地蔵菩薩(じぞうぼさつ)とは菩薩の一尊である。一般的にはその石像が「地蔵」の名前で知られている。
概要
サンスクリットでは「クシティガルバ:Kṣitigarbha」であり、「Kṣiti:クシティ(大地)」と「garbhaガルバ(母胎、胎内)」から地蔵と名づけられている。釈迦如来がいなくなった後、弥勒菩薩が現れるまでの無仏の時代に苦しむ人々を救済する務めを持つ。その姿は僧の形で袈裟を纏い、左手には宝珠を、右手には錫杖を持っているか与願印と呼ばれる手の形をとっていることが多い。これは六道(仏教における六種の世界)をめぐる姿を表していると言われている。
日本では平安時代あたりから現代まで地蔵菩薩の石像が多く作られた。そのなかにも6体の像が並んだ六地蔵がよく見られる。これは六道を巡りながら説法を行う地蔵菩薩の様子を表したものであるとされ、それぞれが六道の内の一つに対応している。賽の河原で子供を救う事から子供の守り神とされ、弱いもの救済者であることから古来よりその信仰は厚い。
また街道に佇む石像のイメージから、動かない、じっとしている状態のことを「地蔵」と称することがある。たいていの場合は動くべきときに動かない事を表し、あまりいい意味では使われない。
愛称は「お地蔵さん」「お地蔵様」など。
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