概要
JR東日本(常磐線)と関東鉄道(常総線)が事業者となっている。
開業は1896年。
取手市の中心駅であり、2011年度の実績では、茨城県のJRの駅では最大の乗車人員を誇る。これは取手市だけでなく守谷市や常総市等の住民(俗に言う茨城都民)が東京方面に向かう際に当駅を利用するため。
ただし、つくばエクスプレスの開業に伴い守谷駅からも都心へ向かう事が可能になったことから、近年では乗車人員数は減少傾向にあり、乗車人員も水戸駅に抜かれている。
JR東日本
先述の通り、取手市の中心駅となる当駅は利根川橋梁を超えてすぐの場所にある、常磐線における茨城県の玄関口とも言える駅である。
当駅を境に常磐線は電化方式が直流から交流に切り替わる(管轄もJR東日本東京支社から水戸支社に切り替わる)ため、直流専用車両である快速電車(E231系。ラインカラーはエメラルドグリーン)は当駅止まりとなる。
また、東京メトロ千代田線直通の緩行線(各駅停車)に関しても同様の理由から取手以北には入線できず、当駅が終点となる。こちらは線路自体が藤代方面に伸びていない。ただし、各駅停車が当駅まで乗り入れるのは朝夕のラッシュアワーに限られており(2021年3月13日ダイヤ改正以後は、土休日の乗り入れが消滅。2022年7月時点では、当駅発が朝13本(霞ヶ関駅行き1本、明治神宮前駅行き2本、代々木上原駅行き5本、成城学園前駅行き3本、向ヶ丘遊園駅行き2本)夕方11本(代々木上原駅行き7本、成城学園前駅行き3本、向ヶ丘遊園駅行き1本)の合計24本)、それ以外の時間帯では我孫子駅や柏駅止まりのダイヤが組まれている。ちなみに、千代田線が小田急小田原線に直通しているため、早朝限定ではあるが、当駅は茨城県では乗り換えなしで神奈川県まで行くことができる唯一の駅…ではない。宇都宮線の古河駅を忘れてはいけない。
当駅以北に入線可能なのは直交両用の車両に限られるため、現在のダイヤでは、品川・上野方面から取手以北に向かう(向かえる)のは直交両用の中距離電車のE531系(ラインカラーはブルー)及び特急車両のE657系(ひたち/ときわ)に限られる。
これが常磐線運行上のボトルネックとなっていることは否めず、上野東京ラインの乗り入れ南限が品川駅となっているのも、本来の路線から離れすぎると運行に支障を来すという側面が有る。
E531系はダイヤ上は普通電車として扱われるが、品川~取手間は快速電車として運行する。車内アナウンスでも『取手までは快速運転を行い、取手から先は各駅に停車する』旨のメッセージが流れる。これは常磐線の快速線と緩行線がそれぞれ全く異なるダイヤ、車両、運行システムを用いる線路別複々線での緩急分離運転を採用しているため。
従って、上野発の普通電車は、1つ前の天王台駅までは電光掲示板上は『快速』となるが、取手駅の電光掲示板では『普通』と表示される。逆もまた然りで、上野行きの普通電車や品川行きの上野東京ライン直通車両は、藤代駅までは『普通』表示だが、取手からは『快速』と表示される。
ちなみに、特別快速は取手以北でも『特別快速』として扱われるが、取手から先では終点の土浦駅まで各駅に停車するため、事実上の普通電車である。
関東鉄道
関鉄に関しては、常総線の起点駅となる。1992年にブレーキ故障で列車がオーバーランし、駅ビルに突入するという事故が発生したのはこちら(後述)。
常総線の駅としては利用者数が最も多い駅だが、こちらもつくばエクスプレス開業の影響で利用者数が減少傾向にある(守谷駅の利用者数が激増している)。どれくらい減ったかと言えば、ラッシュアワーの編成が4両から2両に減り、昼間は1両で運行されるようになるくらい。守谷の発展に加え、取手市自体がベッドタウンとしては比較的歴史が古く、高齢化と人口流出が進んでいる事もあって、今後もこの傾向が続くと見られる。
常総線取手駅列車衝突事故
1992年6月2日に発生した脱線・衝突事故。
取手駅8番線ホームに入線してきた4両編成の列車が暴走・オーバーランし、車止めを乗り越えて駅ビルの2階部分に突っ込んだもの。死者1人を出した他、250人以上の乗客が重軽傷を負った。運転手は衝突の直前に脱出し、負傷している。
原因はブレーキの故障と言われている。この列車は前駅の西取手駅を出発する際、ブレーキ不緩解となったため10分以上停車していたのだが、この際、運転士は異常時の取扱として保安ブレーキ締切コックを閉としてブレーキを緩め、元に戻さずに発車してしまった。また、西取手駅発車の際、車掌が扱った車掌弁を復位せず、保安ブレーキスイッチもオンの状態になっていた。
結果として、ブレーキ系統の圧縮空気が車掌弁と保安ブレーキ締切コックの側穴から外部に放出され、ブレーキシリンダーに空気が供給されず、常用・非常両系統のブレーキ装置が動作しない状態だった。
こういった車両の状況に加え、取手駅手前の部分が3‰の下り勾配であったことから、列車はエンジンを切ったにもかかわらず更に加速してしまい、結果としてこの4両列車は大幅な速度超過状態で取手駅に突入。上記の被害をもたらす事となった。
駅構内
番線 | 路線 | 方面 |
1・2 | ■常磐線各駅停車(上り) | 綾瀬・代々木上原・唐木田 |
3 | ■常磐快速線/上野東京ライン(上り) | 上野・品川 |
4 | ■■常磐快速線/上野東京ライン(上り退避線・上り始発・終着) | 上野・品川 |
5 | ■■常磐快速線/上野東京ライン(下り退避線・上り始発・終着) | 上野・品川/土浦・水戸 |
6 | ■常磐線普通電車(下り) | 土浦・水戸 |
7・8 | 関東鉄道常総線(下り) | 守谷・水海道・下妻・下館 |
1番線及び2番線ホームは昼間は電車が入ることはないが、東口と西口を繋ぐ連絡通路としては機能している。
土浦方面からの普通電車は基本的に3番線を使用するが、特急通過待ちの際は4番線に停車する。同様の理由から、土浦方面へ向かう下り普通電車は通常6番線に停車するが、通過待ちの際は5番線を使用する。
4番線と5番線は特急待ちの普通電車の退避線として使用されると同時に、取手始発の快速電車のホームとしても使用される。
関鉄のホームと番号自体は続いているが、相互乗り入れは行っていないため連絡改札口を通る必要がある。ちなみに1992年の事故は8番線。
ちなみに、関東鉄道はICカード乗車券の全国相互利用サービスに参加していない。従って、Suica・PASMO以外のICカード乗車券は使用できないので注意されたし。
駅周辺
かつては西口と東口にそれぞれ、東急ストアとイトーヨーカ堂が駅前に出店していたが、いずれも撤退。東急のビルは現在は西友を核とするテナント、“リボンとりで”としてリニューアルしている。イトーヨーカ堂が入っていたカタクラショッピングプラザは現在は解体され、2013年4月現在マンション建設中である。
隣の駅
路線名 | 種別 | 隣の駅(上り方面) | 当駅 | 隣の駅(下り方面) |
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■■常磐線 (上野東京ライン含む) |
特別快速 | 柏駅 | 取手駅 | 藤代駅 |
普通 | 天王台駅 | |||
快速 | 終点 | |||
各駅停車 |
路線名 | 種別 | 隣の駅(上り方面) | 当駅 | 隣の駅(下り方面) |
---|---|---|---|---|
常総線 | 普通/快速 | 終点 | 取手駅 | 西取手駅 |
関連動画
駅そのものやそこを行き交う列車の動画の他、関鉄取手駅の事故に関連した動画も多い。
関連項目
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