この項目は、映画『プリキュアオールスターズNewStage』及び以降のオールスターズ作品に関するネタバレが含まれています。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
坂上あゆみとは、映画『プリキュアオールスターズ』シリーズに登場する架空の人物である。キャラクターデザインはオールスターズではおなじみの青山充氏。声優は能登麻美子が担当している。
概要
『映画プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち』の主人公。
プリキュアに憧れを抱いている、ちょっと内気な普通の中学生の女の子である。
父親の仕事の都合で横浜に引っ越してきたが、内気な性格が災いし、新しく転校してきた学校にうまく馴染めずに孤立している。そんなある日、下校途中に葉っぱの下敷きになっている不思議な生き物を助け、友達になったことで彼女はプリキュアと関わっていくこととなる。
名前の由来については、成田良美氏が「人生の坂をしっかりとあゆんでいってほしい」という意味でつけたそうである。
キュアエコー
-想いよ届け、キュアエコー!-
オールスターズ方式で29人目のプリキュアである。変身前はどっちかというと地味系だったあゆみと対照的に、金髪で白系のひらひらな衣装を身にまとっている。
展開の都合上、残念ながら変身シーンと戦闘シーンはない。変身アイテムも存在しないが、変身が解けた際に白いキュアデコルが地面に落ちている。
しかし、街を覆い尽くしていたフュージョンの闇を一瞬にして浄化してみせるなど、潜在的な能力は決して低くないと思われる。今後の展開が楽しみなキャラクターである。
歴代プリキュアの中でも異例なことだが、特別な何かの力を得て変身するのではなく、自分自身の力でプリキュアになった。ある意味すごい子。女子中学生は心意気さえあれば誰だってプリキュアになれる。日本の女子中学生の皆さんも、彼女の様に熱いハートと心意気を持っていればプリキュアになれるかもしれない。頑張ってね。
女子小学生とか女子高生の皆さんもチャンスはあるかもしれない。頑張ってね。
キュアキャンディという先例ができたし、マスコットの皆さんにもチャンスはあるかもしれない。頑張ってね。
筆者を含む大きなお友達は…残念、ビジュアル的にもあきらめた方がよろしい。誰も得しないからね。
キュアファイヤー?キュアゴリラ?そいつらはいろんな意味で違うから
フーちゃん
本作冒頭でスマイルの5人を除くプリキュアオールスターズにフルボッコにされたフュージョンのかけら。担当声優は子役の熊田聖亜。(フュージョン時は『DX』の時と同じく子安武人が声を担当している)
サイズは手のひらに乗るほどで、大きな頭に小さな手足と可愛らしい姿をしている。変身能力を有しており、見たものそっくりに変われるが体の色はそのままである。名前は鳴き声が「フー、フー」と聞こえたところから付けられた。
細切れになったせいで邪気が薄まったのか、自分を救ってくれたあゆみに対して友情を感じるなど、かつてのフュージョンとは色々な点で異なる(子安じゃないし)。 しかし、何気ないあゆみの言葉を拡大解釈し、ちょっと大変なことをやらかしてしまう。
その後のキュアエコー
最後にエコーが手に入れたデコルらしきもの(後にエコーデコルと判明)もあり、スマイルプリキュアに出るのではと予想されたが、全く関係がなかった。
翌年の「プリキュアオールスターズNewStage2 こころのともだち」では、「32人のプリキュア」となっておりキュアエコーはプリキュアとしてはカウントされなかった。
ただし、あゆみとして背景モブとしてではあるが出演を果たした。
※アニメージュ5月号には出演したシーンの画像が載っており、小川孝治監督へのインタビューによれば、「あれからクラスメイトと打ち解けて一緒に登校しているのではないか」とのこと。
映画公開の少し後に発売された、Wii専用ソフト「プリキュアオールスターズ ぜんいんしゅうごう☆レッツダンス!」にも当然のごとく登場しなかった。
2013年8月25日に映画『プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち』が、プリキュアシリーズの映画作品としては史上初の地上波全国ネットで放送された。事実上映画だけでなくTVにも登場している。
そして、2014年3月15日公開の『映画 プリキュアオールスターズNewStage3 永遠のともだち』で彼女がようやく報われるときがやってきた……
NS3においては出る事が事前に明らかになっていたもの、新たなプリキュアであるハピネスチャージプリキュアが登場した事によって、37人目としてカウントされなかった。しかし物語の終盤において、悪夢獣達に襲われるプリキュア達を助けたい、そう思っていた妖精のグレルとエンエンの想いが通じ、一つの奇跡を呼んだ。光に包まれた空間で2匹が見たのは、胸元にデコルを付けた、一人の少女だった。
彼女こそ坂上あゆみ、たった一度だけプリキュアになった事のある少女。妖精界では詳しい事は明らかになっていないとはいえ『幻のプリキュア』として語り継がれていたという。むしろ在り来たりとなっている『伝説の戦士』というのは正にこの事を指すのでは……
そして一度変身したきりでパートナーのいないあゆみと、いつかプリキュアのパートナーになりたいグレルとエンエン、1人と2匹の想いが通じ再びの変身を果たす事となる。その内、キュアハッピーとキュアメロディは再びエコーとなったあゆみの姿に反応し、ドキドキ!プリキュアのメンバーやキュアラブリー、キュアプリンセスとは初共演となった。
姿を現したキュアエコーは自らの技「プリキュア・ハートフル・エコー」を放ち、夢の世界を覆った悪夢を一瞬にして晴らす。そして、事が片付きあゆみとグレル・エンエンは正式にパートナーとして共に人間界で暮らす事となった。プリキュア教科書にも記される形として……ってそれまた教科書盗まれたらやばい事になるんじゃ……
NS3でこのような形になったのは、同作の永富大地プロデューサーと、これまで携わってきた梅澤淳稔プロデューサーとで話しあった結果だという。特に梅澤Pはあゆみとグレル、エンエンをくっつけてやりたいという想いがあったという。これまでの2作品で出てきたあゆみ、グレル、エンエンの成長の物語、その集大成がNS3と言う事になり、NS3部作の真のテーマは彼女達の物語でもあると言えるだろう。また、エコーが登場した際に真っ先に気づいたのが、NS1で彼女と初めて出会ったメロディとハッピーだったというのも見逃せない点だと言えよう。
とまあ、NewStageシリーズ3部作で2匹の妖精をパートナーとして、新たなプリキュアの一歩を踏み出した彼女ではあるが、プリキュアオールスターズというカテゴリーになると、やはりカウントされない宿命となってしまう。
特に『ハピネスチャージプリキュア!』で行われた10周年記念メッセージではその登場が期待されながらも、結局出なかったのが最たる物だろう。一応メッセージ演出担当の田中裕太氏はどさくさに紛れてエコー編の絵コンテは切っていたそうだが、案の定大人の事情という奴でお蔵入りとなっている。
次回作である『春のカーニバル♪』ではやはりモブキャラクターとしての出演だった(TVシリーズの歴代プリキュア達の回想シーンのみ)。また、パートナーであるグレルとエンエンは歴代プリキュア達の回想シーンの他、ハルモニアの客として登場したり(後述の『奇跡の魔法』では登場は無かった物の設定上では人間界であゆみと一緒に暮らしているとのこと)、イメージ画像ではTVシリーズの歴代妖精達と共に登場していた。
しかし、映画だけでしか出ていない彼女にも一定のファンはおり、ニコニコ静画やPixivなどでは彼女を扱ったイラストを描いている例もあったりする。そうした中ある出来事がおこった。
バンダイのコレクターズ事業部(S.H.Figuartsなどを出している部門)が運営するウェブサイトにて「プリキュアで次に商品化して欲しいキャラクターは?」という投票企画を実施した。その結果、未だFiguartsになっていないキュアブルーム、キュアイーグレット、キュアビート、キュアミューズ、レジーナといった強敵を押しのけて、なんとキュアエコーが商品化されることになった。
その後のデコマス展示でフーちゃん・グレル・エンエンのミニフィギュアが付属することも明らかとなり、2015年7月には魂ウェブ商店で7月24日から予約受け付け開始、12月発売というアナウンスもされる。みんなの想いが届いたこの結果、奇跡としか言いようがないだろう。
また、2016年3月17日に発売される漫画版作者の上北ふたご先生初の画集の表紙には右上のフローラ達の後ろにエコーの姿が。これまでふたご先生はあゆみとしてもエコーとしても描いていなかっただけに、貴重なサプライズだと言える。ありがとうございますふたご先生。流石に単独の描き下ろし絵は無かったが。
そして、2016年春公開のシリーズ映画第20作となるオールスターズ映画『みんなで歌う♪奇跡の魔法!』のキービジュアルでは他の43人の歴代プリキュアと共に描かれており、公式の人数としても44人ときちんとプリキュアオールスターズの1人として数の中に入っている。2年ぶりの再登板でどのような活躍を見せるのか、期待の声が高まっていた。
しかし人数に入れているのに一部を除く映画館販売グッズではエコーがいないのはなぜなんですかね東映本社さんと東映アニメーションさん。まあ、後日デカストラップ&アクリルスタンドで商品化されたし、プリティストアのトゥインクル缶バッジ総選挙でも選出されてこっちでも無事商品化、さらにふたご先生缶バッジでもレアバッジとして登場と、着々と商品展開されてるからいいかもしれないけど。
ソルシエールの魔法によって異世界に飛ばされ、キュアミラクルと離ればなれになったキュアマジカル。プリンセスプリキュアの4人と合流するも苦闘し倒れる彼女を救う1人の影……紛れもなくキュアエコー、彼女であった。プリンセスプリキュアと共闘する形で敵に向かうその姿は、かつてのおとなしく内気な頃から成長していた。
一方で、不慣れな戦いの連続と、ミラクルと離ればなれになりくじけそうになっていたマジカルをエコーは優しく諭す。色々あった彼女だったからこそ、かけることができる言葉だったのではないだろうか。無論最終決戦でも他のプリキュア達と共に懸命に戦う姿が見られる。
そしてエンディング。恒例のCGダンスで歴代のプリキュア達が続々と出てきた最後に姿を現したのは彼女。それより前に出ていたブラックとホワイトに導かれるようにしてステージに駆け上がり、画面の外にいる観客を手招きするような仕草をしながらダンスの輪に加わる。そして最後でプリンセス・魔法つかいの6人のプリキュア達と共に中央のステージの、しかもセンターに立つ姿があった―。
その立場的になかなかオールスターズとして見なされづらい彼女。しかしこの瞬間彼女はようやくオールスターズの仲間として認められたのかもしれない。彼女の、そして彼女と出会ってから応援し続けてきた者たちの想いが、今ここに届いた瞬間だったのではないだろうか。
2017年以降は春のクロスオーバー映画の参加作品が直近3作品のみとなった関係で登場機会も減ることになる。そして15周年記念作品『映画 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』では、案の定大人の事情と言うべきか登場できず。「せっかく地元横浜も舞台の一部になっているのにー」とがっかりする声が少なからずあるのも否めない。一応映画のパンフレットでは紹介されてるけど。あとミラクルユニバースもねえ……ごにょごにょ。
しかし捨てる神あれば拾う神あり。上記映画連動回である『HUGっと!プリキュア』第37話が田中裕太演出、村山功脚本、青山充作画監督(原画は青山・板岡錦・藤原舞の3氏のみ)によるテレビ版オールスターズとも言える全力回となった中、最後に巨大な猛オシマイダーと化したドクター・トラウムを倒すべく、キュアエールたちに力を与えるプリキュアたちや仲間たちの中に声無しワンカットのみではあるものの、願い祈りながら想いと力を込めるキュアエコーの姿。諸事情で下半身のみちらっと見せたキュアモフルンともども、何気にこれでテレビ本編初登場となった。そら映画限定プリキュアが突然揃って出てしまったらTwitterのトレンドに一緒に入るよなー。
その5年後、同じく田中裕太監督作品となった20周年記念の『映画 プリキュアオールスターズF』でも公式の数にはカウントされなかったものの、ミラクルライトでの応援シーンで声無し1カットのみながら堂々の出演を果たしている。
また、流石と言うべきか、生みの親である青山充氏が、Febriのプリキュア15周年アニバーサリーブックに掲載された綴じ込みピンナップイラストにおいて、他のプリキュア&妖精達と共にあゆみをはじめフーちゃん・グレル・エンエン・ユメタも描いている。というかレギュラーとあわせて56人どころか、幼女時のペコリンも描いてあるので、ぬいぐるみから直接変身したモフルン、元がプリキュアだったはぐたんを含めると59人のプリキュアの変身前を描いていることに。妖精の数もトータルで考えると青山先生半端ないって……。
ちなみにこの本、「青山充プリキュアワークス」として、これまでのオールスターズの版権イラストやエコー達オールスターズオリジナルキャラの設定資料、はぐプリでの原画、インタビュー記事(エコーのキャラデザにまつわる裏話もあり)、鷲尾天Pと大塚隆史監督のコメントも掲載されているので、プリキュアファン必携の一冊と言っていいだろう。
また、2019年3月発行の上北ふたご先生2冊目の画集にも他のプリキュア達に交じるあゆみ/エコーの姿。とどめに4月発売のプリティストアのアイドルシリーズでも最後の最後で電撃アイドルデビューも果たし、2022年1月のプリティピックアップフェア第10弾では当時現役のトロプリを除く面々の中で一連のシリーズの大トリとして登場。なんだかんだで愛されているのであった。ちなみにふたご先生はTwitterにもイラストあげてたりします。
2019年9月発表のNHK『発表!全プリキュア大投票』では、レギュラーではないプリキュアであるためキャラクター部門でのエントリーだったものの、同部門で第8位にランクインするという大健闘を見せた。軒並みテレビのキャラクターが上位を占める中、映画キャラとしてはダークドリーム(4位)に次ぎ、堂々1位のモフルンから数えると非レギュラーのプリキュアとしては3番目(ノミネート上ではプリキュアとして扱われなかったはぐたん(キュアトゥモロー、6位)を挟むと4番目)に入ることになる。
関連動画
関連静画
坂上あゆみ
キュアエコー
関連コミュニティ
関連項目
- プリキュアの一覧
- プリキュアオールスターズ
- 能登麻美子
- グレル&エンエン
- 星空みゆき / キュアハッピー
- 北条響 / キュアメロディ
- モフルン / キュアモフルン(映画限定プリキュア繋がり)
- プリム / キュアシュプリーム(オールスターズ作品のプリキュア繋がり。ただし本人記事(ネタバレ注意)にあるようにあゆみとは対極であることが指摘されている)
- 横浜市(あゆみが住む町)
外部リンク
- 『映画 プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち』公式サイト
- 『映画 プリキュアオールスターズNewStage3 永遠のともだち』公式サイト
- 『映画 プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!』公式サイト
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- グレル&エンエン
- プリキュア〜永遠のともだち〜
- プリキュアオールスターズNewStage3 永遠のともだち
- プリキュアオールスターズNewStage2 こころのともだち
- プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち
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