国道4号とは、東京都中央区から青森県青森市へ至る一般国道である。
概要
一般国道 | |
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国道4号 | |
基本情報 | |
総距離 | 743.6km |
起点 | 東京都中央区 |
終点 | 青森県青森市 |
経由都市 | |
東京都 | 千代田区、台東区 |
埼玉県 | 草加市、越谷市、春日部市、幸手市 |
茨城県 | 古河市 |
栃木県 | 小山市、宇都宮市、那須塩原市 |
福島県 | 白河市、郡山市、福島市 |
宮城県 | 白石市、仙台市、大崎市 |
岩手県 | 一関市、奥州市、北上市、花巻市、盛岡市、二戸市 |
青森県 | 三戸郡三戸町、三戸郡南部町、十和田市、上北郡七戸町、上北郡野辺地町 |
道路テンプレート |
- 起点:東京都中央区(日本橋 = 国道1号・国道6号・国道14号・国道15号・国道17号・国道20号起点)
- 終点:青森県青森市(長島2丁目10番2 青い森公園前 = 国道7号線)
- 陸上距離が一番長い国道で、多くの区間(具体的には埼玉県から岩手県の区間)で東北自動車道と併走する。基本的に平野部をなぞり、日本橋を出るとトンネルは岩手県の小繋まで存在しない。栃木県以北の県境である小規模な丘陵地帯があるのみで、サミットらしいサミットは日本橋~青森間で岩手県の十三本木峠ただ1つのみである。
- 直轄国道の例に溺れず、高規格なバイパスや絶え間ない整備等、走行環境はすこぶる良い。他の日本橋起点国道と比較して、法定速度60km/hが指定されている区間の起点が最も都心に近い事からも、その走行環境の良さが伺える。
- 渋滞損失時間ランキングの五本指に常に入るほど交通量が多い。
- 日本橋~矢板ICまで実に120km以上で4車線以上が確保されているが、現在矢板拡幅、西那須野道路等更に改良が北進中である。
バイパス
詳細は新4号国道を参照
新4号国道(新4号バイパス)以外にも高規格バイパスは多数存在する。以下はその一例。
あさか野バイパス
須賀川市大字仁井田から郡山市日和田までの高規格バイパスで全長14km。一部信号は存在するが郡山市街地から終点までは針生高架橋アンダーパスやオーバーパスを駆使して無信号区間が10km程度続く。東北道を須賀川で降りて、福島市内まで国道4号を使うドライバーも多い。針生の美しさは異常。
2018年現在はあさか野バイパスが本線になっている。
ロードサイトの出店もひっきりなしなので、出入口からの急な合流には要注意。
二本松バイパス
高速と見紛う様なトランペット型インターチェンジがあったり、その先の福島南バイパスが非常に高規格なため、実質第2東北道化している。このバイパス自体の規格は新4号と同程度。本宮拡幅のおかげで、福島県内はほぼ4車線を達成しており、鏡石拡幅が平成31年竣工予定(2021年現在、工期が非常に遅れている)なので、白河市~福島市の完全4車線化も見えてきた。矢吹鏡石道路の事業化が待たれる。
福島南バイパス
13km程4車線無信号区間が続く。曲線半径やレーン幅など、実質高速道路なので、速度には充分に注意されたし。栗子峠に並ぶ福島県警の絶好の取締り区間。途中の道の駅安達は高速道路のように減速レーンや加速レーンが整備されており間違いなくサービスエリア扱い。
設計が1970年代なのだが、どうせなら他のバイパスもこの道路並に全部設計してほしかったところである。このバイパス以北の北町バイパスは、バイパスとは名ばかりの信号地獄である。実態は草加バイパスが近い。
他に仙台等にも高規格バイパスが存在し、他の5街道国道と比較して走行環境が非常に良い。右折レーンが無い・レーン幅が非常に狭い・100キロ以上追越区間が存在しない等の問題が一切無いのは、特筆すべき事項である。距離は長いが全線走破は割と楽な道路である。
筆者的には東海・近畿方面なんて国道23号や国道25号でも使わないと辛くて仕方がない。国道1号のみをトレースするのは苦行でしかない。渋滞しない鈴鹿峠辺りは快適だけど。
東埼玉道路(未完成)
詳細は東埼玉道路を参照
巡航障害になりやすい困ったちゃん区間
全線に渡り走行環境の良い路線となってはいるが、大幹線ゆえの大渋滞も存在する。
航行時間は日本橋から青森にかけて国道1号線のそれとは比べ物にならないくらい短いが、その中でもダルい区間を紹介したいと思う。
- 都内~草加バイパス
ここは元々交通量がそもそも飽和状態なので、抜本的な対策も難しいのだが。紺屋町~大関横丁にかけての昭和通り区間は「23区内」の中心地としては非常に規格の優れた設計である。しかしながら、秋葉原、上野といった繁華街を抜けるため路上駐車が非常に多く、片側3車線が実質機能していない。更に、信号制御も悪意の塊のような繋がり方をするので、通過に非常に時間がかかる。本町IC~入谷ICまで、首都高上野線を有料バイパス代わりに使うのも選択肢として有効。ETCで300円程である。
日光街道区間に入ると、足立区の千住付近までは千住大橋付近を除き、そこまで流れが滞ることもない。しかしながら荒川を越えると、環七通り梅島陸橋までの区間はろくに流れず、超えてからも竹の塚近辺は流れずに、都県境付近まで通過時間が非常にかかる。
更に草加バイパス区間は西町、花栗町、新善町、七佐町、神明町と悪名高い交差点や交点が続き、埼玉県警クオリティの信号制御もあって、深夜ですら流れはさほど良くもない。この千住からの区間は代替道路もないため、抜道もなく、草加バイパスのバイパスである東埼玉道路が完成してもアプローチは外環からになってしまうので、交通量にどのような影響が出るかは未知数。新善町以南は大して変わらないような筆者の印象である。国道4号の最大のボトルネック区間である。 - 那須塩原市区間
旧西那須野町を抜ける区間だが、対面通行やアップダウン等の影響で大型車を先頭とする渋滞がとても多い。氏家矢板バイパスから、1km程4車線になる場所はあるものの、黒磯バイパスまで追い抜きも出来ないので、トラックの縦列に当たると通常より15分程遅延することはよくある話である。新4号を経て矢板までスイスイ来ると、余計にストレスがたまる区間と言える。
抜道としてはライスロードから那須塩原駅付近までは部分的に4車線の県道を使うか、山形方面に向かっているのであれば深夜帯なら国道400号を上三依まで抜けてしまって国道121号に入ってしまい、会津を通って米沢に抜けてしまえば、那須塩原から米沢まで信号にほぼ引っかからないというルートもある。
また抜本的対策としてバイパスである西那須野道路が着工されている。 - 北町バイパス
福島県内は基本快適である。鏡石拡幅も今年に竣工、対面通行区間もかなり減り高規格バイパスも多く、東北道が補完になるレベルである。しかしながら福島市内の北町バイパスだけはどうにもならない。地獄の信号制御とそれを可能にする乱立信号郡と福島市~仙台市を結ぶ故の交通量で渋滞地獄となる。先頭が特大車だった場合の絶望感ったらない。設計自体は草加バイパスよりひどい。国道13号線の福島西バイパスも4号本線に当たるわけではないので、迂回路としては厳しい。 - 宮城県区間
全線優秀な区間だが、仙台バイパス区間の六丁目や鹿の又交差点は割と渋滞しやすい。あんなバカでかいスペースがあるなら立体交差化したらいいんじゃないかと、都内在住の身としては思ってしまう。
などと思っていたら、2021年現在立体交差化が事業化されました。 - 岩手県区間
花巻や盛岡市内は地方設計故に、分離帯が無いタイプの4車線故に、右折渋滞が発生しやすい。
宮の目交差点は本線支障の交差点のため、流れが滞りやすい。また、水沢東バイパスの完成への工事が一向に進まない。ただ、4車線区間が花巻~滝沢等そこそこ設定されているので、ずっと流れが悪いとも言えない。良くも悪くも地方設計ならではの現象が起こる区間である。 - 青森県区間
冬季は閉鎖区間があちこち発生するため、抜け道が一切なくなる野辺地~青森が非常に混む。都内からトレースしていたとしたら、冬限定ではあるが最後の試練である。みちのく有料道路いつになったら無料開放するんだよ全く。と思っているドライバーは多いはずである。 - 他にもあれば加筆お願いします
旧国道4号
新道やバイパスの完成により、既存の国道部分が県道に降格したり、別の国道に切り替わったりすることがある。そのうち草加~越谷間等の一部県道は旧国道4号(略してキューヨン)の通称で呼ばれている。
越谷市の大袋付近から始まる宇都宮市平出までの現道は市街地を正確にトレースし、市街地ならではの狭隘箇所も随所に存在するほぼ旧4号線といっても差し支えないレベルだが、バイパスの新4号が都市を一切通らないために、また、沿道の開発を行わせない設計なため、国道指定からは今後も外れないと思われる。大型車同士の離合が困難な箇所もあったりするので、都市型酷道との見方も出来るかもしれない。それでも沿道環境に対しての整備は一流である。
一応降格後の旧道も足立区の梅田からずっとトレース出来るので、興味のある方は走行してみてはいかがだろうか。草加の松原や煎餅街道と言われた地区を走行し、いかにも地域密着な道路という特性を楽しめること請け合いである。
逆にここを走ることで、本線となっているただでさえ流れない草加バイパス等が、ああバイパスなんだな…と思える事も保証する。
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