四国R-14とは、北海道テレビの番組「水曜どうでしょう」の中で放送されたドラマ作品である。
概要
番組に出演しているダメ人間ミスターこと鈴井貴之が映画の制作に取り掛かるために番組を休止することになり、休止期間の間にミスター以外のどうでしょうメンバーでドラマを制作することになった。
大泉洋や安田顕らが所属するTEAM NACSのメンバー全員が出演し、彼らや藤村忠寿、嬉野雅道らが脚本の企画を持ち寄った結果、嬉野Dの「怪奇もの」が採用された。危うく学園ドラマやパニックものになりそうだったり、山賊が出てくるような話になりそうだったが。
タイトルの「R-14」は「ロケに使ったビデオテープの14本目」という意味で、このテープに収録されていた天皇寺高照院で起きた怪奇現象をモチーフにしている。
あらかじめホラー系の作品である事が明言されていたが、「どうせ怖くないよね、どうでしょうだもの」と高をくくった視聴者の期待を色んな意味で大きく裏切り、あまりの恐さに放送する度に視聴率が下がるというテレビ番組としては本末転倒な結果に終わってしまった。しかしシナリオに感動したという声は非常に多く、現在ではどうでしょうclassicでも放送されない幻の企画となっている。早期のDVD化が望まれる企画の一つとも言える(VHS版は発売されている)。
例によって予算は非常に少なく、それ故の数々の工夫を凝らした演出(霧や靄を出すために季節外れの花火を使う、おもちゃの車にカメラを載せてパンカットを撮影する、照明は専用の機材ではなくスタッフの私物の間接照明を使うなど)はある意味衝撃的。(ナレーション曰く「大学の映像サークル並」)
あらすじ
北海道のローカルテレビ局に勤めるディレクターである上島と藤木は、編成局の小宮から自局でドラマ番組の企画を作ることを持ちかけられる。二人はかつてロケで訪れた四国地方での怪奇現象を題材にするため、しがないローカルタレントの大沼陽を連れて四国へ向かう。そこで三人に再び訪れた不気味な現象とは・・・。
キャスト・スタッフ
- 上島ディレクター:音尾琢真
- 藤木ディレクター:森崎博之
- 大沼陽:大泉洋
- 編成局・小宮:安田顕
- その他エキストラ全員:戸次重幸(当時は佐藤重幸名義)
放送当時、「ドラマの中で佐藤重幸は何回出てきたか」というクイズが視聴者に向けて出され、正解者にはプレゼントを贈っていた。 - 上島ディレクターの妻:小野優子(当時HTBアナウンサー)
- 脚本:嬉野雅道
- 撮影:鈴木武司
- 衣装:小松江里子
ドラマのとあるシーンで顔出し出演している。(大泉曰く「ノーメイク」) - 監督:藤村忠寿
- 主題歌
「川」
In The Soup
作詞:中尾諭介 作曲:吉田慎一郎
元ネタ
このドラマのもとになっているのは、水曜どうでしょう本編「四国八十八か所II」のロケ中に実際に起こった出来事である。
79番・天皇寺高照院を深夜になって訪れた一行は、ここで数々の怪奇現象に見舞われた。
具体的には、
- 寺の前で撮影していたら、カメラが突然異音を上げて停止
- ついでにバッテリーライトも突如暗転
- そのときの映像がなぜか一切記録されていなかったことが判明(※)
- 再度撮影してみたところ、激しく乱れた不気味な映像が録れる
- 車に戻って出発したはいいが、暖房から冷風しか出ない
といったものである。
さらに、実は※部分には嬉野ディレクターだけが知っている真実が隠されており、後にトークショーや副音声にて、再生した途端に、大泉の足元から、毛糸がほつれるかのように画面が黒く消えていったというものであったことが明らかになった。
今作の描写やあらすじは、これらの怪現象をたたき台として嬉野が書き上げたものである。
この一連の出来事が記録されていたテープが、「四国R-14」なのである。
ちなみに、「四国八十八か所III」でも一行は天皇寺高照院を訪れているが、このときは何の怪現象もないままあっさりとお参りを終えている。
なお、ドラマに唯一関わっておらず、元ネタの企画にも参加していなかったミスターはこの企画の最中ハワイで家族サービスに勤しんでいた模様。(第1夜前枠にて判明)
大泉「オレが四国行ってる時何してた?」
鈴井「ハワイで家族サービス」
大泉「絶対罰当たるからな!」
関連動画
関連項目
ぼくの奥さんが、こんな事を言いました。
「霊はね…
会いたがっている人がいるから
会いに来るの…」
それを聞いて、ぼくは――
幽霊とか怖くなくなりました。
だって大泉くんが本当に死んじゃって
会いに来てくれたら
うれしいに決まってるもの。
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