太陽のしっぽとは、アートディンクより1996年4月26日に発売されたプレイステーション用ゲームソフト。ジャンルは『原始生活ゲーム』。2006年12月21日より、ゲームアーカイブスで配信されている。
ディレクターは『アクアノートの休日』『巨人のドシン』で知られる飯田和敏氏。
神ゲー、クソゲー、バカゲーetc.人それぞれに様々な呼ばれ方をする、シュールでシンプルなプレイステーション屈指の愛されゲー。
概要
テーマ
『けものをみがけ』
学校や会社で毎日拘束され、現代社会に疲れてしまっている現代人に送る、勝手気ままな原始人体験。
規律も法律もへったくれ無い、ルール無用、自由奔放、木と草だけが生い茂る無限の大地を、走って!跳ねて!狩って!食って!寝て!そして死んでいく…そんな自由すぎる原始人ライフは、現代人が忘れてしまった大切な何かを孕んでいる。
一応の目的
マンモスを倒し、そのマンモスの牙で太陽にまで届く塔を積み建て、太陽のしっぽを掴むことが目的。
原始人ライフの醍醐味
- ①産めよ増やせよ地に満てよ?
- 動物を仕留めて得た肉を自分で食うと能力が上がるが、持ち帰ると原始人の数が増える。
最初の集落には太陽への塔を建てるための高台しかないが、肉を持ち帰るほど小屋がどんどん建ち、様々なアイテム(後述)が増えていく。
また原始人が増えれば残機(?)も増えるのだが、彼らの顔は増えるごとにどんどん凄いことになっていく。 - ②原始、天地の恵みは和菓子だった
- 原始人の生活基盤は狩りと自然になる木の実などの採集、しかし本作における採集の対象は木の実に見えてよくよく見ると和菓子。
どういうわけか和菓子の老舗「鶴屋吉信」の協力を取り付けたことにより、けっこうな種類の和菓子がフィールドに散りばめられることとなった。 - ③誰が造ったか謎のオブジェ
- 原始人が暮らす世界のどこかには、明らかに人の手で造られた何かが存在する。
例えば雪原の真っ只中にぽつねんと存在する巨大な「人間の鼻」。誰が何のつもりで造ったのかは全くの謎。
それらを探して、或いはただ何も考えずこの世界を走り回るのも一興である。
ちなみに触れると特殊な力を得られる石版など、意味のあるオブジェもある。
原始人ライフの難点
自由で勝って気ままな原始人ライフとは言え、原始人には原始人なりのストレスがある。
- ①自由すぎて、逆にすることが無い!
- 申し訳程度にイベントがあるものの…、刺激を求める現代人にはちときつい。
- ②自由すぎて、何をしていいかわからない!
- 何もしなくても良いゲームなんだけど…、刺激に慣れてしまった現代人にはちときつい。
- ③原始人ライフも結構忙しい
- 病院どころか医者もいない、そんな原始世界の平均寿命は当然短く、そのため生き急がなければならない。
もっとも、最初のうちは強敵のイノシシやバイソンに怖いもの見たさで喧嘩を売ったり、凶暴なサーベルタイガーの縄張りにうっかり踏み込んだりで、天寿を全うするより野生動物に殺される方が多いかもしれないが。 - ④眠たくなったら寝る
- 原始人は眠くなったら勝手に寝てしまうが、原始人が起きるまで、プレイヤーは何もできず見守っていなければならず、かなりのストレスがある。
またどういうわけかゲームスピードが遅くなることが多く、睡眠時間がさらに長引いてしまう。 - ⑤垂直ジャンプ
- 斜面を登っている時にジャンプすると、斜面の面に対して垂直に飛び上がり、重力が常に真下に働いているため、斜面を後退してしまう。これを水面から出る時にやってしまうと、また水の中に戻ってしまい、溺死してしまうこともしばしば見受けられ、かなりのストレスとなっている。
愛される理由
上記の難点を度外視して、原始人ライフを体験させるというコンセプトを真摯に貫いている点がまず理由として挙げられる。また、原始人ライフのシンプルさゆえのシュールさから、最初はすごく面白いけどすぐ飽きるという、ゲームとしての「瞬発力」と「持久力」のギャップに激しいものがあり、この点も愛される理由のひとつといえるだろう。
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関連項目
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