大きな政府単語

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大きな政府(Big Governmentとは、政治学用の1つで、政府経済政策・社会政策の規模を大きくし、市場への介入を最大限にし、社会保障を進めて格差社会を解消させようとする考え方である。福祉国家(Welfare State)ともいう。


反対の概念は、小さな政府である。
 

概要

大きな政府とは、「人員の数量が大きい政府」という意味もあるし、「経済政策・社会政策の規模が大きい政府」という意味もある。人員が多くなるほど政策の実行規模も大きくなるので、両者はほぼ同一の意味である。

大きな政府をすときは、政府の予算を極限まで増やし、政府の人員を増加させていく。こういう財政政策を積極財政という。

大きな政府になると、政府社会保障(救貧事業や防貧事業)が拡大するので、しだいに格差社会が解消されていく。

経済学者ジョン・メイナード・ケインズが大きな政府を経済政策を提唱した。ケインズといえば、大きな政府を経済学すことが多い。

「大きな政府」を批判する勢からは、行政の肥大化や、行政駄や、行政サービスの非効率性が玉に挙げられることが多い。それに対して「大きな政府」を支持する勢は、「ある程度の行政駄を確保しておかないと、緊急時に対応できない。時の駄は、有事の必要となる」とし、っ向から反論することになる。
 

大きな政府と親和性が高い思想

大きな政府・福祉国家をす思想を社会民主主義という。

社会民主主義の中で、私有財産制度を否定して、生産手段を片っ端から有化するべきと論ずる一がある。これを社会主義とか、共産主義という。

軍拡優先義と呼ばれる思想がある。国家というのは軍隊の充実・拡すべきという考えである。軍隊は政府の一部門なので、軍拡優先義は典的な「大きな政府」といってよい。

軍拡優先義の中で、一党独裁・導者崇拝・暴力部隊による強迫による団結す一がある。これをファシズムという。

市場というのは放置しておくと格差の拡大を引き起こし、貧困が進む。つまり、「市場の失敗」はいくらでも起こる。このため、政府は積極的に経済へ介入し、規制をしっかり維持し、競争過多を抑え、労働者の賃を維持すべきである。こういった、資本主義を放置せずにある程度管理すべきという考え方を修正資本主義という。修正資本主義を成し遂げることができるのは「大きな政府」しかありえない。


国定信用貨幣論という貨幣論がある。これは「お金というものを作り出しているのは、政府の徴税権である」という考え方であり、「政府通貨発行権を持っている」という考え方を導くものである。さらにいうと、「政府通貨発行権を持っているので、政府経済活動は制限されない」という考えをもたらす。つまり、国定信用貨幣論は大きな政府と親和性がとても高い。
 

福祉国家がどういう経緯で誕生したか

大きな政府・福祉国家を志向する流れというものは、どのようにして発生したのだろうか。本項では、著名な説を3種類紹介する。
 

労働者による革命を未然に防ぐため

18世紀にヨーロッパ産業革命が始まった。19世紀になるとヨーロッパは労働者階級と資本家階級に分かれ、労働問題が深刻化した。そうした中で労働者が政府や資本家に対して攻撃をするようになった。政府や資本家階級は、労働者の怒りをなだめ、労働者たちによる革命を未然に防ぐため、19世紀から労働者保護の政策を打ち出すようになった。


これは、2020年現在歴史学で流になっていると思われる考え方である。
 

第一次世界大戦の総力戦で「国民を大事にしないと戦争に勝てない」と気づいたため

1914年に第一次世界大戦が勃発し、ヨーロッパ総力戦の形態の大戦争に巻き込まれた。内の民を総動員する戦争が続いていき、各導者たちは「福政策を充実させ、民を大事に扱うべきだ。民1人1人を健康にさせないと、総力戦形式の戦争で勝ち抜くことができない。また軍需工場を正常に稼働させるため、労働者の権利を保障してあげる必要がある」という事実に気付いた。第一次世界大戦を終えた後、ヨーロッパで福祉国家志向の政治的な流れができあがった。


こちらは、中野剛志がいくつかの本で披露している考え方である。たとえば、この本exit_nicoichiba179~186である。わりと新しい考え方といえる。
 

第一次世界大戦の総力戦で、政府が経済に介入するノウハウを身につけたため

1914年に第一次世界大戦が勃発し、ヨーロッパ総力戦の形態の大戦争に巻き込まれた。政府が軍需産業に大きく介入し、経済活動への介入の方法を学習した。総力戦を終えた後、アメリカでもドイツでもイギリスでも、「戦争の最中に軍需産業に介入したと同じように、大規模に共事業をしてみよう」という気運が高まった。


こちらも、中野剛志がいくつかの本で披露している考え方である。
 

日本に施行されてきた憲法を読む

憲法というのは政府のあり方を規定する法規である。このため、日本に施行されてきた憲法にどのような文章が書かれているか確認することで、今までの日本が福祉国家志向だったのか小さな政府志向だったのかを判定することができる。
 

日本国憲法

日本国憲法2020年現在日本において施行されている憲法である。

その前文には、「政府民に福利をもたらすべきである」という文章がある。 

そもそも政は民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は民に由来し、その権民の代表者がこれを行使し、その福利は民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法法令及び詔勅を排除する。

 
また、憲法第25条第2項には次の文章が書かれている。

は、すべての生活部面について、社会社会保障及び衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

 
以上の2ヶ所の文章から、2020年日本国政府は、大きな政府・福祉国家をすことを日本国憲法によって命じられている、と言える。
 

大日本帝国憲法

大日本帝国憲法というのは1890年(明治23年)11月29日から1947年昭和22年5月2日まで56年5ヶの長きにわたって日本政府のあり方を規定していた。

その前文には、次のような記述がある。

其ノ康福ヲ増進シ其ノ懿徳良ヲ発達セシメムコトヲ願ヒ又其ノ賛ニ依リ与ニ国家ノ進運ヲ扶持セムコトヲ望ミ

 
この漢文調文章をもう少し読みやすくすると次のようになる。原文の「与ニニ」は漢文でよく出てくる言い方で、「ともにともに」と音読するのだが、ここでは一にまとめる。また、この文章の天皇であり、「其」は臣民のことをしているので、それが分かりやすくなるように加筆した。

天皇は、臣民の康福を増進し、臣民の懿徳良を発達せしめんことを願い、また臣民賛に依り、臣民とともに国家の進運を扶持せんことを望み

 
大日本帝国憲法第1条と第4条で、天皇は統治権を全て監督する存在と位置づけられている。そして第55条で天皇務大臣の補弼を受けると規定している。つまり、大日本帝国憲法天皇とは政府の代表といった存在だった。

つまり先ほどの文章は、「政府臣民民)に福利をもたらすべきである」という思想を表明した文章といえる。

政府臣民を優しく扱うべきであり、臣民の康福を増進し、臣民の懿徳良を発達せしめるべきである。なぜなら臣民政府助けてくれる存在で、政府臣民は両者ともに国家の運命を支えるからである」という思想が垣間見える。この思想は、先ほど紹介した「民を優しく扱って大事にすると、総力戦形式の戦争に勝つことができる」という思想と酷似している。

大日本帝国憲法の条文には、日本国憲法第25条第2項のような条文がどこにも存在しない。ゆえに、大日本帝国憲法において、福祉国家をすべきという思想は、前文に挿入されるだけに留まっていた、と評価することができる。日本国憲法ほどの福祉国家志向ではなかった、と言ってよいだろう。
 

まとめ

日本国憲法は、極めつけと言っていいほどの福祉国家志向の憲法となっている。

大日本帝国憲法は、福祉国家志向の芽が見られる。
  

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大きな政府

22 ななしのよっしん
2020/04/14(火) 13:32:39 ID: I9bwGrK/rc
「範を示す」国会議員も「出勤者7割削減」へ 与野党合意、開催委限定などhttps://mainichi.jp/articles/20200413/k00/00m/010/188000cexit

7割出勤しなくて問題なく回るならやっぱり小さな政府と議員削減でいいと思うのよね
こんならを飼っておくために一人頭2000万円以上も報酬払って民に保障が行き渡らない、政より地方行政が独自保障で活躍中、っていう
23 ななしのよっしん
2020/04/14(火) 15:45:14 ID: 0mqKDNu3AR
>>21 >>22
こういう意見をネットで見かけるけど、全てはの問題なんだな
ばらまけば不満もなくなるなら政府の規模が大きかろうが、小さかろうが関係ないのかな
24 ななしのよっしん
2020/04/18(土) 00:52:08 ID: Ax8Enz75vJ
政を小さな政府なんかにしたらそれこそ一発災害国難が立ち行かなくなるぞ。
休業補償なんかなく、医療機関含む機関なんかも削られるかいは民営化され、何でもかんでも自助・自己責任の方針にされて経済破綻する人が増して経済社会が壊れる。
25 ななしのよっしん
2020/04/21(火) 09:20:22 ID: WXGlyx/GWj
まあ人口あたりの公務員の少なさはずっと摘されているし、ここ最近は委託も随分やってる
その意味では既に小さな政府なんだよな
26 ななしのよっしん
2020/05/04(月) 14:55:13 ID: I9bwGrK/rc
>>24-25
地方公務員の少なさってのも地方分権すればこそ解消出来る問題じゃん
逆に日本世界じゃ4億人のアメリカよりも政議員が多いんだよ(地方公務員の数だってそこまでアメリカとの差がない)
https://www.globalnote.jp/post-14480.htmlexit
http://honkawa2.sakura.ne.jp/5190.htmlexit

そして民主化・民営化が阻まれてるから、人数少ないのに異常に収入が高い食い、っていう歪みも生まれてる
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/10/post-5959.phpexit
https://1ovely.com/mp-pay/exit

これじゃ実質日本社会主義だし、しかも民にサービスとして還元されにくい、ただの特権的社会主義
仕事しない、福が行き届かないのに世界有数の高額の給料を税で払ってる状態なんだから
27 ななしのよっしん
2020/05/11(月) 10:53:33 ID: TYDqIksZLh
お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな 
28 ななしのよっしん
2020/05/12(火) 14:36:17 ID: Ax8Enz75vJ
地方分権と新自由主義的な小さな政府って
また別の話じゃね?
地方政府作ってもその地方地方福祉国家的な行政はできるし。

混同してない?
29 ななしのよっしん
2020/05/15(金) 15:59:13 ID: uDr9wCcWZi
自治体が自分達の魅を出すために、高福アピールすることは普通にあり得るしなぁ
30 ななしのよっしん
2020/05/19(火) 23:55:15 ID: aHsTRwiHmN
プレ政治記事の規制が半端じゃないですね…
もう純政治議論感情論抜きで意見を洗練する話し合いをするのは理なのかな…
戦後70年ですもんね、学生運動も鎮圧されてSNSで短文や切り抜いた情報を元に怒りに任せて
闊な判断をする人が大勢の意見に乗っかる事が増えたし、在日帰化してる人や好意的な人を貶す意図はい)も居るから世論も政党もまとまらず新しい政党も中々起きない

今回の投票正法案も条文を見ると「投票人の個人情報閲覧を本人の申し出で制限できる。」「投票時間を短縮する」「学校等に投票所を設ける自由化」「投票の年齢を10代以下に引き下げ子どもでも行えるようにする」

確かにコロナでの財務省の対応や小泉政権下の問題は有るけど、現政権を反射神経で何でも噛みついて反対するといい法案も通らなくなる気がします。
31 ななしのよっしん
2020/05/23(土) 08:34:16 ID: I9bwGrK/rc
そもそも安倍政権がやってる大きな政府志向って日銀による産業の実質的営化、開発独裁、縁故資本主義復活(大企業集産による実質的な財閥化)、中国真似社会主義化)だと思うんだけど、
お隣で何が起きてるか知ってて、さんざん中国批判してて、にもかかわらず安倍政権が日本の仕組みをどんどん中国国家資本主義社会主義経済)に近づけていってることには批判に歓迎しちゃう、って矛盾した感覚が理解不能だわ
隣の社会主義は悪い社会主義、うちの社会主義は良い社会主義、って感覚なんだろうか

民の反発が強くなったのもコロナ対応失敗が原因でしょ
増税、大きな政府、それで民をちゃんと守れる政府なら独裁でもなんでも民は自ら支持して受け入れちゃってたかもしれない
でも、さんざん増税して大きな政府、巨大政権維持をやってきて、東京都小池百合子大阪府吉村洋文以下のリーダーシップしか執れないんだったら、支持るする人も減るよ、そりゃ
頼り甲斐のない強権リーダー、頼れない社会主義政府大きな政府)なんて不成立だろ
それで民が、安
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