たいせつざん 大雪山 Mt. Taisetsu |
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標高 | 2,291m | ||
所在地 | 北海道 東川町 上川町 美瑛町 |
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山系 | 大雪山火山群、大雪山系 | ||
種類 | 成層火山 | ||
活火山ランク | ランクC | ||
噴火警戒レベル | 対象外 | ||
登山適期 | 6月下旬~9月下旬 | ||
特記事項 | |||
日本国:山一覧 |
大雪山とは、北海道の中央部にある山。日本に110座ある活火山の1つである。
「たいせつざん」の他に、「だいせつざん」と読むこともある。
概要
約150万年前より成長と崩壊を繰り返してきており、多くの火山によって「大雪山」の連峰を形成している。このうち、最も高い旭岳の標高は2,291mで、これは北海道の最高峰である。緯度が高いため、気候や植生などの面で本州にある3,000m級の山々に匹敵する。
約3万年前、爆発的噴火によってお鉢平カルデラが生まれた。このカルデラを取り囲むように位置する山々を表大雪と呼び、これが狭義の「大雪山」である。1万年前に誕生した主峰の旭岳は現在でも噴気活動が見られる活火山で、最後の噴火は約200年前と推定されている。
一方、大雪山の定義で最も範囲の広いものは、大雪山国立公園(東西南北の一辺が約60km、神奈川県とほぼ同じ)内の非常に広大な山域を含む。以下の表大雪、北大雪、東大雪の各山域に加え、更に十勝岳、トムラウシ山をも含めたのが大雪山国立公園である。
主なピーク
前述の通り、表大雪からなる山塊が狭義の大雪山である。
表大雪の北、石狩川を挟んだ位置にある山々を北大雪と呼ぶ。北見峠や石北峠などもこのエリアである。
東大雪のニペソツ山は、日本百名山をまとめた深田久弥が未登頂だったため、百名山には選ばれなかった。初登頂の後に深田は、「立派な山で、選外にしたことは申し訳ない」という感想を残しており、幻の日本百名山と呼ばれている。
表大雪 |
北大雪 |
東大雪 |
山中の温泉
大雪山にある温泉でユニークな温泉として挙げられるのが「ユウドク温泉」である。泉質としては大雪山に住むヒグマもイチコロの香りを放つ湯で、適応症としては中二病やうつ病、「人生への疲れ」が挙げられよう。これぞまさに「天国にいちばん近い温泉」。
…ではなくて、この「有毒温泉」からは、人体に有毒な硫化水素が噴出している。硫化水素は空気より重く、窪地であるカルデラ内部に溜まりやすいため、近づくだけで大変危険である。しばしば野生動物が倒れている様子が見かけられるほか、迷い込んでしまった登山客が死亡する事故も発生している。
※効果は万人に保証するものではないので悪しからず。
登山コース
ロープウェイが整備されており、手軽に登山が楽しめることから人気が高い。
しかし、本州の3,000m級の山々に匹敵するような環境であるため、天候が変化すれば夏でも凍死の恐れがある。装備は万全に。
登山道 | 起点 | 距離 | 時間(目安) | 難易度 | 備考 |
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天女ヶ原コース | 姿見駅 | 2.9km | 登り:2.5時間 下り:1.5時間 |
初級 | 一番人気のルート 5合目までロープウェイで一気に登る |
旭岳登山口 | 6.1km | 登り:5.5時間 下り:3.5時間 |
初級 | 麓から徒歩で登るルート 湿原に生きる動植物を観察できる |
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層雲峡コース | 層雲峡 | 9.1km | 登り:6.5時間 下り:5時間 |
中級 | 大雪山系を縦走するルート ロープウェイやリフトが利用できる |
沼ノ平コース | 愛山渓温泉 | 12.7km | 登り:8.5時間 下り:6.5時間 |
中級 | 沼ノ平や中岳温泉を経由するルート 雄大な景色が楽しめる |
永山岳コース | 12.8km | 登り:9時間 下り:7時間 |
中級 | 永山岳経由で縦走するルート 急坂、ガレ場が多い |
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銀泉台コース | 赤岳登山口 | 12.5km | 登り:8時間 下り:6時間 |
中級 | 大雪山系東部の赤岳を経由するルート 紅葉スポットの第一花園が道中にある |
大雪高原温泉コース | ヒグマ情報センター | 13.2km | 登り:8時間 下り:7時間 |
中級 | 南東部の緑岳から縦走するルート 白雲分岐で銀泉台コースへ接続する |
トムラウシ山―旭岳縦走 | トムラウシ山 | 約45km | 2泊3日 | 上級 | 大雪山系南部トムラウシ山への縦走 上級者でも装備を怠ると危険 |
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関連項目
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