地下アイドルとは、メディアにはほとんど露出せず、LIVEやイベントなどを中心に活動するアイドル、またそのようなアイドルの活動形態を指す言葉である。古くは「プレアイドル」、近年は「ライブアイドル」とも呼ばれる。
概要
地下アイドルという用語
「地下」という言葉が、メディア露出を中心とした活動をするアイドル(メジャーアイドル=地上アイドル)に対する明確な差別的ニュアンスがあったため、業界内・ヲタク間で論争があり、近年は「インディーズアイドル」「ライブアイドル」「リアル系アイドル」という言い換え語を用いる傾向がある[1]が、要はアイドル当人たちとそのヲタクたちが楽しければどうでもいいのである。全国各地に存在するご当地アイドルも、活動形態的な意味ではこちらに含まれることが多い。
2010年代中盤~後半以降は単に活動形態を指す言葉に意味が変容しつつあり、地下アイドル自身も自分たちの活動を「地下」「地下活動」と普通に言うようになり、差別的ニュアンスはかなり薄れている。現在は「大手芸能事務所(またはその系列事務所)所属の地下アイドル」も数多く存在している。
男性の地下アイドルグループも存在し、某J事務所による締め付けが弱まった2010年代中盤以降各地で勢力を拡大しつつある(略して「メン地下」と呼ばれる)。
インディーズレーベル運営ライブハウス起源説
地下とは初期から積極的にライブアイドルを発掘しているライブハウス「四谷Live inn Magic(旧・四谷サンバレイ、現在の四谷Honey Burst)」が地下フロアにあることにちなんだものとされる。
在京テレビ番組での企画上でのキャッチコピー説
芸能プロモーター野間真が率いていた芸能プロダクション・アルテミスプロモーションが、所属タレントでアイドルの中西未来をテレビ朝日・ホリプロの深夜バラエティ番組「さまぁ~ずと優香の怪しいxx貸しちゃうのかよ!!」(2002年、のちのクイズプレゼントバラエティーQさま!!)に出演する際に使った企画上のキャッチコピーと言われている。ライブハウスにて3分間ファンとのコミュニケーションをし笑いを取る企画で、そのやり取りの印象が強烈であったために用語が代名詞として広がった。中には差別的に悪用されることもあったが、後述しているようにパワーワードであることを利用し、プロとして活動するものも当時から存在していた。
メジャーアイドル(地上アイドル)と地下アイドルの違い
例外は数多く存在する。
- 地上アイドルはメディア露出、ライブ・コンサートが主な活動で、ファンとの交流を行う特典会は専用の日程・会場を確保して行う(新曲発売時の即売イベントは除く)。
これに対し地下アイドルはライブと同じ会場で、ライブと同程度、あるいは倍以上の時間をかけて特典会を行う。近年はCDやグッズの購入特典として2ショットチェキを撮ったりできる特典券を付ける物販形態ではなく、特典券そのものを直接ヲタクに売る形態が主流になっている。 - 地上アイドルは長距離移動の際は新幹線や飛行機のチケットを事務所が確保し、マネージャーの先導で移動する。
地下アイドルはどこに行く場合でも事務所が用意した車で、マネージャーの運転で移動する(高速バスを使うこともある)。 - 地上アイドルはブログやSNSでファンに個別に対応することはない。
地下アイドルはSNSへのヲタクからのコメントに「イイね!」を付けたり、返事をしたりする。
地下アイドルと地底アイドルの違い
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https://twitter.com/erenism/status/1386701388026023942
経緯
1990年代、音楽番組の終了とともに、歌手としてのアイドル活動が困難になるアイドル冬の時代が訪れた。多くのアイドルはタレント、女優、声優、グラビアアイドル、、、などメイン活動の方針転換を余儀なくされたが、歌手として活動したい一派がライブハウス等を使って従来通りの活動を続けたのが元となっている。
趣味からプロと言える者まで多彩な演者、ジャンルが存在し、最強の地下アイドルを自負するグループはCDシングル10万枚以上を売上げる、オリコン週間1位獲得など、メジャーアイドルを凌駕する人やグループも存在する。
あまり知られていないが、ニコニコで人気だった踊ってみたも歌わないだけでありこのジャンルに含まれる。人気踊り手で結成した「DANCEROID」などが当たる。
一番成功したと思われるのは「仮面女子」(東京都)であろう。ご当地アイドルでは「Negicco」(新潟県)などが挙げられる。
近年の動向
2000年中盤-2010年代初頭にブームになったが、常識を疑う粗い商法や運営者やファンからの悪質なパワハラ、セクハラ等不祥事が多発し2015年以降は沈静化している。2020年には新型コロナウイルスの流行により、感染症予防の観点から行政等によるライブ活動自粛等の制限が加わり、ビジネスとしては非常に厳しい状況に追い込まれているが、身軽さを活かし生き残りを図っている。
マニア向けのイメージは今なお根強く、多くの人が安心して楽しめるコンテンツにはなっていないが、現在でも数多くの新グループが生まれている(そして同じぐらい多くのグループが解散している)。
その一方、制作予算抑制が求められている雑誌グラビアでは近年メジャーアイドルに代わってコスプレイヤーとともに地下アイドルの登場が目立ってきており、雑誌のミスコンテストで賞を獲りグラビア進出する地下アイドルも増えている。
関連動画
関連商品
関連項目
主な地下アイドル(ニコ百に項目がないものも含む)
- 愛沢りん
- SJC
- 仮面女子
- CANDY GO!GO!
- KNU
- 偶想Drop
- sherbet
- Starmarie
- Chu!☆Lips
- DISDOL
- DESURABBITS
- DokiDoki☆ドリームキャンパス
- 柊りお
- ハニースパイス
- FICE
- 虹色幻想曲~プリズム・ファンタジア~
- 平成琴姫
- まどもあ54世
- MarryDoll
- M/W
地下アイドルが主に使用するライブ会場
- 豊洲PIT
- 新木場 Studio Coast
- LOFT PROJECTグループ(新宿LOFT、LOFT/PLUS ONE、下北沢SHELTERなど)
- 恵比寿LIQUIDROOM
- Shibuya Oグループ(O-EAST/duo exchange/O-Crest/O-WEST/O-NEST)
- 白金高輪SELENE b2
- LD&Kグループ(渋谷CHELSEA HOTEL、渋谷Star lounge、横浜1000 CLUB、梅田/下北沢SHANGRI-LAなど)
脚注
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https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AB