夜の怖さを
おぼえていますか?
夜廻とは、日本一ソフトウェアが2015年10月29日に発売したPlayStationVita用ゲームである。現在はSteamにても配信されている。ジャンルは夜道探索アクション。
がいよう
よるのまち いなくなったポロを、 おねえちゃんは さがしにでかけました。 でも、おねえちゃんも、 かえってこなくなっちゃった わたしは、ポロとおねえちゃんをさがしに、 よるのまちへいこうとおもいます。 おねえちゃん、 まだポロをさがしてまわってるのかな。
主人公である少女(わたし)が、いなくなった愛犬ポロと姉を探すため、不気味な夜の街を歩き回るという内容のクオータービュー視点アクションアドベンチャーゲームである。
舞台となる街は細部まで書き込まれており、建物から路地裏の小物に至るまで、一昔前の日本の町並みが完璧に再現されている。また、街には恐ろしくも独特なクリーチャーや怪現象と出会うことができ、ただ夜道を歩き眺めまわるだけでも楽しめるだろう。
……尤も「わたし」はあくまでもか弱い少女に過ぎず、おばけの殆どは人間に対して殺意を剥き出しにしてくるという点を踏まえて、であるが……
全体的な絵柄や雰囲気が同社から発売されたホタルノニッキやロゼと黄昏の古城と似ているが、ディレクター・イラストは別の人が担当している。設定的には何の繋がりもないのだが、会社が同じで発売時期も近く、デザインの似通った「幼女を主人公にした死にゲー」であるためか、何かとまとまって話題にされる事が多い。ディスガイア等、揃ってのゲスト出演が待たれる
2017年には小説版が発売された。原作のストーリーに沿った少女の行動を描くと共に、ゲームでは語られなかった『姉(私)』視点のエピソードが交互に展開していく構成となっている。捜索を進める最中、少女は何を想っていたのか。その合間、姉の身に何が起きていたのか、過去に何が起こったのかが語られることとなる。子供にはどうしようもない危機に恐怖しながらも懸命に立ち向かい、真実・現実と向き合うことで生きていこうとする姉妹の成長が描かれている。
また、少女の家庭環境や家族との関係性、街の状況やお化けへの考察などが登場人物の心情と共に詳しく記されており、一つの読み物としてだけでなくゲームの補完本としても読み応えのある仕上がりとなっている。
更には待望の続編である『深夜廻』が製作された。詳細は該当記事参照。
対応ハードはPSvitaと、新たにPS4が加わり2017年8月24日に発売。舞台となる夜の街は、本作の2倍以上の広さのものが用意されている。
また、2作をセットにしNintendo Switchへ移植した『夜廻と深夜廻 for Nintendo Switch』の発売が決定。2018年10月25日に発売予定となっている。
あそびかた
少女の住む街は夜になると少しおかしくなってしまい、様々なお化けが出没するようになる。人面犬や化け猫といったポピュラーな妖怪や、得体の知れないナニカとしか言いようの無いモノ、更には旧い神々に至るまで多岐に渡り、それらの多くは悪意と殺意を以って少女に襲いかかってくる。
そうした恐ろしい存在に対し、いたいけな少女が抵抗する手段は皆無であり、捕まってしまえばひとたまりもない。また、お化けが接近してきた時は恐怖によって鼓動が早まってしまい、満足に走ることも出来なくなる。
なので少女が身を守る術といえば物陰に隠れてやりすごすくらいであり、ゲーム中ではおっかなびっくり歩みを進めていくこととなる。それ以外では小石などを投げて気をそらす、懐中電灯を使うなどの手段により危機を回避することも可能となる。
じんぶつ
- 少女(わたし)
本作の主人公。赤いリボンとウサギのポシェットが似合う女の子。行方知れずとなった姉と愛犬を探すため、夜の街をさまようこととなる。 - 姉(おねえちゃん)
少女の姉。消えた愛犬を追って夜の街へと向かうが、彼女もまたいなくなってしまう。 - 愛犬(ポロ)
ペット。白くておとなしい、毛並みがふわふわとした犬。姉妹にとっては一番頼りになる、大切な家族である。 - よまわりさん
袋を持った、触手の怪物のようなお化け。夜中に出歩く悪い子供を見つけると、さらっていってしまうと噂されている。
お化けのなかでもかなり特別な存在であるらしいのだが……?
よだん
- 主人公の名前についてはゲーム、小説、共に出てくること無く完結している。
が、実は設定段階で「ことも」という名前が付けられている事がディレクターの口から語られた。これまで名前を明らかにしなかったのは特に深い意味合いや伏線がある訳でなく「まあ名前出さない方が雰囲気出るよね(意訳)」という考えから伏せられたまま発売され、そのままズルズルと時が経ってしまったから、とのこと。
詳細はゆるいち第5回放送(39:55辺りから)にて。
- 同様におねえちゃんにも名前はあるらしいのだが「まあ、いっかな」というノリの下に秘匿されたまま終わってしまった……あんまりである。
スタッフは「一周年で(主人公の)名前が出たから、次は二周年目で」などと嘯いており、果たして彼女の名が明かされる時は来るのだろうか……と思われていたが、日本一ソフトウェアの全国キャラバントークイベントにて「ともこ」と名付けられていた事が明らかになった。
かんれんどうが
かんれんせいが
かんれんしょうひん
かんれんこうもく
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