女装海峡とは、脳内彼女より発売されたエロゲである。
ジャンルは「しつこいようですが、男と男の娘はHできるんだよADV」。
キャッチコピーは「全ての命よ、男の娘に還れ」。
ジャンル名、キャッチコピーおよび題名通り、登場人物は全員男性。
物語
大学の研究のため、島出身の響の案内で植物標本を集めにやってきた田島幸人は、案内役の厳島響の先導で島を渡るが唐突な嵐にあい、船が転覆してしまう。
二人が眼を覚ますと、そこは隠津島でそこには行方不明とされていた、宗形巡、藤切七生の二人と遭遇する。
中途半端に神事を再現してしまった巡と七生は、神の力により現世とは別の場所にある隠津島に捕われて、出ることができなくなってしまったと説明する。
神の結界により閉じ込められた、主人公、巡、響、七生の四人。 この結果を解くには、神事である“島渡り”の儀式を完全に再現しないといけない。 かつての伝承の通りに、身体を重ねて交合の儀式をして欲しいとお願いされる主人公。 いきなりのお願いに当惑する主人公だが、 今まで研究一辺倒の人生の中で、久方ぶりの女性との接触が心を安心させる。 だが全ては幻想に過ぎなかった……
登場人物
- 田島 幸人(たじま ゆきと)
男性・生粋の男。本作の主人公。都会育ち。厳島響の先輩。
大学研究の為、物語の舞台となる隠津島にやって来た。
ガリ勉が災いして女性の相手が苦手になったらしいが、このゲームでは関係無さそうだ。 - 宗形 巡(むなかた めぐる) CV:鈴谷まや
男性・男の娘。黒髪ツインテール。感情の起伏が少ない。
天候や魚群の予測能力を持つ巫女さん。さらには神を憑依する事ができるらしい。 - 厳島 響(いつくしま ひびき) CV:桜川未央
男性・男の娘。赤髪ポニーテール。頭脳明晰。主人公の後輩。
隠津島の元島民だったが、本州の大学の法学部へ入学し一旦は離島する。 - 藤切 七生(ふじきり なお) CV:手塚りょうこ
男性・男の娘。銀髪ロング。島長の家系。ロシア人の血を引いている。
物腰柔らかで皆のお姉さん的存在。しかし感情的になると九州男児へと変貌する。 - 鉄爺(てつじい)
男性・生粋の男。名の通り老人で、古くからの島民。現役漁師。
巡とは親しい仲で、島の慣習にも詳しい。
概要
前作「女装山脈」と同じく登場人物は全員男、そして日本の辺境を舞台としている。今回は海や島が舞台。またシナリオは前作よりも洗練されており、予約特典として設定資料が配布されたほどである。
加えて海が舞台ということでヒロイン全員に水着シーンもあり。もちろん女性用の水着。
前作にはあったハーレムEDが本作には無く、一部では不満の声もあったが、発売から5ヶ月後に追加パッチとしてハーレムEDが実装。
本作で登場する地名について
- 隠津島
ないです。 - 津島海峡
七生が九州弁を喋る事や読み方から察するに、「対馬海峡」を別の漢字に当てはめたのだろう。 - 中津島
実在する。徳島県阿南市東部、瀬戸内海に浮かぶ無人島。ゲーム内と現実のものとは全く別物と考えた方がいいだろう。 - 隠岐郡海士町(おきしぐんあまちょう)
実在する。島根県に属する。七生がゲーム中で海士町を称えているが、それは海士町長が行った大胆な改革を指しての事である。町長自らが給料カットして財源を確保し、数多くの改革や事業を成功させ、町興しに成功した。 - 隠津島神社(おきつしまじんじゃ)
実在する。所在地は福島県。内陸部に位置している。無論男性を女装させて巫女とする習慣も無い。ゲーム内のものとは別物として考えよう。
元ネタ
日本神話や神社に興味のある人なら、登場人物名や上記の地名を見てピンと来るだろうが、ヒロイン(?)達の名字はすべて宗像三女神(むなかたさんにょしん)を祀る神社の社名からとってきている。いずれも創建から1000年以上経つ古社ばかり。
宗形 巡=宗像大社(福岡県)
厳島 響=厳島神社(広島県)
藤切 七生=藤切神社(滋賀県)
※巡のみ表記が異なるが、読みは同じく「むなかた」。同名の神社は日本各地にあるが「宗形」と表記する神社もある。
このうち宗像大社は、九州本土にある辺津宮、筑前大島にある中津宮、玄界灘に浮かぶ孤島・沖ノ島にある沖津宮の三社の総称であるが、基本的な舞台設定は最後にあげた沖ノ島をイメージしたものだと思われる。
沖ノ島は現在も女人禁制で、原則として宗像大社に使える神職しか渡ることのできない神域とされていたり、かつて沖津宮に渡っていた神職が実際に日本海海戦を目の当たりにした記録もあるなど、元ネタとなったであろう要素が色々とあるが、男性を女装させる風習やしきたりなど、もちろん無い。
なお、背景によく出てくる神社は沖津宮ではなく、筑前大島にある沖津宮遥拝所という所が元ネタである。プレイ済の人は「沖津宮遥拝所」で画像検索してみよう。見たことあるような神社の写真がわらわら出てくるだろう。
なお、発売から年月が経っているゲームではあるが念のため注意させていただくと、俗に聖地巡礼と呼ばれるオタク的な観光目的で参拝はしないように。ゲームやアニメなどの聖地となっている神社は多数あるが、それらと違って女装海峡は成人向けゲームで、しかも男の娘というニッチな性癖の持ち主のためのものである。こうしたゲームが作られ、そしてそれを平和にプレイできるという聖域を守るためにも、もし実際に訪れる機会があれば、心静かに参拝をするようにしてほしい。
関連項目
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