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国債とは、政府が何らかの通貨を支払うと約束した負債明書である。融商品の一種として取り扱われている。

当記事においては日本国の国債について説明する。
 

概要

定義

国債とは、政府が何らかの通貨を支払うと約束した負債明書である。

Aという通貨を支払うと約束したB政府の国債は、A建てB国債と表記される。日本円を支払うことを約束する日本政府の国債は円建て日本国債というし、アメリカドルを支払うことを約束するアルゼンチン政府の国債はアメリカドル建てアルゼンチン国債という。
 

国債は公債の一種で、債券の一種で、有価証券の一種

国債は中央政府が発行する債券である。一方、地方公共団体が発行する債券を地方債という。国債と地方債は、どちらもという。

債の対義は社債で、民間企業銀行が発行する債券である。債と社債を合わせた概念債券と呼ぶ。

債券と手形小切手式をまとめて有価と呼ぶ。

以上のことをまとめると次のようになる。

有価
債券 手形 小切手
社債
国債 地方債

 

国債は政府の負債で、政府以外の存在にとっての資産

国債は、政府負債明書で、国会の議決を受けた上で政府が発行し(憲法第85条exit)、国債市場で売り出され、個人・企業・団体・他政府などに対して売却される。

円建て日本国債は東京の国債市場で売り出される。アメリカドル建てアルゼンチン国債はニューヨークの国債市場で売り出される。このように、国債に明記されている通貨を扱う国債市場に売り出される。

国債を売却して得られた通貨は、政府の収入になる。毎年度の予算の、歳入という項の、「」に入る(平成31年度予算exit)。

日本国債は、日本政府負債である。つまり、日本政府以外の存在にとって、日本国債は資産となる。日銀貸借対照表を見ても(資料3ページexit)、銀行貸借対照表を見ても(資料5ページexit)、資産の部に国債が書き込まれている。

ある人の負債が、それ以外の人資産になる、という考え方は、簿記貸借対照表(バランスシート)の知識が少しでもあると理解できる。
 

10年物固定利付債が長期金利を決める

日本国債の中で最も多く発行されているのは、10年間一定率の利子を支払い続け、10年後に元本が償還される10年物の固定利付債である。

日本国債の中で最も多く発行されている10年物固定利付債は、常に国債市場で売買され、利回りが変動している。この利回りが日本国において代表的な長期金利とされ、銀行自動車・住宅のローン利を決めるときの標となっている。
 

債務不履行(デフォルト)

政府が発行済み国債の利子や元本を支払えなくなることを債務不履行とかデフォルトという。デフォルトで有名なのは、アメリカドル建てアルゼンチン国債を償還できなくなったアルゼンチン政府や、ユーロ建てギリシャ国債を償還できなくなったギリシャ政府である。
 

自国通貨建て国債

国債には、自通貨建て国債と「自通貨建てではない国債」の2種類がある。日本国債は、その100%通貨建て国債である。

通貨建て国債は、自中央銀行のもつ通貨発行権を行使することで返済できる。このため、自通貨建て国債は「どんなことがあっても100%確実に償還される極めて安全な融商品」と位置づけられる。

発行した自通貨建て国債は、通貨発行権を行使して償還するか、置き換え(借り換え)をして中に残し続けるか、税収などによって償還するか、のいずれかになる。通貨発行権を使って償還する方法はインフレが高く、税収を使って償還する方法はデフレが高い。

通貨発行権を行使して国債を償還する具体例は、日本銀行通貨を新規に発行してそれと引き換えに国債を買い取る、というものである。

2020年現在日本国債の最大の保有体は日本銀行である。日本銀行は、資本55日本政府が出しており、日本政府子会社である(日銀法第8条exit)。また、日本銀行日本政府の意向に逆らうことができない(日銀法第4条exit)。このため「日銀保有の国債は、日本政府にとって元本や利子の支払いの負担がなく、実質的に負債ではない」と論じられる。

『自通貨建て国債』の項で、自通貨建て国債についてさらに詳しく解説することとする。
 

国債は金融商品

日本において、銀行券会社で個人向け国債が販売されている。また個人向け投資信託(ファンド)で国債を必要に応じて組み込んでいることがある。そして、銀行券会社はその資産の多くを国債に割り振っている。このように、国債そのものは、政府以外の存在にとって資産であり、融商品のひとつである。ちなみに、融商品ではあるが金融庁監督していない。

銀行券会社は日銀当座預金をもっているが、その日銀当座預金が必要な分よりも余ることがある。日銀当座預金には基本的に利子が付かず、国債には基本的に利子が付く。このため、日銀当座預金を余らせた銀行券会社は、自動的に国債を購入することになる。ゆえに、銀行券会社にとって日本国債は、必ずお金を増やすことができる貯のようなものといえる。

銀行券会社にとって、余った日銀当座預金式(どこかの会社の所有権の一部)や外の国債を買うという選択肢もある。ところが、式には値下がりのリスクがあるし、外の国債には為替リスクがある。後者は、日銀当座預金を外通貨に両替して外の国債を買った後に「円高・外通貨安」になり、外の国債が外通貨で償還されたときに大損するということである。このため、銀行券会社は、余った日銀当座預金式や外の国債を買うことを本質的に非常に嫌がり、日本国債を買いたがる傾向がある。確実に日本通貨を増やすことができる融商品は、日本国債だけと言ってよい。

世の中の融商品は、安全性(償還されるかどうか)、流動性(換しやすいかどうか)、収益性(利子が高いかどうか)の3つの基準で評価することができる(資料exit)。円建て日本国債は自通貨建て国債なので、安全性が極限まで高く、それにより流動性も非常に高いが、利子が低めになっていて収益性が今ひとつである。
  

自国通貨建て国債

定義

通貨建て国債を簡単に定義すると、次のようになる。

で発行される通貨を支払う」と約束した政府負債明書

 
「自で発行される通貨」というものは、もう少し詳しく定義することができる。たとえば、2020年現在日本通貨は、日本政府が発行する硬貨と、中央銀行である日本銀行が発行する日本銀行券紙幣)の2つに分けることができる。

通貨建て国債を詳しく定義すると、次のようになる。

政府負債明書で、
負債明書を発行した政府が発行する通貨か、
負債明書を発行した政府監督されている中央銀行が発行する通貨を支払うと約束したもの

 
2020年現在は、中央銀行の発行する不換銀行券通貨として採用するが、全世界の大多数を占めていて、日本もそのうちの1つである。また、国債の償還には、不換銀行券と即時に交換出来る中央銀行で支払われるのが一般的である。そうした現実を踏まえて、自通貨建て国債をさらに定義すると、次のようになる。 

政府負債明書で、負債明書を発行した政府監督する中央銀行が発行する不換銀行券または中央銀行を支払うと約束したもの

 
このように、自通貨建て国債は、自中央銀行が肩代わりできる種類の負債である。

政府が国債の返済に行き詰まったら、中央銀行がその国債を買いオペして、政府負債を肩代わりすることができる。
 

不換銀行券を簡単に発行でき、無限に自国通貨建て国債を買うことができる

不換銀行券というのは中央銀行にとって負債性が極めて薄い負債で、中央銀行がごく簡単に発行することができる。このため、中央銀行には限の通貨発行権がある、と表現される。

ゆえに、自通貨建て国債が債務不履行デフォルト)に陥る可性は全く存在しない。

通貨建て国債を売り浴びせられたとき、中央銀行は売られた国債をすべて買い取ることができる。中央銀行が思い通りに国債を買い支えて国債価格を維持することができるため、「自通貨建て国債には市場原理が働かない」「自通貨建て国債は市場原理のから外れている」と表現することも可である。
 

政府と中央銀行の関係

中央銀行政府から全に独立しているわけではなく、政府を非常に強く受ける存在である。

日本中央銀行である日本銀行は、政府に資本55を握られ(日銀法第8条exit)、さらには次のような義務を課せられている。
 

日本銀行は、その行う通貨及び融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。  日本銀行法第4条exit

 
政府経済政策が「」で、日銀通貨融調節が「従」であり、日銀政府の意向を常に伺わねばならず、日銀の拒否権など認められない・・・これが、日銀法第4条に明記されている。

政府国会の議決を受けて国債を発行し(憲法第85条exit)、国債市場に売却するのだが、そのことを差し止める権限など日銀には全く備わっていない。
 

「自国通貨建てではない国債」との比較

「自通貨建てではない国債」とは、他通貨建て国債や、共通通貨建て国債のことである。アメリカドル建てアルゼンチン国債や、ユーロ建てギリシャ国債が典例となる。


通貨建て国債と「自通貨建てではない国債」は、次元が違うと言っていいほど異なる存在である。

前者は債務不履行の可性が全く存在しない。後者債務不履行の可性が存在する。後者の返済に行き詰まったら、通貨を発行する中央銀行に向かって土下座してひれ伏して「支援をしてください、国債を買い取ってください」と懇願することになる。
 

自国通貨建て国債が不換銀行券の材料になる

2020年現在は、中央銀行の発行する不換銀行券通貨として採用するが、全世界の大多数を占めていて、日本もそのうちの1つである。

民生活を支えるため、中央銀行不換銀行券中央銀行という通貨を発行し、ある程度の量を経済の中にばらまかねばならない。

そうした不換銀行券中央銀行は、中央銀行負債である。中央銀行が何らかの資産を受け取ったときに、その代償として発行される。

2020年現在において、各中央銀行は、自通貨建て国債を資産として受け入れて、その代償として不換銀行券中央銀行を発行するという方式をに採用している。日本銀行2019年9月30日時点における貸借対照表を見ても(資料3ページexit)、そのことは一瞭然である。資産の部において国債額が飛び抜けて大きく、負債の部における発行銀行券不換銀行券)と預日銀当座預金)の合計額と同じような額になっている。

このため、自通貨建て国債は不換銀行券材料になる、自通貨建て国債は通貨材料になる、と憶えておいてよい。
 

日本国債の種類

日本政府現在発行している国債にはいくつかの種類がある。

建設国債
社会資本の建設のための国債。財政法第4条exitは「社会資本の建設だけは国債を財としてよい」と定めている。そのため4条国債とも呼ばれる。
 
特例国債(赤字国債)
歳入の不足を補うための国債。毎年、1年かぎりの時限立法として特例国債法exitが可決されて、その法律に基づいて発行されている。国会が財政法第4条を全に視しつつ発行を認めている国債。
 
財政投融資特別会計国債(財投債)
財政投融資の為の費用捻出の国債。償還・利払いが財政融資資の貸付回収によって賄われているという特性から、一般政府債務には分類されない。財政投融資特別会計の歳入になる。
 
借換国債(借換債)
国債の借換の為の国債。国債整理基特別会計の歳入になる。
 
復興債(復国債)
東日本大震災からの復のための財にするための国債。平成23年度から平成27年度まで発行される。償還期限は25年間で平成26年までの発行総額は16兆1037億円。震災復特別会計の歳入となっている。日本郵政式売却収入(4兆円を見込んでいる)、復興特別所得税平成25年から平成49年まで課税)は、この復興債の償還財に充てられる。
 
年金特例国債
基礎年金における庫負担の追加に伴い、消費税が引き上げられた平成26年度までのつなぎの財平成24年度、平成25年度の間のみ発行された。特例法を論拠に発行されている。平成45年度までに償還される。

その他、利払いや償還額、償還期間によっても複数種類に分かれるが、原則、日本国債であることにはかわりない。個人向け国債は復興債などを個人が直接購入するものである。
 

国債の保有者別内訳

財務省国債等関係諸資料のページexitに掲載されている国債等の保有者別内訳 (令和元年6月末(速報))exitから抜。保有率の単位
 

保有者 保有率
国債 庫短期 全体
日本銀行 46.5 10.8 43.5
銀行 15.2 15.5 15.2
生損保等 21.2 2.1 19.6
年金 4.1 0 3.8
年金 3.1 0 2.8
海外 7.4 71.6 12.8
1.3 0 1.2
その他 1.0 0 0.9
一般政府(除く年金 0.3 0 0.3
財政投融資 0 0 0

 
かつては銀行の保有率のみが単一で突出していた時代もあったが、現在日本銀行の保有割合がとても多くなっている。
 

国債などの残高推移

国債の残高の推移

年度 普通国債残高 GDP 地方合計債務残高 GDP
1998年平成10年 295兆円 56% 553兆円 105%
2003年平成15年 457兆円 88% 692兆円 134%
2009年平成21年 594兆円 121% 820兆円 167%
2010年平成22年 636兆円 127% 862兆円 173%
2011年平成23年 670兆円 136% 895兆円 181%
2012年平成24年 705兆円 143% 932兆円 189%
2013年平成25年 744兆円 147% 972兆円 192%
2014年平成26年 774兆円 149% 1001兆円 193%
2015年平成27年 805兆円 151% 1033兆円 194%
2016年平成28年 831兆円 155% 1056兆円 197%
2017年平成29年 853兆円 156% 1077兆円 197%



財務省・財政関係パンフレット教材ページexitの中にある日本の財政関係資料(令和元年6月)exitから抜した。財務省・国債等関係諸資料ページexit国債発行額の推移(実績ベース)exitでも普通国債残高の推移を確認できる。
 

日銀保有分を引いた国債の残高推移

2013年3月黒田日銀総裁に就任してから、量的・質的融緩和(異次元融緩和)と称して大規模な買いオペレーションを進めた。

日銀政府子会社なので、日銀保有の国債の元本や利子の返済を考えなくてよい。日銀買いオペをするたびに、政府の実質的な債務が減っている。

日銀保有の国債が急に増加し、国債の総額から日銀保有分を差し引いた額がどんどん減少していることを示す表は以下のようになる。
 

発表時 国債などの総計 日銀保有分 総計-日銀保有分 日銀保有
2010年平成22年12月 727兆円 58兆円 669兆円 8.0%
2011年平成23年12月 755兆円 67兆円 687兆円 9.0%
2013年平成25年3月 807兆円 93兆円 713兆円 11.6%
2014年平成26年3月 840兆円 156兆円 683兆円 18.7%
2015年平成27年3月 883兆円 224兆円 658兆円 25.5%
2016年平成28年3月 955兆円 317兆円 637兆円 33.2%
2016年平成28年12月 958兆円 370兆円 587兆円 38.7%
2017年平成29年12月 988兆円 427兆円 560兆円 43.2%
2018年平成30年12月 1013兆円 466兆円 546兆円 46.0%


財務省の国債出版物のページexitに、各年度の債務管理リポートが載っている。「保有者層の多様化」のページの「国債の保有者別内訳」を参考にした。
 

日本における国債の状況

政府債務残高が多い

2019年現在において、日本政府は大量の国債を発行しており、政府債務残高はGDPで約237.5(2.375倍)世界最大になっている(資料exit)。
 

100%自国通貨建て

2019年現在日本国債は100%通貨建ての国債であり、日銀通貨発行権を行使して限に買いオペすることが可なので、財政破綻の可性はゼロである。

100%通貨建て国債で財政をまかなっているのだから、すでに日本は健全なる財政を達成しているといってよい。

世の中には他通貨建ての国債というものがある。これだと、日銀通貨発行権を行使できず、買いオペ限界があるので、発行者は財政破綻の可性に怯えることになる。

かつての日本は他通貨建て国債を発行したことがあった。日露戦争の戦費を調達するため、イギリスロンドンポンド建て日本国債を売りだしたことは有名である。また、1950~60年代日本世界銀行からドル建てで巨額の融資を受けており(プライマリーバランスの記事で解説されている)、これはドル建て日本国債を発行したのとほぼ同じ意味を持つ。こうした他通貨建て国債・他通貨建て融資に頼っていた時代は、債務不履行・財政破綻の可性と隣り合わせだったので、かなり危険で不健全な財政状態だったと言ってよい。

日露戦争の他通貨建て国債を返済し終わったのは1986年で、世界銀行の融資を返済し終わったのは1990年7月である。
  

日本国債に買い手が付く状態が続いている

2019年現在は、不気による民間の需要不足や、日銀による買いオペ継続という点はあるものの、長期金利(10年物国債の利回り)は世界最低クラスを維持している。つまり、国債に対して買い手が多く、国債の値段が高い状態が続いている。つまり、財政破綻からほど遠い状態が続いている。

財政破綻というと、次のような状況を意味する。国債の買い手が全く付かず、国債が次々と投げ売りされ、国債の値段が暴落し、国債の利回り(長期金利)が急上昇することにより、極めて高い利率の国債を発行せざるを得なくなり、利払いの負担が雪だるまのように膨れあがる・・・といった事態である。

円建て日本国債を扱う市場においては、底なしの購買を持つ日本銀行という巨人が存在する。日本銀行好きなように国債を買い、いくらでも国債の価格を釣り上げて長期金利を下げることができる。
 

日本の対外純資産が多い

日本は対外純資産世界で最も多いで、「世界最大の対外債権」という称号を得ており、その座を1991年以降ずっと堅持している。2018年の時点で、対外純資産341兆5,560億円となっている。(資料exit

このため、円や日本国債は較的安全な資産とされ、海外経済危機が起きるたびに円や日本国債に資が流入することが多くなっている。
 

日本の経常収支が黒字続きになっている

2019年現在日本の経常収支は19兆932億円黒字になっている。貿易収支は小幅な黒字に留まっているが、第一次所得収支20兆8,102億円の巨額に上っている(資料exit)。

第一次所得収支とは、日本企業海外において子会社を設立するなどの投資をして得られる利子・配当の積み重ねをす。多くの日本企業海外に工場を持ち、堅調に利益を上げていることになる。第一次所得収支は、安定的な稼ぎであり、それが順調に増えている(資料exit)。

経常収支は1981年から2019年まで39年連続黒字になっている(資料exit)。これは、日本が産業に恵まれドルなどの外貨を極めて大量に稼いでいることを意味している。

産業に恵まれない貧乏は、外貨を稼ぐ手段を持ち合わせていない。それなのに、ときおり、外貨を使って外製の商品を購入しなければならない。石油や武器といった国家生存に不可欠な物資を外貨で購入したいと思ったとき、他通貨建て国債を発行することになる。他通貨建て国債は、通貨発行権で返済できず債務不履行の危険があり、極めて危険である。経常収支が赤字になって外貨を稼げなくなるとこういった流れで財政破綻に突き進むことになる。日本は、経常収支が39年連続黒字で外貨をたっぷり稼いでいるので、こういった事態からは最も縁が薄いの1つである。

経常収支や第一次所得収支などのデータも、円や日本国債が較的安全な資産とされる要因となっている。
 

海外投資家の影響力が低い

2019年現在、国債の88内で消化され、海外投資の保有率は約12%になっている。 新では「海外投資が一斉に新国債を売りに出し、新国債が暴落」ということがたまに起こるが、日本においては、そういうことが起こりにくい。
 

安倍政権は国債の新規発行額を減らしている

2012年12月発足の安倍政権は財政再建という名の緊縮財政を志向しており、新規国債発行が年々減らされている。
 

2012年平成24年)度 442440億円
2013年平成25年)度 42兆8510億円
2014年平成26年)度 412500億円
2015年平成27年)度 36兆8630億円
2016年平成28年)度 34兆4320億円
2017年平成29年)度 343698億円
2018年平成30年)度 33兆6922億円
2019年平成31年)度 32兆6605億円

 
財務省・国債等関係諸資料のページexitの「国債発行額の推移(当初ベース)exit」を参考にした。
 

国債発行で市中銀行の預金が増える(増減なしの時もある)

警告

この項は長いです 時間のあるときに閲覧することをおすすめします

 
国債を発行すると、国債の額だけ銀行の預額が減っていく」というイメージがあるが、実際はそうなっていない。

国債を発行すると、銀行の預額が増えていく」というのが多い。

国債を発行すると、銀行の預額がいったん減った後に同額だけ増加して、増減なしになる」となることもある。
 

日銀当座預金を保有する金融機関が国債を保有する場合、市中銀行の預金が増える

日銀に口座を開設して日銀当座預金を保有している機関というと、銀行信用金庫農林中央金庫、そして企業といったところである(日銀このページexitこの資料exitで確認できる)。

そうした機関が国債を購入して保有し、政府が国債発行で得た資内で消化する場合、銀行の預額が増える。


銀行が国債を購入する流れは以下のようになっている。
 

  1. 日本国政府政府を全くもっておらず、ニコニコ銀行日銀当座預金100億円持っているとする。ニコニコ銀行は10億円を使って日本国債を購入した。すると、ニコニコ銀行日銀当座預金は10億円減って90億円になり、日本国政府政府は10億円になる。
     
  2. 日本国政府は、政府が10億円増えたので、10億円分の政府支出が可になる。10億円分の政府を担保にして、10億円分の政府小切手を発行する。その政府小切手で、10億円分の共事業をドワンゴ建設に依頼する。
     
  3. ドワンゴ建設はニコニコ銀行に10億円分の政府小切手を持ち込み、「10億円に換してください」と要する。そこでニコニコ銀行は、ドワンゴ建設の口座に10億円を書き込む(の創造)。これでニコニコ銀行の預総額が10億円増えたことになる。世の中に出回るお金マネーストック)が10億円増えて、インフレとなる。
     
  4. ニコニコ銀行日銀へ行き、10億円分の政府小切手を換することを要する。日銀ニコニコ銀行日銀当座預金を10億円増やして100億円にする。また日銀は、日本国政府政府を10億円減らして0円にする。この時点で、ニコニコ銀行日本国政府の預は1.の状態に戻った。そして、ニコニコ銀行の持つ国債が10億円になった。また、ニコニコ銀行の預額が10億円増えた。
     
  5. 1.~4.をさらに繰り返した。するとニコニコ銀行日銀当座預金100億円、日本国政府政府は0円で1.のままである。そして、ニコニコ銀行の持つ日本国債が20億円になった。また、ニコニコ銀行の預額がさらに10億円増えた。
 
 
この例え話の資料・・・中野剛志『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』121~124ページexit_nicoichiba同氏は、建部正義『商学論纂第55巻第3号(2014年3月)』599ページexit引用している

 
1.~5.を見てもわかるように、ある程度の日銀当座預金があれば、その日銀当座預金を全く減らさずに日本国債をどんどん買い続けることができる。「日本国政府が国債を発行しまくると、銀行は預者から集めた預をどんどん減らすことになる」という考え方は間違いである。実際はその逆で、日本国政府が国債を発行して銀行に保有させて得られた資共事業を行うたびに、それと同額だけ銀行の預額が増加するし、世の中の通貨流通量(マネーストック)が増加してインフレがかかる

1.と5.をべると、ニコニコ銀行20億円だけ預額が増えて負債が増え、20億円の国債を資産として保有することになった。負債資産が同時に同額だけ増えたことになる。国債の利回り(銀行にとってのけ)が預利(銀行にとっての負担)よりも大きい場合、ニコニコ銀行の財務状況が好転したことを意味し、ニコニコ銀行の会社としての評価が上がる。ニコニコ銀行の経営は大喜びとなる。

ニコニコ銀行にとって、国債とは、日本国政府からの素敵な贈り物と言える。


2019年6月3日参議院決算委員会において、西田昌司参議院議員が、日本銀行加藤企画局長に対して質問し、加藤局長は「銀行が国債を保有するケースということについて申し上げますと、政府が国債を発行し、かつ、その資内で支出するという場合には民間貯蓄は増加するという形にはなりますので、そういう意味では民間の預が増える形でそこはファイナンスされている形になるというふうに認識しております」と答弁している(議事録四ページexit)。西田議員の質問のシーンはこちらexit加藤局長の答弁のシーンはこちらexit

2019年5月23日参議院財政融委員会において、西田昌司参議院議員が、日本銀行雨宮正佳副総裁exitに対して質問し、雨宮副総裁は「国債発行による財政支出が預通貨の創造につながるかどうかは、国債の最終的な消化形態によっても変わってくるわけでありまして・・・(中略)・・・銀行が保有している分について申し上げますと、それは信用創造を通じて預が増加するという格好になります」と答弁している(議事録三ページexit)。雨宮副総裁の答弁のシーンはこちらexit

2019年10月23日衆議院内閣委員会において、安藤衆議院議員が、日本銀行藤田研二企画局審議役exitに対して質問し、藤田審議役は「委員御摘のとおり、発行された国債を銀行が保有しまして、財政支出が行われた場合には、同額の預通貨、マネーといいますか、これが発生することになるということでございます」と答弁している(議事録三ページexit)。藤田審議役の答弁のシーンはこちらexit

こうした国会議事録のPDFファイルは、このページexit検索するとすぐに見つかる。


さて、最近の日本国政府は、政府小切手を使わずに財政支出をするようになった。そのため、上記の説明は、ちょっと古いものとなった。政府小切手を使わずに支払いをする現状を踏まえて説明すると、以下のようになる。

  1. 日本国政府政府を全くもっておらず、ニコニコ銀行日銀当座預金100億円持っているとする。ニコニコ銀行は10億円を使って日本国債を購入した。すると、ニコニコ銀行日銀当座預金は10億円減って90億円になり、日本国政府日銀当座預金は10億円になる。
     
  2. 日本国政府は、政府が10億円増えたので、10億円分の政府支出が可になる。10億円分の共事業をドワンゴ建設に依頼する。それと同時に、日本国政府ドワンゴ建設から取引銀行がどこであるか聞き出し、ドワンゴ建設の取引銀行ニコニコ銀行であることを把握する。
     
  3. 日本国政府は、ニコニコ銀行に対して連絡して、ドワンゴ建設の口座に10億円を書き込むように依頼する。それを受けて、ニコニコ銀行ドワンゴ建設の口座に10億円を書き込む(の創造)。
     
  4. 同時に日本国政府は、日銀に対して、振り込みを依頼する支払図書を送信する。その支払図書を受けた日銀は、ニコニコ銀行日銀当座預金を10億円増やして100億円にし、日本国政府政府を10億円減らして0円にする。この時点で、ニコニコ銀行日本国政府の預は1.の状態に戻った。そして、ニコニコ銀行の持つ国債が10億円になった。また、ニコニコ銀行の預額が10億円増えた。
     
  5. 1.~4.をさらに繰り返した。するとニコニコ銀行日銀当座預金100億円、日本国政府政府は0円で1.のままである。そして、ニコニコ銀行の持つ日本国債が20億円になった。また、ニコニコ銀行の預額がさらに10億円増えた。
 
 
この例え話の資料・・・カリンゴンの怪獣でもわかる経済のお話第122回exit財務省資料『我が国の国庫制度~出納計理編28~29ページ』exit

 

日銀当座預金を保有しない人が国債を購入すると、民間預金は増減なしになる

日銀に口座を開設しておらず日銀当座預金を持っていない機関というと、生命保険や損保険などの保険企業である。

また、一般人や一般企業日銀に口座を開設することができない。

また、GPIF年金の積立を運用する団体。世界最大級の機関投資とされる)も日銀に口座を開設していない。

そうした人や企業や団体が国債を購入するときは、銀行を減らすことになる。政府が国債発行で得た資内で消化する場合、銀行の預額が増える。銀行がいったん減って、同額だけ増加するので、差し引きゼロということになる。


保険企業が国債を購入する流れは以下のようになっている(よく知られている政府小切手モデルで説明する)。

  1. 日本国政府政府を全くもっておらず、ニコニコ銀行日銀当座預金100億円持っているとする。
     
  2. ひろゆき生命はニコニコ銀行に口座を開設しているのだが、政府から国債10億円分を購入することにした。ひろゆき生命の預が10億円減少し、その代わりに10億円の国債が手に入った。ニコニコ銀行は10億円の日銀当座預金政府に送した。すると、ニコニコ銀行日銀当座預金は10億円減って90億円になり、日本国政府政府は10億円になる。
     
  3. 日本国政府は、政府が10億円増えたので、10億円分の政府支出が可になる。10億円分の政府を担保にして、10億円分の政府小切手を発行する。その政府小切手で、10億円分の共事業をドワンゴ建設に依頼する。
     
  4. ドワンゴ建設はニコニコ銀行に10億円分の政府小切手を持ち込み、「10億円に換してください」と要する。そこでニコニコ銀行は、ドワンゴ建設の口座に10億円を書き込む(の創造)。これでニコニコ銀行の預総額が10億円増えたことになる。
     
  5. ニコニコ銀行日銀へ行き、10億円分の政府小切手を換することを要する。日銀ニコニコ銀行日銀当座預金を10億円増やして100億円にする。また日銀は、日本国政府政府を10億円減らして0円にする。この時点で、ニコニコ銀行日本国政府の預は1.の状態に戻った。そして、ひろゆき生命の持つ国債が10億円になった。また、ニコニコ銀行の預額は、ひろゆき生命の10億円が減った後にドワンゴ建設の10億円が増えたので、増減がない。

 
1.~5.を見てもわかるように、ニコニコ銀行日銀当座預金と預額は全く変化していない。

2006年頃から2019年現在まで、国債保有者における保険企業の割合は18~22程度となっている。ゆえに、上記のケースも多々発生していることになる。

ひろゆき生命の銀行が、国債を介して、ドワンゴ建設の銀行に姿を変えた・・・というにとらえることもできる。ひろゆき生命の銀行があまり消費されない性質のもので、ドワンゴ建設の銀行は従業員の給料になるなどして消費に使われる性質のものなので、このケースにおいても国債発行は気刺の効果があると言える。

ちなみに、このことを経済学の用を使って表現すると「ドワンゴ建設の銀行は高い乗数効果exitをもたらす、ひろゆき生命の銀行は低めの乗数効果しかもたらさない」となる。
  

まとめ

日銀当座預金を持つ機関が国債を保有するケースと、日銀当座預金を持たない企業が国債を保有するケース較すると、次のようになる。

日銀当座預金を持つ機関が国債保有 日銀当座預金を持たない存在が国債保有
代表例 銀行企業 保険企業、個人、GPIF
日銀当座預金の全体額 増減なし 増減なし
民間貯蓄 増加する 増減なし


いずれにせよ、「日本国政府が国債を発行しまくると、民間貯蓄が減る。銀行は預者から集めた預をどんどん減らすことになる」という考えは、間違っていることが分かる。

そうした考え方から、クラウディングアウトという理論が導かれる。そして、その理論からプライマリーバランス黒字化方針というものが生まれる。

さらには、国債の発行額の増加に恐怖を感じるようになり、国債恐怖症を発症する。

ちなみに、国債発行額を減らしてプライマリーバランス黒字を達成すると、その直後に不況が訪れる・・・という不吉な法則がある。それについては、プライマリーバランスの記事を参照のこと。
  

国債の返し方

警告

この項は長いです 時間のあるときに閲覧することをおすすめします

 
国債には期日というものがあり、満期になると元本を償還しなければならない。また、定期的に利子を支払わねばならない。このため、政府にとっての負債といえる。

満期が近づいてくる国債をどのように扱うかは、大きく分けて3つの方法がある。日銀が国債を買い取る方法と、置き換え(借り換え)を行う方法と、税で返済する方法である。
 

日銀が国債を買い取る

1つは、日銀が国債を買い取る方法である。

つまり、中央銀行の国債直接引き受け買いオペレーションである。前者は、日本国政府日銀に国債を購入させて償で政府を手に入れて、その政府で国債の元本・利子を償還する。後者は、日銀日銀当座預金を発行して、元本・利子で得られる額より多めの日銀当座預金を支払って、国債を買い上げる。どちらも、国家の持つ通貨発行権を行使している。

いずれの場合でも、銀行は、日銀当座預金を増やすことになる。日銀当座預金が増えると、銀行にとっては融資可額が大きく引き上げられることになり、インフレがかかりやすい状態になる(準備預金制度の記事でそのことが解説されている)。デフレに苦しんでいるときはこの方策を採用することになる。インフレで苦しんでいる状況では、あまりこの方策を採用したくないと言える。


日銀当座預金銀行の変化は2パターンに分かれる。銀行日銀当座預金を持つ存在の代表、生命保険日銀当座預金を持たない存在の代表、と考えておけばいい。

日銀当座預金 銀行
直接引き受け買いオペ銀行保有の国債の元本・利子を返す 増加 増減なし
直接引き受け買いオペ生命保険保有の国債の元本・利子を返す 増加 増加

 
国債発行残高の変化は3パターンに分かれる。

累積国債発行残高 中に出回る国債 日銀保有の国債
直接引き受け元本返済 増減なし 減少 増加
直接引き受け利子返済 増加 増減なし 増加
買いオペ元本・利子まとめて返済 増減なし 減少 増加

 

国債の置き換え(借り換え)

1つは、国債の置き換え(借り換えである。償還期日が近づく国債Aと全く同じ額の国債Bを発行して、日本国政府政府を増やしておく。国債Aが満期になったら、政府を支払って償還する。国債Aが国債Bに姿を変えただけで、国債が中に存在し続けることに変わりがなく、現状維持の方策だといえる。

中の国債に対しては利子を支払う義務がある。日本国政府は、利払いするために新規国債を発行することになり、少しずつ国債の累積発行額が増えていく。

日銀当座預金の総額も変化しないし、中に出回っているお金マネーストック)もあまり変化しない。このため、インフレデフレもあまりかからないので、インフレ率が2~3でとてもちょうど良い状態の時は、この方策を採用することになる。


日銀当座預金銀行の変化は4パターンに分かれる。

日銀当座預金 銀行
銀行に国債を購入させて銀行保有の国債の元本・利子を返済 増減なし 増減なし
銀行に国債を購入させて生命保険保有の国債の元本・利子を返済 増減なし 増加
生命保険に国債を購入させて銀行保有の国債の元本・利子を返済 増減なし 減少
生命保険に国債を購入させて生命保険保有の国債の元本・利子を返済 増減なし 増減なし

 
国債発行残高の変化は2パターンに分かれる。

累積国債発行残高 中に出回る国債 日銀保有の国債
置き換えで元本返済 増減なし 増減なし 増減なし
新規国債発行で利子返済 増加 増加 増減なし

 

税金で返済する

最後の1つは、を徴収して、日本国政府政府を増やし、その政府で国債を償還するものである。必要に応じて税率を上げて、税収を増やす。デフレがかなり高い。

インフレで苦しんでいるときは、税返済の方策を採用することになる。デフレに苦しんでいる状況では、あまり税返済の方策を採用すべきではないと言える。


お金の流れを詳しく解説すると、2つのケースに分かれる。

日銀当座預金を持つ存在(銀行)が国債保有者であるケースは、次のようになる。

ニコニコ銀行が1億円の国債を保有していて、それを税収で償還するとする。

民間人が政府に対して1億円を納税し、民間人の銀行1億円が消滅する。銀行から政府に対して送が行われ、銀行日銀当座預金1億円を減らし、政府政府を1億円増やす。

政府は、手にした1億円の政府ニコニコ銀行保有の国債を償還し、政府を1億円減らす。ニコニコ銀行政府から日銀当座預金1億円を受け取り、ニコニコ銀行が保有していた国債は消滅する。

以上を振り返ると、銀行が1億円減り、日銀当座預金に増減がないことが分かる。

銀行が純に減り、中に出回っているお金マネーストック)が減ってデフレが強くなる。

 
日銀当座預金を持たない存在(生命保険)が国債保有者である場合は、次のようになる。

ひろゆき生命が1億円の国債を保有していて、それを税収で償還するとする。ひろゆき生命はニコニコ銀行に口座を開設していることにする。

民間人が政府に対して1億円を納税し、民間人の銀行1億円が消滅する。銀行から政府に対して送が行われ、銀行日銀当座預金1億円を減らし、政府政府を1億円増やす。

政府は、手にした1億円の政府ひろゆき生命保有の国債を償還するため、ニコニコ銀行に1億円の送をする。政府政府を1億円減らし、ニコニコ銀行日銀当座預金を1億円増やす。ニコニコ銀行ひろゆき生命の口座に1億円を書き入れ、ひろゆき生命が保有していた国債は消滅する。

以上を振り返ると、銀行に増減なし、日銀当座預金にも増減がないことが分かる。

民間人の銀行が、ひろゆき生命の銀行に化ける形になる。ひろゆき生命は国債に投資するような企業なので、あまり消費を活発に行わない存在である。世の中の消費がすこし鈍り、気を冷やすことになり、デフレがかかる。


 

以上の例え話を表にまとめると、こうなる。

日銀当座預金 銀行
銀行保有の国債の元本・利子を税で返済 増減なし 減少
生命保険保有の国債の元本・利子を税で返済 増減なし 増減なし

 

累積国債発行残高 中に出回る国債 日銀保有の国債
元本返済 減少 減少 増減なし
利子返済 増減なし 増減なし 増減なし

 

3方法の比較

インフレ率に対してどのようにを与えるかという観点から、3方法を較すると、以下のようになる。

日銀購入 置き換え 返済
インフレ率に対する インフレが高まる ほとんどを与えず、穏である デフレが強まる

 
置き換え(借り換え」という方策は、国債発行残高が一向に減らずにじわじわ増えていくので、国債恐怖症を発症している人から見ると極めて過で恐ろしい方策に思えるのだが、インフレ率に与えるという観点では最も安全で穏健な方策である。

「国債とは、基本的に置き換え(借り換え)されるものである。それゆえ、基本的に増え続けていく」といわれることが多い。その言葉通り、日本の国債はずっと右肩上がりで増え続けている。アメリカ合衆国の国債も同様で、右肩上がりで増え続けている。日本アメリカ合衆国も、置き換えという穏健な方策を採用し続けてきたのである。

返済」という方策は、デフレが強すぎてあまりお奨めできないというのが実情である。この方策を採用するにはプライマリーバランス黒字化しなければならないが、プライマリーバランス黒字化を達成したら大不況に陥るという不吉な法則が存在する。(詳細は、プライマリーバランスの記事を参照のこと。)
 

実際の返し方

通貨建ての国債を発行している政府がどのように返済するかというと、「置き換え(借り換え)」を中心として、上手くいかないようなら「日銀購入」で補う、という形になることが多い。
 

通貨建て国債を発行しているNというがあるとする。20XX年度は元本返済が13兆円、利払いが10兆円で、合計23兆円の返済をしなければならないとする。

この場合、N国政府は置き換え(借り換え)をすことが多い。23兆円の国債を発行し、それで得た日銀当座預金で返済する。それが実現すれば、インフレ率に悪を与えず、最も穏健である。

ところが国債市場を調べてみたら、どの機関日銀当座預金の余剰をあまり持ち合わせておらず、20兆円の国債を購入するのが精一杯という状況だと分かった。残りの国債3兆円分をどうやって売り払うべきだろうか。

ここで出てくるのが日銀である。日銀買いオペをして、機関たちの持っている国債を高値で買い取る。「元本と利子合わせて100億円を受け取る権利がある国債」を1005000万円で日銀が買い取る、といえば、それを断る理由はない。そんな調子買いオペして、3兆円を機関たちに所有させてあげる。日銀当座預金を握りしめた機関たちは、国債市場で3兆円の国債を買うことができるようになる。


以上の例え話と同じことが、日本でも行われている。政府とりあえず置き換えをす。置き換えが上手くいかない程度に機関たちの日銀当座預金が乏しくなったら、日銀通貨発行権を行使して新たに日銀当座預金を作り出し、国債市場の買い手たちに供給する。

ちなみに、こういった日銀の行動を政府の国債中消化を助ける買いオペという。

マネタリーベースの記事でも解説されているが、日銀当座預金には基本的に利子が付かず、国債には基本的に利子が付く。日本機関は、余分な日銀当座預金を抱えたとき、ほとんど自動的に国債を購入することになる。日銀中の機関から国債を買い上げて日銀当座預金をばらまくと、その資は、ほとんど自動的に政府が新規に発行する国債の購入代に回される。
 

国債に関する表現

国債をどのように表現するべきか、しばしば論争になる。
 

国の借金か、政府の借金か

日本国政府の一部門である財務省は、国債を「の借」と好んで呼んでいる。同省の作成する資料にはそういう表現が載っている(検索例exit)。

これに対し、三橋貴明など経済評論家の一部は、国債を「政府の借」と表現することを好んでいる。借をしているのは政府であり、民は政府に対して貸付を行っているのであり、政府が国債を発行して「政府の借」を増やすほど民の貸付額すなわち資産が増加するのであり、政府が国債を発行するほど民は豊かになる、という論理展開が行われることになる。「国債は政府の借で、それと同時に政府以外の全員にとっての資産」という結論に到達することになる。
 

通貨交換券、通貨の材料

さらに、国債のことを借と呼ぶのは不適当という論考が挙がることもある。

日本国政府が発行している日本国債は、その100%が自通貨建て国債であり、日銀通貨発行権を行使することで返済することが可なものである。実際に、日銀は、買いオペ、つまり通貨発行権を行使して日本国債を買い取る行動をすることで、日本国債の返済を行っている。

日本政府は、日銀の資本55を握っており、日銀子会社にしている。また日銀法第4条において次のように定められており、日銀日本国政府の意向に逆らうことができない。
 

日本銀行は、その行う通貨及び融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。  日本銀行法第4条exit

 
通貨発行権を行使して返済できるものを「」と呼ぶのは、はたして適切だろうか。

通貨発行権を行使して返済できるのだから、「」と呼ばず、通貨交換券」「通貨材料とでも呼ぶべきではないか。

といった論理が展開されることもある。
 

売りオペの弾丸、経営を助ける貯金箱

政府に発行されて国債市場に売却された国債は、日銀と、日銀以外の市場参加者の間を、キャッチボールの球のごとく、行ったり来たりすることになる。

日銀当座預金には基本的に利が付かず、国債には基本的に利が付く。このため、日銀売りオペして国債を売り出すと、とても順調に国債が売れていき、確実に中の日銀当座預金を減らすことができる。このため、日銀にとって、国債とは売りオペの弾丸であり、売りオペに際して最も頼りになる具である。

日銀当座預金には基本的に利が付かず、国債には基本的に利が付く。このため、余分な日銀当座預金を抱えた銀行にとって、国債は確実に利をもたらしてくれる宝物であり、喉から手が出るほど欲しいものであり、経営を助ける貯である。
 

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国債

325 ななしのよっしん
2020/05/25(月) 12:30:09 ID: VETXEHF8T0
入るんでねえの
326 ななしのよっしん
2020/05/26(火) 13:47:51 ID: x270Quwvqb
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2020/05/28(木) 12:16:45 ID: 9aBuFtd9bw
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328 ななしのよっしん
2020/05/29(金) 17:48:02 ID: pw22QWyPv6
インフレは需給のバランスと言いながら国債が後の世代の負担になるとか、どういう理屈でそうなるんだ。
329 ななしのよっしん
2020/05/29(金) 21:15:27 ID: VETXEHF8T0
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はいつか返すことになり増税で対応しないといけないからとか
色々言われてたけど基本的に
330 ななしのよっしん
2020/05/29(金) 22:28:04 ID: WSf+vtjm/a
>>328
教科書読んだら?
331 ななしのよっしん
2020/05/29(金) 23:53:52 ID: pw22QWyPv6
どういう理屈でそうなるんだってのは皮で言ってるんでわからないってことじゃないぞ…いうまでもないが
そもそも教科書っつってもポストケインズで書いてあること違うじゃん
こんなの経済学くらいだぞ、教科書も統一できんとか学問と呼べんわ
332 ななしのよっしん
2020/05/30(土) 00:47:51 ID: WSf+vtjm/a
>>331
本当に分かってるの?w

ポストケインアンの教科書をマクロの教科書とみなしてるいるの?(皮だよ)
マクロ以外の分野でも基本的に長期的には貨幣数量説で説明されてるだろ
333 名無し募集中。。。
2020/06/10(水) 03:36:25 ID: dliJu9yudp
国債政府振出手形通貨お金)は政府振出小切手という理解でよろしいか
334 ななしのよっしん
2020/06/12(金) 14:42:10 ID: bc2HEhKJjW
は内需こそ最重要と思ってる、バブル以降(一般レベルの)土建屋や公務員の給料下げたり、非正規増やしまくって人件費下げた事こそが不気の根本原因だと・・・

だからある所から吸い上げて足りなければ国債で補填が理想だと思ってる でもやってる事は全な逆 どうしても納得出来ない

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