この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
南雲ハジメとは、ライトノベル『ありふれた職業で世界最強』の登場人物で、同作品の主人公である。
ドラマCD版のCVは深町寿成。
プロフィール
来歴
第一章
教室で昼休みを過ごしていると、突然足元に魔法陣が現れ、クラスメイトらと共に異世界「トータス」に召喚されてしまう。
トータスの神官イシュタルから事情説明を受けた後、成り行きのまま人間族と魔人族との戦争に参加することとなり、ステータスプレートの鑑定により「錬成師」の適性があることが判明する。
練成師はトータスにおいて特に貴重では無いありふれた職業な上に戦闘向きでも無かった為、クラスメイトたちから無能のレッテルを貼られつつも、錬成師の戦い方を模索したり、図書館で異世界の知識をつけたりして過ごす日々が続いた。
そんな折、実地訓練として七大迷宮の一つ「オルクス大迷宮」に向かうこととなり、その前日に虫の知らせを感じたクラスメイトの白崎香織から「(何かあったら)南雲くんを守る」という誓いを立てられた。
当日、迷宮内で強敵ベヒモスから襲われてしまい、クラスメイトたちを逃がす為にベヒモスを足止めしている間、とあるクラスメイトの裏切りにより誤射を装って攻撃魔法を撃ち込まれ、香織との約束も空しく奈落の底に落ちてしまう。
奈落の底に落ちたハジメは奇跡的に生きていたものの、直後遭遇した蹴りウサギから襲われ、次に襲ってきた爪熊からは左腕を切り落とされ、その場で腕を食べられるというショッキングな事態に見舞われる。
錬成の力を連発し何とか逃げ果せた先でそのまま意識を失ってしまうが、たまたま近くにあった【神結晶】という秘宝から湧き出る【神水】の超回復の効果により、命を取り留めることができた。
【神水】により生き永らえることはできたものの、飢餓感まで満たすことはできず、左腕の幻肢痛や奈落での理不尽な経験もあって、転落後10日目に精神崩壊によるパラダイムシフトを起こしてしまう。
殺意に塗れた冷酷な性格へと変貌したハジメは、飢えを満たす為に二尾狼を錬成の力を駆使して討ち倒し、その肉を食らうと直後壮絶な痛みに見舞われてしまう。神水の回復効果に頼りつつ痛みに耐えていると、やがて髪の色が抜け落ち、筋肉や骨格が発達した強靭な肉体へと変貌した。その際モンスターの固有能力に目覚めたハジメは、錬成の力で鉱石から武器の開発を行えるようになり、生み出した兵器で奈落の魔物を駆逐し、またその肉を食らって段々と怪物じみた強さを持つようになる。
迷宮探索中、とある広大な一画で少女が囚われている光景に遭遇する。少女の境遇にシンパシーを感じたハジメは彼女を囚われの身から解放し、少女に「ユエ」と名付けて行動を共にするようになった。
迷宮の最深部にて片目を失うほどの激戦の末に勝利したハジメとユエは、迷宮の創設者オスカー・オルクスの遺言と迷宮の攻略の証を受け取り、転移装置で迷宮からの脱出を果たした。
人物
地球時代
高校1年生の平凡な少年。
ゲームクリエイターの父と少女漫画家の母の影響により創作物全般が好きで、所謂オタクと呼ばれるぐらいに趣味に傾倒している。両親の職場でアルバイトをしており、その技量は既に即戦力級と言われているほど。ただ就職先が実質内定しているために学校生活を軽視していて、遅刻すれすれの登校を繰り返したり、授業中に居眠りすることが多い。そういった経緯から一種のプライドを持ってオタクとしての生き方を選んでいるので卑屈さや陰気さはなく、積極性こそ無いものの、コミュニケーション能力や身だしなみはごく普通の少年。
後述の出来事からクラスメイトの美少女・白崎香織に好意を抱かれており、彼女に積極的に話しかけられている。
しかし彼女に気にかけられていることが原因でクラスメイトの大半から白眼視されており(主に嫉妬)、檜山大介を中心とした一部の男子生徒からはハジメのオタク趣味を引き合いにイジメの対象となっている。さらに優等生で正義感の強い天之河光輝からも前述の遅刻・居眠りを理由に不良扱いを受けており、味方はほとんど居なかった。そういった都合の悪い状況に対しては苦笑いでやり過ごし、ほとぼりが冷めるのを待っている。
趣味以外に対しては積極性を見せないものの、内面は温厚で優しい性格。
中学2年の頃、不良に絡まれている男の子とお婆さんを助ける為に土下座をして彼らを救ったことがある。その現場を香織が目撃しており、弱くても他人の為に頭を下げられる様から「私の中で一番強い人」という評価を受けている。
また、オルクス大迷宮でベヒモスから襲われた際は、状況判断がつかなくなっている光輝を叱咤し、混乱に陥っているクラスメイトを守る為に錬成の力でベヒモスを足止めするなど、冷静で勇敢な一面も持ち合わせている。
奈落転落後
奈落にて常に死と隣り合わせの極限生活を送っていたところ、精神の均衡が崩れ、地球時代の優しかった頃のハジメは消失してしまった。その代わりに敵対者には一切容赦が無い冷徹な性格へと変貌した。
敵対者には基本的に容赦が無く、魔物はおろか人を殺す事にも躊躇が無い。ただし道を塞ぐ相手が現れても、敵と見做さなければ見逃す、あるいはスルーするなど一定の線引きは決めている模様。他人に対しては無関心を貫いており、過去に無能呼ばわりした檜山たちに対しては怒るでも許すでもなく、存在自体に興味を失くしている。他のクラスメイトや王城の人々に対しても興味を失っているが、一部の世話になった相手への恩や敬意は忘れていない。一方で身内に対しては非常に甘く、ユエやシアに絡む男が現れると、完膚無きまでに叩きのめすか強制的に性転換させたりしている。その際の言動は883そのもの。
オルクス大迷宮で出会ったユエに対しては、初対面時こそ警戒し無関心を通そうとしたものの、ユエの「裏切られた」という言葉にシンパシーを感じ、結果的に彼女を助け、地獄のような環境で苦楽を共にしたことで絶対の信頼と一途な愛情を抱くようになる。また、彼女の存在が迷宮内でハジメの人間としての心を失わせずに繋ぎとめていた。
基本的に鬼畜というスタンスは変わらないものの、ハウリア族を「(契約の間)最後まで面倒見る」という約束を果たしたり、香織がピンチと知ると迷宮まで行って義理を果たそうとしたり、「(助けないと)身内が悲しむから」という理由で人助けをすることもある。ユエやシアといった仲間の存在、恩師である愛子の言葉、その他様々な出会いを経て、徐々にではあるが以前の優しさも取り戻しつつある。またオタク趣味は変わっていないのか、開発した兵器や装備品に趣向を凝らしたり、創作物にありがちなテンプレ的展開に憧れていたりもする。
恋愛に関してはユエに対して一途であり、ハジメに好意を伝える異性が現れても即座に断っている。しかし旅の同行者となったシアの(ハジメに対する)一途さに戸惑いを覚えるようになり、ユエの「ハジメには大切を増やして欲しい(ただし特別は私だけ)」という希望から、物語中盤でシアのことを受け入れるようになった。それ以降、ハジメのユエに対する気持ちを知りつつも好意を向けてくる、ティオ、香織といった女性陣に対してもほぼ受け身の形ではあるが、ユエの暗黙の了承を得て受け入れている。
容姿は以前と比べて鋭い目つきになり、「白髪」・「眼帯(隻眼)」・「義手」・「黒ずくめの衣装」・「体中に走る血管のような模様」と中学生男子が一度は憧れそうな格好をしている。そんな誰が見ても厨二なスタイルを相当に気にしているらしく、厨二ネタで弄られると普段の迫力もどこへやらといった感じで弱々しくなる(初めて鏡で自分の姿を見た時は丸一日寝込んだほど)。
そんな鬼畜で身内びいきな彼の目的は、世界の支配でも黒幕の討伐でもなく、地球に帰還したいというただ一点のみにある。
能力
錬成師
本来は鍛冶師の能力で、武器や装備品を作ったりする職業。最初は鍛冶職らしく鉱物の加工程度しかできなかったが、訓練を重ねた結果、地面を錬成して落とし穴や出っ張りを作り出すことができるようになった。オルクス大迷宮の実地訓練では、モンスターを落とし穴にはめて串刺しにしたり、石を固めてベヒモスを足止めしたりといった活躍を見せた。ただし、「ゆっくり精密に加工する」ことが本分のため、素早く大規模な地形操作は専門家である「土術師」に大きく劣る。
奈落で鍛錬により「鉱物系鑑定」を、モンスターの肉を食らって「魔力操作」「纏雷」等を覚えてからは、モンスターの固有能力を纏わせたオリジナル兵器を生み出せるようになった。以降、錬成の力で製造した兵器での戦闘がメインとなっていく。
オルクス大迷宮攻略後は、攻略者の証・神代魔法の一つ「生成魔法」を手に入れ、アーティファクト級の魔導具や破壊兵器を作り出せるようになった。
武器
- ドンナー
全長約35センチの大型リボルバー式拳銃。ハジメが最初に作り出した兵器。ボディや弾丸はタウル鉱石製。モンスターの固有魔法“纏雷”により小型レールガン化し、その破壊力は対物ライフルを軽く凌駕するレベル。威圧や牽制目的にもよく「ドパンドパン」している。ドンナー(Donner)はドイツ語で、「雷」や「雷鳴」を意味する。 - シュラーゲン
全長1・5メートル程の対物ライフルのレールガンバージョン。ドンナーの火力不足を補う為に開発された兵器で、その威力はドンナーの数倍にもなる。戦艦の砲撃が玩具に見えるレベル。素材はサソリモドキの外殻に含まれていたシュタル鉱石。ヒュドラの極光で一度破壊されてしまうが、後に世界最硬のアザンチウム鉱石を使い、さらに射程と威力を増した兵器として復活を果たした。シュラーゲン(Schlagen)はドイツ語で、「殴る」や「叩く」を意味する。 - メツェライ
電磁加速式機関砲。手数の足りなさから苦戦したことをきっかけに作り出された。口径30ミリ、回転式六砲身で毎分1万2千発の弾を放てる。生成魔法で創作した冷却効果のある鉱石を使っているが、それでも連続で5分しか使用できない。メツェライ(Metzelei)はドイツ語で、「大虐殺」・「殺戮」を意味する。 - オルカン
ロケット&ミサイルランチャー。面制圧目的とハジメの純粋な趣味から作り出された。長方形の砲身を持ち、後方に十二連式回転弾倉が付いており連射が可能。ロケット弾にも様々な種類があるらしい。「嵐」を意味するドイツ語のオルカン(Orkan)が由来。 - シュラーク
ドンナーの対となるリボルバー式電磁加速銃。ハジメに義手が出来たことで、ドンナーとの二丁電磁加速銃によるガン=カタ戦術が行えるようになった。ドイツ語のドンナー・シュラーク(Donnerschlag)が由来で、「雷鳴」や「落雷」を意味する。
他、重さ四トンの杭を打ち出す「パイルバンカー」や、シア用のギミック大槌「ドリュッケン」など様々な兵器を作成している。
モンスターの固有能力
人間にとっては猛毒となるモンスターの肉を、神水を飲みながら無理やり食らったことでモンスターの固有能力を取得できるようになった。中でも特筆すべきは魔力操作(魔力の直接操作)で、これにより詠唱や魔法陣を描くことなく魔法を扱えるようになった(通常は魔物限定の能力)。ただしハジメ自身の魔法適性が非常に低いため直接魔法で攻撃するような使い方はせず、主に兵器の開発・運用に利用している。
なお、モンスターの肉による能力取得やステータスアップを目指すには、自分(の肉体)より強い魔物であることが条件となる。神水の補充が不可能になったこともあり、オルクス大迷宮脱出後は殆ど捕食を行っていない。
発言
関連項目
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