壬無月斬紅郎(みなづき ざんくろう)とは、SNKの格闘ゲーム『サムライスピリッツ』シリーズの登場人物である。
概要
流派 | 無限一刀流 |
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武器銘 | 紅鋼怨獄丸 |
出身地 | 京都 |
生年月日 | 1743年(延享元年[1]) 9月6日 |
身長 | 八尺四寸 (252cm) |
体重 | 四十貫目 (148kg) |
血液型 | A型 |
好きなもの | 極限での死合い |
嫌いなもの | 己自身の弱い心 |
特技 | 強い剣士と戦う |
コンプレックス | 「鬼」を克服できずに 「鬼」に飲み込まれたこと |
元は一介の武芸者だったが、とある家老の若君から試合に敗れたことを逆恨みして襲撃を受けた際、人質に取られた息子・覚之進に「自分は鬼の子だから命は惜しくない」と言い放たれ、敵もろとも我が子を斬殺。以来、無差別に殺戮を繰り返す鬼と化してしまう。
故郷の村と自身の妻さえも気づかぬ内に手にかけるが、妻が最期まで抱いていた赤子を斬り殺すことができず、それ以来帯刀した者だけを斬るようになった。後に成長した実の娘・詩織が偶然村を訪れた覇王丸と出会い、鬼と化した父を倒し、救って欲しいと願い出る。
橘右京の師である黒河内左近やその門下生を皆殺しにしており、右京にとっては師の仇である。また亡霊の首斬り破沙羅には彼自身と恋人の仇として追われている。服部半蔵とは狂気に陥る前に面識があり、緋雨閑丸からは自身の過去の手がかりとして追われるなど、『斬紅郎無双剣』では多くのキャラクター(牙神幻十郎は表向き興味なし、リムルルは斬紅郎の剣気に気づいていない)がそれぞれの目的で斬紅郎を追っている。
『斬紅郎無双剣』はシリーズの前2作にあったオカルト要素を廃しており(天草は相変わらずだが)、斬紅郎はサムスピの最終ボスとしては数少ない、魔界と関わりを持たないただの人間である。純粋な強さと圧倒的な存在感、剣の道を極めんとした途上で道を踏み外してしまった背景など、シリーズでも特に「侍」を体現するボスキャラクターと言える。問題は初登場作のゲームバランスがお世辞にも良くないことだが。
最期は自身の元に辿り着いた剣士(正史では閑丸)に討たれ感謝を告げて逝くが、続編である『天草降臨』ではその力に目をつけていた(善悪に分離した悪側の)天草四郎時貞によって蘇らされた。しかし悪天草には斬紅郎を制御できず、一時的に封印されていた。プレイヤーに悪天草が倒されると、敗れても見苦しく悪あがきをする姿に怒り、背後から真っ二つにして止めを刺し、真ボスとして対峙する。
閑丸との関係については断片的に語られるのみだが、記憶喪失の閑丸は鬼(斬紅郎)の記憶を元に剣を振るっていること、閑丸の生家と推測される水無月(みなづき)宗家に対する分家が壬無月であること、水無月宗家は「ある惨劇」によって壊滅していること、斬紅郎と閑丸に血縁関係はない事などが示されている。少なくとも閑丸が辿り着いた「自分の中の鬼を受け入れ、克服する」道が本来斬紅郎が目指した鬼の剣であることは想像に難くない。
『零SPECIAL』では2Dサムスピの歴代ボスと共々復活参戦。初めて通常のプレイヤーキャラクターになった。CPU戦終盤のボスラッシュでは二番手を務めている。
パラレル設定の『天下一剣客伝』の自身のエンディングでは、覇王丸や詩織、閑丸に説得されて改心し、詩織と共に贖罪の旅に出た。
侍らしく仰々しい言い回しにも定評があり、特にテキストメッセージは難読語が多く一見して何を言っているのかわからない物が多い。
万物はみな因縁により生滅せん。憐愍こそ愚弄、無心にて斬奸すべし。
存生の砌に負いし怨憎、我が剣に担いて弔意とせん。以て瞑すべし。
担当声優
性能
サムスピの象徴とも言える強斬りの破壊力を突き詰めたパワーキャラ。遠距離立ち強斬りの攻撃範囲と威力は覇王丸の斬鉄閃を上回り、真上に斬り上げるしゃがみ強斬りも対空で強力。豪快なだけに隙も大きいため無暗に振り回すことはできず、弱斬り(拳)や蹴りによる地道な牽制が重要になる。
必殺技は牽制に使える地を這う飛び道具の「無限流 疾風斬」、遠間で不用意に動いた相手には突進してぶん殴る「無限流 無法拳」、近距離で連続技に使える「無限流 天崩斬」、地上の斬り攻撃なら何でも取れる当て身技「無限流 不動」など。性能は悪くないが、やはり空振り時の隙が大きい技が多い。
- 『斬紅郎無双剣』ではアーケード版でも隠しコマンドで2P対戦に限り使用可能。背後からの食らいモーションが無敵のため背後からの永久連続技が入らないという利点はあるが、斬紅郎側も実戦で決めやすい永久連続技が無い。
- 『天草降臨』では一部の移植版のみ使用可能なボスキャラクター。武器飛ばし必殺技の「無限流 無限砲」が空中でヒットすると多段ヒットして即死する現象があるため、斬紅郎が怒ったら要注意。
- 『零SPECIAL』では剣気ゲージの補正で強斬りの火力がさらに上昇し、ゲージ最大時の強斬りは怒り中でなくても体力の半分以上を持っていく。牽制を振りすぎるとチャンスで強斬りの威力が落ちるため、慎重な立ち回りを心がけたい。ちなみに、ボスのCPUのアルゴリズムは斬紅郎が特に強い。
- 『天下一剣客伝』では2段技の蹴りから天崩斬への連続技が強力だが、被カウンター判定がある技が多いためガードされた時のリスクも大きい。スピリッツ選択は安定感のある「剣」が鉄板だが、超斬りの破壊力を求めて「怒」を選ぶのも良し。
関連動画
関連項目
脚注
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