奥羽永慶軍記とは、奥羽の戦国時代を通した戦乱を描いた軍記である。
概要
序文に「記する所多端にして、天文・永禄に始り、慶長・元和に終る。仍ち名けて奥羽永慶軍記と題す。」とある通り、おおよそ天文年間から元和年間ごろまでの奥羽の戦乱を描いた軍記である。よって題名も永禄と慶長を合わせて永慶となっている。
著者は戸部正直で、奥羽の軍記があまりにもないため、記録を集め1698年に記したと述べている。内容は関東管領上杉氏の滅亡をきっかけに、奥羽も群雄割拠する時代へと移り、伊達政宗や最上義光のみならず、戦乱に翻弄されるさまざまな武将の姿を描いていく。
序文で旧記を参酌した、と記されているように『最上記』、『政宗軍記』、とりわけ『秋田古戦記』といったそれ以前の軍記の影響はかなり強い。しかしそれらを集約した結果、類書にはない多角的な視点の軍記となっている。
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