地平線とは、遠方を望んだ際に見える、陸地と空が交わった部分である。
概要
陸でなく海である場合は水平線という (ただし「水平線」の語は別の意味をさして用いられることもある) 。
モンゴルでは「天境線」というらしい (椎名誠「遠く、でっかい世界」) が、生粋のモンゴル人は漢語は使わないはずなので誰が漢訳したのか気になるところである。
地平線は地球の丸みにより生ずる空と大地との境界である。多くの人の抱いているだろう印象とは異なり、実はあまり遠くではない。目線の高さが160cmの人の場合で約4.5kmと徒歩で1時間強の距離でしかない。
一方で、地平線は高所であればその分地平線への距離も遠くなる。そのため、古来、見張り台など丘陵・山岳などに塔や櫓を組んで設置されるものであった。現代で地平線に強く制約されているものといえば、テレビの送信塔である。直進性の高い超短波(VHF)・極超短波(UHF)を用いるのテレビ波は「送信アンテナ目線の地平線」の範囲内でしか受信できないため、テレビの送信アンテナは送信エリアを地平線内に収めるに十分な山上ないし送信塔に設置されている。
1030年、イランの学者アブー・ライハーン・ビールーニーは、山の高さと地平線までの距離を測定することで地球の大きさを相当正確に測定する事に成功した。地平線は地球の丸みによるものであるため、目線の高さと地平線までの距離を求めれば地球の大きさを逆算することができるのである。
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