天城雪子とは、「ペルソナ4」の登場人物である。
概要
八十神高校に通う少女。主人公と同じクラス(2年2組)で、クラスメイトの里中千枝とは幼少時からの幼馴染および親友同士である。トレードマークの赤いカーディガンは、千枝の緑ジャージと合わせてよく映えて見える。
学校の成績は学年でも上位に位置するほどに優れており、千枝にも頼られている。
彼女の住まいは全国的に有名な老舗の旅館「天城屋旅館」であり、街中でも「天城屋旅館の次期女将の女の子」として顔や名前を知られている。また、大和撫子を地で行くが如くの美麗な容姿を持ち、男子にも人気が高いためよく交際を申し込まれたりもしているが、雪子自身は色恋沙汰にかなり鈍感であるため告白してきた相手の事を特に考えるでもなくバッサリと次々に切り捨てている。主人公の仲間たちの一人である花村陽介も切り捨てられた男子の一人。
(ゲーム中でも、久保美津雄にデートに誘われた際はデートの意味が解らないために断っている)
そのため、男子の間では彼女に交際を申し込む行為はその敷居の高さから『天城越え』と呼ばれている。
しかし「次期女将」の風聞とは裏腹に料理は全く苦手で(「ムドオンカレー」も参照)、要するに千枝や久慈川りせといい勝負な腕前だったりする。オムライスをテーマにした料理勝負ではなんと一切の味がしないというある意味で奇跡の料理を作り上げた。(このオムライスを口にした完二からは「不毛な味」「お麩を生でかじったような味」と評されている。)
また、清楚な外見とは裏腹に実は笑いのツボが他の人々と比べるとどこかズレているために何でもないようなところで一人吹き出したり爆笑し始めたりする事もあれば、林間学校では同じテントに泊まる事となった女子・魔王アバドン大谷花子のイビキがうるさくて眠れない時は「口と鼻を塞いだらイビキ止まる・・・?」と静かに訊ねるなど、どこか完二とは違う意味での意外性を携えている。
コミュニティイベントを進行する事で会得する追撃コンボは「敵1人を気絶状態にする」技。
また、同様にバッドステータス状態を治す際の「しっかり!」と主人公や仲間をひっぱたく姿は密かに人気が高いとか。
雪子姫の城
作品中で最初に主人公達が向かう、テレビの中のダンジョン。
何者かの手によってテレビの中へ攫われた雪子の心境から誕生した、西洋風の大きなお城。豪華な外見とは裏腹に、城内を隅々まで彩る赤の配色(城内に立ち込める霧の色も赤色である)や、城の途中に存在するワープの仕掛けなど、その不気味さはゲームをプレーした多くのプレイヤーに印象づけられた事だろう。
上述の「老舗旅館の次期女将」という立ち位置も、雪子にとっては「自分の死に方すら自分で選べないであろう、敷かれたレールの上を進むだけの人生」でしかなく、転じて自らの境遇を「籠の中の鳥」と考えている。
そして、その心の内を千枝を含め誰にも話せずに抑圧され続けた感情は、やがて「白馬の王子様を待つ、お城に閉じ込められた捕われのお姫様」へと変わっていく事になり、テレビの中の世界へ入れられた事でそれらは雪子の中の心情を元に実体化を果たす事となった。
ゲーム中でも最初のダンジョンとはいえ、城を警護する衛兵(中ボス)の時点で既に油断ならない戦闘力を備えており、さらにボスキャラのシャドウ雪子(雪子の影)に至っては強力な火炎属性の全体攻撃をはじめ攻撃パターンも多彩なため、たかが最初のダンジョンのボスと思って舐めてかかると白馬の王子様共々痛い目を見る。
余談だが、雪子救出後に出現するボスシャドウ「矛盾の王」もまた、多くのプレイヤーにトラウマを刻んだ事で有名。
アニメ版「Persona4 The ANIMATION」ではかつて赤い鳥を飼っていて、それに自分の境遇を重ねていたが、ふとした不注意(鳥かごの鍵をかけ忘れていた)で飛び去られてしまっていたという過去が語られるシーンが有った。
シャドウ「白馬の王子様」は登場していないが、代わりにシャドウの一部として、もうひとつの鳥かごがついており、雪子はそれに囚われてしまう。
千枝の励ましによって、自分の鳥かごを破壊するシーン、その際に流れるアニメオリジナルの挿入歌「Alone in this world」とともに視聴者の涙腺を崩壊させた。
ペルソナ
- コノハナサクヤ
- 雪子のペルソナ。回復系スキルや火炎属性の魔法を使用可能。力や耐久力が全キャラ屈指の低さで、逆に魔力が全キャラ中トップクラスに高いという典型的な魔法使いタイプのキャラで、戦闘ではチームの回復役及び魔法戦のアタッカーを担当する。どことなくチアガールのようにも見える容姿だが、これは番長という愛称の元となった(と思われる)主人公のペルソナ「イザナギ」が応援団長をモチーフにデザインされた為と、デザインの副島成記が語っている。彼曰く「漢と女」で対になるようにしたとの事。
- アマテラス
- 雪子のコミュニティ(女教皇)のランクをMAXにすることでコノハナサクヤから転生した姿。
転生前の振袖に加え日本刀を装備し、のっぺらぼうで全身眩い姿に定評がある。
火炎属性を無効化し、電撃属性に耐性がつくようになるが、氷結属性の弱点が消滅しない。他の仲間キャラクターのペルソナの多くが転生によって弱点が消滅するオリジナル版(PS2)をプレイしている間、回復役ゆえのハンディキャップなのか、そもそもアマテラスは太陽コミュが正しいんじゃなかろうかとか、どこか不遇な扱いを受けていると感じるプレイヤーも多いようである。PS2版のアッパーバージョンである「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」(P4G)では、転生によって「真・氷結見切り」(氷結魔法の回避率を3倍にするスキル)を習得し、その他の仲間キャラのペルソナの多くが転生しても弱点属性が消滅しないようになったので、この不遇さは解消されたといえる。
- スメオオミカミ
- 「P4G」で追加されたペルソナ。
追加要素のひとつ「3学期編」の段階で、女教皇コミュをランクMAXにしていると、その後に雪子とのイベントが発生し、アマテラスからさらに転生する。頭部から一気に乱れ髪が伸び、全身に加えて袖の飾りもすべてが黄金に輝いており、さらに眩しい。
氷結魔法が弱点である点は変わらないが、電撃属性を無効化し、火炎属性を吸収することができる。
転生したことで習得できるスキル「華焔」は、「敵全体に火炎属性の特大ダメージを与える」というもので、マハラギダインや、魔術師のペルソナ「スルト」の専用スキル「ラグナロク」を上回るダメージ量を与えられる。さらに、雪子とバイクで出かけるイベントを5回目行うことで「コンセントレイト」を習得できる。「火炎ブースタ」または「火炎ハイブースタ」と組み合わせて超火力をたたき出すことが可能になる。
P3Pの場合
ペルソナ4が発売された後に前作にあたる「ペルソナ3」がPSPに移植・リメイクされる際に、ペルソナ4から天城雪子が登場キャラクターとして新規に追加されている。赤いカーディガンは着ておらず、おかっぱ頭というヘアースタイルをしているなど、ペルソナ4での彼女と比べると地味な印象を受ける。
その他
アニメ版にて林間学校の前日にカレーの材料を用意する際のやり取りで、「胡椒には白と黒があるよ!」と(どことなく自慢げに)語る様子が、雪子のCVを務めた小清水亜美の中の人ネタから『女将と香辛料』なるエピソード名が定着しているらしい。
関連動画
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関連静画
関連コミュニティ
関連項目
- ペルソナ4
- Persona4 the ANIMATION
- ペルソナ3ポータブル
- ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス
- 番長 / 鳴上悠
- 花村陽介
- 里中千枝
- 巽完二
- 久慈川りせ
- クマ
- 白鐘直斗
- 料理の天災
- 天城越え
- 黒スト
- >録画しとけばよかった
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