古英語単語

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古英語(Ænglisc sprǣċ, En: Old English)とは、印欧語族(Indo-Europeans)に属する、五世紀から十二世紀にかけてコーンウォール(Cornwall)を除くイングランド地方(England)で話されていた言である。中英語(Middle English)、近代英語(Modern English)へ続き、現代英語スコットランド英語(Scottish English)、スコットランド(Scots)及びその他現在世界各地で話される英語の祖(Proto-language)となった言である。現在死語

便宜上、その終わりをノルマン・コンクェスト(Norman Conquest, 1066年)とする。ここから、ロマンス(Linguae Romanicaeオイル系(langues d'oïl)のノルマンフランス語(Norman French)及びれが発展したアングロ=フランス語(Angro-French)が英語に流入し、これをもって古英語は中英語に移行しはじめる。ただし、これは必ずしも、これ以後、古英語が使われなかったということではない。

概要

ゲルマン(Germanic languages)西ゲルマン語群(West Germanic languages)に属し、更にその中の北海ゲルマン諸(Ingvaeonic languages)に含まれる。アングル族(Angles)・フリジア族(Frisians)・サクソン族(Saxons)・ジュート族(Jutes)などが話していた言葉がイングランドいて混ざり合って生じた言である。古ザクセン語(Altchsisch, Old Saxon)などとも近いが、最も近い言は古フリジア(Old Frisian)である。そのため、よくアングロフリジア(Anglo-Frigian)とまとめられることもある。

ノーサンブリア(Northumbrian)、マーシア(Mercian)、ケント(Kentish)、ウェセックス(Wessex, West Saxon)の四方言に大別される(このうち、マーシアノーサンブリアの方言をまとめてアンリア方言(Anglian)ということもあるが、これはこの地域に移住してきたのがアングル人であるからである)。これはそれぞれアングル族、ジュート族、サクソン族の移住した地域に近く、つまりは、大陸でのゲルマンの分化の影を受け、それが古英語の方言差となったと思われる。このうち、ウェセックスイングランド統一を成し遂げこ方言が古英語における事実上の標準となった。また、アルフレッド大王(Arfred the Great, Ælfred)の時代に聖書翻訳や伝承の集を積極的に行ったため、当時も現代もウェセックス方言が占める重が大きい。

彙は、現代英語と異なり、ケルト(Celtic)由来の地名やラテン語(Latin)由来の聖書関連の言葉を除き、ほぼゲルマン由来の単である。後期には、北ゲルマン群の古ノルド(Old Norse)の影を受けるが、影を受けた地域はデーンロウ(Danelawノーサンブリアとマーシア)が中心で、古英語において流だったウェセックス方言はその影が少なかった為、文章上で明確に影が見えるのは中英語からになる。

ちなみに現代英語の単において、西ゲルマン祖から順当に継承したものは40のうち約1000とかなり少ない。基礎的な単でも実は外来語ということがよくあるのである。以下はその一例。

take, get, give, they, rich, egg, dream, birth, art, etc.

これに加えて、中英語以降の文法の簡略化やドイツ語(German, Deutsch)の保守性などのお陰で、古英語の文章はイギリス人よりドイツ人の方が理解ができるという場合が往々にしてあるらしい。

略語

A., acc. accusative case 対格
adj adjective 形容詞
adv adverb 副詞
art article 分詞
C consonant 子音
cf. confer 較せよ、例示
comp comparative 較級
conj conjunction 接続詞
D., dat. dative 与格
def definite 冠詞
dem demonstrative 示詞
dual dual number 両数
E. English 英語
f. femine 女性
Gmc. Germanic ゲルマンゲルマン
Goth. Gothic ゴート語
Gr. Greek ギリシャ語
I., ins., instr. instrumental 具格
IE Indo-European 印欧インド・ヨーロッパ語族
imp imperative
indecl indeclinable 不変化詞
inf. infinitive 不定詞
interj interjection 間投詞
Lat. Latin/Lingua Latina ラテン語
m. mascline 男性
ME Middle English 英語
ModE. Modern English 現代英語
N Nasal 鼻音
n. neuter 中性
N., nom. nominative
num numeral 数詞
OE Old English 古英語
OF Old Frisian フリジア
OHG Old High German 古高ドイツ語
ON Old Norse ノルド
O.Sax. Old Saxon 古ザクセン語
PGmc Proto-Germanic ゲルマン祖
PIE Proto-Indo-European 印欧祖
pl. plural 複数
p.p. past participle 過去分詞
prep. prepositon 前置詞
pres. present 現在
pron. pronoun 代名詞
rel relative 関係詞
sg. singular 単数
subj. subjunctive 仮定法
sup superative 最上
vowel
v. verb 動詞
W. Gmc. West Germanic 西ゲルマン西ゲルマン語群
1st first person 一人称
2nd second person 第二人称
3rd third person 三人称

音韻

子音

両唇音 唇音 歯茎 後部歯茎 硬口蓋音 軟口蓋音 門音
鼻音 m (n̥) n (ŋ)
破裂音 p b t d k ɡ
破擦音 tʃ (dʒ)
摩擦音 f (v) θ (ð) s (z) ʃ (ç) (x ɣ) h
接近音 (l̥) l j (ʍ) w
顫音 (r̥) r

母音

前舌 後舌
非円唇 円唇 非円唇 円唇
i iː y yː u uː
e eː (ø øː) o oː
æ æː ɑ ɑː

二重

第一
iy/ie iːy/iːe
eo eːo
æɑ æːɑ

発音・文字

古英語のりの慣習として、発音との一致がしないものもある。

アルファベット

使用するアルファベット(Alphabet)は現代英語ラテン文字26文字の内V/v, W/wを除く24文字に加えて合字Æ/æ、Œ/œと、ルーン文字Þ/þ(thorn;ソーン)とÐ/ð(eth;エズ)、Ƿ/ƿ(wynn;ウィン)とȜ/ȝ(yogh;ヨッホ)が使われる(但し、Ȝ/ȝが必ず使われるわけではない)。

現代では発音の区別のため、長音ā,ǣ,ē,ī,ō,œ̄,ū,ȳと、ċ,ġを使うことがある他、Ƿ/ƿはP/pとの区別がしにくいためW/wに置き換えられる。

子音文字

発音はほぼ日ローマ字どおりに読めばよい。ただし、一部で違うところがある。以下にそれを記す。

文字 発音
c [k] 後舌音 a,o,u の前後と子音の前後では[k]と発音する。
それ以外では下記参照。
ċ [tʃ] 前舌音 æ,e,i の前後と末では[tʃ]と発音される。この区別のため、現代では、 ċ と表記する。
ċġ [dʒ] 近代英語では dg [ ʤ ]と表される音を古英語では cg と表す。*ggに *i ないしは *j(ヤ行の子音)が後続する時に [ ʤː ]と発音された。
g [g]
[ɣ]
g は通常[g]と発音される。後舌音の間や後舌音と l,r の間では[ɣ]と発音される。
それ以外は下記参照。
ġ [ j ] 頭の g に前舌音が後続する場合、 g が前舌音の間にある場合、前舌音に語尾の g が続く場合、 g は硬口蓋化し[j]と発音される。これを区別するため、現代では ġ と表記する。
ȝ [ j ] 上記ġの発音を含め[j]の発音をする際に使われた。現代ではほぼ使われない。
h [h]
[x]
[ç]
h は基本、[h]と発音する。但し、音節末の h は後舌音や ea,ēa,eo,ēo の二重音の後及び l,r の後では、[x]と発音される。また、前舌音や ie,īe の二重音の後では、[ç]と発音された。
ng [ŋg] 現代英語では語尾の g は発音されないが、古英語では発音された。
[nʤ] ngの後に i ないしはj(ヤ行の子音)が後続したときgが硬口蓋化して [ nʤ ]となる。
q [k] 古英語においては、ほとんど使われないが、quで[kw]を表す。通常は cƿ か cw とされる。
sc [ʃ][sk] この子連結(子音結合、子音クラスター、En:consonant cluster)の一部は古英語以前の時期において硬口蓋化したが、時代を経るにつれて sk が硬口蓋化するはずのない音環境でも[sk]>[ʃ]の変化が順次生じていった。
頭においては、前舌音が後続する場合に硬口蓋化が生じ、次いで後舌音、さらにr音の前で生じた。中においては、 前舌音が隣接する環境で生じ、末では前舌音に続く環境で[ʃ]へと変化した。
結果、[sk]として残ったのは、中において後舌音が後続するか、語尾において後舌音が前置されるかである。
ただし、古ノルドからなどの借用はこの限りではない
(例:shirt(西ゲルマン由来), skirt(古ノルド由来), OE. scyrte <PGmc. *skurtjaz(ゲルマン祖再建形))。
u [w] 古英語にはwの文字はなく、従って初期には、uあるいはuuの形を用いて、[w]を表現したが、後に、ルーン文字からƿを借用した。
þ/ð [θ] 古くは、 þ が音 ð が有音を表したが両者は後に差別に用いられるようになった。
ƿ [w] 現代の表記及びこの項では w を使う。
z [ts] 外来語の表記や、希に[ts]を表すとき使われる。

また、摩擦音 f,s,þ/ð は有音の間では有化し、[v],[z],[ð]と発音される。二重子音は長く発音され、-ff-, -ss-, -þþ-/-ðð-は優勢化されない。

註1:古英語の/c/, /g/が硬口蓋化(調音点が前に移動すること)して生じたċ, ġであるが、一応は前舌音の前後でc, gの硬口蓋化が生じたとされているが、これに反するものもかなり見受けられるため、安易にこうだとは決められない事情がある。

例えば、OE. sēċan "seek"であるが、不定形語尾OE. -an(aは後舌音である)が後続しているにもかかわらず、cが硬口蓋化している。

またOE. gēs(sg. gōs) "geese"のように、前舌音が後続しているにもかかわらずgの硬口蓋化が生じていないケースもある。これらでなぜ硬口蓋化が生じていないのかを説明するには専門的な知識と学術的な説明が不可欠なため、ここでは省略することにするが、前舌音が隣接するからといって必ずしも硬口蓋化が生じるわけではないことは留意すべきである。

註2:勉強面ではċ, ġはそれぞれ[ ʧ ], [ j ]と発音するとされているが、おそらく最初は[ c ], [ ɟ ]、つまり硬口蓋閉鎖音であり、それが後に擦音化(assibilation)したと考えられている。

母音文字

音はa, æ, e, i, o, u, yの短音七つとā, ǣ, ē, ī, ō, ū, ȳ の長音七つ、及びea, ēa, eo, ēo, io, īo, ie, īeの二重音八つで、これに加えて方言によってはœ,œ̄が使われる。音を二つ重ねたり、アクセント表記のような記号音字の上にることで長音を表記していた例が一部にあるが、ほぼ全ての文献で、短音との区別なく書かれている。現在ではマクロン表記によって、長音と短音を区別する。

文字 発音
a [ɑ] 後舌のア。但し、鼻音の前でoと交代する例があり、[ɔ]となる場合があったと推察される。
ā [ɑː] 上記aの長音。
æ [æ] この文字アッシュ(ash[æʃ])と呼ぶ。前舌低音。ドイツ語の<ä>に相当するが、現代ドイツ語においては発音が既に変化している。 現代英語でもこの発音はあるが(cf. bat, cat)、文字は使われない。使ってくれりゃ発音問題が一つ減ったのに。
ǣ [æː] 上記æの長音。ゲルマン祖の*ǣから生したǣ1と、*aiから生したǣ2がある。ウェセックス方言ではこれらは区別がされないが、マーシア方言では、前者が<ē>、後者が<ǣ>と区別される。ケント方言では両者とも9世紀初頭までは<ǣ>が多いが、9世紀中ごろから<ē>となる。
e [e] 前舌中音。
ē [eː] 上記eの長音。
i [i] 前舌高音。
ī [iː] 上記iの長音。
o [o] 後舌中音。
ō [oː] 上記oの長音。
œ [œ] 前舌円唇中音。ドイツ語のöに相当する発音。iウムラウトによりoが前舌化し生じた音である。初期の写本には見られるが、West Saxon方言では、非円唇化(唇の丸まりがなくなる)が生じ、eに合一した。現代では、West Saxon方言が重視される為、使われることは少ない。
œ̄ [œː] 上述œの長音。
u [u] 後舌高音。
ū [uː] 上記uの長音。
y [y] 古英語ではyは音を表す。前舌円唇高音。ドイツ語のüの発音に相当。iウムラウトによりuが前舌化して生じた音である。後期のWest Saxon方言では、非円唇化が起こりiやieとの区別がなくなっている。
ȳ [yː] 上記yの長音。
ea [æɑ]
ēa [æːɑ]
eo [eo] なお、古英語後期において一部ではあるが、[o]へと変化した例がある。
ēo [eːo] 上記と同じく古英語後期において、[oː]へと変化した例がある。
io [io]
īo [iːo]
ie [iy]
īe [iːy]

但し、厳密な音価に関しては古英語期での遷移もあって議論が有る。例えば、後期には語尾の強勢の音-a, -o, -uは-e /ə/へと弱音化し、後に消失した。他にも、円唇音は末期には、非円唇音となっている他、方言間でも微妙な差異がある。

音声変化

i母音変化、i-ウムラウト

i音変化(i-mutation, i-umlaut)とは、強勢音に対し後続のi音あるいはj音(ここでいうj音とは日本語のヤ行のような音)が影を与えて、前舌化(Fronting)、上昇(raising)を起こす現である。現代英語では跡しか残っていないが、ドイツ語などのゴート語を除く全てのゲルマンでも見られ、古英語でも広く活用曲用に関わる現である。但し、影を与えたi音やj音は古英語期までにほぼ消失している。

以下の音変化はWest Saxon方言におけるものである。

  • a>æ>e
  • ā>ǣ>ē
  • æ>e
  • e>i
  • o>œ>e
  • ō>œ̄>ē
  • u>y
  • ū>ȳ
  • ea>ie>y
  • ēa>īe>ȳ
  • eo>io
  • ēo<īo
  • io>ie
  • īo>īe

文法

印欧語族に顕著な屈折の傾向を示す。

名詞において、性は男性、中性、女性の三つ。格は格、対格、属格、与格の四つ。数は単数と複数を持つ。

代名詞においてはこれに加えて、人称代名詞の一人称と二人称に双数(両数)を持つ他、示代名詞と疑問代名詞の単数に具格を有する。

形容詞は名詞に合わせて活用し、用法に応じて強変化と弱変化を行う。強変化の単数における男性と中性には具格が存在する。また、最上級と較級が有る。

動詞は、7つの強変化動詞と3つの弱変化動詞に大別され、このうち、強変化動詞は現在不規則動詞につながる。時制は現在過去の二つ。法は直説法、仮定法、命法の三つ。及び、数と人称によって活用する。現代の英語に見受けられるhave beenなどの了形は古英語には存在しない。

順は、ドイツ語のようなV2順を示すことが多いが、多いと言うだけで、などにおいては必ずしも守られなかった。また、の位置はかなり自由だった。

疑問、否定に助動詞を使わず、疑問の際には動詞を文頭に、否定の際には否定の副詞(ne)を挿入した。また、二重否定は否定の強調を表す(二重否定が英語において「誤っている」とし、肯定の意とされたのは、十七世紀以降、知識人たちが英語の文法を整理した後である)。

名詞

名詞の曲用は大きく強変化と弱変化、小変化(不規則動詞)に分かれる。さらに、強変化と弱変化は性によって分類される。

古英語における、英語曲用で特徴的なのは以下の点である

  1. 複数与格の語尾は常に-um(僅かに-m)
  2. 複数属格の語尾はほぼ-a,時に-ena
  3. 格と対格が同形が多い

ゲルマン祖時代に、印欧祖の八格のうち、奪格と処格が与格に統合され、六格へと減った格の数は古英語期までに呼格が格に、具格が与格に統合され、四格に減じた(ただし、具格の形容詞いは冠詞がついた与格は具格の機を持つ)。その代わり、格変化に変わって前置詞による意味の表示を発展させていった。

さらに古英語期の間に、語尾の摩滅も加わって対格と与格の統合が進んだ。元々、格と対格が同形な名詞が多いこともあって、後には属格とそれ以外の区別しかなくなった。

強変化

強変化の語尾はおよそ以下のとおりになる。

男性 中性 女性
単数 -Ø/-u
対格 -e
属格 -es -es -e
与格 -e -e -e
複数 -as -u/-Ø -a/-e
対格 -as -u/-Ø -a/-e
属格 -a -a -a/-ena
与格 -um -um -um

ゲルマン祖の段階では、強変化動詞は幹に含まれる音によって、数種に分類される。然し、古英語では音変化と類推によって混乱があり、最区別が明確でない。

ちなみに、現在の複数形語尾-(e)sは強変化のうち男性複数格の語尾OE. -asに遡る

男性名詞

男性名詞はほとんどが子音で終わるが、-eで終わる男性名詞も数多く見受けられる

OE. m. stān "stone" < PGmc. *stainaz < PIE. *stāi-

OE. m. dæġ "day" < PGmc. *ðaγaz < PIE. *eʰ-

OE. m. here "(Danish) army" < PGmc. *xerjaz < PIE. *koro-

OE. m. mearh < PGmc. *marxaz < PIE. *márkos

OE. m. þēow <PGmc. *þewaz <EPGmc*þegwaz < PIE. *tekʷ-

OE. m. fugol "bird"< PGmc. *fuγlaz < PIE. *pleu-

一音 音変異 -e語尾 -h語尾 -ēow語尾 二音節
単数 stān dæġ here mearh þēo(w) fugol
対格 stān dæġ here mearh þēo(w) fugol
属格 stānes dæġes her(i)ġes mēares þēowes fugles
与格 stāne dæġes her(i)ġe mēare þēowe fugle
複数 stānas dagas her(i)ġas mēaras þēowas fuglas
対格 stānas dagas her(i)ġas mēaars þēowas fuglas
属格 stāna daga her(i)ġa mēara þēowa fugla
与格 stānum dagum her(i)ġum mēarum þēowum fuglum

大部分の男性名詞はstānの曲用に属する。これに属する名詞に以下のがある。

etc.

dæġの曲用で最初のものと異なるのは、複数形でOE. æがOE. aに変化していることである。これは複数格・対格の語尾OE. -asに見受けられる後舌音のOE. aによって前の音節にあるOE. æが後舌化(backing)したためである。これに属する名詞に以下のがある。

etc.

子音ではなく、-eで終わる男性名詞がある。上表のhereがそうである。OE. ende "end"もこれに属し、それぞれende-endes-ende-endas-enda-endumと曲用する。here活用に表れる -i- は口蓋化を表わす物で表記されない場合もある。これの曲用に属するは以下である。

etc.

mearhのように-hの語尾を持つものは格語尾が付くと、hが脱落を起こす。短音は長音化する。

-ēo(w)の語尾を持つ物は、単数格対格において-wが伴う場合と伴わない場合がある。これは、ゲルマン祖から古英語に到る間に、語尾がなくなり、語尾の-wが格・対格のみ音化した後に、新たに他の曲用から類推したために起こった現である。-uの語尾を持つ物も同様であるが、この場合格・対格は音化して-uとなり、それ以外の格では-w-となる。

OE. m. fugol "bird"等の2音節の男性名詞は変化形において2音節音が通例脱落する(-dom, -els, -hād, -ing, -oþ等接尾辞によって多音節となったものは、stānの変化に従う)。但し、脱落しない場合もある。

これに終わる単は以下のである。

etc.

中性名詞

中性名詞はほとんど男性名詞と変わらないが、所々で男性名詞と異なる曲用をする。

OE. n. sċip "ship" < PGmc. *skipan < PIE. *skei-(?)

OE. n. hūs "house" < PGmc. *xūsam

OE. n. word "word" < PGmc. *worðan < PIE. *wer-

OE. n. rīċe "kingdom" < PGmc. *rīkjan < PIE. *reg-

OE. n. feorh "life, life being" < PGmc. *ferhuz < PIE. *perkʷ-

OE. n. cnēo(w) "knee" < PGmc. *knewą < PIE. *ǵónu

OE. n. wǣpen "weapon" < PGmc. *wǣpnan (?)

重子音語尾 -e語尾 -h語尾 -ēow語尾 二音節
単数 ip hūs word rīċe feorh cnēo(w) pen
対格 ip hūs word rīċe feorh cnēo(w) pen
属格 ipes hūses wordes rīċes fēores cnēowes wǣpnes
与格 ipe hūse worde rīċe fēore cnēowe wǣpne
複数 ipu hūs word rīċu feorh cnēo(w) pen
対格 ipu hūs word rīċu feorh cnēo(w) pen
属格 ipa hūsa worda rīċa fēora cnēowa wǣpna
与格 ipum hūsum wordum rīċum fēorum cnēowum wǣpnum

男性名詞とほぼ変わらぬ曲用をするが、複数格・対格のところでOE. -uが出てくるところが男性名詞と異なるところである。これに属する名詞は以下である。

etc.

ただし最後の2単には注意しなければならない。なぜならOE. fætは複数形でfatas-fata-fatum、OE. ġeatgatas-gata-gatumと曲用するからである(これはOE. dæġのところで記述した現と同じ現である)。

音がhūsのように長音、もしくはwordのように音節が2つ以上に子音で終わる場合、最初の曲用と異なるところは複数格・対格のところでOE. -uが見受けられない。これに属する単は以下のである。

etc.

中性名詞にも男性名詞と同じく、rīċeのように-eでおわるが存在する。

中性名詞にも男性名詞と同じく、feorhのように-hで終わるが存在する。短音は長音化する。

-ēo(w)の語尾を持つ物は、格・対格において-wが伴う場合と伴わない場合がある。原因は男性名詞と同様。-uの語尾を持つ物も同様であるが、この場合格・対格は音化して-uとなり、それ以外の格では-w-となる。

2音節の名詞で、第一音節が長く、第二音節が短い場合第二音節音が脱落することがある。一方で第一音節第二音節が共に短い場合、格語尾が付いても第二音節音は維持される。これに属するは以下のである。

etc.

女性名詞

女性名詞は単数・格がOE. -uで終わるものが多いが、幹音が長音、もしくは音節が2つ以上の子音で終わる時は末尾のOE. -uは脱落してしまうので注意

OE. f. ġiefu "gift" < PGmc. *γeβō < PIE. *gʰabʰ-

OE. f. lār "teaching" < PGmc. *lai

単数 ġiefu lār
対格 ġiefe lāre
属格 ġiefe lāre
与格 ġiefe lāre
複数 ġiefa /-e lāra
対格 ġiefa /-e lāra
属格 ġiefa /-ena  lāra
与格 ġiefum lārum

音が短音の場合、女性名詞は単数格以外の格がすべて-eとなっているが、これは対格の語尾が類推(analogy)によって広がった結果である。複数形の語尾はOE. -aではなくOE. -e、属格でOE. -enaとなるときがある。これに属するは以下のである。

etc.

音が長音、もしくは音節が2つ以上の子音で終わる場合では、複数形は最初のものとは異なり、OE. -aで終わるのがふつうである。これに属するは以下のである。

etc.

ただし、複数格がOE. -eで終わる単も存在する。

  • sg. cwēn "queen"- pl. nom. cwēne

弱変化

男性 中性 女性
単数 -a -e -e
対格 -an -an -an
属格 -an -an -an
与格 -an -an -an
複数 -an -an -an
対格 -an -an -an
属格 -ena -ena -ena
与格 -um -um -um

曲用表を見てわかるとおり、-nの語尾がかなり優勢である。このような変化をする名詞を弱変化名詞と呼ぶ。弱変化名詞の特徴は多くの語尾が-nで、属格が-enaで終わることである。これも男性・中性・女性名詞の三つに分けられる。

英語期には、複数属格の末音節 /a/ は弱化、脱落した。また、語尾音は全て弱化しりは<e>となり、複数与格末尾の/m/は/n/へと変化して単数格を除くすべての格で語尾が<en> /ən/となった。弱変化名詞の複数-anは-(e)nとして、-esと並んで複数形を作る語尾になった。現代英語にもoxen(sg.ox)にこの名残が残っている。現代英語children, brethrenがあるが、このは本来childre, brethreであり、これだけで複数を表すのだが、これにさらに複数を表す-nを付加してこれらの形が後の時代に作られた。

男性 中性 女性
単数 nama ēage ēare sunne
対格 naman ēage ēare sunnan
属格 naman ēagan ēaran sunnan
与格 naman ēagan ēaran sunnan
複数 naman ēagan ēaran sunnan
対格 naman ēagan ēaran sunnan
属格 namena ēagena ēarena sunnena
与格 namum ēagum ēarena sunnum

男性弱変化名詞の特徴は単数格がOE. -aで終わることである。

etc.

中性弱変化名詞の単数語尾はOE. -eである。これに属する単はēage、ēare の2しかない。

女性弱変化名詞の単数語尾はOE. -eである。これに属する単は以下のである。

etc.

小変化(不規則変化)

小変化と分類されるが的には強変化名詞と変わらない。ただし、強変化と異なり、独自の変化を持っている。

小変化は、1.ウムラウト複数 2.-a複数 3.-ru複数 4.不変化複数に分かれる。

ウムラウト複数

ウムラウトとはある音節にあるi、ないしはjが前の音節にある音を前舌化する現のことをす。

これらのは、ゲルマン祖において、複数形に-i-zの語尾を持っており、例えばfōtなら、ゲルマン祖においては複数形が *fōt-i-zだったと推測されている。その後、幹の音 ō が後ろの音 i によって前舌化され、*fœ̄t-i-zと成った後、古英語時代までに、語尾-i-zは脱落した。

OE. m. fōt "foot" < PGmc. *fōts < PIE*pṓds

OE. f. bōc "book" < PGmc. *βōks < PIE. *bʰeh₂ǵos

男性名詞 女性名詞
単数 fōt bōc
対格 fōt bōc
属格 fōtes bōce,bēċ
与格 fēt bēċ
複数 fēt bēċ
対格 fēt bēċ
属格 fōta bōca
与格 fōtum bōcum
  • m. man(n) "man"
  • m. tōþ "tooth"

bōcなどこの曲用とは異なる変化をするウムラウト複数もある。

  • f. gōs "goose"
  • f. mūs(pl. mȳs) "mouse"
  • f. cū(pl. cȳ) "cow"
  • f. āc(pl. ǣċ) "oak"
  • f. lūs(pl. lȳs) "lause"
  • f. gāt(pl. gǣt) "goat"

etc.

このようにModE. footの複数形がなぜModE. feetになるのかという疑問は、footという単が昔からの変化を保ち続けたからといえよう。OE. bōcの複数形がもし、現在まで引き継がれていたとしたらそれはModE. **beechとなっていたはずだが、類推によりModE. booksという形が定着してしまったのである。またModE. mouse - miceもこのウムラウト複数の変化が現在まで引き継がれたからである。nihtもこの活用に属するが、音が同一の事が多い。

-a複数

この曲用をするのは男性名詞と女性名詞に限れられ、語尾に-aがよく出現する。単数格の語尾が-uであり、女性名詞と混同しないよう気をつけること。また一部の人はa複数のことをu変化名詞と呼ぶことがある。

OE. m. sunu "son" < PGmc. *sunuz < PIE. *seuə-

OE. f. hand "hand" < PGmc. *xanðuz

単数 sunu hand
対格 sunu hand
属格 suna handa
与格 suna handa
複数 suna handa
対格 suna handa
属格 suna handa
与格 sunum handum

これに属する名詞は以下のである。

  • f. duru "door"
  • m. meodu "mead"
  • m. wudu "wood"
  • m. sidu "custom"

etc.

ただし、音節が2つ以上の子音で終わっている場合OE. -uはつかない

etc.

ただし、本来ならばこの曲用に属する単であっても強変化名詞の影を受けて強変化の曲用をすることがある。

-ru複数

複数格・対格で-ruを語尾にとる名詞が存在する。ゲルマン祖の*-zの幹を持つ単が r化(Rhotacism) に由来する。-ru複数の語尾は強変化に似たものとなる。

OE. n. ǣġ "egg" < PGmc. *ajjan < PIE*h₂ōwyóm

OE. n. ċild "child, baby" <PGmc. *kelþaz <PIE*gelt-, *ǵelt

OE. n. ċealf(West Saxon), cælf(Anglican) "calf, young bovine" <PGmc. *kalbaz

OE. n. lamb(West Saxon) "lamb"<PGmc*lambaz <PIE. *h₁l̥h₁onbʰos <PIE. *h₁elh₁én

単数 ǣġ ċild ċealf lf lamb
対格 ǣġ ċild ċealf lf lamb
属格 ǣġes ċildes ċealfes carfur lambes
与格 ǣġe ċilde ċealfe carfur lambe
複数 ǣġru ċild, ċildru, ċildra ċealfru calfur, calferu lambru
対格 ǣġru ċild, ċildru, ċildra ċealfru calfur, calferu lambru
属格 ǣġra ċilda, ċildra ċealfra calfra lambra
与格 ǣġrum ċildum, ċildrum ċealfrum calfrum lambrum


なお、現代英語 eggは、同根の古ノルド eggに由来するが、古英語由来のey(pl. eyren)も諸方言に残っている。

-nd名詞

-ndで終わる動作名詞(Agent nouns)も複数格・対格が不変化であることが多い。また男性名詞しか存在しない

OE. m. frēond "friend" < PGmc. *frijonð-

単数 frēond hettend
対格 frēond hettend
属格 frēondes hettendes
与格 frēonde
frīend
hettende
複数 frīend hettend, -e, -as
対格 frīend hettend, -e, -as
属格 frēonda hettendra
与格 frēondum hettendum

複数格・対格はウムラウト複数の形が出ることもあれば強変化に従ったものもあらわれることがある。

OE.m.  fēond "enemy"も同じ変化をする。

-nd名詞の語尾-ndはゲルマン祖時代の現在分詞を作る接尾辞に遡る。例えば、frēondは動詞frēonの古い現在分詞形に由来する。また、現在分子から作られた-end名詞もここに含まれるが、-nd名詞と異なり属格複数形でOE. -raを持ち、複数格・対格のところで不変化の形以外にも-e, -asを持つ形も見受けられる。

な-end名詞 

近親語

OE. fæder < PGmc. *faðar < PIE*ph₂tḗr

OE. mōdor < PGmc. *mōðar < PIE*méh₂tēr

OE. brōþor < PGmc. *βrōþar < PIE*bʰréh₂tēr

OE. sweostor < PGmc. *swestēr < PIE*swésōr

OE. dohtor < PGmc. *ðoxtēr < PIE. *ugh₂tḗr

fæder (m.)
'father'
mōdor (f.)
'mother'
brōþor (m.)
'brother'
sweostor (f.)
'sister'
dohtor (f.)
'daughter'
単数 fæder mōdor brōþor sweoster dohtor
対格 fæder mōdor brōþor sweoster dohtor
属格 fæder
fæderes
mōdor
mēder
brōþor sweoster dohtor
与格 fæder mēder brēþer sweoster dehtor
複数 fæderas mōdor
dra
dru
brōþor
brōþra
brōþru
sweostor
sweostra
sweostru
dohtor
dohtra
dohtru
対格 fæderas mōdor
dra
dru
brōþor
brōþra
brōþru
sweostor
sweostra
sweostru
dohtor
dohtra
dohtru
属格 fædera dra
(mēder)
brōþra sweostra dohtra
与格 fæderum drum brōþrum sweostrum dohtrum

性は自然性である。近親を表す形変化が乏しい。fædera以外の複数形では大抵、語尾が-ra, -raとなる。sweostor,brōþorは複数の頭にġe-がつくことも有る(cf. ドイツ語 geschwister「兄弟姉妹」)。また、方言によっても変種があり、例えばAnglian方言にはbroþorの複数形にbrēþre(現代英語:brethren)という形が有る。

形容詞

古英語の形容詞は現代英語の形容詞と異なり、性・数・格によって曲用する。

古英語の形容詞の曲用には二通りの曲用があり、名詞と同じように強変化と弱変化とに分かれる。強変化は定冠詞、示代名詞などの限定詞がつかない名詞を修飾するときと術となるときに用いる、弱変化は限定詞がついている名詞を修飾するときに用いられる。

強変化

幹に短音をもつ形容詞

OE. til "good"

男性 中性 女性
単数・ til til tilu
単数・対格 tilne til tile
単数・属格 tiles tiles tilre
単数・与格 tilum tilum tilre
単数・具格 tile tile
複数・ tile tilu, tile tila, tile
複数・対格 tile tilu, tile tila, tile
複数・属格 tilra
複数・与格 tilum

幹に長音を持つ、あるいは2つ以上の子音で終わる形容詞であっても語尾が-eで終わるものはは上記の曲用に含まれる。例 OE. grēne "green", swēte "sweet" etc.

幹に長音をもつ、ないしは2つ以上の子音で終わる形容詞

OE. gōd "good"

男性 中性 女性
単数・ gōd gōd gōd
単数・対格 gōdne gōd gōde
単数・属格 gōdes gōdes gōdre
単数・与格 gōdum gōdum gōdre
単数・具格 gōde gōde
複数・ gōde gōd, gōde gōda, gōde
複数・対格 gōde gōd, gōde gōda, gōde
複数・属格 gōdra
複数・与格 gōdum

弱変化

強変化とは異なり、幹に短音を持とうと、長音を持とうと変化に変わりはなく、複数・属格にOE. -raの語尾を持つ以外は名詞の弱変化と同じ曲用をする。

OE. gōd

男性 中性 女性
単数・ gōda gōde gōde
単数・対格 gōdan gōde gōdan
単数・属格 gōdan
単数・与格 gōdan
複数・ gōdan
複数・対格 gōdan
複数・属格 gōdra ,godena
複数・与格 gōdum

形容詞の比較級、最上級

幹に-ra,-ost(/-est)を付けることによって形成する。較級は弱変化、最上級は弱変化強変化いずれも行う。較級、最上級においてはi音変異が起こるものもある。これは、ゲルマン祖において、較級及び最上級の接尾辞が-oz-,-ost-か-iz-,-ist-かによるものである。然し、類推などによってi音変異は失われていき、現代英語ではoldに対するelder,eldestにのみ残っている。古英語においても、brād,hēah等ではi音変異が起こらない形も表れている。

原級 較級 最上
規則変化 blīðe "blithe" blīðra blīðost
blind "blind" blindra blindost
earm "poor" earmra earmost
fæġer "fair" fæġerra fæġerost
hāliġ "holy" hāliġra hāligost
heard "hard" heardra heardost
hwæt "brave" hwætra hwatost
rīċe "powerful" rīċra rīcost
swift "swift" swiftra swiftost
原級 較級 最上
i-音変異 brād "broad" brǣdra
(brādra)
brǣdest
(brādost)
eald "old" ieldra ieldest
feorr "far" fierra fierrest
ġeong "young" ġinġra
(geongra)
ginġest
(giongra)
grēat "great" grīetra grīetest
hēah "high" hīe(r)ra
(hēarra)
hīehst
(hēahst)
lang "long" lenġra lenġest
eort "short" scyrtra scyrtest
strang "strong" strenġra strenġest

不規則変化

原級 較級 最上
gōd "good" betera, bet(t)ra
sēlra, sēlla
bet(e)st
sēlest
lȳtel "little" ssa st
miċel "much" māra st
yfel "evil" wiersa wier(re)st, wyrst

副詞を原級とする比較級、最上級

原級 較級 最上
(ǣr) "early" ǣrra "former" ǣrest
(feorr) "far" fierra "farther" fierrest
(fore) forma, fyrmest "first"
(nēah) "near" arra nīehst
(æfter) "after" æfterra "second" æftemest
(inne) "within" inn(er)ra innemest
ast) "eastward" ēast(er)ra ēastmest
(norð) "northward" norð(er)ra norðmest
(sūð) "southward" sūð(er)ra sūðmest
(west) "westward" west(er)ra westmest

副詞

古英語の副詞は形容詞に語尾OE. -e、またはOE. -līċeを付加して形成する。前者が一番よく用いられる方法であるが、古英語の形容詞はOE. -eで終わるものも多数存在するため、形容詞と副詞が同形になるものも存在している。

副詞の比較級、最上級

原則、較級-or、最上級-ost語尾につける。語尾に-eが存在するときは脱落する。較級、最上級においてi-音変異が現れるもの、不規則な変化をするものもある。

原級 較級 最上
規則変化 hearde "hardly" heardor heardost
swīþe "strongly" swīþor swīþost
lufīċe "kindly" luflīcor luflīcost
i-音変異 lange "long" lenġ lenġest, langost
ēaþe "easily" īeþ, ēaþ ēaþost
feorr "far" fierr firrest
sōfte "softly" sēft ftost
不規則変化 lȳt lǣs st
micel "much" st
wel(l) bet
sēl
bet(e)st
sēlest 
yfle "evily" wiers wier(re)st, wyrst

数詞

基数 序数
1 ān forma, fyrmest
(fyresta, ǣresta)
2 twēġen, twā, tū ōþer
3 þrīe, þrēo þridda
4 fēower fēorþa
5 fīf fīfta
6 siex,six siexta,sixta
7 seofon seofoþa
8 eahta eahtoþa
9 nigon nigoþa
10 tīen tēoþa
11 endleofon endleofta
12 twelf twelfta
13 þrēotīene, -tȳne, -tēne þrēotēoþa
14 fēowertīene fēowertēoþa
15 fīftīne fīftēoþa
16 siextīene siextēoþa
17 seofontīne seofontēoþa
18 eahtatīne eahtatēoþa
19 nigontīne nigontēoþa
20 twent twentigoþa
30 þrītiġ þrītigoþa
40 feowert féowertigoða
50 fiftiġ fífteogoþa
60 siextiġ sixteogoða
70 hundseofont hundseofontioþa
80 hundeahtatiġ hundeahtatigoþa
90 hundnigont hundnigontigoþa
100 hund
hundred
hundtēont
hundtēontigoþa
110 hundændlæftiġ
120 hundtwelftiġ
200 tū hund
hundred
1000 þūsend

1から3は語尾変化をする。4から19までは変化である。21以降の端数を持つ数はゲルマンの特徴としてān and twentiġというようにする(twenty oneという言い方はフランスの影によるもの)。

endleofon, twelf的には"one leave", "two leave"に相当し、ゲルマン民族が十二進法を用いていたことに合わせてこのような表現ができたと考えられている。

hund(red)も、印欧祖では100を表していたが、ゲルマン祖では120を表していたようである。古ノルドでは、120がhundrað、1200がþūsundで、100はtīu tigir (= *tenty)であった。これと十二進法の影で、70から120の数には、hund-が付加されている。

語尾に-aを持つ物は形容詞弱変化の曲用をするをする。ōþerは常に形容詞の強変化。形容詞の最上級に由来する-st語尾を持つを持つ序数は、弱変化、強変化両方に曲用

formaラテン語primusに相当するで、「前方」の意味を持つ for に、古い形容詞の最上級に由来する-mがついたもの。fyrmestはこれに、めて形容詞の最上語尾-estがついたもので、二重最上級といえる物である。ModE.firstは、for に再度、形容詞最上級の語尾-estがついてできた物である。

ōþerは現代のother, orに相当するが、序数ではラテン語secundusあるいは古フランス語seconde由来のsecondに取って代わられた。現代では、evrery other lineなどの用法にその名残をとどめる。

また、þriddaは音韻転換を起こし、 r と i の位置が逆転し、後にModE. thirdとなる。þrītiġ, þrītigoþaも同様に音韻転換を起こしている。

いくつかの序詞は、-taの語尾を持つが、他の序詞との推測から、中英語期以降、-þa(tha,ModE.th)に変わっていった。þriddaの-daも元来はこれと同じである。

ān の曲用
男性 中性 女性
単数 ān ān ān
対格 ānne ān āne
属格 ānes ānes ānre
与格 ānum ānum ānre
具格 āne āne --
複数 ānne ān, āne āna, āne
対格 ænne, ānne ān, āne āna, āne
属格 ānra
与格 ānrum

強変化に準じるが、男性複数対格がほぼænneであることが違う。また、名詞に必ずan をつけるといったような冠詞の用法はい。強変化複数形は各々、全ての意を持ち(例:any)、弱変化は「一」、「単独」の意である(例:only)。否定形のnānも同様の活用を示す。

近代英語において、強勢の有からoneとan, aに分離した。

twēġen, twā, tū の曲用
男性 中性 女性
twēġen twā twā,tū
対格 twēġen twā twā,tū
属格 twēġ(e)a, twēġra
与格 twæm, twām

当然、数は複数のみ、属格と与格は全ての性に共通である。

bēgen 'both' も同様に曲用するが、女性、中性のbā,būの代わりにbūtū,būtwā,būtaも用いられる。

þrīe, þrēoの曲用
男性 中性 女性
þrīe þrēo þrēo
対格 þrīe þrēo þrēo
属格 þrēora
与格 þrim

twēġenと同じく数は複数のみである。

代名詞

代名詞は較的、格変化を保っているが、それでも古英語時代には与格と対格の統合が進んだ。初期には一人称、二人称で対格が与格に統合され、末期には、三人称においても男性女性は与格が対格を駆逐し、逆に中性では対格が与格を駆逐した。

人称代名詞

人称 対格 属格 与格
一人称 単数 mē(meċ) mīn
双数 wit unc(uncit) uncer unc
複数 ūs(ūsiċ) ūre ūs
第二人称 単数 þū þē(þēċ) þīn þē
双数 ġit inc(incit) incer inc
複数 ġe ēow(ēowiċ) ēow ēower
三人称 単数 男性 hine his him
中性 hit hit his him
女性 hēo hīe hiere hiere
複数 hīe hīe hiera him

再帰代名詞はない(格変化によって区別がつきやすい)ため、人称代名詞の該当する形を使う。但し、self(sylf)はこれら人称代名詞とともに用いられる。

人称代名詞のうち、古い時代には一人称と二人称の対格は括弧内の形が用いられたが、古英語後期には、与格と合流した(ドイツ語では単数において、双数がないが、この区別が維持されている(cf.mich,dich)。逆に二人称複数では与格が対格に飲み込まれている(cf.euch))。

三人称の代名詞はしばしば示代名詞(現代英語のthe、thisthat)が代わりに用いられた。

指示代名詞

対格 属格 与格 具格
単数 男性 se þone þǣs þǣm þȳ,þon
女性 sēo þā þǣre þǣre (þǣre)
中性 þæt þæt þæs þǣm þȳ,þon
複数 þā þāra,þǣra þām,þǣm ----

古英語後期になって男性格のseが他の格の影によってþeとなる。これがModE. theの由来である。また、中性単数のþǣtがModE. thatとなった。形容詞、副詞の前に用いられるtheは具格のþȳが変化したもの。þāが中英語ではþoへと変化し、下述のþāsからの類推で、変化したþosModE. thoseの由来である。

これらは示代名詞としての用法のほか定冠詞、関係代名詞の用法も受け持った。

対格 属格 与格 具格
単数 男性 þes þisne þisses þissum þȳs
女性 þēos þās þisse þisse þisse
中性 þis þis þisses þissum þȳs
複数 þās, (þǣs) þissa þissum issum)

ModE. thisの由来はþes、ModE. theseの由来はpl. þāsの異形態þǣs>ME. þesである。

(関連:þær 'there', þan 'than', þanne, þænne, þonne 'then', þider(<þæder) 'thither', þanone/þanon 'thence')

疑問代名詞(疑問詞)

対格 属格 与格 具格
男性女性 hwā hwone hwǣs hwǣm,hwām ----
中性 hwǣt hwǣt hwǣs hwǣm,hwām hwȳ,hwū

対格ではhwoneの他に、後期にはhwane, hwæn(n)eも現れる。具格にはhwȳ以外に、hwon, hwanという形が、tō hown/hwan, for hwan/hwon "why" という句の中でのみ現れる。

この他に、hwelċ(<hwā + liċ) 'which' ,双数hwǣþer/hweþer 'whether' がある。
(関連: hū(/hwū) 'how', hwǣr/hwar 'where', hwǣnne/hwenne/hwonne 'when', hwider 'whither', hwanone 'whence') 

後に男性女性ではhwǣmがhwoneを、中性ではhǣtがhǣmを駆逐した。そして、hwāはwhoに、hwǣsはwhoseに、hwāmはwhomにhǣtはwhat、hwȳはwhy、に変わった。

見ての通り、これらはhw-を頭に持つ。しかし、[hw-]の発音は中英語期に、全てフランス語りのwhに置き換えられた。hwūは古英語期を通じてhūに変化しており[hw-]の発音を持たず、このりの対とはならなかった。

疑問代名詞は不定代名詞としても使われた。

古英語の疑問代名詞は現代英語とは違って、関係代名詞の用法を持たない(疑問詞が関係詞の用法を持つのは同じく疑問詞が関係詞の用法を持つラテン系の言、特にフランス語の影を受けた中英語期以後になる)。

動詞

動詞の活用は、時制(tense)、法(mood)、数(number)、人称(person)によって変化する。但し、命法は時制がなく、また人称も二人称の身である。接続法や複数では人称が失われており、ゲルマン祖に在った双数に対応する形も失われている。また、時制には分詞(participle)が存在する。

また、これら以外に、不定詞(infinitive)と与格不定詞(現代英語のto不定詞に相当)が存在する。一方で現代英語了相(いわゆる了形)や進行相(いわゆる進行形)に相当する形は存在するものの、まだ形態として確立されていない。よって、一つの動詞には以下の形が存在することになる。但し、動詞によっては、文章で例されていない形がある事もある。下表で、幹音の違いで色分けをした。

不定詞
与格不定詞
現在時制 過去時制
直説法 直説法単数一人称現在時制 直説法単数一人称過去時制
直説法単数二人称現在時制 直説法単数二人称過去時制
直説法単数三人称現在時制 直説法単数三人称過去時制
直説法複数現在時制 直説法複数過去時制
接続法 直説法単数一人称過去時制 接続法単数現在時制
直説法複数過去時制 接続法複数過去時制
法単数
法複数
分詞 現在分詞 過去分詞

また、動詞は、強変化動詞と弱変化動詞、過去現在動詞そして不規則動詞に分類される。更に、強変化動詞は7つのクラス、弱変化動詞は3つのクラスに分けられる。現代英語不規則動詞は大部分は強変化動詞と不規則動詞に、一部は弱変化動詞に遡る。

強変化動詞は印欧祖の古来の音交替(ablaut)を有しており、強変化動詞第類まではかなり規則的な音交代を示すが、第類からはゲルマン独自の革新であり、印欧にみられるアップラウトではない。

弱変化動詞は過去形にOE. -deを用いることが特徴的であり、ゲルマンにしか見受けられない動詞の分類である。的な話をすればこの過去形を表す要素であるOE -deはPIE. *dhē ("put" OE. don, ModE. do) に由来するものと考えられている。

過去現在動詞は弱変化、強変化両方の特徴を有し、強変化過去形現在を意味し、過去形を作る際には弱変化の語尾がつく。現代英語で助動詞と呼ばれる物の多くがこれに由来する。

下にある程度分類をした。活用は確かに、ある程度分類に従うが、によっては、ヴェルナーの法則や、縮約(contraction)、畳音(Reduplication), 音韻転換 (metathesis)、強変化と弱変化との混用などによって、典的なものとは幾分か違う活用を起こす。そういうのをみて、同じ構造をもつものを分類すると、同じ活用をするものがそう多くないので、使う際には一つ一つ調べなければならないという非常にめんどくさいことになる。古英語を現代で使うことはいと思うので、問題はいだろう。

ちなみに動詞のクラス分けをしたのはグリム童話で有名なグリム兄弟Jacob Grimm(ヤーコプ・グリム)である。

分類

動詞の活用は、四つの基本幹をもち、それらから生していく。古英語においては、動詞の活用形の内、不定詞、直説法過去時制一人称単数、直説法過去時制複数、過去分詞によって代表させる。これらを四要形という。以下の分類、特に強変化動詞の分類はれを示す。Vは音(Vowel)、VaVaは長音、VaVbは二重音、Cは子音(Consonant)、Rは音(Sonant)、∅はゼロ階梯を表す。

  • 強変化動詞(Strong Verb)
    • Ⅰ類/CVaVaC-/ ( ī - ā - i - i) < PGmc. (*ī - *ai - *i - *i) < PIE. (*ei - *oi - *i - *i)
    • 類/CVaVbC-/ ( ēo/ ū - ēa - u - o) < PGmc (*eu - *au - *u - *o) < PIE. (*eu - *ou - *u - *u)
    • 類/CVRC-/ <PGmc. (*e - *a - *u -*o) < PIE. (*e - *o - *∅ - *∅)
      • a/CiNC-/ ( i - a - u - u)
      • b /CelC-/ (e - ea - u - o)
      • c /CeorC-, CeohC-/ ( eo - ea - u -o)
      • d/gieC-/(ie - ea - u - o)
      • e/-eCaCb-/( e - æ - u - o)
    • 類 /CVR-/ ( e - æ - ǣ - o ) < PGmc. (*e - *a - *ǣ - *o)
    • Ⅴ類 /CVC-/ ( e - æ - ǣ - e ) < PGmc. (*e - *a - *ǣ - *e)
    • 類 /CVR-, CVC-/ ( a - ō - ō - a ) <PGmc. (*a - *ō - *ō - *a)
    • 類 (畳音に由来する。古英語で有名な例はhātan "to be called"の過去形 hēhtである。)
      • a( V - ē - ē - V )
      • b( V - ēo - ēo - V )
  • 弱変化動詞(Weak Verb)
  • 不規則動詞

強変化

強変化動詞は幹音の変化によって活用する。このうち、現代英語までに、およそ三分の一が用、三分の一が弱変化に転化し、残りは不規則動詞になった。

活用においては、一人称単数現在と二人称単数過去が、直説法と仮定法においてそれぞれ同である他、直説法二人称単数、直説法三人称単数においては縮約、i-音変異がしばしば現れる。

ゲルマンにおける強変化動詞は、幹音の交代によって、7つの類に分けられる。更にこれらの類は重幹(I, II, III)と軽幹(IV, V, VI)、畳音類(VII)に分類される。更に、古英語独自の音変化によってIII類が5つに、VII類が二つに分けられる。但し、それぞれの動詞は類の移動、類推と音韻変化によって例外が多数存在しており、実際の活用は動詞ごとに個別にみる必要が存在する。

古英語における強変化の幹音交替は以下のようになる。なお、VI類とVII類は過去形の幹音が同を示す為、三種を示されることもある。

現在 第一過去 第二過去 過去分詞
I ī ā i i
II ēa u o
III e ae u o
IV e ae ǣ e
V e ae ǣ o
VI æ ō ō ǣ
VII 畳音構造

I(ī - ā - i - i)

不定詞 dan stīgan līþan wrēon
与格不定詞 tō rīdenne stīgenne tō līþenne tō wrēonne
時制 数・人称 gの Verner's law 縮約動詞
現在 直説法 単数一人称 rīde stīge līþe wrīġe
単数二人称 tst stīgest st wrīhst
単数三人称 tt stīgeþ līþ wrīhst
複数 daþ stīgaþ līþaþ wrēoþ
接続法 単数 rīde stīge līþe wrīġe
複数 den stīgen līþen wrīġen
分詞 dende stīgende līþende wrīġende
過去 直説法 単数一人称 rād stāg
stāh
lāþ wrāh
単数二人称 ride stige lide wrige
単数三人称 rād stāh lāþ wrāh
複数 ridon stigon lidon wrigon
接続法 単数 ride stige lide wriġe
複数 riden stigen liden wriġen
分詞 (ġe)riden (ġe)stigen (ġe)liden wriġen
単数 rīd stīg līþ wrēo
複数 daþ stīgaþ līþaþ wrēoþ

etc.

音の後に g が付くと化する場合がある。

etc.

ヴェルナーの法則(Verner's law, Vernersches Gesetz)により、摩擦音が有破裂音となる動詞がある。

etc.

一部の動詞は、縮約を起こす。

  • tēon(<*tīhan) "accuse" - tāh - tigon - tigen
  • þēon(<*þīhan) "thrive" - þāh - þigon - þigen
  • wrēon(<*wrīhan) "cover" - wrāh - wrigon - wrigen

なお、これらは第二形式との類推により、音がēo/ēu - ēa - u - oとなる場合がある。さらに、þēonは第三形式の類推によって、þungon, þungenとなる場合がある。

II(ēo/ēu - ēa - u - o)

不定詞 odan drēogan ċēosan flēon
与格不定詞 tō bēodenne drēogenne tō ċēosenne tō flēonne
時制 数・人称 gの Verner's law 縮約動詞
現在 直説法 単数一人称 ode drēoge ċēose flēo
単数二人称 etst
odest
drīeġest ċīesest flīhst
flȳhst
単数三人称 bīet(t)
odeþ
drīeġeþ ċīeseþ flīhþ
flȳhþ
複数 odaþ drēog ċēos flēoþ
接続法 単数 ode drēoge ċēose flēo
複数 oden drēogen ċēosen flēon
分詞 odende drēogende ċēosende flēonde
過去 直説法 単数一人称 bēad drēah ċēas flēah
単数二人称 bude druge cure fluge
単数三人称 bēad drēah ċēas flēah
複数 budon drugon curon flugon
接続法 単数 bude druge cure fluge
複数 buden drugen curen flugen
分詞 (ġe)boden (ġe)drogen (ġe)coren flogen
単数 od(e) drēog ċēos flēo
複数 odaþ drēog ċēos flēoþ

etc.

音の後に g が付くと化する場合がある。

etc.

ヴェルナーの法則(Verner's law, Vernersches Gesetz)により、摩擦音が有破裂音となる動詞がある。

  • ċēosan "choose"
  • sēoþan "seethe"

etc.

原により、縮約する動詞がある。

  • flēon
  • tēon(<*tēohan) "draw" - tēah - tugon - togen

なお、tēonは不定詞で同であるものの、第一形式、第二形式で意味、が異なる。

III(*e - *a - *u -*o)

第三類は、インドヨーロッパ音(sonant)に由来する音を幹に含む動詞群である。これらはゲルマン祖から古英語にかけて音の割れ(breaking)を起こし、幹に含まれていた音の種別によって、それぞれで変化が異なったために音が違っている。

OE. bindan "bind" - band - bindon - bunden

OE. helpan "help" - healp - hulpon - holpen

OE. weorpan "throw" - wearp - wurpon - worpen

OE. ġieldan "yeild"

OE. breġdan "drag, move"
<PGmc*bregda

不定詞 bindan helpan weorpan ġieldan breġdan
与格不定詞 tō bindannne tō helpanne tō weorpanne tō ġieldanne tō breġdenne
時制 数・人称 III-a
(-iNC-)
III-b
(-elC-)
III-c
(-eorC-)
III-d
(gieC-)
III-e
(-eCC-)
現在 直説法 単数一人称 binde helpe weorpe ġielde breġde
単数二人称 bintst
bindest
hipst wyrpst ġieldest briġdest
単数三人称 bint
bindeþ
help
hilpþ
wyrpþ ġield briġdeþ
複数 bindaþ help weorþaþ ġielleþ breġdaþ
接続法 単数 binde helpe weorpe ġielde breġde
複数 binden helpen weorpen ġielden breġden
分詞 bindende helpende weorpende ġieldende breġdende
過去 直説法 単数一人称 band healp wearp ġeald bræġd
単数二人称 bunde hulpe wurpe gulde brugde
単数三人称 band healp wearp ġeald bræġd
複数 bundon hulpon wurpon guldon brugdon
接続法 単数 bunde hulpe wurpe gulde brugde
複数 bunden hulpen wurpen gulden brugden
分詞 (ġe)bunden (ġe)holpen (ġe)worpen (ġe)golden (ġe)brogden
単数 bind help weorp ġield breġd
複数 bindaþ help weorpaþ ġield breġdaþ

III類の内、不定詞根にi+N(鼻音)+C(子音)の構造を持つ者は bindanのように活用する。また、ゲルマン祖からが音位転換(metathesis)を起こしたbiernan(<*brinnaną) - barn - burnon - burnen, irnan - arn(<*rinnaną) - urnon - urnenもある(cf. brinnan "burn", rinnan "run")。

etc.

III類の内、幹がe+l+C(子音)の時、helpanと同じ、活用をする。このような活用をする動詞は以下のものがある。

etc.

但し、fēolan(<*felhaną)は以下の活用となる。

第三類のうち、eo+r/h+C(子音)の構造を持つものは、weorpanと同様の活用を起こす。このような活用を動詞は以下のものがある。なお、weorþan はヴェルナーの法則が働いて子音が変化する。また、feohtanゲルマン祖では第五類の動詞群である。

etc.

頭にgを持つ場合、現在形の音が ie となる。

etc.

III類のうち、上記に当てはまらない動詞の内、e+C(子音)+C(子音)の構造を持つものは以下のものであり、幹音はe - æ - u - oとなる。なお、berstanゲルマン祖で*brestanąであり、*-VrC-の音の割れが生じた後に音位転換を起こしたため、このような形となっている。また、bregdan, frignanはゲルマン祖では第五類の動詞である。

etc.

IV(e - æ - ǣ - o)

第四類の動詞群は幹が er - ær - ǣr -or となる群である。祖ではPGmc. *er - *ar - *ē¹r - *ur<IE. er - or - ēr? - r◌̥と想定されている。

OE. beran "bear" - bær - bǣron - boren
<PGmc*bera
<PIE*bʰéreti*bʰer-

不定詞 beran
与格不定詞 tō beranne
時制 数・人称
現在 直説法 単数一人称 bere
単数二人称 bir(e)st
単数三人称 bir(e)þ
複数 beraþ
接続法 単数 bere
複数 beren
分詞 berende
過去 直説法 単数一人称 bær
単数二人称 bǣre
単数三人称 bær
複数 bǣron
接続法 単数 bǣre
複数 ren
分詞 (ġe)boren
単数 ber
複数 beraþ

幹が音+鼻音の動詞群

V(e - æ - ǣ - e)

OE. metan "measure" - mæt - mǣton - metan
<PGmc*metaną
<PIE*med-

OE. cweþan "say, tell"
<PGmc. *kweþaną
<PIE*ét-

OE. sēon "see" - seah - sāwon, sǣġon - siġen, siwen
<PGmc. *sehwaną, (past 1st du) *sēgū
<PIE. *sekʷ-

OE. biddan
<PGmc. *bidja
<PIE. *ʰedʰ-

不定詞 metan cweþan sēon biddan
与格不定詞 metenne tō cweþenne tō sēonne tō biddanne
時制 数・人称 Verner's law 縮約動詞 例外
現在 直説法 単数一人称 mete cweþe sēo bidde
単数二人称 mitest cwist sīhst bitst
単数三人称 miteþ cwiþ sīhþ bitt
複数 met cweþaþ sēoþ biddaþ
接続法 単数 mete cweþe sēo bidde
複数 meten cweþe sēon bidden
分詞 metende cweþende sēonde biddende
過去 直説法 単数一人称 mæt cwæþ seah bæd
単数二人称 mǣt cwǣde sāwe
sǣġe
bǣde
単数三人称 mæt cwæþ seah bæd
複数 ton cwǣdon sāwon
sǣġon
don
接続法 単数 mǣte cwǣde sāwe
sǣġe
bǣde
複数 ten cwǣden sāwen
sǣġen
den
分詞 (ġe)meten (ġe)cweden (ġe)siġen
(ġe)siwen
(ġe)beden
単数 met cweþ seoh bide
複数 met cweþaþ sēoþ biddaþ

Verner's lawの影受ける動詞

  • cweþan/cweðan/cƿeþan "say" - cwæþ - cwǣdon - cweden
  • wesan "be" - wæs - wǣron

wesan活用は下記参照。

縮約動詞

  • sēon(<*sehwaną) "see" - seah - sāwon, sēgon, sǣgon - sewan, segen
  • gefēon(<*gefehan) "exult" - gefeah - geǣgon
  • plēon(<*plehan) "risk" - pleah

ゲルマン祖において、現在形に-*j-を持つ動詞は、i-音変異と二重子音化を経た。更に、一部の動詞では硬口蓋化を起こし、-ċġ-/-dʒ-/となった。その結果、音がi-æ-ǣ-eとなっている。

  • biddan "ask" - bæd - bǣdon - beden
  • liċġan "lie" - læġ - lǣgon, lāgon - legen
  • sittan "sit" - sæt - sǣton - seten
  • þiċġan "accept" - þeah, þāh - þǣġon - þeġen
  • friċġan "ask" -*-*- ġefreġen, ġefræġen, ġefriġen

VI

OE. faran "go" - færþ - fōron - faren
<PGmc. *faraną
<PIE*per-

不定詞 faran
与格不定詞 faranne
時制 数・人称 現在時制
現在 直説法 単数一人称 fare
単数二人称 fær(e)st
単数三人称 fær(e)þ
複数 faraþ
接続法 単数 fare
複数 faren
単数 far
複数 faraþ
分詞 farende
過去 直説法 単数一人称 fōr
単数二人称 fōre
単数三人称 fōr
複数 fōron
接続法 単数 fōre
複数 ren
分詞 (ġe)faren
単数 far
複数 faraþ

VII

VII類は畳音構造に由来する動詞群である。その由来は遠く印欧祖に遡るが、ゴート語では較的見えるが、古英語を含めた他のゲルマンにおいては化石的にしか見られない。古英語では、VII類は過去形音が -ē- か -ēo- かで分類する。

OE. hātan "call, command" - hēt, hēht - hēton - hāten
<PGmc. *haitaną, *hehait*hehaitum*haitanaz
<PIE. *key-d-

OE. lǣtan "let"
<PGmc*lētaną*lelōt
<PIE. *leh₁d-

OE. blandan "blend"
<PGmc. *blanda*bebland
<PIE*bʰlendʰ-

OE. fealdan "fold"
<PGmc. *falþaną*fefalþ
<PIE. *polt-

OE. blāwan
<PGmc*blēaną*beb
<PIE. *bʰleh₁-

OE. bēatan "beat"
<PGmc. *bautaną*bebaut
<PIE*bʰewd-

OE. flōwan
<PGmc*flōaną*feflō
<PIE. *plōw-

不定詞 tan tan blandan fealdan blāwan atan flōwan
与格不定詞 tō hātanne tō lǣtanne blandanne fealdenne blāwenne tō bēatenne tō flōwenne
時制 数・時制 ē過去 ēo過去
ā-ē-ē-ā ǣ-ē-ē-ǣ a-ēo-ēo-a ea-ēo-ēo-ea ā-ēo-ēo-ā ēa-ēo-ēo-ēa ō-ēo-ēo-ō
現在 直説法 単数一人称 hāte
tte
hātu
hāto
lǣte blando fealde blāwe ate flōwe
単数二人称 tst tst blentst fieldest blǣwest etst flēwest
単数三人称 tt
hāte
tte
hāteþ
lǣt blent field blǣweþ bīett flēweþ
複数 hātaþ lǣtaþ blandaþ feald blāwaþ at flōwaþ
接続法 単数 hāte lǣte blande fealde blāwe ate flōwe
複数 ten ten blanden fealden blāwen aten flōwen
分詞 tende tende blandende fealdende blāwende atende flōwende
過去 直説法 単数一人称 hēt
heht
lēt blēnd old blēow bēot flēow
単数二人称 hēte
hehte
lēte blēnde olde blēowe bēote flēowe
単数三人称 hēt
heht
lēt blēnd old blēow bēot flēow
複数 ton
hehton
ton blēndon oldon blēowon oton flēowon
接続法 単数 hēte
hehte
lēte blēnde olde blēowe bēote flēowe
複数 ten
hehten
ten blēnden olden blēowen bēoten flēowen
分詞 ten (ġe)lǣten blanden (ġe)fealden (ġe)blāwen ġebēaten (ġe)flōwen
単数 hāt lǣt bland(e) feald blāw at flōw
複数 hātaþ lǣtaþ blandaþ feald blāwaþ at flōwaþ

弱変化

弱変化動詞は幹に-dや-tを含む語尾をつけて過去過去分詞を作る。古英語の文献上およそ8割を占める。なお、弱変化において古英語は3類までしか持たないが、ゴート語の史料からゲルマン祖においては-nanの語尾を持つ4類が存在したことが推測されている。

1類

1類はゲルマン祖において*-janという語尾を持っていたと推測される。このため、幹にi-ウムラウト、二重子音化が存在する。

語尾
不定詞 fremman nerian dēman drenċan ġierwan -an
現在 直説法 単数一人称 fremme nerie dēme drenċe ġierwe -e
単数二人称 frem(e)st nerest mst drenc(ċe)st ġierest -(e)st
単数三人称 frem(e)þ nereþ dēmeþ drenc(ċe)þ ġiereþ -(e)þ
複数 fremmaþ neriaþ dēmaþ drenċaþ ġierwaþ -aþ
接続法 単数 fremme nerie dēme drenċe ġierwe -e
複数 fremmen nerian dēmen drenċen ġierwen -en
分詞 fremmende neriende dēmende drenċende ġierwende -ende
過去 直説法 単数一人称 fremede nerede mde drencte ġierede -(e)d/te
単数二人称 fremedest neredest mdest drenctest ġieredest -(e)d/test
単数三人称 fremede nerede mde drencte ġierede -(e)d/te
複数 fremedon neredon mdon drencton ġieredon -(e)d/ton
接続法 単数 fremede nerede demde drencte ġierede -(e)d/te
複数 fremeden nereden mden drencten ġiereden -(e)d/ten
分詞 fremede nerede dēmed drenċed ġier(w)ed -(e)d
単数 fremme nere dēm drenċ ġiere -e
複数 fremmaþ neriaþ dēmaþ drenċaþ ġierwaþ -aþ

2類

弱変化動詞2類語尾に-ian を持つ。これらはゲルマン祖において-*ōjanという語尾を持っていたと推測される。このため、1類に見られるi-ウムラウト、二重子音化がない。West-Saxon以外では直説法過去単数において、-adeとなることが多い。また、

語尾
不定詞 lufian -ian
現在 直説法 単数一人称 lufi(ġ)e -ie
単数二人称 lufast -ast
単数三人称 lufaþ -aþ
複数 lufiaþ -iaþ
接続法 単数 lufi(ġ)e -ie
複数 lufi(ġ)en -ien
分詞 lufiende -iende
過去 直説法 単数一人称 lufode -ode, -ade, -ede
単数二人称 lufodest -odest
単数三人称 lufode -ode, -ade, -ede
複数 lufodon -odon, -edon
接続法 単数 lufoden -ode
複数 lufonden -oden
分詞 lufod -od
単数 lufa -a
複数 lufiaþ -aþ

2類に属する動詞は以下のものがある。

3類

3類に属するのは、habban, libban, seċġan (secgen), hyċġanの四つである。語尾は不定詞は-an, 過去単数は -de、過去分詞-d。1類と2類の混合のような活用となっている。

また、nabban(<ne + habban)もhabbanと同様の活用をする。以下の表では、seċġanとhyċġanは二列に分けているが、seċġanはnまたはdの前のg[j]がしばしば脱落し前の音を長音化することにより、hyċġanはiウムラウト発生前にiの語尾を持たない活用音変化が起こらずu>oの変化を経たが、持つ活用はu>yの変化を経ており、現在時制ではそれが類推によって埋められたためである。これを二列に分けるのは簡便の為で特段の使い分けはない。

不定詞 habban libban seċġan hyċġan
現在時制直説法 単数一人称 bbe libbe seċġe hyċġe
単数二人称 fst
hafast
leofast seġest
sæġst
sagast
st hyċġst
hyċġest
hogast
単数三人称 hæfþ
hafþ
leofaþ seġeþ
sægþ
sagaþ
hyċġþ
hyċġeþ
hog
複数 habbaþ libbaþ seċġaþ hyċġaþhyċġeaþ
現在時制接続法 単数 bbe libbe seċġe hyċġe
複数 bben libben seċġen hyċġen
過去時制直説法 単数一人称 fde lifde sæġde sǣde hogde
hogode
単数二人称 fdest lifdest sæġdest dest hogdest
hogodest
単数三人称 fde lifde sæġde sǣde hogode
複数 fdon lifdon sæġdon don hogdonhogodon
過去時制接続法 単数 fde lifde sæġde sǣde hogdehogode
複数 fden lifden sæġden den hogdenhogoden
単数 hafa leofa seġe
sæġe
saga
hyġe hoga
複数 habbaþ libbaþ seċġaþ hyċġaþhyċġeaþ
現在分詞 bbende libbende seċġende hyċġende
過去分詞 fd lifd sæġd (ġe)hogod

過去現在動詞

現在時制の活用が印欧祖過去形あるいは了形に由来する強変化動詞群で、めて過去形を弱変化の活用でつくった動詞群であり、そのため分類は強変化に準じて行う。現代英語では助動詞として使われるものも多い。命法は接続法を持って行うのが一般的だが独立した形を持つものもある。u/yの両形を持つ者はyの方が古形である。

I II III IV V VI
不定詞 witan āgan dugan cunnan unnan þurfan durran sculan *(ġe)munan magan *mōtan










wāt āh dēah
ag
can
cann
an
ann
þearf dear
dearr
sceal man mæġ mōt




st āhst - canst - þearft dearst scealt manst meaht
miht
st




wāt āh dēah
ag
can
cann
an
ann
þearf dear
dearr
sceal man mæġ mōt

witon āgon dugon cunnon unnon þurfon durron sculon munon magon ton







wite āge duge
dyge
cunne unne þurfe
þyrfe
durre
dyrre
scule
scyle
mune
myne
mæġe- mōte

witen āgen dugen cunne unne þurfen
þyrfen
durren sculen
scylen
- mæġe- ten










wisse
wiste
āhte dohte cūþe ūþe þorfte dorste scolde
sceolde
munde meahte
mihte
ste




wissest
wistest
āhtest - cūþest ūþe - - scoldest
sceoldest
munde meahtest
mihtest
stest




wisse
wiste
āhte dohte cūþe ūþe þorfte dorste scolde
sceolde
munde meahte
mihte
ste

wisson
wiston
āhton dohton cūþen uþon - dorston scoldon
sceoldon
munde meahton
mihton
ston







wisse
wiste
āhte - cūþe ūþe - - scolde
sceolde
- meahte -

wisten āhten - cūþen - - - scolden
sceolden
- meahten -



wite - - - - - - - - - -

wit - - - - - - -
現在
分詞
witende āgende dugende - - þearfende - sculende munende - -
過去
分詞
ġewiten āgen
ǣgen
- cunnen
cūþ
geunnen - - sculen munen meahte
mihte
ste

witanは現在英語文語のwit, wotに相当する。意味は"to know"。ドイツ語ではwissenに対応。現在時制が強変化I類の過去時制の変化に由来。否定辞neとの融合形nāt、nītonなどがある。

āganは現代英語のowe、ought、ownに相当する。意味は"to own, to possess, to have" 「所有する」。過去分詞āgen、ǣgenは形容詞としてのみ使われる。否定辞neとの融合形nāh、nāhtonなどがある。

duganは現代英語dowに相当する。意味は"to avail, to be of use"。

cunnanは、現代英語のcanに相当する。但し、この時代では、まだ動詞としての用法が強い。意味は"to know, to be able to" 。現代英語のcouldは、過去形cūþeに由来するが、中の' l 'はwill/wouldshall/shouldからの類推によるもので、本来は間違い。過去分詞cūþは、形容詞としてのみ使える。

unnanのオランダ語gunnen、スウェーデン語unna、デンマーク語undeに相当する。意味は"grant" 。

þurfanは現代英語では用になったtharfに、またドイツ語ではdürfenに相当する。意味は、現代英語の"to need"。

durranは現代英語dareに相当する。意味は"dare"

schulanは現代英語shall,shouldに相当する。意味は"must, have to, should, shall"

*(ġe)munanの意味は"think of, remember"

maganは現代英語mayに相当する。意味は"can"。miht(meht)は後期ウェセックス方言形。

*mōtanは現代英語のmustに相当する。意味は、"may, to be able, must"。過去形steがModE.mustの直接のである。

変則動詞(anomalous verb)

この四つは、語尾の起(印欧祖一人称単数語尾が-mi活用、他の動詞は-ō活用、要は印欧祖で非幹動詞か幹動詞かの違い)や、過去形の形成の仕方が、他の動詞と異なる為、変則動詞と呼ばれる。

willan/gān/dōn

OE. willan < PGmc. *wilja < PIE*welh₁-

OE. dōn < PGmc. *ðōną < PIE. *eh₁-

OE. gān < PGmc. *γāną < PIE. *ǵʰeh₁-

不定詞 willan dōn gān
与格不定詞 willanne tō dōnne tō gānne
現在時制直説法 単数一人称 wille
単数二人称 wilt st st
単数三人称 wil(l)e dēþ gǣþ
複数 will dōþ gāþ
現在時制接続法 単数 wil(l)e
複数 willen dōn gān
現在分詞 willende dōnde -
過去時制直説法 単数一人称 wolde dyde ēode
単数二人称 woldest dydest ēodest
単数三人称 wolde dyde ēodest
複数 wolden dyden ēoden
過去時制接続法 単数 wolde dyde ēode
複数 wolden dyden ēoden
過去分詞 - gedōn gegān
単数 -
複数 - dōþ gāþ


willanは現在英語will、dōnは現在英語のdo、gānは現在英語のgoに相当する。但し、willanの意味は、”望む”であり、現在英語willの使用法は古英語ではしない。

また、willには、否定辞のneと結合したnyllan、nellan、nolde、後期にはnelle、nellaþなどがある。

この三つの動詞は過去時制にいて、またdōnとgānは現在時制においても、活用の仕方が似ているため、よく併記される。

bēon/wesan

現在のbe動詞に相当する。この動詞は三つの動詞(厳密には四つ)に由来し、そのため不規則の度合いが大きくなっている。

OE. sēon< PGmc*i(s)- < PIE*h₁es- "to be"

bēon< PGmc*βeu < PIE*bʰewH- "to become"

wesan< PGmc*wesaną < PIE*h₂wes- "to remain"

不定詞 sēon/sindon bēon wesan
与格不定詞 tō sēonne tō bēonne tō wesanne
現在時制直説法 単数一人称 eom bēo wese
単数二人称 eart bist wesst
単数三人称 is bið wes(t)
複数 sind(on)
sint
bēoð wesað
現在時制接続法 単数 sī(e) bēo wese
複数 sī(e)n bēon wesen
現在分詞 - bēonde wesende
過去時制直説法 単数一人称 - - wæs
単数二人称 - - wǣre
単数三人称 - - wæs
複数 - - wǣron
過去時制接続法 単数 - - wǣre
複数 - - ren
過去分詞 - ġebēon -
単数 sī, sēo bēo wes
複数 - bēoð wesað

sindon系列は音またはs で始まる形態でラテン語のsumなどと同根。但し、eartゲルマン祖*iraną、印欧祖*er-に由来し、現代英語現在時制二人称や複数に用いられるareは古ノルドのerunと同根のearon/earun由来でこちらもゲルマン祖*iraną三人称複数現在形の*arunに遡る。

この動詞は、否定形としてneとの融合neom,nis,næsを持つ。Anglianでは、bēonのēoはīoとなっており、eom,eartはそれぞれ、eam,(e)arþの形を持つ。

sindon/wesan系列はゲルマン祖の段階で既にお互いを補充法的に補っていた。sindon/wesan系列は特に現在形においては、一時的なことや仮定したことを表すのに用いられた。

bēon系列はbで始まる形態であり、専ら、習慣や未来のこと及び不変のことを含意することが多かった。

wesan系列は元来は、強変化第5類に属する動詞だが、専ら過去時制でしか使われない。

これらの差異が中英語を通して近代英語、現代英語まで持ち込まれたためbe動詞は(現代英語の動詞にしては)複雑な活用を示す。

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古英語

29 ななしのよっしん
2018/05/04(金) 07:18:10 ID: Amjz8bt8b2
卒論かな?
30 ななしのよっしん
2018/06/04(月) 01:03:24 ID: ff57EzUOeI
なんでニコニコにこんな記事があるんだw?
31 ななしのよっしん
2018/06/12(火) 22:45:05 ID: 1l6X/HQIh6
どこにでも変態はいるからw
32 ななしのよっしん
2018/09/04(火) 20:14:27 ID: bJEOJxcQUY
現代英語より寧ろ現代ドイツ語のほうが近いっていう
33 ななしのよっしん
2019/07/28(日) 01:35:22 ID: OCuvKnJh9q
もうこれニコニコレベルじゃねえだろwww
34 ななしのよっしん
2019/09/06(金) 12:49:06 ID: g1WfhTh8yo
古英語・中英語初歩、いつの間にか絶版してたのか…
もしかして今から勉強始めようとするなら、この記事くらいしかなかったりするのか?ww(統論とかを記事で言及できるの、だいぶ先そうだけど)
35 ななしのよっしん
2019/09/16(月) 01:19:39 ID: HZ/dUQR1Ho
たまに加筆されていてこえーご……
36 ななしのよっしん
2019/10/11(金) 10:07:19 ID: vDZDjmtXpt
文章から発音を再現すんのってどうやるんだろ
37 ななしのよっしん
2020/02/27(木) 11:02:28 ID: 7ZeCTDhvIT
しまじろうガチ勢と同じ匂いがする
38 ななしのよっしん
2020/04/25(土) 03:57:02 ID: tSU5sKiTDr
情報量がガチすぎる