地球連合とは、架空の作品に登場する地球上の国家を統合する組織である。
概要
殆ど地球連邦と扱いが同じである。地球連邦を参照されたし。
スタートレック以外は『地球連邦と区別するため』名付けられたなんて勘繰る人も多いとか。
連邦よりも連合のほうが結びつきが弱いイメージがあるため、連合の場合は連合内国家での旧来の国名が出る場合もある。
使用されている作品
- アルドノア・ゼロ
- 宇宙海兵隊ギガース
- 宇宙の騎士テッカマンブレード
- 機甲戦記ドラグナー
- 機動戦艦ナデシコシリーズ
- 機動戦士ガンダムSEEDシリーズ
- GODZILLA(アニメ映画)
- スタートレックシリーズ
- 伝説巨神イデオン
- R-TYPE TACTICSシリーズ
ガンダムSEEDでの地球連合
誕生まで
地球連合の前身は、理事国と呼ばれるプラントの宗主国群であった。大西洋連邦、東アジア共和国、ユーラシア連邦の三ヶ国が中心となってプラント建造に出資。その見返りに地球へ物資を供給する義務を課し、その動静も理事国に監視される事になった。プラントは拡充を続け、「プラントで作れない物は無い」とまで言われるほど急成長を遂げたが、手綱を握るべく理事国は食糧の生産と武装化だけは厳禁。食糧は地球からの輸入に頼らざるを得なかった。C.E.45年頃から反コーディネイター組織によるテロが頻発するようになり、自治権と武装の無いプラント側から不満が噴出。自治権と自由貿易権獲得を目指すパトリック・ザラが黄道同盟という政治結社を作り活動を開始したが、理事国側はこれを弾圧。より対立が深まる。
C.E.60年頃、苦難に喘ぎながらもプラントは発展し、出資した理事国は潤った。しかし利益のみを追求する理事国はプラントに重いノルマを課し、搾取するようになった。これに激怒したプラント側の労働者は一斉にサボタージュするも、理事国は近隣の宙域にモビルアーマー部隊を進駐させて威圧。この頃からプラントで独立の機運が高まり、反抗を繰り返すようになる。C.E.68年には軍事組織ザフトを結成し、武装化。翌年C.E.69年、シーゲル・クライン主導で禁じられていた食糧生産を開始。この行為に理事国は実力行使で排除すると宣言し、モビルアーマー部隊をプラントに差し向けた。が、この時にザフトが極秘裏に開発していたモビルスーツ「ジン」が実戦投入された。少数ながらもモビルアーマー部隊を壊滅させ、宇宙から理事国の戦力を駆逐してしまった。この勝利を以ってシーゲルは地球に自治権と対等貿易を要求。大敗した理事国は一応対話の席に座ったが……。
C.E.70年1月1日、議会に向かうプラントの代表団がテロに巻き込まれる事態が発生。議員1名が死亡した。ブルーコスモスが犯行声明を出したが、その背後で理事国が糸を引いていた事が判明。この仕打ちに憤怒したプラントは地球への供給ラインを全て停止。生産の殆どをプラントに頼っていた理事国群は窮乏する事になる。同時に反コーディネイター運動が苛烈化。それでも国連総長の呼びかけにより、2月5日に月面都市コペルニクスで話し合いの場が設けられた。ところがコペルニクスに向かっていた国連首脳部と理事国代表団がテロによって軒並み死亡(コペルニクスの悲劇)。首脳部を一挙に失った国連は崩壊し、代役として地球連合が発足。そしてシーゲル率いるプラント代表団のみテロの被害から逃れていた事から、コペルニクスの悲劇はプラントの陰謀だと断定。2月7日に地球連合はプラントに対し宣戦布告を行った。
大小さまざまな国が参加しているが、その中でも特に「大西洋連邦」「東アジア共和国」「ユーラシア連邦」の三国が地球連合の中核を担っている。軍や加盟国の殆どがナチュラルで占められており、反プラント世論やブルーコスモス派によりプラントに対し強硬的な態度を見せる。
開戦後
劇中ではプラント(ザフト軍)と戦争している。開戦当初、多くの人が数で勝る地球軍の勝利を予想していたが、ザフト軍がモビルスーツを投入した事により戦線は膠着。むしろ開戦からずっと地球軍が押され気味であり、エンデュミオン・クレーターや世界樹、新星奪還失敗、カオシュン基地およびビクトリア基地の失陥など各地で敗退を重ねていた。ザフトのモビルスーツ隊に対し、地球軍は性能に劣るメビウスや通常兵器などで対抗するしか無かったのである。
モビルスーツの精強さを嫌というほど思い知らされた地球軍は、デュエイン・ハルバートン大佐(当時)が水面下で推し進めていたMS開発プロジェクト「G計画」を支持。中立国オーブが擁するモルゲンレーテ社の助力を受け、ヘリオポリスで極秘裏に開発を始めた。ところがロールアウト寸前でクルーゼ隊に察知され、5機中4機が奪取される事態が発生。残ったのはストライクガンダムとその運用母艦アークエンジェルのみだった。機体こそ失ったが、開発データやストライクの戦闘データを入手。
戦争中期、ストライクガンダムを基にした量産型モビルスーツ「ストライクダガー」の開発にようやく成功。これにより物量に任せた反攻作戦を開始。ビクトリア基地を奪い返し、ザフト軍のジブラルタル基地をも失陥せしめる。カーペンタリア基地にも宇宙と地上からの挟撃で陥落を目指したがこれは失敗している。が、既に地球での戦局は地球軍に傾いてた。
ザフトからニュートロンジャマーキャンセラーが流失した事により封じられた核兵器の使用が可能となった地球軍は更に勢いづき、プラント本国を直接攻撃しようと月基地より出撃。手始めに防衛要塞ボアズを核の力で焼き払う。さらに地球軍はプラントと最終防衛ラインのヤキン・ドゥーエに迫ったが、ザフト軍の最終兵器ジェネシスにより大多数の艦隊と足がかりの月基地を潰され戦闘能力を喪失する。地球にジェネシスの矛先が向けられようとしたとき、三隻同盟の活躍によりジェネシスは自爆。プラントを攻めるだけの戦力がもう無い地球軍と、地球での戦局が絶望的なザフト軍は互いに戦意を喪失し、停戦協定を結ぶこととなった。
SEED DESTINYでは
前作「SEED」から二年後の世界を描いたDESTINYでも続投。
前大戦により地球・プラント間でユニウス条約が結ばれた。地球側に有利な条件だったが、これで戦争が終わるならばと涙を飲んで甘受する。しかし戦争が終わっても火種はあちこちに残っていた。ナチュラルに恨みのあるテロリストグループの暗躍、開戦を望むブルーコスモス派の工作により平和は簡単に破られた。
コーディネーターで構成されたテロリストグループが、大切な家族を奪ったナチュラルに復讐すべくユニウスセブンを地球に落着させ、大惨事を引き起こす。そこへ「主犯がコーディネイターである」と喧伝し、民衆の戦意と敵意を煽ったブルーコスモスによって開戦の口実が生まれ、再び戦火が放たれた。
地球軍はプラントに核攻撃をして開戦と同時に滅亡させようとしたが、ザフト軍の新兵器「ニュートロンスタンビーダー」によって失敗。艦載の核弾頭を起爆させられ、艦隊に大損害を出して撤退した。これを受けてザフト軍は積極的自衛権を行使し、反撃。カーペンタリア、ジブラルタルを包囲していた地球軍を攻撃して退けた。
ザフト軍は戦火の拡大を防ぐため最小限の自衛戦闘しかせず、また被災した地球市民に迅速な救いの手を差し伸べた事で開戦時と比べてコーディネーターへの敵意が下がっていく。それとは対照的に強硬策を取り、ザフトに歩み寄った都市をデストロイガンダムで焼き払う等、非道な手に染めていく地球軍への人気は急落。いつしか民衆はザフトを支持し、地球軍及びブルーコスモスへのバッシングが激しくなっていった。またデュランダル議長の演説により、地球軍を離反しザフトに加担する部隊も出始めた。
民衆に追われ、離反する部隊まで出てきた地球軍であったがブルーコスモス派を中心に抵抗。アイスランド所在の最高司令部ヘブンズベースでデストロイガンダム5機を用意し、これを切り札にザフト軍及び反ロゴス連合を壊滅させようとした。しかしミネルバ隊の活躍によってデストロイ5機は全滅し、ヘブンズベースも失陥。最高司令部を失う大敗を喫した。
それでも月のダイダロス基地に造られた秘密兵器レクイエムを使用し、プラント数基を破壊して多数の死者を出させた。ところがまたもやミネルバ隊の妨害を受け、ダイダロス基地を失陥。徹底抗戦派のロード・ジブリールもここで戦死し、レクイエムを奪われる。さらにそのレクイエムの銃口をアルザッヘル基地に向けて撃たれた事で艦隊ごと消滅。大西洋連邦のコープランド大統領も死亡し、実質地球連合は壊滅状態になった。残党勢力はデュランダル議長のデスティニープランに対抗するためオーブ軍やクライン派と合流。ザフト軍の部隊と交戦し、犠牲を出しながらも勝利した。
主要人物が軒並み死亡、背後で糸を引いていたロゴスの解体、基地の殆どを喪失という惨憺たる状態で物語りは幕を閉じた。その後、地球連合がどうなったのかは語られていない。
軍事施設
- アラスカ本部JOSH-A(ジョシュア)
ガンダムSEED中盤まで地球軍の最高司令部として機能。おそらく大西洋連邦直轄。基地施設の大半はグランドホローと呼ばれる地下空洞に格納されており、光ファイバーによって光源を確保している。出入り口は滝によって隠匿され、地上からは見えない。地上部分には大量の対空砲や対空ミサイルが配備されており、本部だけあって強固な防御力を見せる。C.E.71年5月8日、ザフト軍の侵攻を受けた際にサイクロプスで自爆。味方もろとも8割のザフト軍部隊を壊滅させ、地図から消えた。ちなみに地球軍の重鎮や一部の将兵は事前に脱出していた。
- グリーンランド本部
上記のアラスカ基地が壊滅した後、本部機能をグリーンランドに移設。アズラエルが初登場した時の会議はこのグリーンランドで行われていた。窓の外は水中になっており、海底に位置しているものと思われる。
- カオシュン(高雄)基地
東アジア共和国が保有する台湾南部の宇宙港。C.E.71年1月15日、オペレーション・ウロボロスの一環でザフト軍の降下揚陸を受ける。SEED第1話冒頭で描かれている戦闘シーンはカオシュンを巡る戦いである。奮戦むなしく1月23日に陥落し、以降は終戦までザフト軍が占領し続けた。
- ビクトリア宇宙港
南アフリカのビクトリア湖のほとりに作られた宇宙港。アフリカ大陸における地球軍唯一の拠点でもある。マスドライバーを有していた事から開戦劈頭よりザフト軍の攻撃対象となっていた。C.E.70年3月8日、ザフト軍は宇宙よりMS部隊を降下させたが、地上部隊の援護が無かったため失敗。C.E.71年2月13日、今度は降下部隊とジブラルタル基地の地上部隊のによる挟撃を行い、地球軍を壊滅。ザフトの手に落ちた。長らくザフト軍に支配されていたが、ストライクダガー量産成功により5月29日に奪還作戦が決定。6月18日、ビクトリア基地にストライクダガーを大量に投入し、同月25日に奪還。再び地球軍の手に戻った。この宇宙港から次々に物資や戦力が宇宙に送り込まれ、エルビス作戦の中核を成した。
- パナマ基地
マスドライバー「ポルタ・パナマ」を有する宇宙港。元々は南アメリカ合衆国の物だったが、開戦劈頭のC.E.70年2月19日に地球軍の侵攻を受け、強引に併合される。翌年5月25日、ザフト軍の攻撃目標になり侵攻を受ける。地球軍は量産化に成功したMSストライクダガーを投入したが、電磁パルスを生じさせるグングニールによって行動不能にされた挙句、ポルタ・パナマを破壊されて失陥。
- プトレマイオス基地
宇宙における地球軍の本部。月本部、月基地とも呼ばれる。大規模な基地だが必要な物資は地球からの補給に頼っており、宇宙港を全てザフト軍に破壊ないし制圧された時には「月基地は早々に干上がる」と言われた。プラント本国を攻めるエルビス作戦では策源地となり、多くの艦隊を送り出した。しかしC.E.71年9月27日、ジェネシスの照射によって壊滅。要員、兵器、物資が全て消滅した。月基地の崩壊により、地球軍は宇宙の基地を全て喪失し、絶望的な戦いを強いられる。
- 軍事要塞アルテミス
ユーラシア連邦所管の軍事衛星。ザフト軍が接近してくると、光波防御帯と呼ばれるバリアを展開。『アルテミスの傘』と呼ばれるこのバリアは鉄壁であり、いかなるザフト軍も手出し出来ないでいた。C.E.71年1月27日、崩壊したヘリオポリスから脱出してきたアークエンジェルが入港。しかしそれをクルーゼ隊に追跡されていた事が運の尽きだった。傘が展開していない隙を突き、ミラージュコロイドを使ったブリッツが侵入。発生装置を破壊され、傘を失ったところにバスターとデュエルが侵入。慌ててメビウスを発進させるもXナンバーに敵うはずが無く、炎に包まれて失陥した。軍事施設としての機能は失ったが司令官のガルシアは生存しており、宇宙海賊から身を守るためにサーペントテールを雇っている。
- スエズ基地
「SEED DESTINY」から登場。スエズ運河に作られた基地で、オーブ派遣軍の集結地にもなった。地球軍の基地にしては珍しく最後まで失陥しなかった。
関連項目
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- 0pt