夢女子とは、主に二次元(架空)の男性キャラクターとアバター(自分の分身)またはオリジナルキャラクターの恋愛作品を好む女性や、男性キャラクターに夢中になっている女性のことである。
概要
- 自身がオリジナルキャラクター(アバター)になってキャラクターと出会い、恋愛や友情などの交流を楽しむ。
- 自身ではなく、創造したオリジナルキャラクターをキャラクターと出会わせて、第三者(神)視点で恋愛・友情などの交流を楽しむ。
日本のインターネットが普及途上であった1990年代末ごろには既に登場し始めていたという、ウェブ小説ジャンル「夢小説」(ドリーム小説、ドリー夢小説)が「夢女子」の語源かもしれない。少なくとも「夢小説」を楽しむ趣向を持つ女子を指して「夢女子」と言い表わされてきた歴史があることは確かである。2000年代(00年代)に入りケータイ小説が流行した時期には、ケータイ小説としての夢小説も活発に執筆されていた。1999年に開設された「魔法のiらんど」や2003年に開設された「フォレストページ」など携帯電話向け個人サイトを作れるサービスを利用して発表されている例も多かった。少し時代が下がると、2008年に開設されたサイト「占いツクール」も夢小説の発表の場として重要な役割を果たし始めていく。
また語源はともかく、「夢女子」「夢小説」的な作品自体はさらに古くさかのぼれる。例えば「メアリー・スー」という俗語の語源となったことでも知られる、1973年のアメリカ合衆国で発表された『スタートレック』二次創作小説「A Trekkie's Tale」など。この小説の主人公「Mary Sue」は『スタートレック』の登場人物から口説かれ、ちやほやされる。「A Trekkie's Tale」は当時の「よくある二次創作小説」を皮肉った作品であったとされるため、1970年代初頭には既に「夢女子」が好む「夢小説」的な作品がある程度流行していたことがうかがえる。
冒頭で「主に二次元(架空)の男性キャラクター」と書いたが、架空の存在ではなく実在の男性有名人を対象としたり、さらには有名人ですらなく作者が憧れる身近な人物(例えばクラスメートなど)が対象になっている場合すらある。いわゆる「ナマモノ」「生もの」と呼ばれるサブジャンルであるがこれらはデリケートな問題を内包するため、軽々しく言及することは避けるべきとされることが多い。
関連項目
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