地サイダーとは、地域限定で販売されているサイダーのことである。「ご当地サイダー」と呼ばれることもある。
概要
地域の中小企業、あるいは商店などが主に製造・販売を行っているもので、販路の小ささから企業のある地域内での流通に留まっている。企業の規模、商店規模での製造には廃業によって製造中止になることもある。
近年では、地域振興の特産品として新規に製造されることが主流になっており、場合によっては名義貸し(Aの地名がついているが、実際に製造・原材料ともにB地域にある企業での製造)だとしか思えないケースもある。
味については地元の名水を使うのが基本。東北・北陸では昔は南国系のフルーツを手に入れるのが難しかったことから、無果汁で再現してみるケースが多かったのだが、近年ではその土地ならでは特産品を組みこむ事が特徴になっていて、塩は定番、お茶や醤油、カステラにタコ焼き、ウナギにキムチなどなんでもありな状況になっている。もっとも、フレーバーの無法さではヤンキーにはかなわないのだが(後述)
ラベルやボトルのデザインもレトロ感を押し出しているのが特徴。非リターナブルのガラス瓶が中心で、ペットボトルや缶形式のは少数派に留まっている。店頭販売については地域限定でしか行っていないものの、高級スーパーなどでは他地域の地サイダーが売られていることもある。また、インターネットの発達により通販で手に入れることも可能だが、ダース単位での販売が基本になるので値段がそれなりに嵩む。12本で3000円、24本で5000円前後が相場。また、重量が重くなるので送料も重要になる。
主な企業
- トンボ飲料
(富山)
富山の飲料メーカー。現在販売されているのは3種類、レモンとピーチとオレンジが合体したような架空の果物、ラボンを再現してみた「ラボンサイダー」は問題ないとして、名物ラーメンを再現してみた「富山ブラックサイダー」はあからさまにおかしい。見た目はコーラであるが、泡が醤油。砂糖に醤油と黒胡椒を混ぜた独特の風味と味を味わうことができる。
「越中富山やくぜんサイダー」は製造中止になってしまったのだが、その代わりに登場したのが「金沢カレーサイダー」……カレーは本当に飲み物だった。 - 木村飲料
(静岡)
静岡の飲料メーカー。静岡を中心に長野、山梨といった地域の特産品を生かした地サイダーを作っている。地域としては狭いがバリエーションがケタ違いに多い。茶、各種果物、塩、わさび、ウナギといった具合に静岡の名産を網羅している。また、水源も富士山系と大井川水系の2種類がある。あと、ネーミングセンスが壊滅的にダサすぎるシリーズも
特筆すべきなのは、「カレーラムネ」と焼き芋サイダー「伊三郎」か。 - ハタ鉱泉
(大阪)
大阪市の飲料メーカー。日本のラムネ市場においてトップを走る企業であるが、それ以上にコーンポータジュやら、タコ焼きやら、タマネギやキムチといったものまでをラムネ化するとんでもない企業である。特にキムチラムネの凶悪さは伝説になっているほど。 - 友桝飲料
(佐賀)
佐賀の飲料メーカー。明治創業の老舗で、グラニュー糖使用、炭酸強めの「スワンサイダー」を主力にリリースしている。最大の特徴は地サイダーを顧客の要望に合わせて企画、製造、販売まで行ってしまうことで、九州の主立った地サイダーが友桝飲料の製品になってしまっている。どうやら、地サイダーで日本制服する気らしい。
地サイダー以外の製品では、アルコールもどき飲料である「こどもびいる」が有名。 - Jones Soda
(アメリカ)
アメリカ・ワシントン州の飲料メーカー。飲み物として適さないものを飲み物化することに定評があるメーカーで、過去も含めたラインナップをあげてみると、七面鳥の肉汁ソース、マッシュポテト、豆のキャセロール、フルーツケーキ、サーモン、甘い勝利、湿布、芝生、土、汗など………って、アレ?
全国の地サイダー
北海道
東北
関東
北陸
中部
関西
中国・四国
- サイダー(広島県)
- オリーブサイダー(香川・小豆島/友桝飲料)
- 醤油サイダー(香川・小豆島/友桝飲料)
友桝飲料からの刺客その1、その2。醤油サイダーは胡椒こそ入ってはいないが醤油のえぐみが砂糖に変わったような、そんな正統派醤油サイダーである。 - 道後サイダー(愛媛)
九州
アメリカ
- SEAHAWKS Collector PACK
あのジョーンズソーダがアメフト・NFL、シアトル・シーホークスのファン向けに販売した商品。「フットボール選手の気持ちになってみるですよ~」というコンセプトで開発されたため、甘い勝利味、湿布味、芝生味、土味、汗味という、企画した奴らの神経を疑うようなラインナップになっている。甘い勝利味は普通、湿布味はルードビアが好きなら耐えられるのだが、後の三つは……お察しください。
現在はロットアップになっているが、ebayでも入手可能。国外な上、重量も嵩むので購入にあたってはネタのために諭吉を投入できる覚悟が必要になる。あと、賞味期限なんてとっくの昔に切れているので飲むなら自己責任で。
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関連項目
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