南Q阿伝とは、月刊少年シリウス(講談社)に2012年4月号から連載されている光永康則による漫画作品。単行本は既刊四巻。
概要
作者の別作品である『怪物王女』に登場するサブキャラクター、南久阿をメインに据えたスピンオフ作品。
日本侵略を企む外敵である渡来神と、それを防ごうとする南久阿たちの攻防を描く。
あらすじ
神田太郎は幼いころ、蜘蛛の亡骸を発見した。
憐れに思った彼は、その亡骸を土に埋めてやると、安らかに眠るよう祈った。
遠いかすかな思い出のことだ。
時は経ち、高校生になった太郎は、ある日一人の少女と出会う。
少女は自身を主だと言い、太郎丸を迎えに来たのだと言う。
さらに日本に危機が迫っていて、もうこれ以上休ませておくことはできないとも言った。
おかしなことを言う少女に困惑し、太郎はその場から立ち去る。
その日の晩、太郎は夢を見た。
そこでは幼き日の太郎と、巨大な蜘蛛が約束を交わしていた。
なんとあの日埋めた蜘蛛は、まだ死んでいなかったのだ。体は激しく損傷し、瀕死であっても、まだ生きていた。
蜘蛛は太郎の体で休ませてほしいと請い、幼き日の太郎はそれを了承した。
気がつくと、目の前にはあの少女がいた。もう幼き日の太郎と蜘蛛はいない。
少女は太郎といくらか会話し、太郎丸が完全に目覚めきっていないと知るが、かえって好都合だと言った。
そして太郎に現実を見せてやると言い、気がつくと少女と太郎は空にいた。
驚く太郎に、少女は後ろを向くように指示する。
驚いているうちに、太郎はその化け物に殴り飛ばされ、地面に叩きつけられた。
普通なら死んでいるはずの一撃。だが太郎は生きていた。
倒れている太郎の傍に、少女が降り立ち、言う。
「その程度では死なん
まして主がそばにいるのだからな」
「・・・主?」
「さよう、私は南久阿
お前がその身体に宿らせている太郎丸の主にして、この日本の神の一員だ」
「戦いを始めるぞ
日本の神々を支配し荒れさせ
国土を痛めつけ
この国を乗っ取らんとする渡来の侵略者から
この日本を解放するために!」
登場人物
メインキャラクター
- 神田太郎
本作の主人公。眼鏡。
身体に太郎丸という大蜘蛛を宿らせている。その影響か、非常に強い力を持ち、身体も頑丈。
特技は3階から飛び降りる事で、とてつもない大食い。
どこかとぼけたところがあり、女性教師からの体罰を意図せずセクハラで返すことがある。
現在は叔母とその娘と一緒に暮らしている。 - 南久阿(なくあ)
蜘蛛の神。作中ではJCの神とも言われている。
真ん中分けの長い黒髪に、黒のセーラー服と白のニットカーディガンを羽織っている。
好物は甘いもの。また『怪物王女』のときと同様に、橋を好んでいる。
髪を蜘蛛の足のように変化させて使うことができる。
眷属に太郎丸(太郎)と次郎丸、八咫烏がいる。 - 大上銀子
獣神に仕える獣の一族の生き残りで、正体は巨大な狼。
ボサボサの長い銀髪が特徴。
ある事件を機に住んでいた里を失い、ただ一人生き残る。
事件解決後は南雲神社(南久阿が祀られている神社)に身を寄せることとなり、南久阿たちと行動を共にすることが多い。
ちなみに生娘である。
敵
- 渡来神
全身真っ黒で、目玉模様の防鳥フラッグに人間の身体をつけたような姿をしている。
日本の侵略を目論み、様々な悪事を働く。
様々なタイプがいるが、神を操る能力は共通している。 - 荒神
渡来神に操られ、我を失っている神。
土地を疲弊させ、様々な天変地異を引き起こしてしまう。
渡来神を引き離すことで、我に戻すことができる。
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関連項目
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