奈良クラブとは、奈良市、三郷町を中心とする奈良県全県をホームタウンとするJリーグ所属のサッカークラブチームである。
概要
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クラブの前身は1991年創設の都南クラブ。2008年に元Jリーガーであった矢部次郎がチームに加入し、活動を引き継いだ事を契機に現在のチーム名に変更。2013年にJリーグ準加盟クラブとして承認され、2023年にJリーグに加盟。
エンブレムは、奈良の象徴で神の使いとされる「鹿」を中央に据え、「奈良」にかかる枕詞「あをによし(青丹によし)」に由来する「青」と「赤」のクラブカラーとチームが奈良の誇りとなるべく「PRIDE OF NARA」の文字が刻まれている。製作者はくまモンを製作した水野学。
クラブスローガンは「共創」で、2016年に「みんなで創りあげる奈良クラブ」をイメージして、当時の奈良クラブ選手たちが考案した言葉であり「当時の想いを踏襲しつつ、共に奈良の未来を創っていきたい」との想いから掲げられている。
ホームスタジアムはロートフィールド奈良(奈良市鴻ノ池陸上競技場)。
歴史
2008年、チーム名を奈良クラブに改称。奈良の枕詞「あをによし」に由来する「青」と「赤」をクラブカラーとした。この頃に経営体制をソシオ制度に移行する。ソシオ制度とは、会員の会費により運営を支えている組織のことである。同時に奈良県から特定非営利活動法人の認証を受けた。
2013年9月17日、Jリーグ準加盟クラブ(現名称:Jリーグ百年構想クラブ)として承認されたものの、J3クラブライセンスのスタジアム基準を満たさないため、2014年のJ3リーグ入会が叶わず、さらに日本フットボールリーグ(JFL)入会も叶わなかった。
2014年、関西リーグ1部で3年ぶりに優勝したため、全国地域サッカーリーグ決勝大会の出場権を獲得、決勝ラウンドまで進み優勝した結果JFL昇格が決定。
また同年の第94回天皇杯本選で奈良県代表として出場した奈良クラブは、2回戦でベガルタ仙台(J1)相手になんと2-1にて勝利というジャイアントキリングを成し遂げる。なお、3回戦はジュビロ磐田(J2)相手に0-5と完敗した。
2018年の天皇杯2回戦でJ1の名古屋グランパスにPK戦で一度は勝利したが、その後に審判の競技規則適応ミスが発覚。PK戦やり直しが行われ敗れた。
2018年11月26日、トップチームの運営を新設する「株式会社奈良クラブ」に移管。
2019年にポルト大学在籍でロシアW杯での日本代表の分析レポートが大きな反響を呼んだ23歳の林舞輝がGMに就任。前ブラウブリッツ秋田監督の杉山弘一が監督に就任するが過去最低の14位と低迷。
この年のJ3リーグ参入のために必要な条件となる入場者数について、2015年から2019年の5年間水増ししていたことが明らかになり、Jリーグ百年構想クラブの資格が一旦失格(後に解除)。
2020年、GMの林舞輝が監督に就任、日本の全国リーグでは最年少記録となる25歳の監督となる。しかし成績は12位に終わり、1年で退任となる。
2021年元U-21タイ代表監督であるスペイン出身のフリアン・マリン・バサロが監督に就任。第2節を最後にずっと二桁順位のまま終わり、最終的に10位となる。
2022年リーグ戦の滑り出しに成功し、J3リーグ参入の条件となる「総合順位4位以内」・「百年構想クラブの上位2番目以内」・「J3ライセンス保有」を満たし、あとは「1試合の平均観客動員2,000人以上」をクリアするだけという状況になった。10月23日の対鈴鹿ポイントゲッターズ戦でカズ効果により1万4,202人の観客動員数を集め「1試合の平均観客動員2,000人以上」をクリア。これにより、2023年からのJ3リーグ参入を確定させた。また、最終的にはJFL優勝を成し遂げた。
初のJ参戦となった2023年は第3節のAC長野パルセイロ戦で初勝利を飾ると、6節から9節までは4連勝を飾り一時は首位に立つなどリーグの台風の目となる。その後も勝ち切れない試合が続いても大崩れはせず、粘り強い守備で戦力的には劣るハンディを跳ね除け、上位争いに喰らいつく。10月には初めてJ2ライセンスが付与され、1年でのJ2昇格の可能性も浮上していた。結局昇格は果たせなかったが、5位という予想以上の好成績を残したうえに、リーグ最少失点を記録する。
さらなる飛躍を目標に掲げた2024年だったが、開幕10試合でわずか1勝と躓き、その後も前年の躍進を支えた守備が崩れてしまい、低迷。JFL降格の危機に直面するようになった第22節の時点で4年間指揮を執ったフリアン監督を解任し、元京都監督の中田一三を新監督に迎える。しかし監督交代後も勝ち切れない試合が続き、終盤戦まで残留争いに巻き込まれたが、最終節を前にJ3残留を決め、18位で終える。
2025年は開幕からまずまずの戦績だったが、調子が崩れてきた矢先の6月、中田監督の練習中の不適切行為が発覚し、契約解除となる。後任に5月まで富山の監督だった小田切道治が就任。
主なタイトル
現在の所属選手
| 背番号 | Pos. | 国籍 | 選手名 | 生年月日 | 加入年 | 前所属 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| - | 監督 | 小田切道治 | 1978.9.8 | 2025 | カターレ富山 監督 | 【新】 | |
| 1 | GK | 宮澤樹 | 2003.5.12 | 2025 | 常葉大学(在学中) | 【特】 | |
| 3 | DF | 澤田雄大 | 1999.4.17 | 2024 | ソニー仙台FC | ||
| 5 | DF | 鈴木大誠(C) | 1996.5.28 | 2023 | 愛媛FC | ||
| 6 | DF | 中山雅斗 | 2001.12.9 | 2025 | ソニー仙台 | 【完】 | |
| 7 | MF | 田村亮介 | 1995.5.8 | 2024 | ガイナーレ鳥取 | ||
| 8 | MF | 堀内颯人 | 1996.7.3 | 2023 | Honda FC | ||
| 9 | FW | 酒井達磨 | 1996.3.21 | 2023 | FCマルヤス岡崎 | ||
| 10 | MF | 山本宗太朗 | 1996.2.7 | 2018 | 関西大学 | ||
| 11 | FW | 百田真澄 | 2001.4.4 | 2024 | 関西大学 | ||
| 13 | DF | 都並優大 | 1992.1.20 | 2019 | AC長野パルセイロ | ||
| 14 | MF | 中島賢星 | 1996.9.23 | 2023 | SC相模原 | ||
| 15 | GK | 岡田慎司 | 1996.3.10 | 2023 | FC今治 | ||
| 16 | DF | 奥田雅大 | 1997.5.1 | 2025 | カマタマーレ讃岐 | 【完】 | |
| 17 | DF | 田中翔太 | 1995.2.4 | 2025 | ヴィアティン三重 | 【完】 | |
| 19 | FW | 関口智也 | 2007.6.19 | 2025 | 山田くらぶ | 【2】 | |
| 20 | MF | 國武勇斗 | 2005.12.20 | 2023 | 興國高校 | ||
| 21 | MF | 戸水利紀 | 2002.9.30 | 2025 | 立命館大学 | 【卒】 | |
| 22 | DF | 生駒稀生 | 1997.11.21 | 2023 | FCティアモ枚方 | 【完】 | |
| 23 | MF | 岡田優希 | 1996.5.13 | 2024 | ギラヴァンツ北九州 | ||
| 24 | FW | 山本駿亮 | 1999.3.24 | 2025 | レノファ山口FC | 【レ】 | |
| 25 | MF | 神垣陸 | 1998.7.14 | 2024 | レノファ山口FC | ||
| 28 | MF | 川井大地 | 2006.8.14 | 2024 | 奈良クラブ U-18 | 【昇】 | |
| 32 | DF | ユ・イェチャン | 2001.5.9 | 2025 | 愛媛FC | 【レ】 | |
| 33 | DF | 佐藤大翔 | 2002.12.24 | 2025 | 関東学院大学 | 【卒】 | |
| 40 | DF | 吉村弦 | 1996.5.21 | 2024 | ブラウブリッツ秋田 | ||
| 41 | MF | 森田凛 | 2002.2.14 | 2023 | FC琉球 | 【完】 | |
| 51 | GK | 関沼海亜 | 2005.5.30 | 2024 | 高崎健康福祉大学高崎高校 | ||
| 70 | MF | 川谷凪 | 2003.7.6 | 2025 | 清水エスパルス | 【レ】 | |
| 99 | GK | 遠藤雅巳 | 2001.3.1 | 2025 | 横浜FC | 【レ】 |
※備考欄は【完】=完全移籍での加入、【レ】=レンタル移籍での加入、【復】=レンタル先からの復帰、【新】=新任の監督、【昇】=トップチーム昇格、【卒】=新卒での加入、【特】=特別指定選手、【2】=2種登録、【H】=ホームグロウン選手
過去に所属した主な選手
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歴代監督
| 国籍 | 監督名 | 在任期間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 山口幸司 | 2008年~2009年 | ・関西リーグ2部昇格(2008年) ・関西リーグ2部優勝&1部昇格(2009年) |
|
| 藤本憲一郎 | 2010年 | ||
| 吉田悟 | 2011年 | 関西リーグ1部優勝(2011年) | |
| 羽中田昌 | 2012年~2012年7月 | ||
| 矢部次郎 | 2012年7月~2013年10月 | ||
| 水越潤 | 2013年10月~12月 | ||
| 中村敦 | 2014年~2016年 | ・関西リーグ1部優勝(2014年) ・地域チャンピオンズリーグ優勝&JFL昇格(2014年) |
|
| 薩川了洋 | 2017年~2018年 | ||
| 杉山弘一 | 2019年 | ||
| 林舞輝 | 2020年 | ||
| フリアン・マリン・バサロ | 2021年~2024年9月 | ・JFL優勝&J3昇格(2022年) | |
| 中田一三 | 2024年9月~2025年6月 | ||
| 小田切道治 | 2025年6月~ |
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