「女子高生」(または「女子高生 GIRL'S*HIGH」「女子高生 Girls-High」「女子高生-バカ軍団-」「女子高生 GIRLS-LIVE」「女子高生 Girls-High 2nd season」)とは、大島永遠によるコミックおよび、それを原作としたTVアニメである。
概要
絵里子、由真、綾乃、香田、姫路、小川ちゃんの「バカ軍団」を中心に「女子高生の実態」を描くギャグ作品。作者の大島永遠自身が女子高出身であり、自らの体験を元にしている。
タイトルと掲載誌が安定しない作品。
2001年にWeekly漫画アクション連載作品としてスタートしたが、2003年9月の同誌休刊に伴いCOMIC HIGHに移籍。しかしこちらも2004年8月に休刊となり、2005年4月に新雑誌コミックハイ!にて連載を再開、2007年7月に第一部完結。2010年8月に新雑誌COMICすももにて新キャラクターによる新シリーズとして『女子高生Girls love(のちに女子高生Girls-Liveに改題)』が連載開始されたが、2013年2月の同誌休刊に伴い4月からコミックハイ!に移籍。さらにコミックハイ!2014年4月号からは『GIRL'S-HIGH』からの続きとなる『Girls-High 2nd season』の連載も開始され、『Girls-Live』と『2nd season』が隔月で交互に連載される形となった。2014年10月号以降は『2nd season』が毎号連載になっていた。『Girls-Live』の方は2015年4月号で完結。同年5月には雑誌コミックハイ!が休刊となり、『2nd season』は2015年6月からは雑誌月刊アクションに移籍した。この移籍の際にタイトルからは『2nd season』が外され、『Girls-High』に戻っている。単行本も『Girls-High』の第9巻から続刊という形で第10巻~として発行されている。2016年6月で完結。9月に最終巻13巻が発売された。
なお、舞台となる「中途半端なお嬢様学校」こと私立山咲女子学園富士高等学校(咲女)の所在は、作中の描写からいってさいたま寄りの西東京エリアと思われる。
登場人物(バカ軍団/バカ軍団二軍/その他)
バカ軍団
- ■高橋絵里子(CV:生天目仁美)
- 外部生(公立中からの受験組)。本作の主人公で、バカ軍団の中心人物。暑さ・寒さに滅法弱く、独り言が多い。
- 華麗でお洒落でキッチュでスタイリッシュな女子高ライフを夢見て私立咲女にトップの成績で入学するも、女子高のリアルな実態に打ちのめされる。が、生まれ持った明るくめげない性格ですぐになじみ、中学時代からの友人である由真、綾乃らと共におバカな女子高生活を展開する。
- ナチュラルに勉強ができ、成績は常に校内トップ。授業は「一発で覚えられる」のが当たり前という天才肌。その一方、運動神経と美術センスには極めて難がある(ただし歌は上手い)。いかにもお嬢様然とした風貌で、男ウケも教師ウケも良い。中学入学時も高校入学時も新入生代表に選ばれ、挨拶を務めた。
- 実は姫路に次ぐ巨乳の持ち主で、よく痴漢にあうが、見かけによらず「喧嘩を売られたら真っ向から受けて立つ」タイプ。由真と香田に「乙女化計画」と称してフルメイクされた際は、由真らがたじろぐ程の美少女ぶりを見せるなど、素材の良さは周囲も認めるものがある。気さくなキャラクターもあり、中学時代には男子の友達も多かったが、恋愛的な意味では男性不信気味で、合コンなどのイベントにはやや消極的。
- 何事につけ一度やる気を出すと不思議な人間力を発揮し、周囲を巻き込み盛り上げる力に長ける。基本的にバカ軍団のおバカな作戦の多くは絵里子が起点となっている。香田とともにクラスの自治委員に選ばれた際はバラバラだったクラスを見事にまとめあげた。
- 家族構成は父、母、弟(大地)と4人暮らし。軍団の中ではもっとも平凡な家庭で仲も良く、自宅では大長編ドラえもんを見たり弟とゲームをしたりしている。弟の友人たちからも「大地のねーちゃん」として慕われている。
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- ■鈴木由真(CV:浅野真澄)
- 外部生。軍団の中ではツッコミ役。でもやっぱりバカ。
- 綾乃と幼なじみで、喧嘩もするが良いコンビである。口調は男っぽく、ぶっきらぼうで、一人称は「由真」。ただしある一定の条件下では「私」を使う。ルーズソックスにこだわりを持ち、ちょっとヤンキーっぽいところがある。
- 中学入学時すでに茶髪で、同じ中学だった一見優等生タイプの絵里子とはソリが合わず犬猿の仲だった。その後、些細なきっかけで親友に。特に綾乃カップルのデートを妨害する際などは息の合ったコンビネーションを見せる。
- 根本的にさばさばした性格で面倒見がよく、漢気がある娘。綾乃いわく子供のころから「かっこよかった」らしい。体毛が薄くムダ毛処理をする必要があまりなかったり、胃下垂体質でどれだけ食べても太らなかったりするため、ウブ毛深くて油断するとすぐ太る絵里子などからは激しくうらやましがられている。成績は校内底辺クラスのカンニングマスター。陸上部員より足が速いなど、運動神経はとても良く、各運動部から勧誘される。
- 家族は両親が仕事の関係で普段家におらず、歳の離れた姉の由利香が結婚して家を出ているので、妹の桃香と二人暮らし。由真と桃香は長女の由利香にまったく頭が上がらず、たまに由利香が実家に視察に来ると恐れ慄く。ちなみにこの三姉妹はいずれも高校は女子校を選んでいる。
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- ■佐藤綾乃(CV:能登麻美子)
- 外部生。真面目でおとなしいメガネっ子で、絵里子や由真をちゃん付けで呼ぶ。でもやっぱりバカ。
- 当初はキャラが立っていないことをよくネタにされていたが、下高谷という彼氏ができてからはバカップルキャラが定着した。あまりにもツッコミどころ満載で、常に2人の世界に入り込む綾乃×下高谷バカップルいじりは作中で定番ネタの1つとなっている。が、絵里子は綾乃→由真の(百合っぽい?)感情を疑っており、下高谷とは偽装カップルではないかと言及したこともある。
- 成績は現国と音楽だけが高くて他は由真よりはマシという程度。付き合いの古さから、由真と綾乃のコンビがバカ軍団の原型と言えるだろう。ただし2人のバカの資質が本格的に開花したのは絵里子と出会ってからである。下高谷と付き合い出してさらにボケが加速し、お花畑な妄想に浸ることが増えた。
- 家は「バー蝶子」を営む。要するに水商売の家。スナック経営者の母・蝶子(本名はタエ子)と、キャバクラ嬢の姉・史乃と3人暮らし。スレた母と姉を見て育つうちに、反面教師か現実逃避か、やたら乙女思考になってしまった(中学校時代の由真と絵里子の教育のせいもある)。家が水商売のため、ボキャブラリーがやけに大人びているというかオヤジの域に達していたりもするが、絵里子なども相当古いギャグを用いるためそれほど目立たない。
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- ■香田あかり(CV:雪野五月)
- 内部生(中等部からエスカレーター式に進学してきた生徒の通称)。演劇部(げきぶ)所属で、背景の木など非生物役を主に演じてきた。姫路や小川ちゃんとは中等部時代からの親友。女子の後輩によくモテる。
- もともとはクラスのリーダー的存在として登場したが、回を追うごとにおバカ化が進行。そのうち色モノキャラ兼オチ担当として定着した。極端な負けず嫌い&目立ちたがり屋&自信家で、将来の夢は女優。全登場人物の中でももっともインパクトのある暴走キャラ(「エアマスター」の崎山香織的な意味で)。目立ちさえすればあとはなんでもよく、妙なかぶりものでの登場に定評がある。お洒落には人一倍気を遣うが、普段の生活は基本的にがさつであり、そのだらしなさは絵里子いわく「女子校度99%」(絵里子自身は20%)とのこと。女子校歴の長さから、女子校生という生き物の生態や人間関係の特殊性を熟知(?)しており、よく絵里子に誤った知識を伝授する。物語中盤以降はすっかり主人公の絵里子を食うほどの存在感を見せ、ある意味で「女子高生」という作品を象徴する人物。
- 家庭環境としては、(内部生全般に言えることだが)かなり裕福らしく、うさんくさい永久脱毛やエステのダイエット商法に引っかかって長期ローンを組まされている。家族はフリーターでアーティスト志望の兄・たけしがよく登場する。初対面の由真が食いつく程のイケメンだが、極めて女癖が悪いナルシストで、目立ちたがり屋なところは兄妹そっくりである。他に、ひかりという従妹もいるが、こちらはあかりやたけしと違って弱気な常識人の様子。
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バカ軍団二軍
- ■小川育恵(CV:石毛佐和)
- 内部生。通称小川ちゃん。クラスのマスコット的存在。
- 語尾が「だヨー」「だネー」などとカタカナになる、見た目どおりの天真爛漫お子様キャラ。無邪気で人懐っこく、天然気味。姫路をはじめ、みんなから我が子のように可愛がられているが、れっきとした同級生である。何事にも動じない落ち着いた性格で、暴走を繰り返すバカ軍団の中にあっては、姫路と並ぶ常識人と言えなくもない。
- 薬局の娘であり、常に大量の漢方薬やサプリメントを持ち歩いている。相手の体調に応じてあらゆる栄養剤やサプリが出てくるその鞄はさながら四次元ポケット。たまに普通の薬局では売っていないようなデンジャーな薬物を取り出す。薬品の知識にも長けており、自ら大量のサプリを服用している。ただし飲み忘れると手が震え出すなど、サプリ中毒疑惑がある。特技は刺繍や洋裁で、姫路に「新作」と称して服を作ってあげることも。その技能とセンスはクラスの不思議ちゃん軍団からも高く評価されている。
- 二軍とはいえ読者人気は高く、コミックハイ!で行われた読者人気投票(ミス咲女コンテスト)では絵里子に次いで準優勝だった。アニメ版EDにおける「がおー」パートの可愛さは異常。
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- ■姫路京子(CV:氷上恭子)
- 内部生。バスケ部所属。香田や小川ちゃんとは中等部時代から3人でつるんでいた。
- 軍団関係者では唯一の非処女であり、その発言には重みがある。面食いかつ惚れっぽい性格で、男運がない(というか男を見る目がない?)ため、男性経験はわりと豊富。いつもロクデナシな男に泣かされている。
- スタンダードなギャルタイプで、関係者の中では一番の常識人なのだが、香田と仲がよかったがために、周囲からはバカ軍団の一員とみなされており、本人もそれを気にしている。基本的には小川ちゃんとコンビを組んで行動することが多く、よく肩車をしてあげている。小川ちゃんと対照的に見た目も内面も大人びているせいで「親子」と言われしまった際はショックを受けていた。人脈も豊富で、たまに合コン話などを持ってくる。
- なお、実はギャルとしては高校デビュー。中等部時代は太り気味かつジャニオタで、アイドル小田桐に惚れたことがきっかけで17キロダイエットに成功した過去を持つ。これらは姫路にとって黒歴史であり、触れられると怒る。
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その他キャラ
- ■鈴木桃香(CV:清水愛)
- 外部生。由真の1学年下の妹。腹黒、ウラオモテ系の猫かぶりっ子だが、バカ軍団との出会いを経て単に毒舌キャラとして定着している。
- 入試の時点から校内で噂になるほどの美少女で、街を歩けばモデル事務所やアイドル事務所からのスカウトが引きを切らない。もちろん自らを美しく見せるための努力は日々怠っておらず、絵里子の提唱した「セレ部」の部長に無理やり就任させられた。そのギャル指導には一切の容赦がない。しかし、彼女が自分を磨くのはあくまでも自分自身の美意識のためであり、「モテ」を指南してもらいに来たバカ軍団を叱り飛ばした。実際、現在のところ男にはほとんど興味がないようで、群がり来るナンパやスカウトのあしらいも手慣れたもの。
- そのキャラクター故に女子の友達はさっぱりおらず、憎まれ口を叩きによく由真たちのところに遊びに来る。香田のデコを罵倒するのが定番。子供のころから頼もしい姉・由真に守られ、憧れて育ったが、とある事情から今はお互い素直になれない関係となっている。が、なんだかんだ言ってお互いをいつも気にかけている姉妹である。
なお、意外にも料理など家のことは得意で、鈴木家の家事全般を担当する。 -
- ■小柴奈緒&毛利さやか
- 内部生。女子高にありがちな、百合の香りを漂わせた親友コンビ。いつも二人だけの宝塚じみた妖しい空間を形成する。小柴さんが男役気味。毛利さんは徹底したナチュラリストで、化学調味料もクーラーも受け付けない。
- 香田らとは中等部時代から同じクラスだった。
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- ■アイドル小田桐&マッチョ松尾、その他咲女教師陣
- アイドル小田桐……化学教師で軽音部顧問。バカ軍団に弄ばれる悲運の男。見た目は外部生の絵里子いわくせいぜい「中の上くらい」なのだが、若い男というだけの理由で、男子禁制の咲女にあって「目腐れ」を起こした一部の女生徒たちにモテまくる。本人も自覚があり、ナルシスト気質。バカ軍団と関わっているうちにセクハラ疑惑などどんどん弱みを握られていくことになる。
- 基本的には化学科準備室にビールやエロ本を持ち込んだり、教師の飲み会を楽しみにしたりする平凡な人物。
- マッチョ松尾……体育教師で陸上部顧問。すさまじいマッチョで毛深く無神経、歩いているだけでセクハラ状態な脳筋教師。運動全般が得意で、視力もずば抜けている。
- ナルシスト同士気が合うのか、アイドル小田桐とよく行動を共にする。他人の話をまったく聞かないマイペースぶりで、バカ軍団からは天敵扱い。しかし女子高にいながら生徒に対して妙な下心のない教師で、小田桐に良いことを言ったこともある。アニメ版EDのラストに登場しており、女子高生EDパロ動画においては彼のパートにどのキャラを持ってくるかがオチの付けどころとなっている。
- なお、小田桐や松尾以外にも数学のルート原、保体のミス亀井、生物のマリオ中川、学年主任で古典のヒトラー岩戸など、咲女の教師たちは全員生徒にこっそり妙なニックネームを付けられている。また、絵里子は小田桐や松尾をはじめ教師陣にやけに気に入られてしまっており、これが原因でしょっちゅう災難にあう。
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- ■下高谷孝則
- 私立武蔵ヶ丘高校の生徒会長で、綾乃の彼氏。医者の息子で童貞。誠実かつ天然な男。
- 綾乃とは(本人たち的には)少女マンガのようなベタな出会いを経て付き合い始めたが、そのラブラブなバカップルぶりはツッコミどころ満載で、登場する際は常にバカ軍団の餌食となる。デートのたびに絵里子や由真に発見されるのがお約束のパターン。同じクラスの瀬戸、森永、阿部、江崎という友人たちとグループで行動している。
- TAKESHI(※香田兄)率いる時代錯誤なインディーズバンド「ポイズンキッス」のファン。
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- ■西園寺マリ
- 内部生。金持ちの娘で高レベルのギャル。
- バカ軍団のライバルというか、香田の中等部時代からの因縁の宿敵。同じく裕福なギャルの雲雀丘泉とコンビを組んでおり、主に学園祭などにおいてバカ軍団と対決することになる。
- 名前の元ネタは究極超人あ~るの西園寺まりい?
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アニメ版EDとニコニコ動画
スーパーアニメーター梅津泰臣が手がけたテレビアニメ「女子高生GIRL'S-HIGH」エンディングがニコニコ動画内でも有名。が、放映当時は同じ踊るEDでも裏番組だった「涼宮ハルヒの憂鬱」に話題をさらわれてしまった感もあった。
「コンセプトは2つ。
各登場人物に性格に合わせて踊りを変化させる事と、素人が踊っている(プロのダンサー風にしない)ように見せる・・・ここがキーポイントです。」
このEDをトレスした手描きMADもニコニコ動画には数多く投稿されており、それらの作品は女子高生GIRL'S-HIGH タグや女子高生EDパロタグから見ることができる。サムネ画像集は単語記事「女子高生EDパロ」参照。
アニメOP/EDパロ系手描きMADの例に漏れず、女性向け作品のパロディが多い。作画ファンたちの度肝を抜いた元ネタのダンスパートはトレスでの再現が極めて難しく、ダンスだけは静止画で流す動画が多いが、P4パロなど果敢に挑戦しているものも存在する(もっとも多くの再生数を得ているアイマス版は、手描きではなくゲーム内のダンスを合成することで乗り切っている)。
なお、歌は岡崎律子とのユニットでも知られるシンガーソングライターmeg rockこと日向めぐみの歌う「incl.」。
EDに圧されてニコニコではあまり見かけないOPはyozuca*の歌う「キラメク」である。
関連動画
ダンスなし
ダンスあり
ちなみに現存する最古の動画はおそらく↓これ
忙しい人はこちら↓
関連項目
- 大島永遠
- Weekly漫画アクション
- コミックハイ!(COMIC HIGH)
- 漫画作品一覧
- アニメ作品一覧
- 女子高生EDパロ
- 手描き・手書きMAD
- 手描き・手書きMAD関連タグ一覧
- 踊るアニメOPED
- 梅津泰臣
- 日向めぐみ(meg rock)
関連サイト
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