外なる神(the Outer Gods)とは、クトゥルフ神話に存在する宇宙の起源、またはそれよりも前から存在する神々の名前である。神話内において最高の神格であり、真理そのものとされている。
概要
宇宙創造、下手をしたらビッグバンの前の宇宙空間に漂っていた存在。
もしくはビッグバンそのものかもしれない人の想像することができる次元を超えた存在。
彼らは肉体を持たない超自然的存在や純粋なエネルギーの塊であることが多いといわれ、我々が想像するところの神に近いといえる。この辺りは人間からすれば神のような力を持つ旧支配者(the Great Old Ones)と呼ばれる存在が生物的で物理的な制約を受ける点と対照的。
主に姿の描写は形をもって顕現した際のものであり、その形を「本質」と捉えることはやや不正確。
かのクトゥルフですら外なる神の匂いすら感じ取れないとされる作品もあることからも分かるが、例外こそあれ基本的に旧支配者すら歯牙にかけないほどの強大な力を持つ。ここでの「力」とは単にステータス等のみを指すわけではないことには注意が必要である(単純なステータスだけであれば旧支配者でも彼らに匹敵する存在はいるが、その性質や宇宙への影響力において外なる神に勝ることはほぼない)。
外なる神から人間に干渉することはほとんどないといわれているが、ニャルラトホテプ(Nyarlathotep)という神格は例外であるほか、人間によって召喚される場合もある。
外なる神はネクロノミコン(Necronomicon)などの魔道書を用いて召喚され、ニャルラトホテプは自由に世界中を飛び回り人間に干渉して恐怖や混乱を撒き散らしている。
外なる神の王たるアザトース(Azathoth)や副王ヨグ=ソトース(Yog-Sothoth)、豊穣の女神シュブ=ニグラス(Shub-Niggurath)、自存の源ウボ=サスラ(Ubbo-Sathla)、外なる神の使者たるニャルラトホテプ、更には彼らから生み出されし外なる神や旧支配者たち、そしてその眷属らや関係する存在がクトゥルフ神話を狂気に染めているのである。
人智の及ばぬ存在。その断片を少しでも覗き込むことは実に危険なことである。
外なる神も旧支配者同様、宇宙的善とされる旧神とは対立関係にあるとされる(この場合、外なる神は宇宙的悪の存在とされる)ほか、旧支配者同様旧神によって創造されたとする設定もある。
...ただし、外なる神という分類自体はクトゥルフ神話TRPGにおいて用いられることが多い設定であり、小説群で用いられることは少ない。故に、クトゥルフ神話TRPG以外では外なる神というグループそのものがなく全員旧支配者で括っている場合も多い。
そういった背景から、クトゥルフ神話TRPGの基準で考えれば外なる神に属すると思われるが、そもそもクトゥルフ神話TRPGに出ていないため、出演作品の分類に基づき旧支配者として扱われるといったこともある。
また、原作における描写や設定揺れの関係上、どちらに属するか微妙なラインの存在もおり、その影響でクトゥルフ神話TRPG内でも版によって外なる神と旧支配者どちらに属するか違うといった例もある。
主な外なる神
A
- アブホース、アブホート、アブホス(Abhoth) ※旧支配者とされる場合もある。
- アイエブガンシャル(Aiueb Gnshal)
- アレシア(Aletheia) →アレシア(クトゥルフ神話)
- 古きもの(Ancient Ones) →古きもの(クトゥルフ神話)
- アザトース、アザトホース、アザトホート、アザトート、アザゾース(Azathoth)
- アズホーラ=タ(Azhorra-Tha)
B
- 星からの暗黒(Blackness From the Stars)
- 仏(Botsu, buddha) ※TRPGのサプリメント『Secret of Japan』において外なる神の枠組みに近い(≒)と記載されている。アザトースとは別ベクトルの神で宇宙的に中立とされる。
C
D
G
H
- ハイオグ=ヤイ(Haiogh-Yai)
- ウィトロキソペトル(Huitloxopetl)
- ハイドラ、ヒュドラ、ヒドラ(Hydra) →ヘンリー・カットナー著(『Hydra』) ※旧支配者とされる場合が多い。
I
K
L
M
- ミゼーア(Mh'ithrha) ※厳密には外なる神ではないが、外なる神に匹敵する力を持つためここに分類される。
- ムランドスとムリルソーリオン(Mlandoth and Mril Thorion)
- 膿の母(Mother of Pus)
N
- 名もなき霧(The Nameless Mist)
- ヌギル=コーラス、ンギル=コーラス(Ngyr-Khorath)
- ニンバロス(Nhimbaloth)
- 夜なるもの(The Night)
- ノス=イディク(Noth-Yidik) ※ティンダロスの猟犬の生みの親とされることがある
- ニャルラトテップ、ナイアルラトホテップ、ニャルラトホテプ、ナイアーラソテップ、ナイアーラトテップ、ニャルラトホテップ(Nyarlathotep)
- ニクテリオス(Nyctelios)
- ニィ=ラカス(Ny-Rakath)
O
S
- シャビス=カ(Shabbith-Ka)
- シュブ=ニグラス、シュブ・ニググラトフ、シャブ=ニグラース、シュブ=ニグラート、シャブ=ニグラス、シュブ=ニグラト(Shub-Niggurath)
- 星の母(Star Mother)
- サクナース(Suc'Naath)
T
U
X
Y
- イクナグンニスススズ(Ycnágnnisssz)
- イホウンデー(Yhoundeh)
- イブ=スティトル、イブ=ツトゥル(Yibb-Tsll)
- イドラ(Yidhra)
- ヨグ=ソトース、ヨグ=ソトホース、ヨグ=ソホトート、ヨグ=ソトート、ヨグ=ソトホート(Yog-Sothoth)
- ヤマンソ(Yomagn'tho)
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関連項目
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