吉本新喜劇(よしもとしんきげき)とは、吉本興業に所属するお笑い芸人によって舞台にて行われる喜劇または、それを行う劇団のことである。
概要
大阪・なんばグランド花月劇場(NGK)と京都・よしもと祇園花月で本公演が行なわれ、このうちNGK公演分については毎週土曜日に『よしもと新喜劇』としてテレビ放映される。この他、新宿・ルミネtheよしもとを始めとする関西以外の各劇場でもたまに公演されるほか、地方公演として座員を絞った形での巡業によって公演される(花月東京お出かけ公演、神戸等)。
また、池乃めだかを始めとする数人の新喜劇座員と、売れ筋に乗った旬の若手芸人を中心とするその他の吉本所属のお笑い芸人らが共演する新喜劇風の舞台喜劇の番組『日曜笑劇場』も伝統的に朝日放送(ABCテレビ)で放送されており、その番組では、毎日放送(MBSテレビ)で放送される『よしもと新喜劇』とは違って、毎回の舞台設定、レギュラー出演者の役柄設定などは固定されている(視聴率低迷のため、2013年4月以降放送休止中)。
以前は読売テレビでも、『吉本コメディ』の名で放送されており、こちらも同様の構成であった。
地上波テレビ中継はゴールデンタイム・全国ネット版として特別に制作されたものを除き長らくの間中京圏以西でしか放送されていなかったが、2013年7月から東京地区でもTOKYO MXテレビで観ることができるようになった。
登場人物のギャグやドタバタを見せることが主目的であるため、筋書きや設定は大抵の場合荒唐無稽である。またストーリーについては基本的にパターン化されており、「主演または助演級の登場人物に何らかのトラブルや心配事が発生する→解決策を練る・実行するも悉く失敗する→ヤクザや強盗等が押し入り、主人公らと対決する→悪者を退けた後、トラブルや心配事の真相を知るなどして誤解が解け、和解する→オチ(和解が再びひっくり返ってしまうパターンや、座員のキャラを活かした変オチ等、複数のパターンがある)」という流れがお決まりとなっている。(これについては「吉本新喜劇」としてのブランドイメージ以外に、特に座長や一部の座員が新喜劇以外にもテレビ等に引っ張りだこであるにもかかわらず毎週新作を作らなければならない事情があるため、座長や座員の負担軽減目的もあってストーリーラインがパターン化されているということも考えられる。)
オープニングテーマについて
ホンワカパッパホンワカパッパ~口ずさんでしまうこの愉快なメロディだが、曲名は「Somebody stole my gal」という。つまり、名前からも分かる通り元々はPee Wee Hunt というアメリカ人による楽曲で、1948年頃に全米で大ヒットしたジャズナンバーである。そして、この曲はいくつかあるうちのアレンジバーションであり、1954年に発表されたデキシージャズスタイルとなっている。決してキダタロー作曲じゃない。
タイトルを直訳すると「誰かが俺の女を奪いやがった」…という、知らない間に自分の彼女を奪われた男の悲しみを唄ったものであり、それを道化に見立てたもの。ちなみに、日本でも往年の大歌手、ディック・ミネがカバーしたことなどがあり、多少は知られたナンバーだったらしい。それゆえ、花月劇場中継のテーマから始まり、吉本新喜劇のテーマとして定着し、今やオールナイトニッポンのテーマソングとして有名な「bitter sweet samba」と並び、世界のジャズファンより日本人の方がよく知っているナンバーとなってしまっている感がある(事実、海外のジャズ作品紹介サイトでも、日本では「吉本新喜劇」のテーマソングに採用され、高い知名度を得ている、と紹介されていたりする)。
また、この曲=吉本新喜劇のテーマと定着したことから、吉本=大阪文化の象徴というのも強ち誇張とも言えないところがあるため、在京テレビ局では大阪を紹介する時に決まってこの曲を流している。やしきたかじんとか流せよ
また、大阪では阪急沿線を中心に古くからジャズが盛んなのも、この曲が大阪と融和した理由だろう。
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関連項目
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