大迫半端ないってとは、大迫勇也の半端ない活躍を讃えた言葉である。
概要半端ないって
事の発端は2008年12月から行われた第87回全国高校サッカー選手権大会に遡る。
当時18歳だった大迫は鹿児島城西高校の選手として大会に参加。結果は準優勝に終わったが、大迫自身は大会で歴代最多得点となる10ゴール(アシストも10記録)を記録し、サッカー界から大きな注目を浴びることになった。
この時、準々決勝で鹿児島城西高校に敗れた滝川第二高校のDF兼主将である中西隆裕は試合後のインタビューで悔し涙を流しながら「大迫半端ないって(以下略)」とチームメイトや監督と共に大迫を絶賛。敵ながら天晴れと褒め称える中西の裏表ない実直さと半端ない顔芸、監督と選手の隔たりなく和気藹々とした滝川第二の雰囲気の良さはメディアを介して全国のサッカーファンに知れ渡り、去る1月13日に鹿児島のアミュ広場にて行われた準優勝記念の生放送でもこの中西のコメントが流れ、大迫本人をはじめ広場に集まった約2000人がその発言に癒された。
そして、大迫が日本を代表するプロサッカー選手に成長すると「大迫半端ないって」という言葉の知名度も比例して上昇。2013年には中西選手をモデルにした「半端ないって」Tシャツが販売され、数千枚を売り上げたという。だが、あくまで言葉の知名度はサッカーファンの間に留まり、サッカーに興味のない一般層にまで浸透してるとは言い難い状況だった。
しかし、2018FIFAワールドカップを機に事態は一変することになる。
2018FIFAワールドカップにおいて
2014年に引き続き2大会連続でワールドカップの日本代表に選ばれた大迫。しかし、大会前の日本代表の下馬評は最悪の一言であり、前大会以上に惨めな結果に終わる雰囲気が国内に蔓延していた。それには以下の要因が挙げられる
- 日本代表監督ハリルホジッチ氏が大会の2ヵ月前に突如日本サッカー協会の判断で解任される。後任には西野朗氏が選ばれたが、残りの準備期間で新たな外国人監督を据えるのは難しくやむを得ない人事、という見方が多数であり、西野氏も2015年末に名古屋グランパス監督を退任して以降は指導者として目立った実績がないことも世間から不安視される。
- その西野氏が選出した日本代表メンバーの平均年齢は過去最高の28.3歳。
近年活躍した若手よりも、過去の経験・実績を重視しベテラン勢を多く起用するというハリル氏とは大きく異なる方針を取った。しかし、監督交代後に行われたガーナ・スイスとの国際親善試合では共に2-0で惨敗。本戦直前に行われたパラグアイ戦は4-2で勝利するが、国内の敗戦ムードを払拭するには至らず。世間からは「おっさんジャパン」「忖度ジャパン」などと揶揄されることに。
- 2大会連続で日本代表に選ばれた大迫だが、この時既に大迫もベテランの域に差し掛かる28歳。前ブラジル大会でもFWとしてスタメン起用されるが、ゴール・アシストに絡めず結果を残せなかったことから、前大会ほど大きな期待は寄せられていなかった。
- グループリーグ初戦の相手はコロンビア。FIFAランキング16位、前ブラジル大会では日本を4-1で破りベスト8に進出した強豪国であり、過去一度も日本は勝利したことがなかった。また、同グループのポーランドとセネガルもランキング上では日本より格上の存在。(そもそも日本のFIFAランキングは出場国中ワースト3である61位。対戦国ほぼ全てが格上の存在といっても過言ではない状況だった。)
- コロンビア戦の前日である2018年6月18日、大阪北部地震が発生。選手に直接の被害はなかったものの、メンタル面でのコンディションに影響が出ないか国内外から不安の声が上がる。
…と、まさに四面楚歌。これでもかと言わんばかりに不安材料が揃っている絶望的な状況だったため、海外メディアからの評価も著しく低く、日本は一勝も出来ないままグループリーグ敗退を予想する声が噴出していた。
だが、その最悪な下馬評を吹き飛ばし日本はコロンビアに2-1で勝利した。
そして、その試合で最も活躍したのは大迫勇也であった。
2018年6月19日、サランスクで行われたグループリーグH組第1試合・コロンビア戦にFWとして先発出場した大迫。そこで彼が関わった主な活躍は以下の通り。
- 前半3分。スルーパスに抜け出した大迫がGKオスピナと1対1になりシュートするが、オスピナに惜しくも弾かれる。しかし、こぼれ球をMF香川が拾い再び強烈なシュートを放つ。このシュートはコロンビアのMFカルロス・サンチェスが伸ばした右手に当たりPK獲得。サンチェスはレッドカードで一発退場となった。香川は無事にPKを決め先制点を奪取。以降、サンチェスを欠いたコロンビアは10人でのプレイを余儀なくされる。
- 1-1で折り返した後半。同25分に西野監督は香川に代わってMF本田を投入。その3分後に本田のCKから大迫がヘディングシュートを決め勝ち越し点を獲得。
- 流れを変えたいコロンビアは後半12分からエースのMFハメス・ロドリゲスを投入し猛攻を仕掛ける。後半33分にハメスがシュートを放つがこれを大迫がスライディングでブロック。この時大迫がブロックしなければ、GK川島の位置取りから考えてシュートが入っていた可能性が高く、決まれば日本は同点に追いつかれていた。
このように、大迫は終始チームの攻撃を牽引すると共に、守備でも果敢に相手の攻めを防ぎピンチを阻止することに成功。まさに半端ない活躍を果たし、日本を勝利に導いた立役者としてその名を全国に轟かせた。
この予想だにしなかった日本の勝利を一夜明けた20日に国内のメディアは大々的に報道。その際、各テレビ局のアナウンサーたちも何度も「半端ない」の言葉と共に大迫と日本代表を絶賛。例のインタビュー映像も繰り返し放送されることになり、大迫のみならず中西の知名度もかつてない勢いで上昇する事態となった。当然の如くネット界隈も大いに賑わい、Twitterでは「大迫半端ないって」がトレンド入りを果たし、「大迫半端ないってbot」(アカウント登録自体は2013年に行われた)のフォロワー数も倍増。ニコニコ大百科でも急上昇ワード1位の記録を2018年6月20日以降保持しつつある。
全文半端ないって
大迫半端ないってもぉー!(アイツ半端ないってほんとに)
アイツ半端ないって!(意味わからんかったな)
後ろ向きのボールめっちゃトラップするもん…
そんなんできひんやん普通、そんなんできる?言っといてや、できるんやったら…
(アイツ点取ったら喜べよな)喜べよ!
(カメラの前ばっか行ってな)応援団、応援団の所行けよ!なんでコーナーフラッグ行くねん…
もうなんでやねん!コーナーフラッグ行くなよみんな、城西…カメラやん…
新聞や、もう全部新聞や。撮られたしもう…また一面やし。またまたまたまた2発やし。(笑)(またまたまたまた!)
1発にしとけばよかった1発に!くそぉー…
(俺最初10-0か思った)俺もや、行かれる思った…「行かれたらどうしよう」て。あーもぉー!
これ勝負パンツやったのになぁ。結構勝っとったのになぁこれで。
大迫うまいなぁー。どうやったら大迫止めれるんやろ?
監督「あれは絶対全日本入るなぁ」(入りますねぇ!あれ、入りますね!)
監督「あれは凄かった。俺握手してもらったぞ」(笑)(はっや)
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関連項目できひんやん普通
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