概要
社名に「大映」とある通り、元々は映画会社の大映のテレビ映画制作セクション「大映テレビ室」として創設されたのがルーツ。1971年、大映の経営難により本体内部での事業継続が困難となったため独立し現在の「大映テレビ」として設立される。(この会社設立の直後に大映は倒産)
後に映画会社の方の大映は徳間書店傘下での経営再建を経た後、徳間の経営難で角川書店に親会社が移動。角川傘下の同業子会社との合併や再編を経て角川映画へと映像資産等が引き継がれた。このため、独立後は両社間に資本関係は存在せず、いわゆる独立系のプロダクションとなっている。
大映テレビ室時代から「少年ジェット」「ザ・ガードマン」「おくさまは18歳」といったヒット作を放っていたが、独立後の1970年代~1980年代にかけていわゆる「大映ドラマ」と呼ばれる独特の演出を多用した作品を世に送り出し一世を風靡した。
大袈裟なまでの演技や演出、説明ナレーションの多様、ジェットコースターのように急展開を繰り返す脚本が大映ドラマの主な特徴とされる。また、主人公の出生の秘密や運命の悪戯を描いた作品も多い。
山口百恵主演の「赤いシリーズ」、坂上二郎がコメディアンから俳優へ転身するきっかけを作った「夜明けの刑事」、国広富之と松崎しげるの凸凹コンビによる刑事ドラマ「噂の刑事トミーとマツ」、堀ちえみ主演で「ドジでのろまなカメ」という流行語を生んだ「スチュワーデス物語」、山下真司主演の熱血学園ラクビードラマ「スクール☆ウォーズ」、伊藤麻衣子主演の不良少女物語「不良少女とよばれて」などが代表作に挙げられる。
現在はこの独特の作風が飽きられて一時の隆盛ぶりは失われてしまったが、2時間ドラマなどを中心にドラマ制作を続けている。
全盛期にはTBSテレビの火曜20時台と土曜21時台、フジテレビの水曜20時台に放送枠を抱えていたため、代表作の殆どはTBSかフジのどちらかで放送された作品であるのも特徴。
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関連項目
- 芥川隆行(大映テレビ作品において数多くの作品にナレーターとして登場した)
- 来宮良子(大映テレビ作品において数多くの作品にナレーターとして登場した)
- 松村邦洋(芸能界で有数の大映ドラママニアとして知られる)
- 韓流ドラマ : 多くの作品が大映テレビ作品の影響を強く受けている。
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