域ではなく(隣の江戸川区でFC東京の前身である東京ガスサッカー部が活動していたが)、 連載をするにあたり高橋陽一が舞台地で悩んでいたところ当時は「日本のブラジル」と評されていた静岡県に注目し、舞台地としては静岡に移している。
聖地巡礼における注意点
舞台地とモデル地が異なる問題は連載当初は発生していなかったが、後年『聖地巡礼』や『ご当地アニメ』というジャンルが確立するとファンの混乱を招く事態となっている。 というのもWikipediaでは「静岡県を舞台とした漫画作品」としていることから 「静岡へ行けばキャプテン翼のモデル地がある」と思ったら大間違いで、いざ行ってみると実際は別の国民的アニメのものばかりで、キャプテン翼のキの字もなく、非常にがっかりすることになる。 イベントの開催や銅像などは葛飾区のほうに集中しており、静岡市のほうではない。もし間違えて静岡まで巡礼へ来てしまったら、以下の三択を選ぶことになる。
- 葛飾区へ行く(静岡駅→東海道新幹線「ひかり」→東京駅→総武快速線→新小岩駅で所要時間1時間半、交通費約6000円)
- 静岡県内の他の作品を巡礼する(掛川市へ行けばサッカー漫画の『シュート!』の舞台地。こちらは掛川駅や掛川城など作中のモデル地がある)
- 諦めて帰る。
関連動画
関連項目
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