君は喧し閉じてよ口を!とは、森田俊平原作、アルデヒド作画による漫画作品である。
概要
2022年4月22日よりニコニコ漫画の「ドラドラしゃーぷ♯」にて連載。更新は毎週金曜日で、本編とおまけの1ページマンガとを隔週で交互に掲載する形を採っている。
転校生の耳の聞こえない主人公の柊月乃と、その隣の席になった榎本太陽との勘違いが生むコミカルな作風が特徴。
障害を扱った作品ではあるが、全体的に太陽の奇天烈な性格も相まって勘違いコントを思わせる明るい作品となっている。
単行本1巻発売時には同じくドラゴンコミックスエイジレーベルの『宇崎ちゃんは遊びたい!』との「ウザやかましコラボフェア」と称したささやかなコラボレーションも行われ、対象店舗で単行本を買うと描き下ろしの両面クリアファイルが貰えるキャンペーンも行われた。
登場人物
- 柊月乃
- 本作の主人公でヒロイン。中学2年生。
- 生まれつき耳の聞こえない障害を持っているが、読唇術で会話をある程度読み取ることは可能。また、一通り手話で会話できるほか、クラスの学友とは主に筆談で意思疎通を図っている。
- 隣の席の太陽に対し、何故耳の聞こえない自分に対して延々喋りかけてくるのか疑問に思いつつも、彼の(実際には全く理解していないデタラメな)手話で思いがけない言葉を投げかけられてまんざらでもなかったりと、気になる存在になりつつあるようである。
- 補聴器を付けている描写はあるものの「教師が後ろ姿だと言葉を理解できない」と申告していることから、音が小さく聴こえる伝音性難聴ではなく、音が歪んで聴こえてしまう感音性難聴にあたる聴覚障害と思われる。この体質のため、発音で理解することが困難なので英語がかなり苦手。一方でその他の教科は予習を欠かさないので満点を取ったこともある。
- 無自覚ながらかなり運動神経が優れている。そのため運動部の見学の際は複数の部からスカウトされたほか、体育祭でもかなりの活躍を見せた。しかし、本人は部活に入る気がなかったにもかかわらず、なし崩し的に桜たちのUMA探索クラブに入部する羽目になってしまった。
- ボケ役だらけの本作では貴重なツッコミ役でもあるが、その内なる声はかなり辛辣。
- 本編の前に通っていた学校ではあまり馴染むことができなかったらしく、時折その当時のトラウマが頭をよぎっている描写もみられる。また、発声の練習をしていたので一通り喋ることはできるらしいが、その当時に声が変だと言われたことで傷付いたことで人前では喋らなくなったという。後に百合と和解してからは数は少ないものの、声を出して自分の気持ちを伝える事も行っている。
- 榎本太陽
- 月乃の隣の席の男子中学生。自称柊一番の理解者。とにかく喋りまくるマシンガントークが特徴だが、その内容は半分以上てんで意味を成しておらず、月乃との最初の会話がソクラテスについてだったりと、話の中身はあってないに等しい。自分では長所を人の話をよく聞くところと言っているが、実際には他人の話は全然聞いていない。
- 手話は全くできないが、その動きから意味を推測し、ボディーランゲージで返答した内容がたまたま女性を褒めるような内容であったりと、なかなか運にも恵まれている。
- 本編の1ヶ月前に転校前の月乃と会っており、そのときから彼女のことは気になる存在のようである。月乃の姉の星奈に会った時には、月乃と出会って毎日が楽しいとも伝えている。
- 優しく善人ではあるが、かなりの人間好きであり、鞄から救急箱や折りたたみの松葉杖をドラえもんの如く取り出したり、道に迷った人は最後まで送り届ける使命感から、はるばる沖縄は石垣島まで自腹で移動することすらあった。しかし月乃のことは本気で一番に考えているようで、合唱コンクールで月乃が歌唱に参加できないとみるや、クラスをまとめ上げて手話ソングを提案するなど行動力もある。また、少なからず手話を覚えようという機運もあるようで、月乃に対して「どういたしまして」のメッセージを示してみせたこともある。
- 村山桜
- 月乃と同じクラスの女子で、太陽と反対方向の隣席。八重歯に麻呂眉、黒髪でアホ毛が特徴。
- 関西弁を喋っており、本作の舞台は鎌倉から1時間半ほどの場所という発言から、おそらく彼女も関東圏に引っ越してきた転校生と思われていたが、27話のオマケ漫画では東京生まれの東京育ちという純粋な江戸っ子であることが判明している。方言が両親の影響かは不明だが、参観日に来ていた母親は関西訛りであった。
- 月乃のことはとても気に入っているらしく、彼女と仲良くなりたい一心で簡単な手話も覚えた。月乃も明るくて優しいかわいい子との認識で、大好きな友達である。
- 校内ではムーの影響と思われるUMA探索クラブなる怪しい部活を営んでいるらしく、未確認生物求めてあちこちフィールドワークしているらしい(実態は多分ただのレジャー)。そのためか、本作にはやたらとツチノコなどのUMAが(看板なども含めて)隠れている。
- 伊藤茜
- 月乃のクラスメイト。通称委員長。
- 初登場時は自習で手紙を回す行為を注意する、典型的な融通の利かない女子だったが、結局太陽に言いくるめられてしまっている。
- 頭は良いようだが、手話を覚えようとする際に辞書のあ行から順に覚えようとするなど、少し抜けたところもある。しかし、その結果的にクラス内ではちょっとした手話ブームが起きるなど結果的にはよくなっている。
- また、意外にもUMA部の部員であり、入部理由は「ツチノコに会いたい」から。
- 何故か彼女は親からも委員長と呼ばれている。
- 柊星奈
- 月乃の姉で大学生。桜に美女と言わしめるほどの美人。
- 明るく活発的な女性で、妹に比べてファッションセンスなどにも気を配っている。一方で月乃と太陽の仲を茶化したり、密かに撮影していたスマホの写真で妹を脅迫したりと小悪魔的なところもある。
- 太陽とは何かと気が合うようで、性格もかなり似ており、月乃の意思をデタラメに伝えるところも同じ。しかも彼女の場合は意味を分かっていながら余計なことを伝えるためよりタチが悪い。
- UMA部メンバーとは既に連絡先を交換しているようである。
- 月乃と星奈の母
- 本名は不明。二人の姉妹を育てる母親。やはりというか、美人。
- 星奈の性格は彼女の影響が大きいと思われ、月乃の年長さんおねしょ記念写真をUMA部メンバーに恥ずかしげもなく見せていたり、月乃がいないところでマル秘エピソードと称して小3までおねしょをしていたことや、結構最近まで風呂上りにパンイチだったことなどを暴露している。
- 一方で、月乃が前の学校で馴染めなかったことから、最近の月乃が明るく過ごしていることは純粋にうれしく思っており、良い友達が出来たことも喜んでいる。
- 本編にはまだ出ていないが、回想シーンに夫が出ているので、母子家庭という訳ではないらしい。
- 雨宮百合
- 月乃が半年ほど前まで通っていた中学の同級生。典型的なギャルで、鋭い歯とツインテール、両耳のピアスが特徴。かなりのミニスカートだが、これは校則違反らしい。将来はファッションデザイナーを目指しており、型にはまるルールに縛られたくないということで派手な格好をしているとのことだが、交通信号をキッチリ守るといった真面目な一面もある。
- 初対面の太陽に秒で「百合っぺ」とあだ名を付けられているが、特に拒否することもなく受け入れている。
- 月乃とはあるときから昼休みに二人で過ごすことが多くなったことがきっかけで友人関係になっていったが、月乃のしゃべる声に対しての評を「普通ではない」と言ってしまったことから誤解が生じてしまい(百合は唯一無二の個性として褒めるつもりだった)、その後月乃が転校してしまったことで音信不通となっていた。
- その後街で偶然再会し、最初は月乃に逃げられてしまうが、太陽の奇策によって誤解が解け、改めて友情を結び、連絡先も交換した。おまけエピソードでは星奈と同じように月乃にファッションショーをさせていた。
- 学校は違うが、太陽らとつるむ機会も多く、学祭やUMAの部活の時などしょっちゅう月乃の学校に遊びに来ている。
- 桃園
- UMA部顧問の養護教員。普段はいわゆる保健室の先生をやっている。通称桃ちゃん先生。
- 仕事に対してはやる気は無く、生活も自堕落。太陽に言いくるめられる形でなし崩し的にUMA部の顧問になったようだが、溺れかけた委員長を身体を張って助けたりと、時折教師らしい一面も覗かせる。
- あまり男にモテないらしいが、スタイルには比較的恵まれているので、学祭で河童の衣装を着てしまった時には、それをサービスと勘違いした客を大勢呼んでしまい、UMA部のブースを満員にしたこともある。
- 本作で確実にUMAに遭遇したといえる最初の人物でもあり、山中で河童に遭遇して以降顔見知りになったらしく、その後も何度か再会している。
- 河童
- UMA部の合宿先の森に住んでいたUMA。
- 「あ、どうも」と桃ちゃん先生に挨拶しており、その後も再会を果たしている。
関連静画
関連項目
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