学徒出陣とは大東亜戦争中の日本で行われた、学生を前線に送る事である。学徒動員とも。
概要
戦争も佳境に入った1943年10月2日、兵役法が改正。これまで兵役法で認められていた徴兵延期が撤廃され、適齢期の文系学生が徴兵の対象になった。20歳以上の学生は兵役に取られ、喪失した兵士の埋め合わせに投入された訳である。
最初の学徒出陣は1943年10月21日に行われた。あいにくの雨の中、明治神宮外苑に7万5000人の若者が集結。そのうち2万5000人が兵士として出征し、5万人の女学生がそれを見送るのである。この大規模な学徒出陣壮行会は文部省によって企画され、「学生たちを戦場に赴く決意を促し、意識を昂揚する」目的で大観衆が動員された。学徒兵たちは隊列を組み、銃を携えて行進。この日は寒かったという。
整列する学徒兵を前に、東條英機首相が訓示を実施。続いて学徒代表の東大生が答辞を行った。答辞が終わると、「海ゆかば」を合唱したり、皇居に向かって万歳三唱を行った。この悲愴な出陣式は全国放送され、各地の学徒出陣の鼓舞に使われた。この時出陣した学徒のうち、3000名以上が戦死したと言われる。学徒兵の出陣は10月21日を皮切りに何度も行われた。
出陣した学徒兵たちの配属先はバラバラだった。激戦地やフィリピンの過酷な地に送られて戦死した者もいれば、特攻隊として散華したり、または激戦地に送られず三式戦の整備員になって無事終戦を迎えた者など千差万別。
学徒出陣は歴史の授業や教科書でも必ず習う部分なので、知っている人は多いかもしれない。
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関連項目
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