猿は嫌い それが私の選んだ本音
夏油傑(げとう すぐる)とは、漫画『呪術廻戦』の登場人物である。
概要
日本に四人しかいない特級呪師の一人であり、百を超える人間を殺害した最悪の呪詛師。呪術高専に何らかの因縁を持つ様子。しかし、元からこのような人物だったわけではなく、かつては高専に通う呪術師の一人だった。五条悟も彼のことを「僕の親友だよ たった一人のね」と話しており、彼が唯一無二の存在であったことをほのめかしている。
呪術廻戦の前日譚『東京都立呪術高等専門学校』で百鬼夜行を決行するも、乙骨に敗北。最後は五条にとどめを刺され、本人は死亡したはずなのだが、呪術廻戦でなぜか再び登場。失ったはずの右腕も復活している。人間と呪いの関係を逆転させようと目論む呪霊たちと手を組み、密かに行動している。
以下はネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
第90話、渋谷事変の渦中において、ついにその正体が明らかに。夏油本人ではなく、第三者が彼の肉体を操作していることが判明した。脳を入れ替えることで肉体を転々とし、肉体に刻まれた呪術を使用している。彼の呪霊操術と五条の封印に夏油の体は都合が良かったのだという。
夏油に惹かれて集った一派の残党はバラバラになり、一部は現在の夏油の計画に協力しつつも、彼の肉体の奪還を図っている。
夏油の体を乗っ取っている人物が誰なのかは不明。原作では既に判明しているが、アニメ版でその正体が判明するのは第3期になってから。
過去
高専時代(懐玉・玉折)
高専時代は「呪術は非術師を守るためにある」という考えのもと、同級生の五条と組んで任務をこなしていた。「私たちは最強なんだ」と称すほどの名コンビだったものの、考え方の違いなどで衝突することも度々あった模様。家入は同級生、七海や灰原は後輩にあたる。
ある日、五条と夏油の2人に、天元との適合者・天内理子の護衛と抹消という任務が下される。ちょうど同時期、純粋な天元を崇拝し、天元と天内の同化を許せない宗教団体「時の器の会」は、彼女の暗殺のために伏黒甚爾を雇い入れる。伏黒は五条が体力を消耗しているタイミングを見計らって襲撃。五条を倒した後、同化をやめ引き返そうとしていた天内を暗殺した。護衛として側にいた夏油も倒されてしまう。
その後、死の淵で呪力の核心を理解した五条は、文字通り"最強"になり、伏黒を倒し、天内の遺体を奪還した。現場に駆けつけた夏油は、時の器の会の信者たちが、天内の死体を前に笑顔で拍手する異様な現場を目撃してしまう。
夏油の非術師に対する考えは揺らぎ、呪霊を祓う行為そのものに疑問を抱いていく。最強になった結果、五条と別行動になることが増えた彼は、誰にも相談できないまま精神を疲弊させていく。
そんな折、彼は特級術師の九十九由基に出会う。九十九は呪霊の生まれない世界を作りたいと思っており、術師から呪霊が生まれないことを話す。それを聞いた夏油は、「じゃあ非術師を皆殺しにすればいいじゃないですか」と吐露。その言葉を聞いた九十九に「それは"アリ"だ」と肯定されてしまう。加えて、後輩の灰原の死亡、そして七海の「もうあの人(五条)1人で良くないですか?」という言葉も、彼の決断に大きな影響を与えたと思われる。
そして、単独任務で村を訪れ、虐待・監禁されている双子の少女を発見した頃には、既に非術師の言葉がまともに聞こえていなかった。彼は村内の100人を超える非術師を皆殺しにし、自らの生き方を決めた。
その後、天内の殺害に関与した宗教団体を支配。黒衣の僧衣と五条袈裟を身につけ、非術師から資金や呪霊を回収し続けた。10年に渡る潜伏期間の後、彼の物語は冒頭の0巻に続くこととなる。
東京都立呪術高等専門学校(呪術廻戦0)
呪術廻戦の前日譚『東京都立呪術高等専門学校』(アニメ版では映画『呪術廻戦0』に相当)では、呪術師の楽園を作るべく、大規模な呪霊テロ・百鬼夜行を決行する。新宿と京都に千の呪いを放ち、非術師の鏖殺を目論んでいた。しかし、百鬼夜行の本当の目的は、乙骨を殺して特級過呪怨霊・折本理香を手に入れることだった。彼は自身が長い年月をかけて集めた全ての呪霊をぶつけることで乙骨を倒そうとするも、乙骨の自身を生贄にした呪力の制限解除により、さらなる力を得た折本理香に敗北。夏油は右手を失うことになった。
再起を誓い、先に家族を逃がすも、既に五条が待ち伏せていた。何か言い残すことはあるかと五条が問うと、夏油は「この世界では心の底から笑えなかった」と自らの真意を打ち明けた。五条は何らかの言葉を告げ、それを聞いた夏油は「最期くらい呪いの言葉を吐けよ」と笑い、唯一の親友に処刑されたのだった。
術式
呪霊操術(じゅれいそうじゅつ)
夏油が扱う術式。降伏した呪霊を取り込み、自在に操ることができる。呪霊は経口摂取する必要があり、吐瀉物を処理した雑巾の味がするという。
二級以上の差があればほぼ無条件で取り込むことができる。一級・特級など強力な呪霊も使役可能で、百鬼夜行時点で4461体の呪霊を所持していた。
高専関係者には、主従関係のない自然発生した呪いを使役すると話していたが、これは嘘。持ち主を始末すればいくらでも取り込むことができ、0巻では伏黒甚爾が所持していた武器をしまえる呪霊を扱っている。
極ノ番『うずまき』
0巻にて登場。自らが所持している呪霊を一つにして畳み掛ける。
関連動画
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関連項目
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