増殖するGとは、遊戯王OCGに登場するカードである。(一部遊戯王カードWikiより引用)
通称「増G」。
概要
効果モンスター(準制限カード)
星2/地属性/昆虫族/攻 500/守 200
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手ターンに、このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
このターン中、以下の効果を適用する。
●相手がモンスターを特殊召喚する度に、自分は1枚ドローする。
TCG版「Storm of Ragnarok」(2011年2月8日発売)で登場。
OCGでは「EXTRA PACK Volume 4」(2011年9月17日発売)にて収録された。
《黒光りするG》に始まる「G」シリーズの2枚目であり、いわゆる「手札誘発」の代表的カードである。
登場以降の環境において特殊召喚を行わないデッキそのものが稀であるため「大量展開に対しての抑止力」や、特殊召喚効果に対して使う「最低1枚のドローソース」として機能する。
《抹殺の指名者》《墓穴の指名者》《灰流うらら》に無効化され《ドロール&ロックバード》でも対策可能と弱点は多いが、それらをこのカードに対して使わせる役割を果たせるとも言える。
総じて、トップクラスの汎用性を持つカードである。
「増殖するG」を使われたら
『大人しく止まる』のが定石である。
無理に展開すれば返しのターンに豊富な手札で逆転されやすくなり、展開途中で他の手札誘発を引き入れ妨害され、十分な盤面を築けぬままターンを渡すことになりかねない。
必要最低減の特殊召喚で妨害を構えられるなら「止まりどころ」を見極めて展開するのも手である。
「大量の手札でも捲れない盤面を築ける」「1ショットキルが狙える」なら突っ張るのも選択肢となる。
このような駆け引きが発生し、止まるか進むかの選択肢を突き付けられるのがこのカードの肝である。
裁定
比較的遭遇しやすい特殊な処理を以下に記載。基本的な裁定は公式Q&Aの補足情報を参照。
- 《マクロコスモス》適応中など、墓地にカードが送られない状況では発動できない。
- 《強欲で金満な壺》《ドロール&ロックバード》適応下でも発動自体は可能(当然ドローは行われない)。
- 自分の《増殖するG》発動後、《俊足のギラザウルス》の効果で相手が特殊召喚を選択した場合、相手が特殊召喚した扱いとなりドローが行われる。
- 発動後に《禁止令》で宣言されてもドローが行われる。
規制状況
OCG
汎用的なカードとして採用率が高すぎたため、2017年10月1日に準制限カード指定される。
しかし【SPYRAL】【リンクグッドスタッフ】といった先行制圧デッキが直後の環境で席巻。それらの抑止力として必要と判断されたためか2018年1月1日に制限解除され、以降しばらく無制限にとどまる。
時が経ち2024年。このカードの調整版といえる「マルチャミー」モンスターが登場する。
特に《マルチャミー・フワロス》は『限りなく《増殖するG》に近いカード』として高く評価され《増殖するG》《マルチャミー・フワロス》を各3枚積む決闘者が増加。後攻ワンキルに秀でたテーマ「天盃龍」の存在も相まり、先攻がかえって戦いづらい環境となってしまった。
こういった環境・カードプールの変化もあり、2024年10月1日に再び準制限カード指定された。
同年6月8日発売「TACTICAL-TRY DECK」では《増殖するG》が2枚収録であり『準制限を念頭に商品展開している』と決闘者のあいだで噂され、それが反映される形となった。
TCG
一方TCGでは「強力なドローソース」と見なされ、2018年2月5日以降禁止カードに指定され続けている。
この《増殖するG》の有無はOCGとのレギュレーションに大きな差を生んでおり「展開力に優れたカード」「展開の終着点となる妨害効果持ちのモンスター」「手札誘発の対策となりうるカード」がOCG以上に規制されている。また、TCGを初出とするテーマがモンスターを展開しながら相手を妨害するミッドレンジ型の傾向にあったりと、テーマ設計にも影響を及ぼしている。
「マルチャミー」モンスターの登場は、このようなOCG・TCG環境の乖離を抑える目的もあるのだろう。
MD
マスターデュエルでは実装当初から無制限だったが、2025年1月に《マルチャミー・プルリア》《マルチャミー・フワロス》が実装。シングル戦であるため、後攻ワンキルに特化した「天盃龍」を中心に《増殖するG》との併用が目立っていた。
そのため、2025年2月6日の改訂で準制限カード指定された
余談
特殊パックにノーマルレアで収録されたため、当初は供給が少なく中古価格が高騰していた。
「ストラクチャーデッキ-青眼龍轟臨-」(2013年6月15日発売)の再録で一旦落ち着くが、以降の環境で必須カードと見なされ需要が爆増。再録されても絶版の度に高騰する、いたちごっこが長年続いた。
「TACTICAL-TRY DECK」の「サイバー・ドラゴン」「Evil★Twin」デッキに《増殖するG》2枚を含む汎用カードが多数収録されてようやく落ち着いたが需要に変わりはなく、ストレージで安易に見つかるカードとまではなっていないのが現状である。
関連動画
関連項目
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