妖怪首おいてけとは、ドリフターズ(漫画)の主人公、島津豊久の通称である。
概要
敵陣突破の撤退戦“島津の退き口”で没するはずだった豊久は、死の間際に謎の異世界に招かれる。
一命を取り留めた豊久は、現状把握もままならない状況で助けられた恩を返すべく戦を始めた。
一心不乱に首級を狙い続ける豊久の姿を見た異世界の住人の一人が、思わずこう叫んだ。
ギャーッ 殺されるーッ
妖怪「首おいてけ」だーッ
妖怪呼ばわりされることは豊久本人にも不本意だったようだが、それほど意に介することもなく己の死生観を貫いてゆく。その後も豊久を初めとした異界からの漂流者(ドリフターズ)達は、独自の価値観と技術で異世界の住人達を翻弄し、現状の改革を余儀なくさせていくのである。
ドリフターズの島津豊久について
島津家の武将、島津豊久その人。
異世界に招かれた時点では30歳。現代の30代レベルの薩摩訛りで喋る。
初陣の折、首級を挙げたのをおやっど殿に褒められたのがよほど嬉しかったらしく、敵の首級を挙げるのが異様に執心している。
非常に好戦的で、本人も「薩摩ん兵子で血迷うておらんもんは一人もおらん」と認めるほど。
しかし、その反面自分を助けたエルフを庇い加勢したり、女子供に対する非道に憤慨するなど、義理堅く情に篤い一本気な性格。
豊久の能力
ドラゴンなどのモンスターや魔術などの人知を超越した力が横行するファンタジーな世界に送られた豊久ではあるが、豊久自身は超能力等の類を一切持たない生身の人間である。
しかし、その培われた戦闘技術と常人離れの精神力は「全知全能が戦に特化している」とまで評され、異世界の超越力に対しても引けを取らない。
装備品
豊久の遺品とされる鎧が現存していることを反映してか、上半身には鎧を着ておらず、満智羅と籠手を一体化させたような武具を装備。
武器は身の丈ほどもある長大な野太刀と、脇差というには長すぎる太刀、そして馬上筒を腰からまとめてぶら下げている。
個人戦闘能力
流派は型に囚われない実践剣法「タイ捨流」。あらゆる地形を駆使し、飛び跳ね、攪乱、目潰し、組み打ち何でもござれの兵法を体現するかのように戦場を引っ掻き回す。
尚、薩摩と言えば「示現流」だが、豊久は知ってはいても学んではいない。
※示現流の成立は関が原の戦いから10年ほど前で、タイ捨流からの派生。因みに混同されがちな、より一撃必殺要素の強い所謂「蜻蛉の構え」が有名なのは示現流から派生した「薬丸自顕流」で、こっちは江戸時代後期の成立。
繰り出す一撃は甲冑・軍馬ごと相手を両断する威力を持つ。
必要とあらば武士の魂であるはずの刀を平然と投げつけ、組手甲冑術にて相手を組み伏せ、刀の鞘すら武器に使う。
集団戦闘能力
島津の偽装撤退戦術「釣り野伏せ」を得意とする。
人を戦いに駆り立てる力「狂奔」を持ち、自ら最前線で戦うため士気も高い。
戦場での勘働きが鋭く、本能により戦いの要所で最善の選択を取る。
種子島の本場、島津の出身であるが故、火薬の扱いにも長けている。
危なくなれば即撤退、勝機を見つければ即奇襲するなど、その戦いぶりは後世の人々によって美化された「正々堂々としたサムライ」の姿とはかけ離れている。
統率力
己の信念しか頭にないが故に、結果的に人種や価値感が違う人々を一つに纏めており「王の器」と評されている。
しかし当人にはその自覚がなく、戦功や勝利のためなら己の命すら顧みない姿勢を周囲から危惧されてもいる。
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関連項目
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